Paradise Found

好きな音楽関連の英語和訳や諸々です。My Japanese translations (from English) and various things related to my favorite music.

Symphony X 公式FAQ和訳

初出:2016年9月 別ブログで投稿

 

My Japanese translation of the FAQ at Symphony X website.

Symphony X サイト の FAQ (Frequently Asked Questions「よくある質問」)の和訳です。

 

Symphony X メンバー一覧、アルバムについて、こちらの投稿もあります。

「Symphony X アルバム & more」

 

FAQ和訳の前にメンバー一覧とメンバーチェンジの流れを再掲します。

 

Symphony X

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Website YouTube YouTube (music) 

 

アメリカ合衆国ニュージャージー州を拠点とする、ネオクラシカルプログレッシブ・メタルバンド

Neo-classical progressive metal band from New Jersey, the USA

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Photographer: Danny Sanchez

アルバム9作目 "Underworld" (2015) のための写真

 

写真左から

 

マイケル・ピネーラ Michael Pinnella

キーボーディスト 

Facebook

 

マイケル・ロメオ Michael Romeo

ギタリスト、バンド創立者

Facebook  

 

ラッセル・アレン Russell Allen

ヴォーカリスト

アルバム2作目 "The Damnation Game" (1995) から参加

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マイケル・レポンド Michael LePond

ベーシスト

アルバム5作目 "V: The New Mythology Suite" (2000) から参加

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ジェイソン・ルロ Jason Rullo

ドラマー

アルバム4作目 "Twilight in Olympus" (1998) のみ不参加 

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旧メンバー

 

ロッド・タイラー Rod Taylor

ヴォーカリスト

アルバム1作目 "Symphony X" (1994) のみ参加 

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Photographer: unknown 撮影者さん不明

アルバム1作目 "Symphony X" (1994) の頃の写真より切り取り

 

トーマス・ミラー Thomas Miller

ベーシスト

アルバム1作目 "Symphony X" (1994) から4作目 "Twilight in Olympus" (1998)、1998年初ツアーでの来日まで参加 

Facebook

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Photographer: William Hames

アルバム4作目 "Twilight in Olympus" (1998) のための写真より切り取り

  

トム・ウォリング Tom Walling

ドラマー

ジェイソン・ルロが脱退していた時期のアルバム4作目 "Twilight in Olympus" (1998) のみ参加 

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Photographer: William Hames

アルバム4作目 "Twilight in Olympus" (1998) のための写真より切り取り

 

スタジオアルバム、メンバーチェンジ

 

1. Symphony X (1994) ヴォーカル:ロッド・タイラー(本作のみ)

2. The Damnation Game (1995) ヴォーカル・ラッセル・アレン(以降全作)

3. The Divine Wings of Tragedy (1996)

4. Twilight in Olympus (1998) ドラム:トム・ウォリング(本作のみ)

 

1998年 バンド初ツアーで日本へ ドラム:ジェイソン・ルロ復帰

ベース:トーマス・ミラー脱退

 

5. V: The New Mythology Suite (2000)  ベース:マイケル・レポンド(以降全作)

6. The Odyssey (2002)

7. Paradise Lost (2007)

8. Iconoclast (2011)

9. Underworld (2015)

 

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Symphony X サイト の FAQ (Frequently Asked Questions「よくある質問」)和訳

 

Q1: メンバーの皆さんが好きなSymphony X以外のプログレバンドは?

 

マイケル・ロメオ

Rush, ELP, UK, Kansas, Dream Theater

 

ラッセル・アレン

Pink Floyd

 

マイケル・ピネーラ

断然、ELP, Kansas, Rush, UK だね、少しだけ挙げると。

でもプログレバンドだけに影響を受けたわけではなくて、Black Sabbath, Deep Purple, Ozzy Osbourne, DIOといったバンドにも多大な影響を受けたよ。

 

ジェイソン・ルロ

Rush, Kansas, Yes, Zappa

 

マイケル・レポンド

Rush, Fates Warning, Queensrÿche, Dream Theater, Yes

 

Q2: メンバーの皆さんがそれぞれ影響を受けた人は誰ですか?

 

マイケル・ロメオ

バンド:Black Sabbath, Judas Priest, Ozzy Osbourne, Rush, Zappa, Kansas

ギタリスト/ミュージシャン:Randy Rhoads, Al Di Meola, Eddie Van Halen, Uli Jon Roth, Yngwie Malmsteen, Paul GilbertAllan Holdsworth, Shawn Lane, Frank Gambale, Jean-Luc Ponty, Frank Zappa

作曲家:Bach, Mozart, Wagner, Rimsky-Korsakov, Stravinsky, Holst, John Williams

 

ラッセル・アレン

音楽一家で育って、最初に音楽に触れたときは、カントリーやフォーク(母と祖父母の影響)、ロックンロール(父はThe Beatlesにハマッていて、おじはPink Floydが好きだった)が同居した面白い状態だった。カントリーのアウトロー野郎的な存在、特にWillie Nelsonに惚れ惚れしてたのを覚えてるよ。

 

(訳者補足:ここでは挙げられていませんが、アメリカのカントリー歌手ケニー・ロジャース Kenny Rodgers の "The Gambler" が、アレン氏が子供の頃におじいさんと一緒に初めて公共のステージで歌った曲だった、とのこと。

2020年3月20日ケニー・ロジャースが亡くなった際、アレン氏が Facebook投稿 で書いています)

 

それで、何年かあとになるとロックやメタルに傾倒して行ったんだと思う。

成長するにつれ、Van Halen, Led Zeppelin, Iron Maiden, Ronnie James Dio, Ozzy Osbourne(ソロでもBlack Sabbathでも), Rob Halford (Judas Priest), Paul Rodgers (Bad Company) に出会っていった。ここに挙げたのはほんの少しだけど。

 

(訳者補足:アレン氏が音楽の道を目指したのは Van Halen の影響で、シンガーになると判断する前の少年時代にはエディ・ヴァン・ヘイレンに憧れてギターを弾いていた、とのこと。

2020年10月6日にエディ・ヴァン・ヘイレンが亡くなった際、アレン氏が Facebook投稿 で書いています)

 

'90年代始めにニュージャージーへ引っ越すと(訳者補足:それ以前はカリフォルニア州在住)、シンガーのRay Gillenに会ってインスパイアされた。彼はバンドBadlandsで歌っていて、僕は本当に彼の歌い方が好きだった。

 

(訳者補足:アレン氏はこちらの、レコード店で好きなアルバムを紹介する 動画7:55頃から Badlands のアルバム "Badlands" (1989) を紹介し、次のように語っています。

Badlandsシンガーのレイ・ギレン Ray Gillenと共通の友人をまじえて会ったことがあった。

レイ・ギレンが亡くなり(1993年12月1日)、大勢のミュージシャンが参加した追悼コンサート(1994年2月9日ニューヨークで開催)にアレン氏も参加オファーを受ける。(アレン氏はまだSymphony Xに参加しておらず、バンドやレコード会社との契約も一切ない状態!)

歌った曲はBadlandsがカバーしていたジェイムズ・テイラー James Taylor の "Fire and Rain"。

そのときオーディエンスの中にSymphony Xの2人(誰かは不明)がいてアレン氏の歌を聴いていた、とのこと。

 

アレン氏はAdrenaline Mobによるカバー曲集アルバム "Covertá"  (2013) で、Badlands "High Wire" を見事に歌唱!)

