Symphony X 公式FAQ和訳
初出:2016年9月 別ブログで投稿
My Japanese translation of the FAQ at Symphony X website.
Symphony X サイト の FAQ (Frequently Asked Questions「よくある質問」)の和訳です。
Symphony X メンバー一覧、アルバムについて、こちらの投稿もあります。
FAQ和訳の前にメンバー一覧とメンバーチェンジの流れを再掲します。
Symphony X
Website YouTube YouTube (music)
アメリカ合衆国ニュージャージー州を拠点とする、ネオクラシカル・プログレッシブ・メタルバンド
Neo-classical progressive metal band from New Jersey, the USA
Photographer: Danny Sanchez
アルバム9作目 "Underworld" (2015) のための写真
写真左から
マイケル・ピネーラ Michael Pinnella
キーボーディスト
マイケル・ロメオ Michael Romeo
ギタリスト、バンド創立者
ラッセル・アレン Russell Allen
ヴォーカリスト
アルバム2作目 "The Damnation Game" (1995) から参加
マイケル・レポンド Michael LePond
ベーシスト
アルバム5作目 "V: The New Mythology Suite" (2000) から参加
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ジェイソン・ルロ Jason Rullo
ドラマー
アルバム4作目 "Twilight in Olympus" (1998) のみ不参加
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旧メンバー
ロッド・タイラー Rod Taylor
ヴォーカリスト
アルバム1作目 "Symphony X" (1994) のみ参加
Photographer: unknown 撮影者さん不明
アルバム1作目 "Symphony X" (1994) の頃の写真より切り取り
トーマス・ミラー Thomas Miller
ベーシスト
アルバム1作目 "Symphony X" (1994) から4作目 "Twilight in Olympus" (1998)、1998年初ツアーでの来日まで参加
Photographer: William Hames
アルバム4作目 "Twilight in Olympus" (1998) のための写真より切り取り
トム・ウォリング Tom Walling
ドラマー
ジェイソン・ルロが脱退していた時期のアルバム4作目 "Twilight in Olympus" (1998) のみ参加
Photographer: William Hames
アルバム4作目 "Twilight in Olympus" (1998) のための写真より切り取り
スタジオアルバム、メンバーチェンジ
1. Symphony X (1994) ヴォーカル:ロッド・タイラー(本作のみ)
2. The Damnation Game (1995) ヴォーカル・ラッセル・アレン(以降全作)
3. The Divine Wings of Tragedy (1996)
4. Twilight in Olympus (1998) ドラム:トム・ウォリング(本作のみ)
1998年 バンド初ツアーで日本へ ドラム:ジェイソン・ルロ復帰
ベース:トーマス・ミラー脱退
5. V: The New Mythology Suite (2000) ベース:マイケル・レポンド(以降全作)
6. The Odyssey (2002)
7. Paradise Lost (2007)
8. Iconoclast (2011)
9. Underworld (2015)
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Symphony X サイト の FAQ (Frequently Asked Questions「よくある質問」)和訳
Q1: メンバーの皆さんが好きなSymphony X以外のプログレバンドは?
マイケル・ロメオ
Rush, ELP, UK, Kansas, Dream Theater
ラッセル・アレン
マイケル・ピネーラ
断然、ELP, Kansas, Rush, UK だね、少しだけ挙げると。
でもプログレバンドだけに影響を受けたわけではなくて、Black Sabbath, Deep Purple, Ozzy Osbourne, DIOといったバンドにも多大な影響を受けたよ。
ジェイソン・ルロ
Rush, Kansas, Yes, Zappa
マイケル・レポンド
Rush, Fates Warning, Queensrÿche, Dream Theater, Yes
Q2: メンバーの皆さんがそれぞれ影響を受けた人は誰ですか?