 

ニュージャージーでバンド活動を始めたときはSoundgardenAlice In Chainsにハマッてたよ。Layne(Layne Staley、Alice In Chainsヴォーカリスト)もChris(Chris CornellSoundgardenヴォーカリスト)も、僕のその段階でのシンガーとしての成長に影響を与えてくれた。

僕は感動するものをずっと探し続けている。新しく出会った対象でも、ずっと感動させ続けてくれる大好きな対象でも、音楽のいいものは全部、常に吸収しようとしているんだ。

 

マイケル・ピネーラ

たくさんの'70年代、'80年代のプログレ/ロック・ミュージシャンたちに影響を受けたよ。Keith EmersonとEddie Jobsonが全時代を通して僕の大好きな二大演奏家だよ。

 

ジェイソン・ルロ

Alex Van Halen, Neil Peart, Billy Cobham, Dennis Chambers, Dave Weckl, Vinnie Colaiuta, Terry Bozzio, John Bonham

 

(訳者補足:Van Halenドラマーのアレックス・ヴァン・ヘイレンが挙げられていますが、ルロ氏はドラムを始める前にエディ・ヴァン・ヘイレンに憧れてギターを弾いていたと、こちらの 音声インタヴュー12:56頃から 語っています)

 

マイケル・レポンド

Joey Demaio (Manowar), Steve Harris (Iron Maiden), Geezer Butler (Black Sabbath), Geddy Lee (Rush)

 

(訳者補足:ここでは挙げられていませんが、レポンド氏は13歳のときお父さんが連れて行ってくれたKISSのニューヨーク、マディソン・スクエア・ガーデン公演(1979年7月24日&25日、レポンド氏が行ったのは24日)でジーン・シモンズ Gene Simmons を観たことがきっかけでベースを始めた、と、こちらの 動画2:20頃から や複数のインタヴューで語っています)


Q3: メンバーの皆さんはどんな趣味をお持ちですか?

 

マイケル・ロメオ

曲を書くこと/音楽を作ること、映画鑑賞(DVDコレクションを増やすこと)、家族と過ごすこと。

 

ラッセル・アレン

うむ、僕がスポーツとテレビゲームに夢中なことは秘密でも何でもないね。団体競技のスポーツが好き(やるのも観るのも)。OAKLAND RAIDERSの筋金入りファン!!!!

(訳者補足:Raiders = アメリカンフットボールチーム。アレン氏がこの回答をしている当時の本拠地はカリフォルニア州オークランド。その後、ネヴァダ州ラス・ヴェガスへ移転。

公式サイト で見られるチームのマークは眼帯や交差した剣で「海賊」の演出。アレン氏は自宅に海賊小屋風の装飾をした録音スタジオを持つなど海賊好き)

 

パソコンでやる戦略ゲームも好き。キャンプやボート、釣り、スキーも好き。壮大な大作映画を観るのも好きだよ。

 

マイケル・ピネーラ

ノコギリや鋭利な物で遊ぶのが好き。

(訳者補足:ピネーラ氏が冗談を仕掛けています!!由来をご存知のかたもいらっしゃると思います。由来はあとからわかります)

家具を作ること。妻や子供たちと過ごすこと……。

 

ジェイソン・ルロ

マウンテンバイク、スキー、料理、テレビゲーム、読書

 

(訳者補足:ルロ氏は料理にも情熱を持ち、フードトレイラーのオーナーシェフになりたいという夢を持っていたところ、2013年に心不全に襲われ生還したことをきっかけに、やはりやりたいことはやっておかなければと決意、その夢を実現。

2016年には 紹介映像 も出ていましたが、結局多忙のためやめてしまったとのこと。2021年2月の 音声インタヴュー22:25頃から 語っています)

 

マイケル・レポンド

神話、歴史、ホラー映画、超常現象、政治、動物、テレビ、そしてもちろん……ヘヴィ・メタル

 

Q4: メンバーの皆さんは以前どんな仕事をしていましたか?

どんな仕事をして、バンドを始めるのに必要な収入を得ましたか?

 

マイケル・ロメオ

建築業からギターレッスン教師までいろいろ

 

ラッセル・アレン

まあ僕が「防衛!」のために何をしていたかは、みんな知ってると思う。

0=(=======(Medieval Times)

 

(訳者補足:↑剣を表現! Eメールでの返答だったと推測できますね。

Symphony X加入前のアレン氏は、中世時代の欧州をテーマにしたショウや食事を提供するMedieval Times(サイト)で馬上槍試合ショウに出演!アレン氏に関する Wikipedia(英語)に記載あり。アレン氏のFacebookに当時のものと思われる写真あり!公式でなくプライベートなほうのアカウントなので写真転載やリンクは回避させて頂きます)

 

マイケル・ピネーラ

ええと、石工、庭整備、ドリル作業から販売業まで、いろいろやったよ。1993年にマイク・ロメオに出会ったときは、若輩のエンジン整備士としてCA Power Equipという会社で働いていたよ。その給料で初めてバンド活動のためのギアを買ったよ……。

 

(訳者補足:マイケル・ロメオ氏のインタヴュー(和訳 別ブログに投稿していますがこちらのブログへ移動予定)やSymphony XのCDライナーノーツなどによると、ピネーラ氏は音楽店でも仕事をしていて(ピアノレッスンを実施)同店で働いていた共通の友人を通してロメオ氏とピネーラ氏が知り合ったようです)

 

マイケル・レポンド

(Symphony X加入前の)最後の10年は会計や請求書を扱う事務員として働いていたよ。夏には庭師としても働いていたよ。

 

Q5: バンドやマネジメントとコンタクトを取るにはどうしたらいいですか?

 

(訳者補足:公開情報ではありますが、具体的な連絡先をこちらに転載するのは避けたほうが良い気がしたので省略させて頂きます。公式サイトFAQに掲載されています。)

 

Q6: ロッド・タイラー、ジェイソン・ルロ、トム・ウォリングがバンドを抜けたのはなぜですか?どのようにしてラッセル・アレンを見つけたのですか?

 

長年の間に起こったメンバーチェンジは、主に個人的な問題や、そうした性質のことが理由です。

初アルバム("Symphony X" 1994年)の発表後、ロッドは単に方針が合わず脱退しました。偶然にも、ロッドはニューヨークの衣料品店でトーマス・ミラーにラッセルを紹介したことがあり、それで、その数ヶ月後にロッドがバンドを去ったとき、トーマス・ミラーがラッセルのことを思い出し、バンド側から彼に連絡を取ったのでした。

 

(訳者補足:先述のラッセル・アレン氏の 動画7:55頃から の通り、アレン氏がまだSymphony Xに参加する前、Badlandsシンガーのレイ・ギレンの追悼コンサート(1994年2月9日ニューヨークで開催)に出演してジェイムズ・テイラーの "Fire and Rain"(Badlandsがカバーしていた)を歌ったとき、Symphony Xの誰か2人がオーディエンスの中にいて聴いていた、とのこと)

 

マイケル・ロメオ

そう、あれはスタジオ入りして "The Damnation Game"(アルバム2作目。1995年発表)をレコーディングしているときだった。とにかく、うまく進まなかった。ロッドが抜け、僕たちはラッセルが興味を持つか確認してみようと電話した。彼はやってきて、みんなでジャムって、彼は数日でヴォーカルを全部録ってしまったよ。

 

ジェイソンに関しては、"The Divine Wings of Tragedy"(アルバム3作目。1996年発表)のあとで抜けたけど、バンド内に緊迫感があったんだ。みんなちょっとレコーディングでストレスを受けていて、ジェイソンには他にも私的に問題が起こっていて、それも抜ける理由に加わったようだった。バンドも彼に対して満足しておらず、彼もバンドに対して満足しておらず、それで、彼が抜けたのは双方の判断だった。

 

トム・ウォリングと一緒に "Twilight in Olympus"(アルバム4作目。1998年)の制作を始めると、彼とも新たな問題が起こった。彼はこのバンドに専念できず、しだいに興味を失っていった。僕たちとジェイソンは依然として友人だったから、ある日、彼がやってきてジャムってみると、以前よりずっといい感触があり、彼のドラム演奏もすばらしかった。

 

(訳者補足:ジェイソン・ルロ氏は1998年バンド初ツアーでの来日の際には復帰。しかし当時その発表はなかったとのこと。アルバム5作目 "V: The New Mythology Suite" (2000) 日本盤の藤木昌生さんによるライナーノーツより。(私は1998年当時はまだSymphony Xを知らずにいました)1998年来日公演に行ったファンの皆さんにしてみると、最新アルバムからドラマーがトム・ウォリングに交替したと思っていたが、ライヴが始まったらジェイソン・ルロ!?おおおお帰りなさい!?と、それはもうサプライズだったでしょうね!)

 

Q7: トーマス・ミラーがバンドを抜けたのはなぜですか?

 

マイケル・ロメオ

僕はトムを長年知っていたのに、いまだに、正確な理由については確信がない。僕たち(バンド)が見たことから推測するしかない。日本への初ツアー中、トムはツアーという状況からとてもストレスを受けていた。体調が悪くなったり、不安感に襲われたりといったエピソードがいくつかあった。それから慢性疲労症候群もあった。彼の主張によるとそれを患っていたということなんだ……それから宗教に傾倒してもいた。こうしたことが全部合わさって、結局彼は「もう続けられない」と言うに至った。僕たちはトムに対して悪い感情は抱いていなかった。 そして僕にはいまだに信じるのが難しい。一緒に育ち、たくさんのバンドで一緒に演奏し、音楽に本当に身を捧げていた人が、どういうわけか興味を失ってしまったということが。理由はツアーへの恐怖だったのか?病気だったのか?宗教だったのか?その問いに僕は答えることができない。トムだけが理由を知っている。でも、彼が今何をしていても、僕たちは彼にとってのベストを願う。

 

(訳者補足:トーマス・ミラー氏はThunder's Majesty名義で2010年に曲を発表!Myspaceを発信元としていたようですが、現在はページがなくなっています。ミラー氏の合意があるか不明なのでリンクは控えますが、YouTubeにデモ音源がありますね)

 

Q8: Symphony Xの音楽をどのように説明しますか?

 

マイケル・ロメオ

説明するのは難しいね。曲ごとにそれぞれの特徴を持つように作ろうとしているし。僕たちはただ、いい曲を書こうとしている。"King of Terrors" のような曲のサウンドを、ええと、たとえば "Candlelight Fantasia" と比べれば、それは武骨なサウンド、ということになる。

("King Of Terrors" 公式YouTube アルバム6作目 "The Odyssey" (2002) に収録

"Candlelight Fantasia" Spotify アルバム3作目 "The Divine Wings of Tragedy" (1996) に収録)

 

僕たちはメタルバンドで、プログレ的な傾向もあり、クラシック的なアイディアも音楽に融合させる。でも、それぞれの曲が、たいてい次の曲と大いに違ったりする。人それぞれバンドの分類法というものがあるわけだけど……"The Accolade" を聴いて僕たちがプログレバンドだと思う人もいるだろうし、"Wicked" を聴いて僕たちがメタルバンドだと言う人もいるだろうし、"The Odyssey" を聴いてどうしていいかわからない人もいるだろう。だから……もし集約しなきゃいけないなら、僕たちはプログレッシヴ・メタル・バンドだよ。

("The Accolade"  Spotify アルバム3作目 "The Divine Wings of Tragedy" (1996) に収録

"Wicked" 公式YouTube  アルバム6作目 "The Odyssey" (2002) に収録

アルバムと同名の曲 "The Odyssey" は公式YouTubeにもSpotifyにもなし。24分ある壮大な映画音楽のような大作)

 

Q9: Lady Of The Snow ができた背景は?

Spotify アルバム4作目 "Twilight in Olympus" (1998) に収録)

 

トーマス・ミラー

"Lady Of The Snow" は日本の民話にインスパイアされたんだ。あのキャラクターはユキ-オンナといって、ミステリアスな雪の女とされているんだ。

 

マイケル・ロメオ

バンドのみんなで、新しい音色やスケールのアイディアを使って新曲を作るために、音楽面と歌詞面でテーマを探していたとき、トムが雪女の物語を提案して、歌詞に合わせて音楽が書かれたんだよ。

 

Q10: "Candlelight Fantasia" は、どういうことを表現した曲ですか?

Spotify アルバム3作目 "The Divine Wings of Tragedy" (1996) 収録)

 

トーマス・ミラー

"Candlelight Fantasia" は、自分の作品が顧みられず、評価されない世界で生きている、1人の作曲家の物語だよ。僕たちの側から、あまり細かい説明はしたくないんだ。聴く人しだいで、歌詞を読んで、コンセプトについて独自の絵を創案して描いてくれたらいいんだ。

 

Q11: アルバム "V : The New Mythology Suite" 制作の背景は?

(アルバム5作目。2000年発表)

 

物語はアトランティス伝説、古代エジプト神話、占星術アトランティス文化について千里眼的に考察したエドガー・ケイシー Edgar Cayceの著作を題材にしています。

 

Q12: "Twilight in Olympus"(アルバム4作目。1998年発表)のアルバムジャケット裏面にある剣は、Tom Maringerのデザインにすごく似ています。バンドメンバーの誰かがコレクターなのですか?

 

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(画像:"Twilight in Olympus" ジャケット裏面 私が持っているCDを撮影)

 

ラッセル・アレン

僕は剣を集めているけど、あのCDの剣は、アートワークを手掛けたDan Muroから出たものだよ。

 

Q13: 音楽の中で使用しているクラシック曲をクレジットする予定はありますか?

 

マイケル・ロメオ

僕たちも近年この問題を気にかけている。僕たちは曲のあちこちでクラシック曲のいろいろな部分を使ってきた。聴く人たちにはすぐわかると思っていたんだ。"Death of Balance"(公式YouTube アルバム5作目 "V: The New Mythology Suite" (2000) に収録)の終盤には、モーツァルトの『レクイエム』から『ラクリモーサ(涙の日)』を取り入れている……それで、僕たちが話をする人たちはほとんどみんな「君たちの、あのモーツァルトの使い方がいいね」と言う。新しいものと古いものを合体させていることがね。(映画『アマデウス』を観た人なら誰でも、この曲を使っていることに気付く)……だから、誰にでも明らかなことだと思っていたんだ。「こっそり使ってやろう」とか「作曲したのは自分たちだ」とか、そういうことではない。聴く人は気付くだろうと思っていたんだ……既知のものとして。でも、ともかく……今では僕たちはこのことを気にかけている。クラシック曲を使用していると認めるし、まったく尊敬の念からしていることなんだ。だから答えは「はい」、僕たちは今後このことにもっと注意を払うし、もし何か使うときは、もちろんクレジットするよ。

 

(訳者補足:Symphony Xのクラシック曲引用をファンさんがまとめた YouTube動画 )

 

Q14: 曲としての "Twilight in Olympus" の顛末は?

 

バンドは、その曲を仕上げて次のCD(アルバム5作目 "V : The New Mythology Suite" (2000) )で発表しようと考えていましたが、そうする代わり、当時できていた断片を、コンセプトアルバム "V" のいろいろな箇所に分散して取り入れました。

 

Q15: マイク・ピネーラのキーボードに貼られたテープに書いてあった "garlic trompet" とは、どういう意味ですか?

 

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(画像:私がいつかインターネット上で拝見して保存。撮影者さん不明)

 

ペドロ(Symphony Xの元ウェブサイト管理者)がジェイソン・ルロにどういう意味か尋ねたところ、ジェイソンが答えて言うには「バンドとクルーだけの秘密にしておくべきことというものがある :) 」(訳注:←最後の :) は横になった笑顔)

 

(訳者補足と言うか超個人的想像:trompet を調べるとオランダ語の「トランペット」。場所がオランダだったのか、オランダ語が話題に出たのか、誰かの trumpet の発音が trompet に近いのをまねたのか、ともかく「ガーリック・トランペット」、しかも "OF HELL!" も付いて「地獄のガーリック・トランペット」とは、おならのことなんではないかと思えます。

HELLときたら対のHEAVENも連想、キリスト教文化でトランペットといえば「新約聖書」の「ヨハネの黙示録」に登場する、天国の天使7人が吹く「世界の終末のトランペット」が想起されます。

世界の終末かと思うようなガーリック・トランペットが地獄から?

そんなものすごいのをピネーラ氏が放ったのか(すみません)、ピネーラ氏が機材を通して出した音をそのように表現した人がいて皆で笑ったか、そのノリでテープを貼って誰かが書いたのではないかと勝手に想像しています。この写真だとラッセル・アレン氏が落書き犯にしか見えませんが、先頭のGが消滅するぐらいテープがグシャッとなっていて、書いた直後ではなさそうですね。

なお、このテープで本名を隠されている使用機はRoland JP-8000ですね、たぶん)

 

Q16: アルバム "Twilight in Olympus"(4作目。1998年)で、マイケル・ピネーラが「ナイフとチェーンソーのジャグリング」とクレジットされているのはなぜですか?いきさつは?