マイケル・ロメオ
バンド:Black Sabbath, Judas Priest, Ozzy Osbourne, Rush, Zappa, Kansas
ギタリスト/ミュージシャン:Randy Rhoads, Al Di Meola, Eddie Van Halen, Uli Jon Roth, Yngwie Malmsteen, Paul Gilbert, Allan Holdsworth, Shawn Lane, Frank Gambale, Jean-Luc Ponty, Frank Zappa
作曲家:Bach, Mozart, Wagner, Rimsky-Korsakov, Stravinsky, Holst, John Williams
ラッセル・アレン
音楽一家で育って、最初に音楽に触れたときは、カントリーやフォーク(母と祖父母の影響)、ロックンロール(父はThe Beatlesにハマッていて、おじはPink Floydが好きだった)が同居した面白い状態だった。カントリーのアウトロー野郎的な存在、特にWillie Nelsonに惚れ惚れしてたのを覚えてるよ。
(訳者補足:ここでは挙げられていませんが、アメリカのカントリー歌手ケニー・ロジャース Kenny Rodgers の "The Gambler" が、アレン氏が子供の頃におじいさんと一緒に初めて公共のステージで歌った曲だった、とのこと。
2020年3月20日にケニー・ロジャースが亡くなった際、アレン氏が Facebook投稿 で書いています)
それで、何年かあとになるとロックやメタルに傾倒して行ったんだと思う。
成長するにつれ、Van Halen, Led Zeppelin, Iron Maiden, Ronnie James Dio, Ozzy Osbourne(ソロでもBlack Sabbathでも), Rob Halford (Judas Priest), Paul Rodgers (Bad Company) に出会っていった。ここに挙げたのはほんの少しだけど。
(訳者補足:アレン氏が音楽の道を目指したのは Van Halen の影響で、シンガーになると判断する前の少年時代にはエディ・ヴァン・ヘイレンに憧れてギターを弾いていた、とのこと。
2020年10月6日にエディ・ヴァン・ヘイレンが亡くなった際、アレン氏が Facebook投稿 で書いています)
'90年代始めにニュージャージーへ引っ越すと(訳者補足:それ以前はカリフォルニア州在住)、シンガーのRay Gillenに会ってインスパイアされた。彼はバンドBadlandsで歌っていて、僕は本当に彼の歌い方が好きだった。
(訳者補足:アレン氏はこちらの、レコード店で好きなアルバムを紹介する 動画7:55頃から Badlands のアルバム "Badlands" (1989) を紹介し、次のように語っています。
Badlandsシンガーのレイ・ギレン Ray Gillenと共通の友人をまじえて会ったことがあった。
レイ・ギレンが亡くなり(1993年12月1日)、大勢のミュージシャンが参加した追悼コンサート(1994年2月9日ニューヨークで開催)にアレン氏も参加オファーを受ける。(アレン氏はまだSymphony Xに参加しておらず、バンドやレコード会社との契約も一切ない状態!)
歌った曲はBadlandsがカバーしていたジェイムズ・テイラー James Taylor の "Fire and Rain"。
そのときオーディエンスの中にSymphony Xの2人(誰かは不明)がいてアレン氏の歌を聴いていた、とのこと。
アレン氏はAdrenaline Mobによるカバー曲集アルバム "Covertá" (2013) で、Badlands "High Wire" を見事に歌唱!)
ニュージャージーでバンド活動を始めたときはSoundgardenとAlice In Chainsにハマッてたよ。Layne(Layne Staley、Alice In Chainsヴォーカリスト)もChris(Chris Cornell、Soundgardenヴォーカリスト)も、僕のその段階でのシンガーとしての成長に影響を与えてくれた。
僕は感動するものをずっと探し続けている。新しく出会った対象でも、ずっと感動させ続けてくれる大好きな対象でも、音楽のいいものは全部、常に吸収しようとしているんだ。
マイケル・ピネーラ
たくさんの'70年代、'80年代のプログレ/ロック・ミュージシャンたちに影響を受けたよ。Keith EmersonとEddie Jobsonが全時代を通して僕の大好きな二大演奏家だよ。
ジェイソン・ルロ
Alex Van Halen, Neil Peart, Billy Cobham, Dennis Chambers, Dave Weckl, Vinnie Colaiuta, Terry Bozzio, John Bonham
(訳者補足:Van Halenドラマーのアレックス・ヴァン・ヘイレンが挙げられていますが、ルロ氏はドラムを始める前にエディ・ヴァン・ヘイレンに憧れてギターを弾いていたと、こちらの 音声インタヴュー12:56頃から 語っています)
マイケル・レポンド
Joey Demaio (Manowar), Steve Harris (Iron Maiden), Geezer Butler (Black Sabbath), Geddy Lee (Rush)
(訳者補足:ここでは挙げられていませんが、レポンド氏は13歳のときお父さんが連れて行ってくれたKISSのニューヨーク、マディソン・スクエア・ガーデン公演(1979年7月24日&25日、レポンド氏が行ったのは24日)でジーン・シモンズ Gene Simmons を観たことがきっかけでベースを始めた、と、こちらの 動画2:20頃から や複数のインタヴューで語っています)
Q3: メンバーの皆さんはどんな趣味をお持ちですか?