 

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(画像:私が持っているCDブックレットを撮影。位置を示すため赤い下線を入れました)

 

マイケル・ロメオ

曲の土台になる部分のレコーディングを始めた週のことだった。僕たちはTrax Eastスタジオに入っていて、マイク・ピネーラが現れるのを待っていた。2、3日音信不通になっていたんだ……で、現れたときには片手がギプスと包帯でぐるぐる巻きになっていた。彼はナイフで右手の腱を3本切ったんだ。彼は家で何か手仕事をしていて、バターナイフでちょっと無茶をしたらしい……?!?!? 彼はどうにかレコーディングをやってのけて、無事に回復したよ。

 

マイケル・ピネーラ

はい……あのクレジットね……まあジョークだよ。僕は薬指と小指をナイフで切り落としかけて2、3日入院してたんだ。

 

(訳者補足:白目になったところでQ3でピネーラ氏が押したキーのエフェクトが発動します。 

 

Q3: メンバーの皆さんはどんな趣味をお持ちですか?

 

マイケル・ピネーラ

ノコギリや鋭利な物で遊ぶのが好き )

 

公式FAQページがこの話題で完。なんつう構成なんだ(称賛)

 

To 長文 Hell and Back - 3と天体とUnderworld / To Long Reading Hell and Back - 3, Celestial events and Underworld

日本語と英語で交互に書いています。

Written in Japanese & English alternately.

 

初出:2016年9月 別ブログで投稿

First posted to my another weblog in September 2016

 

(Symphony X メンバーやアルバム一覧の 投稿 もあります)

 

(Here is my post about Symphony X members, albums, etc)

 

ようこそ、長文地獄へ!この投稿は、SymphonyXサイトアルバム9作目 "Underworld"(2015年)発表の周辺にある(と私が信じる)仕掛けについてです。

 

Welcome to my Hell of a long reading! This post is about my discovery (I believe so) of some gimmicks before & after the release of Symphony X (website) 's 9th album "Underworld" (2015) .

 

この門をくぐる者は、短文という希望を捨てよ

Abandon hope for short reading all ye who enter here

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 Artwork: Warren Flanagan

Members & Track listing (official website)

1. Overture

Spotify

2. Nevermore

Spotify

www.youtube.com

3. Underworld

Spotify

4. Without You

Spotify

www.youtube.com

5. Kiss of Fire

Spotify

www.youtube.com

6. Charon

Spotify

7. To Hell and Back

Spotify

8. In My Darkest Hour

Spotify

9. Run With the Devil

Spotify

10. Swan Song

Spotify

11. Legend

Spotify

下記リンクは例としてご参考になれば幸いです。

Links below are just for examples. Please search on your convinient platform.

Page at Nuclear Blast (worldwide label from Germany)

ビクターエンタテインメント(日本のレーベル)のページ

↑Page at the Japanese label

Streaming, MP3, CD (amazon USA)

Streaming, MP3, CD日本盤(海外盤と同内容)(amazon Japan)

↑Japanese CD (same songs as the worldwide CD)

iTunes (Japan)

 

Underworldは「冥界、地獄」。Symphony X公式サイトの 記事(英語) で、作曲の中心でありギタリストのマイケル・ロメオ Michael Romeo氏の説明が紹介されています。大きな発想源は、ダンテ・アリギエーリ Dante Alighieri(1265-1321)の叙事詩神曲"La Divina Commedia"(1320年頃完成)の、主人公が地獄、煉獄、天国を旅して帰還する物語の中から「地獄篇」。他にギリシャ神話で吟遊詩人オルフェウスが亡くした妻エウリュディケを取り戻そうと冥界へ行く物語も挙げられています。

 

Michael Romeo, the main composer and the guitarist, discribes about this album in the article at the Symphony X official website. It's based on the "Inferno" chapter from Dante Alighieri (1265-1321)'s epic poem "La Divina Commedia (The Divine Comedy)" (circa1320). A man (Dante)  journeys through Inferno, Purgatory, Heaven, and comes back to his world alive. Also inspired by the story of the bard Orpheus in Greek mythology. He goes to Underworld to get his wife Eurydice back from her death. 

 

つまり「地獄へ行って戻ってくる」というテーマです。まさにその題名の曲 "To Hell and Back" がこのアルバムにあります。(Spotify)曲の再生が全体のどの辺に来ているか分かる状態で聴いていて、ちょうど半分まで来ると曲調が変わり、帰路 (Back) を急ぐ雰囲気になるのを、毎回楽しみに聴いています。

 

So, the theme is "To Hell and back". One of the songs is titled just like so. (Spotify) It wows me everytime I hear it on a player where I can see the progress of the play, then it reaches the half, the music changes like really hurrying back.

 

ダンテ『神曲』をいつか読みたいと思いながら未読だったのですが、"Underworld" で題材になっていると知り、発売を待っている期間に こちらの和訳本 (amazon) で読みました。高価ですが、「地獄篇」「煉獄篇」「天国篇」を1冊で読め、和訳は読みやすく(この前に岩波文庫で読もうとして力尽きる)、解説も充実、ギュスターヴ・ドレ Gustave Doré の挿絵も完全収録、美しい本で宝になりました。こちらの英語版 (amazon USA)も買いました!これもまた美しい本でテンションが上がります(古英語に白目)。いつかイタリア・トスカーナ方言の原文にも挑み、本当の「テルツァ・リーマ Terza rima」(『神曲』でダンテが使用した韻律)を鑑賞してみたいです。

 

I had been interested in reading "The Divine Comedy" for a long time, then I learned "Underworld" is based on it, so I finally read it during waiting for the release of the album. Firstly, I read the Japanese translation. A beautiful book! (Product page at amazon Japan) Also got the English translation. It's also a beautiful book! (Product page at amazon USA) Someday I'd like to try to appreciate the original Tuscan "Terza Rima" (a meter Dante used for this epic poem) as well! 

 

神曲』で主人公(ダンテ)が地獄を旅するとき、敬愛する大先輩の詩人ウェルギリウス Vergilius(紀元前70年頃-紀元前19年頃)が案内してくれます。(キリスト教がまだ存在しない時代に生きていたため天国へ行けず曖昧なエリアに所属していなければならないというなかなかブルータルな設定)

 

When the man (Dante) journeys through Inferno of "The Divine Comedy", the great poet Virgil (circa 70 B.C.-19 B.C.) whom Dante respected very much, becomes a guide for him. (Virgil lived when the Cristian religeon didn't exist yet, so he can't go to Heaven and has to belong to a vague area. A kind of brutal setting.)

 

"Underworld" CDブックレットのウォレン・フラナガン Warren Flanagan氏によるアートワークでは、Symphony Xの声たる男ラッセル・アレン Russell Allenに似たキャラクターが地獄を旅する主人公として描かれています。それで『神曲』を読むときに、ダンテをラッセル・アレン氏で想像し、ダンテが詩人として敬愛するウェルギリウス先生をマイケル・ロメオ氏で想像していると、ウェルギリウス先生がダンテに目隠しする場面があり、惜しい!逆!!などと勝手にもどかしがったりしました(ライヴ中にラッセル・アレン氏がよくマイケル・ロメオ氏に目隠しするため)。まったくもって余談すみません。

 

In the "Underworld" CD booklet with the artwork by Warren Flanagan, a character looks like Russell Allen, the voice of Symphony X, journeys through Inferno. So, when I was reading "The Divine Comedy", I imagined Russell Allen as Dante, and imagined Michael Romeo as Maestro Virgil who is respected by Dante as a poet. Then, there was a scene where Maestro Virgil blindfolds Dante, so I went like "Wow it's close! but the opposite!" (because Russell Allen often blindfolds Michael Romeo at their shows) Excuse me for this complete digression.

 

神曲』はキリスト教の「三位一体」を象徴する聖数 3とその倍数に基づいて構成され、3行でひとまとまり、3章構成(「地獄篇」「煉獄篇」「天国篇」)等々、何もかもが3とその倍数を基調としています。

 

"The Divine Comedy" was structured on the holy number 3 and its multiples in honor of Trinity of the Christian religeon (3 lines of the poem make 1 block, paragraphs are multiples of 3, 3 chapters, etc.)

 

Symphony Xアルバムも、3作目でこの『神曲』モチーフを取り入れます。『神曲』の英語題 "The Divine Comedy" のComedy「喜劇」を反対語のTragedy「悲劇」にして、翼 Wingsを生やしたものが、アルバム3作目及び同名の収録曲の題名 "The Divine Wings of Tragedy" です。

(Symphony Xは「喜劇と悲劇」"Comedy & Tragedy" をテーマのひとつにしていると思われます。この2つは古代ギリシャから物語表現の基本とされ、「喜劇と悲劇」のペアの仮面は物語表現芸術のシンボルとして世界的に伝わっています。この仮面のペアがSymphony Xのすべてのアルバムアートワークに登場します)

 

For the 3rd album, Symphony X took the motif from "The Divine Comedy". "Comedy" was changed to the antonym "Tragedy", and "Wings" were added - "The Divine Wings of Tragedy" was the title of the 3rd album and its title track.

("Comedy & Tragedy" has been one of the themes of Symphony X, I believe. These 2 has been the basic of the art of drama from ancient Greece, and the pair of "Comedy & Tragedy" theatrical masks have been the symbol of the art of drama worldwide, and appear in all Symphony X album artworks.)

 

"Divine wings"「神聖な翼」は、天使の翼のことであると思います。そしてその天使とはルシファーのことであると思います。キリスト教の物語で、ルシファーは天使たちの中で最も優れているとされるほどでしたが、天界で反乱を起こし、地獄へ堕ちて悪魔の王サタンとして再び君臨します。アルバム3作目のタイトル曲 "The Divine Wings of Tragedy" の歌詞は、その物語を描いていると思います。歌詞に、ダンテ『神曲』で地獄の門にある碑文 "Abandon hope all ye who enter here"「この門をくぐる者はすべて望みを捨てよ」が出てきます。

 

I think "Divine Wings" means a pair of wings of an angel. And I think that angel is Lucifer. In the story of Christian religeon, Lucifer was once considered as the greatest angel in Heaven but started rebellion, fell to Inferno and started to have power again as the King of demons, Satan. I think the lyrics of the song "The Divine Wings of Tragedy" is about that story. The epitaph on the entrance gate of Inferno "Abandon hope all ye who enter here" from Dante's "The Divine Comedy" appears in the lyrics. 

 

ダンテはこの叙事詩を、当時ヨーロッパの文語として主流であったラテン語ではなく、地元民にとってより平易なイタリア・トスカーナ方言で書き、執筆当時は単に "Commedia"『喜劇』と命名(1555年にヴェネツィアで刊行された版から "La Divina Commedia"『神聖な喜劇』とされ定着)。"当時のイタリアで「喜劇」の定義は「お笑い」ではなく「良い結末」程度の意味だそうで、確かに、地獄→煉獄→天国と旅して行くので「良い結末」。

 

Dante didn't write this epic poem in Latin which was the usual written language in Europe at that time, but wrote it in Italian Tuscan dialect which was easier to read for the local people. Dante named it just "Commedia" when he wrote it (Later it was changed to "La Divina Commedia" since the version published in Venice in 1555). At that time in Italy "commedia (comedy)" didn't mean "comical, funny thing" but it meant "good ending". The story is a journy through Inferno → Purgatory → Heaven, so it is a "good ending" for sure.

 

神曲』"The Divine Comedy" は地獄→煉獄→天国→もとの世界へ生きて帰還、という方向で旅する物語。

その "Comedy"「喜劇」を逆の "Tragedy"「悲劇」にした "The Divine Wings of Tragedy" では、ルシファー/サタンが天国→地獄へ堕ちる、逆方向の物語。

そして3 x 3 = 9作目のアルバムで『神曲』を再訪し、「地獄」"Underworld" から再び始まり、今度は「良い方」へ向かって地獄を脱出。

 

"The Divine Comedy" is a story of a man (Dante) who journeys through Inferno → Purgatory → Heaven → and comes back to his world alive.

The song "The Divine Wings of Tragedy", with the word "Tragedy" flipped from the antonym "Comedy", is a story of Lucifer/Satan goes Heaven → Inferno, the opposite course. 

Then, 3 x 3 = 9th album returns to this epic poem, and the journey starts again from the Underworld, and this time it takes a "good" direction, going out of Underworld

 

すべてが3を元にしている『神曲』で地獄は九圏の構造になっていて、アルバム9作目で題材とすることに完璧にフィット。アルバムアートワークでも地獄の九圏 (9 circles) を表現。

 

In "The Divine Comedy" with everything structured on 3, Inferno has the 9 circles, so it fits perfectly to take it as the subject for the 9th album. The album artwork represents the 9 circles of Inferno.

 

マイケル・ロメオ氏の誕生日1968年3月6日の数字1968、3、6 は、3とその倍数の3連!そのことが、ロメオ氏がダンテ『神曲』に深く親しむようになった理由のひとつかもしれないと想像しています。

 

Michael Romeo's birth date 1968/3/6 is a set of 3 numbers that are 3 and its multiples! I guess that it may be one of the reasons Romeo got hooked deeply on "The Divine Comedy".

 

"The Divine Wings of Tragedy" と "Underworld" の発表年1996と2015は、略して '96、'15と表記するならば、3の倍数ですね。

 

The release years of "The Divine Wings of Tragedy" and "Underworld", 1996 and 2015 are shortened as '96 and '15, then they are both multiples of 3.

 

"Underworld" の世界発売日は2015年7月24日。24は3の倍数!(日本盤は22日にしちゃいましたよね!)

 

The worldwide release date of "Underworld" was July 24th 2015. 24 is a multiple of 3!

 

公式発売日は3の倍数を選んであるようだと思ったとき、もしかして他にも何かあるんじゃないかと感じました。

 

When I realized that the release date looks like to be set on the date of a multiple of 3, I started to wonder "Aren't there something more...?"

 

そして月が気になりました。

 

And the Moon took my attention.

 

なぜ気になったかというと、Dream Theaterの "A Dramatic Turn of Events" (2011年)のせい、いや、おかげです。バンド創立メンバーの1人マイク・ポートノイ Mike Portnoyが脱退するという大衝撃からの「復活」と、バンドの地元ニューヨークが911から10年を迎えての(10は「完全」を表す数)復活を重ねた内容のアルバム。そのアメリカでの発売日が2011年9月13日だったので(日本では2011年9月7日)、キリスト教文化で不吉とされる13日をわざわざ選んだことを不思議に思っていたところ、日本でその2011年9月13日の夜になって満月を見たとき、911から10年を迎えて最初の満月(復活の象徴)の日だと気付いた、ということがあったのでした。他にもいろいろ示唆が満載のアルバムですね。

 

The reason was Dream Theater's album "A Dramatic Turn of Events" (2011). The album has the theme associated with the band's hometown New York's resurrection after 10 years from 911, and also the band's resurrection after the shock that one of the founding members Mike Portnoy left the band. The release date in the USA was September 13th 2011, and I wondered why they chose the sinister (in the Christian religion) date 13 as the release date for the USA. And when I saw the beautiful full moon in the night of September 13th 2011 in Japan, I realized that it was the first full moon (the symbol of resurrection) after 10 years passed (10 is a number of "perfection") since 911. The album has more gimmicks.

 

Dream Theaterは他にも8作目アルバム "Octavarium"(2005年)に詰まった仕掛けが鳥肌ものだったり、「何かあるかもしれん」と思うクセはDream Theaterがつけてくれたと言っても過言ではありません。2011年頃からやっと聴き始めたのですが。

 

As another example, Dream Theater's 8th album "Octavarium" (2005) is full of sick gimmicks that make me have goosebumps. So I can say Dream Theater made me to think "Is there something...?" always.  I've just started to listen to them since around 2011, though.

 

そんなわけで!2015年7月の月齢カレンダー を見ました。

 

So! I looked up the Moon calendar of July 2015. (linked to a Japanese website, but the dates are written in Arabic numerals so I think it's understandable worldwide.)

 

2015年7月24日の月は半月。月のサイクルのうち、満ちていく途中と欠けていく途中、2回の半月がありますが、2015年7月24日は「上弦(じょうげん)の月」、満ちていく途中の半月です。

 

The Moon of July 24th 2015 was a half moon. There are 2 times of half moon in the Moon's cycle, waning and waxing, and the Moon on July 24th 2015 was a waxing half moon.

 

新月を「死」「リセット」、満月を「完全復活」とするならば、満ちていく途中の半月は、「死と生が半々、でも完全な生へ戻る途中」という象徴になり得ます。

 

The new moon can symbolize "death", "reset". And the full moon can symbolize "perfect resurrection", so, the waxing half moon can symbolize "half & half of dead & alive, but on the way back to be fully alive again".