マイケル・ロメオ
曲を書くこと/音楽を作ること、映画鑑賞(DVDコレクションを増やすこと)、家族と過ごすこと。
ラッセル・アレン
うむ、僕がスポーツとテレビゲームに夢中なことは秘密でも何でもないね。団体競技のスポーツが好き(やるのも観るのも)。OAKLAND RAIDERSの筋金入りファン!!!!
(訳者補足:Raiders = アメリカンフットボールチーム。アレン氏がこの回答をしている当時の本拠地はカリフォルニア州オークランド。その後、ネヴァダ州ラス・ヴェガスへ移転。
公式サイト で見られるチームのマークは眼帯や交差した剣で「海賊」の演出。アレン氏は自宅に海賊小屋風の装飾をした録音スタジオを持つなど海賊好き)
パソコンでやる戦略ゲームも好き。キャンプやボート、釣り、スキーも好き。壮大な大作映画を観るのも好きだよ。
マイケル・ピネーラ
ノコギリや鋭利な物で遊ぶのが好き。
(訳者補足:ピネーラ氏が冗談を仕掛けています!!由来をご存知のかたもいらっしゃると思います。由来はあとからわかります)
家具を作ること。妻や子供たちと過ごすこと……。
ジェイソン・ルロ
マウンテンバイク、スキー、料理、テレビゲーム、読書
(訳者補足:ルロ氏は料理にも情熱を持ち、フードトレイラーのオーナーシェフになりたいという夢を持っていたところ、2013年に心不全に襲われ生還したことをきっかけに、やはりやりたいことはやっておかなければと決意、その夢を実現。
2016年には 紹介映像 も出ていましたが、結局多忙のためやめてしまったとのこと。2021年2月の 音声インタヴュー22:25頃から 語っています)
マイケル・レポンド
神話、歴史、ホラー映画、超常現象、政治、動物、テレビ、そしてもちろん……ヘヴィ・メタル
Q4: メンバーの皆さんは以前どんな仕事をしていましたか?
どんな仕事をして、バンドを始めるのに必要な収入を得ましたか?
マイケル・ロメオ
建築業からギターレッスン教師までいろいろ
ラッセル・アレン
まあ僕が「防衛!」のために何をしていたかは、みんな知ってると思う。
0=(=======(Medieval Times)
(訳者補足:↑剣を表現! Eメールでの返答だったと推測できますね。
Symphony X加入前のアレン氏は、中世時代の欧州をテーマにしたショウや食事を提供するMedieval Times(サイト)で馬上槍試合ショウに出演!アレン氏に関する Wikipedia(英語)に記載あり。アレン氏のFacebookに当時のものと思われる写真あり!公式でなくプライベートなほうのアカウントなので写真転載やリンクは回避させて頂きます)
マイケル・ピネーラ
ええと、石工、庭整備、ドリル作業から販売業まで、いろいろやったよ。1993年にマイク・ロメオに出会ったときは、若輩のエンジン整備士としてCA Power Equipという会社で働いていたよ。その給料で初めてバンド活動のためのギアを買ったよ……。
(訳者補足:マイケル・ロメオ氏のインタヴュー(和訳 別ブログに投稿していますがこちらのブログへ移動予定)やSymphony XのCDライナーノーツなどによると、ピネーラ氏は音楽店でも仕事をしていて(ピアノレッスンを実施)同店で働いていた共通の友人を通してロメオ氏とピネーラ氏が知り合ったようです)
マイケル・レポンド
(Symphony X加入前の)最後の10年は会計や請求書を扱う事務員として働いていたよ。夏には庭師としても働いていたよ。
Q5: バンドやマネジメントとコンタクトを取るにはどうしたらいいですか?