 

アルバム "Underworld" のテーマ「地獄へ行って戻ってくる」に完璧にフィット。アートワークの「喜劇と悲劇」"Comedy & Tragedy" の2つの仮面、そして、あのラッセル・アレンの2人おるやろ!!としか思えないヴォーカルにもフィットすると思います。

 

It perfectly fits the theme of "Underworld", "To Hell and Back". I think it also fits the pair of "Comedy & Tragedy" theatrical masks of the album artwork, and that Russell Allen's vocals that make me think "There must be 2 singers!!"

 

(アルバムと同名の曲 "Underworld" (Spotify)は、もしSymphony Xを知らず前情報なしで聴いたら私はヴォーカルが2人いると思ったんじゃないかと思います。で、2人いると思って聴いていて、再生時間4:50から5:00までの10秒で、うわあああ1人だったーーー!!と鳥肌を立てただろうと思います。その部分は、ラッセル1人だと知っていても毎回鳥肌で、本当に大好きです!)

 

(Especially the title track "Underworld" (Spotify)...If I listened to it without any information about Symphony X, I would think there are 2 singers. Then when the song reaches the play time 4:50-5:00, that 10 seconds would make me have goosebumps and shout "Whaaaaat, it's the same one person!!" Even I know well that the singer is Russell Allen only, every time I listen to that part I have goosebumps! Love it so much!)

 

そして更に「月面X(げつめんエックス)」の存在を知りました。(英語 "Lunar X" または "Werner X")上弦の月のとき、たまに、その明暗の境目に X が現れる!!!

「月面X」について解説しているサイト様のページ

Symphony Xが「喜劇と悲劇、明と暗のような二極をクロス(X)させるシンフォニー」というテーマを持っていると思われることにも完全フィット!!

 

Plus....I learned about the phenomenon called "Lunar X" (or "Werner X")! On the deviding line between light and darkness on the waxing half moon, sometimes X appears!!!

(About Lunar X on NASA website)

It fits perfectly the theme Symphony X probably has - "To make 2 extremes like Comedy & Tragedy or Light & Darkness cross (X), and let them make Symphony"!!

 

世界規模で発売される音楽商品のリリース日を金曜に統一する"New music Fridays"の取り組みが2015年7月から始まり、アーティスト側に発売日の希望があっても「金曜」のほうが優先事項になるのだろうか?と気になっているのですが、"Underworld" 発売日2015年7月24日は金曜!曜日まで味方につけた Symphony X!

 

The movement "New music Fridays" to set all release dates on Friday has started since July 2015, so I wonder if the artist wants to set the specific release date but it's not Friday, Does it have to be changed to Friday? But anyways "Underworld" 's release date July 24th 2015 was Friday! Symphony X even got the day of the week at their side!

 

"Underworld" の世界発売日が、3の倍数で、満ちていく途中の半月の日を選んであるようだと考え始めると、ふと、発売日だけか?と思いました。

 

When I realized that the release date looks like to be set on the date of a multiple of 3 and the date when the waxing half moon happens, I started to wonder "Is it only the release date?"

 

そして、Symphony Xのウェブサイトで "Underworld" の告知が初めてあったときの投稿 に遡りました。日付は2015年5月18日。18は3の倍数。

 

I looked back the first announcement of "Underworld" at Symphony X official website. The date was May 18th 2015. 18 is a multiple of 3.

 

2015年5月の月齢カレンダー を見ました。

 

I looked up the Moon calendar of May 2015.

 

新月!すべての始まりです。

New moon! The start of everything.

 

それから、自分が持っているアルバム3作目 "The Divine Wings of Tragedy" のCDを見ました(1999年にレーベル解散となってしまったZero Corporation製の日本盤です。私はSymphony Xファンになった2014年に中古で買いました)。発売日を見ると1996年11月13日。3の倍数日ではなかったか。でも3は入っている。

 

Then I looked up the 3rd "The Divine Wings of Tragedy" CD I have (the issue from Japanese label Zero Corporation that released Symphony X's CD for the first time in the world but got dissolved in 1999 sadly... I became a fan of Symphony X around 2014 and bought the CD via a secondhand shop in Japan.) The release date was November 13th 1996. Oh, it was not a date of a multiple of 3. But still has 3.

 

1996年11月の月齢カレンダー を見ました。このときは上弦の月ではありませんでした。しかし新月から3日目ではある。

 

I looked up the Moon calendar of November 1996. OK it wasn't the waxing half moon for this time. But it was the 3rd day from the new moon.

 

話を2015年に戻します。

Let's go back to 2015.

 

2015年7月には、人類による天体観測史上レベルで大きな出来事がありました。2015年7月14日、NASAによる冥王星Plutoへの最接近撮影が成功。(NASAサイトの記事(英語))地球から観測機New Horizonsが飛び立って9年後のことです。(打ち上げ日が1月19日で、マイケル・ロメオ氏とベーシストのマイケル・レポンド Michael LePond氏(他のメンバーも?)が大ファンで、Symphony Xでもソロアルバムでも題材にしているエドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poeの誕生日だったりします。地味に迫ってくる偶然)

 

In july 2015, there was a big event in the human's history of astronomical observation. On July 14th 2015, NASA's closest flyby and photo shoot of Pluto succeeded. (article at NASA website) It was 9 years after the observation satellite New Horizons departed from our Earth. (The launching date was January 19th, birthday of Edgar Allan Poe. His works are Michael Romeo and Michael LePond's [also other band members' ?] favorite subject of the songs for Symphony X and thier solo works. A quiet coincidence.)

 

冥王星は、漢字でばっちりその通り「冥府の王」であり、英語名Plutoは、ローマ神話の冥府を司る神の名(ギリシャ神話ではHades)。ダンテ『神曲』「地獄篇」にも登場。

 

Pluto is the name of the ruler of the Underworld in Roman mythology (Hades in Greek mythology). Pluto appears in Dante's "The Divine Comedy".

 

そして、冥王星の周囲を回っている衛星のうち最大のものカロン CharonNASAサイトの記事(英語))は、地獄の入口の川で死者の魂を向こう岸へ渡す船頭の名。カロン神曲』「地獄篇」に登場。Symphony X "Underworld"に、カロンの曲 "Charon" があります。大好きです。(Spotify

 

And Charon, the biggest satellite of Pluto (article at NASA webiste), is the name of the ferryman of the river in the Underworld. Charon also appears in Dante's "The Divine Comedy". Symphony X's "Underworld" has the song "Charon". (Spotify) I love it so much.

 

で、この「冥府の王」と「カロンという名の2つの星の画像や話題が、Symphony X "Underworld" 発売日2015年7月24日の前後しばらく、メディアで目立っていたのです。

 

So, these 2 stars "Pluto" and "Charon" were very topical on the media for a while around the release of Symphony X's "Underworld" on July 24th 2015.

 

Symphony Xの作曲の中心であるマイケル・ロメオ氏は、もしかすると、この冥王星への接近飛行プロジェクトを、New Horizonsが2006年に打ち上げられたときから認識していて、または少なくとも2015年より何年か前には認識していて、冥王星への接近飛行が実現しているであろうときに "Underworld" を発表する長期計画をしていたのではないかと思いました。

 

I guess that the main composer Michael Romeo was aware of this Pluto flyby project since the New Horisons was launched in 2006, or at least some years earlier than 2015, and had a long-term plan to release "Underworld" when the Pluto flyby will be coming true.

 

徹底的に3の元に構築された『神曲』は「地獄篇」「煉獄篇」「天国篇」の3つの章で構成され、各章がすべて同じ単語で終わっていて、それは、トスカーナ語の原文で "stella", 英語で "star", 「星」です。その「3つの星(天体)」が、"Underworld" 発売前後の旅では、冥王星カロン、月だったのではないかと思います。

 

"The Divine Comedy" is thoroughly based on 3 and has 3 chapters "Inferno" "Purgatory" "Heaven", and all of the 3 chapters end with the same word: "stella" in the original Italian Tuscan dialect, "star" in English. And I guess the"3 stars (heavenly body)" were Pluto, Charon and Moon for the journey around the release of "Underworld".

 

ロメオ氏と、おそらく他のメンバーや運営陣も一緒に、冥王星プロジェクト、上弦の月、3の倍数、などを意識した上で、2015年7月24日というすばらしく完璧な発売日が設定されたのだとしか考えられなくなりました。

 

I just couldn't think other ways than Michael Romeo, probably with other members and staffs together, were very aware of the Pluto flyby project, the waxing half moon and multiples of 3, and set the awesomely perfect release date July 24th 2015.

 

7月は17日がドラマーのジェイソン・ルロ Jason Rullo氏の誕生日、19日がラッセル・アレン氏の誕生日という時期でもあります。

 

Also July has the drummer Jason Rullo's birthday on 17th, and Russell Allen's birthday on 19th.

 

そして "Underworld" 発売後にも、事はまだ終わりませんでした。むしろ始まりました。

 

And after "Underworld" was released, the party wasn't over yet. It even started.

 

2015年9月と10月、Symphony XはOverkillと一緒にアメリカとカナダをツアー。日程お知らせの画像が悪魔召喚儀式のお知らせにしか見えなくて思わず保存しました。

 

In September and October 2015, Symphony X toured the USA and Canada with Overkill. The tour dates announcement just looked like a summoning devil tour dates announcement, so I had to save it in my computer.

 

f:id:ParadiseFound:20210617152005j:plain

 

そしてアメリカで2015年927日夜、地球に最接近して最大に見える満月スーパームーンと、赤みがかって見えるために「ブラッドムーン(血の色の月)」と呼ばれる皆既月食が同時に起きる超レア天体現象スーパーブラッドムーン Super Blood Moonが発生。アメリカから観測できるのは33年ぶり。怖い。

 

And in the night of September 27th 2015 in the USA, the largest full moon on the closest position to the Earth called Super Moon, and Total Lunar Eclipse called Blood Moon because it looks reddish, came at once - the super rare astronomical phenomenon Super Blood Moon happened. 33 years since the previous one visible from the USA. Scary.

 

Symphony X陣営が「3の倍数」「月」を意識してきたと確信(または想定)する中、9(3 x 3)27(3 x 9)日、最大の満月で血の色の皆既月食33年ぶり、こりゃSymphony X陣営から何か出るかな、と思いました。そしたら、マイケル・ロメオ氏の白いギターが血まみれになっている写真が出ました。(Symphony X 公式Facebookで投稿されていましたが、削除されたのか現在見当たらず)

 

Knowing (or guessing) Symphony X camp had been very aware of "multiples of 3" and the Moon...and here comes the 27 (3 x 9) th date of the 9 (3 x 3) th month...and the Super Blood Moon...first time in 33 years...I just became curious about if something would come out from Symphony X camp...and, a photo of Michael Romeo's white guitar blood-stained came out. (It was on Symphony X official Facebook but now it's not. Maybe deleted?)

 

2015年9月24日のシカゴ公演中、ロメオ氏がギター演奏中に右手のどこかを切って流血。演奏は続行、1音もミスらず!24もまた3の倍数ですが、Symphony X陣営からの報告は3日後の「血の色のスーパームーン」当日、9月27日に出されました。

 

At the show in Chicago on September 24th 2015, Michael Romeo got a cut on his right hand while playing the guitar and bleeded. He kept playing and made no wrong note! 24 is also a multiple of 3, but Symphony X camp made the post 3 days later, on September 27th, the date of the Super Blood Moon. 

 

しかし、おおロメオ様、ロメオ様……!こんな33年ぶりの超レア天体現象「血の色のスーパームーン」の3日前に流血なさるとは。あまりのことに、これも一連の「3の倍数」「月」の仕掛けに含まれる演出だろうか?とも考えました。本当に流血したのではなく、人工の血糊などを使ったのではないか、と。それをロメオ氏が完璧にやろうとすると想像したらむっちゃかわいいですが。しかし、ロメオ氏がステージでのギター演奏よりもいたずらを優先するということがなさそうだと思います。

 

But O Romeo, Romeo...! What a coincidence that thou bleeded 3 days before the Super Blood Moon that happened for the first time in 33 years! I even suspected that it was one of those gimmicks of "multiples of 3" and "the Moon". He didn't bleed actually but used something like artificial blood? It's a kind of cute imagining he tries to do it perfectly, but I don't think he gives priority to doing a prank than playing the guitar on stage.

 

ロメオ様を流血させた曲は一体何だったんだと調べました。

2015年9月24日シカゴ公演のセットリスト(投稿者さんに感謝)

YouTubeで観客撮影動画を拝見していきました。(投稿者さんに感謝)

すると、1曲目の "Nevermore" は無事終了、2曲目の "Underworld" だったように見えました。よりによって「地獄」という名のこの曲で!?

こちらの動画1:39頃 ロメオ氏が右手をギターから離して上げて見ています。

次の3曲目 "Without You" では、こちらの動画1:08頃から ロメオ氏が写りますが、もうギターの右手が触れる辺りに赤い跡があります。2:28頃、ロメオ氏が何か右手に感じる違和を振り払うように動かしています。2:50頃からのギターソロでロメオ氏を中心に撮影されている間、ギターに赤い跡があることがよくわかります。

しかし、大変な怪我をしたのではなかったようで本当に良かったです!!

 

What song made Michael Romeo bleed? I had to find out.

Setlist of the show in Chicago, September 24 th 2015 (Thanks to posters)

I watched the YouTube videos from the audience (Thanks to posters)

I found that the 1st song "Nevermore" finished safely, and the 2nd song "Underworld" looked like the one. This song title of all others!?

At 1:39 of this video Romeo brings his right hand up to see well.

From around 1:08 of this video of the 3rd song "Without You", Romeo appears and I find red stains around where his right hand touches on the guitar already. Around 2:28, Romeo moves his right hand like shaking off something strange he felt. During Romeo gets shot mainly during the guitar solo from around 2:50, red stains are more visible on the guitar.

Anyways I was really relieved to know he didn't seriously injured!!

 

さて、時は2016年に進みます。事はまだ終わりません。むしろ日本では始まります。

 

Now, the time progresses to 2016. The party isn't over yet. It even starts in Japan.

 

2016年4月、メタルフェスLOUD PARKが2016年10月8日と9日開催と発表されると同時にラインナップにSymphony Xの名が!LOUD PARK 16サイト

 

In April 2016, the metal festival in Japan called LOUD PARK was announced to be held on October 8th and 9th 2016, and the lineup had Symphony X!LOUD PARK 16 website

 

2年遡って、2014年のLOUD PARKラインナップにも最初はSymphony Xが入っていて、そのときでさえ1998年の初来日から16年だったので、ファンは喜びに沸いていたところ、新アルバム("Underworld")制作スケジュールの都合でキャンセルという大事件がありました。私はその2014年からファンになったので長年待っていたのではなかったのですが、それでもとても楽しみにしていたので、大変残念でした。

 

2 years earlier, LOUD PARK 2014 also had Symphony X in the lineup at first. Even at that time, it had been 16 years since Symphony X's 1st visit to Japan in 1998! So, fans in Japan got very thrilled, but eventually LOUD PARK 2014 announced that Symphony X was cancelled due to the schedule of the recordings for the new album ("Underworld"). I had just become a fan of Symphony X since that year 2014, so I hadn't have waited so long, but I was looking forward to it so much so it was really a bummer for me, too.

 

そして2016年に再びLOUD PARKのラインナップにSymphony Xが!多くのかたが(私も)本当か??????みたいになっていたのはもはや面白かったのですが、Symphony Xからも正式発表!!!

Symphony X公式サイト投稿

 

And again in 2016, LOUD PARK lineup had Symphony X! Lots of fans (including me) were like "REALLY??????" and it was a kind of funny, but it was officially announced from Symphony X!!!

Post at Symphony X official website

 

1998年以来18年ぶりとなる2度目の来日!!!リアルThe Odyssey!!!!!! 1999年からSymphony Xに加入したマイケル・レポンド氏は初来日!!

 

Their 2nd visit to Japan after 18 years since the 1st one in 1998!!! The Odyssey for real!!!!!!  The 1st visit to Japan for Michael LePond who joined the band since 1999!!