(訳者補足:公開情報ではありますが、具体的な連絡先をこちらに転載するのは避けたほうが良い気がしたので省略させて頂きます。公式サイトFAQに掲載されています。)
Q6: ロッド・タイラー、ジェイソン・ルロ、トム・ウォリングがバンドを抜けたのはなぜですか?どのようにしてラッセル・アレンを見つけたのですか?
長年の間に起こったメンバーチェンジは、主に個人的な問題や、そうした性質のことが理由です。
初アルバム("Symphony X" 1994年)の発表後、ロッドは単に方針が合わず脱退しました。偶然にも、ロッドはニューヨークの衣料品店でトーマス・ミラーにラッセルを紹介したことがあり、それで、その数ヶ月後にロッドがバンドを去ったとき、トーマス・ミラーがラッセルのことを思い出し、バンド側から彼に連絡を取ったのでした。
(訳者補足:先述のラッセル・アレン氏の 動画7:55頃から の通り、アレン氏がまだSymphony Xに参加する前、Badlandsシンガーのレイ・ギレンの追悼コンサート(1994年2月9日ニューヨークで開催)に出演してジェイムズ・テイラーの "Fire and Rain"(Badlandsがカバーしていた)を歌ったとき、Symphony Xの誰か2人がオーディエンスの中にいて聴いていた、とのこと)
マイケル・ロメオ
そう、あれはスタジオ入りして "The Damnation Game"(アルバム2作目。1995年発表)をレコーディングしているときだった。とにかく、うまく進まなかった。ロッドが抜け、僕たちはラッセルが興味を持つか確認してみようと電話した。彼はやってきて、みんなでジャムって、彼は数日でヴォーカルを全部録ってしまったよ。
ジェイソンに関しては、"The Divine Wings of Tragedy"(アルバム3作目。1996年発表)のあとで抜けたけど、バンド内に緊迫感があったんだ。みんなちょっとレコーディングでストレスを受けていて、ジェイソンには他にも私的に問題が起こっていて、それも抜ける理由に加わったようだった。バンドも彼に対して満足しておらず、彼もバンドに対して満足しておらず、それで、彼が抜けたのは双方の判断だった。
トム・ウォリングと一緒に "Twilight in Olympus"(アルバム4作目。1998年)の制作を始めると、彼とも新たな問題が起こった。彼はこのバンドに専念できず、しだいに興味を失っていった。僕たちとジェイソンは依然として友人だったから、ある日、彼がやってきてジャムってみると、以前よりずっといい感触があり、彼のドラム演奏もすばらしかった。
(訳者補足:ジェイソン・ルロ氏は1998年バンド初ツアーでの来日の際には復帰。しかし当時その発表はなかったとのこと。アルバム5作目 "V: The New Mythology Suite" (2000) 日本盤の藤木昌生さんによるライナーノーツより。(私は1998年当時はまだSymphony Xを知らずにいました)1998年来日公演に行ったファンの皆さんにしてみると、最新アルバムからドラマーがトム・ウォリングに交替したと思っていたが、ライヴが始まったらジェイソン・ルロ!?おおおお帰りなさい!?と、それはもうサプライズだったでしょうね!)
Q7: トーマス・ミラーがバンドを抜けたのはなぜですか?
マイケル・ロメオ
僕はトムを長年知っていたのに、いまだに、正確な理由については確信がない。僕たち(バンド)が見たことから推測するしかない。日本への初ツアー中、トムはツアーという状況からとてもストレスを受けていた。体調が悪くなったり、不安感に襲われたりといったエピソードがいくつかあった。それから慢性疲労症候群もあった。彼の主張によるとそれを患っていたということなんだ……それから宗教に傾倒してもいた。こうしたことが全部合わさって、結局彼は「もう続けられない」と言うに至った。僕たちはトムに対して悪い感情は抱いていなかった。 そして僕にはいまだに信じるのが難しい。一緒に育ち、たくさんのバンドで一緒に演奏し、音楽に本当に身を捧げていた人が、どういうわけか興味を失ってしまったということが。理由はツアーへの恐怖だったのか?病気だったのか?宗教だったのか?その問いに僕は答えることができない。トムだけが理由を知っている。でも、彼が今何をしていても、僕たちは彼にとってのベストを願う。
(訳者補足:トーマス・ミラー氏はThunder's Majesty名義で2010年に曲を発表!Myspaceを発信元としていたようですが、現在はページがなくなっています。ミラー氏の合意があるか不明なのでリンクは控えますが、YouTubeにデモ音源がありますね)
Q8: Symphony Xの音楽をどのように説明しますか?
マイケル・ロメオ
説明するのは難しいね。曲ごとにそれぞれの特徴を持つように作ろうとしているし。僕たちはただ、いい曲を書こうとしている。"King of Terrors" のような曲のサウンドを、ええと、たとえば "Candlelight Fantasia" と比べれば、それは武骨なサウンド、ということになる。
("King Of Terrors" 公式YouTube アルバム6作目 "The Odyssey" (2002) に収録
"Candlelight Fantasia" Spotify アルバム3作目 "The Divine Wings of Tragedy" (1996) に収録)
僕たちはメタルバンドで、プログレ的な傾向もあり、クラシック的なアイディアも音楽に融合させる。でも、それぞれの曲が、たいてい次の曲と大いに違ったりする。人それぞれバンドの分類法というものがあるわけだけど……"The Accolade" を聴いて僕たちがプログレバンドだと思う人もいるだろうし、"Wicked" を聴いて僕たちがメタルバンドだと言う人もいるだろうし、"The Odyssey" を聴いてどうしていいかわからない人もいるだろう。だから……もし集約しなきゃいけないなら、僕たちはプログレッシヴ・メタル・バンドだよ。
("The Accolade" Spotify アルバム3作目 "The Divine Wings of Tragedy" (1996) に収録
"Wicked" 公式YouTube アルバム6作目 "The Odyssey" (2002) に収録
アルバムと同名の曲 "The Odyssey" は公式YouTubeにもSpotifyにもなし。24分ある壮大な映画音楽のような大作)
Q9: Lady Of The Snow ができた背景は?
(Spotify アルバム4作目 "Twilight in Olympus" (1998) に収録)
トーマス・ミラー
"Lady Of The Snow" は日本の民話にインスパイアされたんだ。あのキャラクターはユキ-オンナといって、ミステリアスな雪の女とされているんだ。
マイケル・ロメオ
バンドのみんなで、新しい音色やスケールのアイディアを使って新曲を作るために、音楽面と歌詞面でテーマを探していたとき、トムが雪女の物語を提案して、歌詞に合わせて音楽が書かれたんだよ。
Q10: "Candlelight Fantasia" は、どういうことを表現した曲ですか?
(Spotify アルバム3作目 "The Divine Wings of Tragedy" (1996) 収録)
トーマス・ミラー
"Candlelight Fantasia" は、自分の作品が顧みられず、評価されない世界で生きている、1人の作曲家の物語だよ。僕たちの側から、あまり細かい説明はしたくないんだ。聴く人しだいで、歌詞を読んで、コンセプトについて独自の絵を創案して描いてくれたらいいんだ。
Q11: アルバム "V : The New Mythology Suite" 制作の背景は?
(アルバム5作目。2000年発表)
物語はアトランティス伝説、古代エジプト神話、占星術、アトランティス文化について千里眼的に考察したエドガー・ケイシー Edgar Cayceの著作を題材にしています。
Q12: "Twilight in Olympus"(アルバム4作目。1998年発表)のアルバムジャケット裏面にある剣は、Tom Maringerのデザインにすごく似ています。バンドメンバーの誰かがコレクターなのですか?
(画像:"Twilight in Olympus" ジャケット裏面 私が持っているCDを撮影)
ラッセル・アレン
僕は剣を集めているけど、あのCDの剣は、アートワークを手掛けたDan Muroから出たものだよ。
Q13: 音楽の中で使用しているクラシック曲をクレジットする予定はありますか?
マイケル・ロメオ
僕たちも近年この問題を気にかけている。僕たちは曲のあちこちでクラシック曲のいろいろな部分を使ってきた。聴く人たちにはすぐわかると思っていたんだ。"Death of Balance"(公式YouTube アルバム5作目 "V: The New Mythology Suite" (2000) に収録)の終盤には、モーツァルトの『レクイエム』から『ラクリモーサ(涙の日)』を取り入れている……それで、僕たちが話をする人たちはほとんどみんな「君たちの、あのモーツァルトの使い方がいいね」と言う。新しいものと古いものを合体させていることがね。(映画『アマデウス』を観た人なら誰でも、この曲を使っていることに気付く)……だから、誰にでも明らかなことだと思っていたんだ。「こっそり使ってやろう」とか「作曲したのは自分たちだ」とか、そういうことではない。聴く人は気付くだろうと思っていたんだ……既知のものとして。でも、ともかく……今では僕たちはこのことを気にかけている。クラシック曲を使用していると認めるし、まったく尊敬の念からしていることなんだ。だから答えは「はい」、僕たちは今後このことにもっと注意を払うし、もし何か使うときは、もちろんクレジットするよ。
(訳者補足:Symphony Xのクラシック曲引用をファンさんがまとめた YouTube動画 )
Q14: 曲としての "Twilight in Olympus" の顛末は?
バンドは、その曲を仕上げて次のCD(アルバム5作目 "V : The New Mythology Suite" (2000) )で発表しようと考えていましたが、そうする代わり、当時できていた断片を、コンセプトアルバム "V" のいろいろな箇所に分散して取り入れました。
Q15: マイク・ピネーラのキーボードに貼られたテープに書いてあった "garlic trompet" とは、どういう意味ですか?
(画像:私がいつかインターネット上で拝見して保存。撮影者さん不明)
ペドロ(Symphony Xの元ウェブサイト管理者)がジェイソン・ルロにどういう意味か尋ねたところ、ジェイソンが答えて言うには「バンドとクルーだけの秘密にしておくべきことというものがある :) 」(訳注:←最後の :) は横になった笑顔)
(訳者補足と言うか超個人的想像:trompet を調べるとオランダ語の「トランペット」。場所がオランダだったのか、オランダ語が話題に出たのか、誰かの trumpet の発音が trompet に近いのをまねたのか、ともかく「ガーリック・トランペット」、しかも "OF HELL!" も付いて「地獄のガーリック・トランペット」とは、おならのことなんではないかと思えます。
HELLときたら対のHEAVENも連想、キリスト教文化でトランペットといえば「新約聖書」の「ヨハネの黙示録」に登場する、天国の天使7人が吹く「世界の終末のトランペット」が想起されます。
世界の終末かと思うようなガーリック・トランペットが地獄から?
そんなものすごいのをピネーラ氏が放ったのか(すみません)、ピネーラ氏が機材を通して出した音をそのように表現した人がいて皆で笑ったか、そのノリでテープを貼って誰かが書いたのではないかと勝手に想像しています。この写真だとラッセル・アレン氏が落書き犯にしか見えませんが、先頭のGが消滅するぐらいテープがグシャッとなっていて、書いた直後ではなさそうですね。
なお、このテープで本名を隠されている使用機はRoland JP-8000ですね、たぶん)
Q16: アルバム "Twilight in Olympus"(4作目。1998年)で、マイケル・ピネーラが「ナイフとチェーンソーのジャグリング」とクレジットされているのはなぜですか?いきさつは?
(画像:私が持っているCDブックレットを撮影。位置を示すため赤い下線を入れました)
マイケル・ロメオ
曲の土台になる部分のレコーディングを始めた週のことだった。僕たちはTrax Eastスタジオに入っていて、マイク・ピネーラが現れるのを待っていた。2、3日音信不通になっていたんだ……で、現れたときには片手がギプスと包帯でぐるぐる巻きになっていた。彼はナイフで右手の腱を3本切ったんだ。彼は家で何か手仕事をしていて、バターナイフでちょっと無茶をしたらしい……?!?!? 彼はどうにかレコーディングをやってのけて、無事に回復したよ。
マイケル・ピネーラ
はい……あのクレジットね……まあジョークだよ。僕は薬指と小指をナイフで切り落としかけて2、3日入院してたんだ。
(訳者補足:白目になったところでQ3でピネーラ氏が押したキーのエフェクトが発動します。
Q3: メンバーの皆さんはどんな趣味をお持ちですか?
マイケル・ピネーラ
ノコギリや鋭利な物で遊ぶのが好き )
公式FAQページがこの話題で完。なんつう構成なんだ(称賛)