 

LOUD PARK 16開催日の10月8日と9日のうち、Symphony Xは9日に出演と発表されました。私はただ喜びはじけているだけでしたが、しばらくしてから、ふと「9日は3の倍数の日だな、すばらしい……」とそこまで考えて、月齢カレンダーにとびつきました。地獄の旅の途中で案内役ウェルギリウス先生の腕にすがるダンテみたいになりました。

「師よ!!(誰)見てください!!!」

 

2016年10月の月齢カレンダー

 

LOUD PARK 16 was held on October 8th and 9th, and Symphony X was announced to perform on 9th. At first, I was just excited and delighted, but a bit later, I thought "It's a date of a multiple of 3. Great......" Then I hurried to look up the Moon calendar. I became like Dante hanging on Virgil's arm during the journey through Inferno.
"Maestro!! (Who?) Look!!!"

 

The Moon calendar of October 2016

 

上弦の月! 満ちていく途中の半月!!

 

Waxing half moon!!

 

更に、月は完全を表す数10、日付は3の倍数であり "Underworld" のアルバム順と同じである9。"Underworld" についてSymphony X陣営が展開してきた(と思われる)「3の倍数日」と「月」の仕掛けに、こんなにもドンピッシャリな日付があり、そこでSymphony X 18年ぶり(これがまた3の倍数)の来日を迎えるということが、とてもうれしいです。

 

Plus, the month is 10 (October) that represents perfection, and the date is 9, the same as the 9th album "Underworld" & a multiple of 3. I'm so happy for the fact that the date of Symphony X's show in Japan after 18 years (it's also a multiple of 3!) fits so perfectly the gimmicks of "multiples of 3" and "the Moon" that have been produced (I believe so) by the Symphony X camp for "Underworld".

 

2016も3の倍数!そして 666 + 666 + 666 + 6 + 6 + 6 = 2016という投稿をインターネット上で拝見。何だこのSymphony Xが "Underworld(地獄)" ツアーで出演するメタルフェスにぴったりすぎる数は。

Symphony X初来日の年も3の倍数で666 + 666 + 666 = 1998だったと気付きました。

 

2016 is also a multiple of 3! And I saw the internet post saying 666 + 666 + 666 + 6 + 6 + 6 = 2016. What a perfect number for a metal festival which Symphony X plays on the tour for "Underworld"!

I realized that the year of Symphony X's 1st visit to Japan was also multiples of 3 and 666 + 666 + 666 = 1998.

 

LOUD PARKは屋内フェスですが、当夜、美しい上弦の月が見えたら、更に最高です。

 

LOUD PARK is an indoor festival, but it will be so great if a beautiful waxing half moon is visible at that night.

 

以下、追記です。

Below is added note.

 

LOUD PARK 16の帰り道で、美しい上弦の月が見えました!初めてのSymphony Xライヴ体験はそれはもうすばらしいものになりました!!!以前のブログで投稿していたので、いずれこちらへ移動します。

 

I saw the beautiful waxing half moon on my way back home from LOUD PARK 16! My first Symphony X show experience became a so amazing one!!! I made a post to my older weblog, so I will move it to this new one.

 

この "To 長文 Hell and Back" を最初に以前のブログに投稿したのは2016年9月9日でした。その日もまた、3の倍数日、9作目アルバム "Underworld" の9がペアで入った日付で、更に上弦の月!という完璧な日であったので投稿日に選びました。

 

I first made this post "To Long Reading Hell and Back" to my older weblog on September 9th 2016. The date was a multiple of 3, the month (9) was a multiple of 3, they made the pair of 9 which is the same number as the 9th album "Underworld", and the Moon was a waxing half moon! It was so perfect, so I chose the date. 

 

そして今、この新しいブログへ移動した日が、2021年6月18日です。今回もまた3の倍数の月と日です。そして月は上弦の月

2021年6月の月齢カレンダー

 

And now, I moved this post to this new weblog, the date is June 18th 2021. The date is a multiple of 3, the month (6) is a multiple of 3, and the Moon is a waxing half moon!

The Moon calender of June 2021

 

これでこの長文地獄も出口です。読んでくださって、ありがとうございます!!!お楽しみ頂けたことを願っています。

 

Now, this is the exit of this Hell of a long reading. Thank you so much for reading!!! Hope you enjoyed.

Symphony X アルバム & more / Symphony X albums & more

Symphony X

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アメリカ合衆国ニュージャージー州を拠点とする、ネオクラシカルプログレッシブ・メタルバンド

Neo-classical progressive metal band from New Jersey, the USA

f:id:ParadiseFound:20210601094235j:plain

Photographer: Danny Sanchez

アルバム9作目 "Underworld" (2015) のための写真

Photo for the 9th album "Underworld" (2015)

 

写真左から From left to right of the photo

 

Michael Pinnella マイケル・ピネーラ

Keyboardist

1969年8月29日生まれ

Date of birth: August 29th 1969

アメリカ、ニュージャージー州出身

From New Jersey, the USA

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Michael Romeo マイケル・ロメオ

ギタリスト、バンド創立者

Guitarist, Founder of the band

1968年3月6日生まれ

Date of birth: March 6th 1968

アメリカ、ニュージャージー州出身

From New Jersey, the USA

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Russell Allen ラッセル・アレン

Vocalist

アルバム2作目 "The Damnation Game" (1995) から参加

Joined the band from the 2nd album "The Damnation Game” (1995)

1971年7月19日生まれ

Date of birth: July 19th 1971

アメリカ、カリフォルニア州出身、ニュージャージー州在住

From California, lives in New Jersey, the USA

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Michael LePond マイケル・レポンド

Bassist

アルバム5作目 "V: The New Mythology Suite" (2000) から参加

Joined the band from the 5th album "V: The New Mythology Suite" (2000)

1966年2月17日生まれ

Date of birth: February 17th 1966

アメリカ、ニュージャージー州出身

From New Jersey, the USA

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Jason Rullo ジェイソン・ルロ

Drummer

アルバム4作目 "Twilight in Olympus" (1998) のみ不参加

Played for all albums except the 4th album "Twilight in Olympus" (1998)

1972年7月17日生まれ

Date of birth: July 17th 1972

アメリカ、ニュージャージー州出身、ニューメキシコ州在住

From New Jersey, lives in New Mexico, the USA

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旧メンバー Past members 

 

Rod Taylor ロッド・タイラー 

Vocalist

アルバム1作目 "Symphony X" (1994) のみ参加

Sang for the 1st album "Symphony X" (1994)

f:id:ParadiseFound:20210601100203j:plain

Photographer: unknown 撮影者さん不明

アルバム1作目 "Symphony X" (1994) の頃の写真より切り取り

Cut out from the photo circa the 1st album "Symphony X" (1994) 

 

Thomas Miller トーマス・ミラー

Bassist

アルバム1作目 "Symphony X" (1994) から4作目 "Twilight in Olympus" (1998)、1998年初ツアーでの来日まで参加

Played for all albums from the 1st "Symphony X" (1994) until the 4th "Twilight in Olympus" (1998), also the band's 1st tour to Japan in 1998

Facebook

f:id:ParadiseFound:20210601100238j:plain

Photographer: William Hames

アルバム4作目 "Twilight in Olympus" (1998) のための写真より切り取り

Cut out from the photo for the 4th album "Twilight in Olympus" (1998)

  

Tom Walling トム・ウォリング

Drummer

ジェイソン・ルロが脱退していた時期のアルバム4作目 "Twilight in Olympus" (1998) のみ参加

Played for the 4th album "Twilight in Olympus" (1998) when Jason Rullo was absent

f:id:ParadiseFound:20210601100407j:plain

Photographer: William Hames

アルバム4作目 "Twilight in Olympus" (1998) のための写真より切り取り

Cut out from the photo for the 4th album "Twilight in Olympus" (1998)

 

ツアーサポートメンバー Members who once helped touring

 

Andy DeLuca アンディ・デルーカ

初代ベーシストのトーマス・ミラーが1998年に脱退後、一時的にツアーに参加

Played the bass for the tour after the original bassist Thomas Miller left the band in 1998

 

John Macaluso ジョン・マカルソ

ドラマーのジェイソン・ルロが2013年に心不全から回復中であった期間に代理でツアーに参加

Played the drums for the tour during Jason Rullo was recovering from heart failure in 2013

Website

 

 

バンド名 Symphony X について私の推測

My guesses about the band's name Symphony X (English part follows the Japanese part)

 

アメリカでケネディ政権1961-63年からベトナム戦争終結1975年までに生まれた世代を指す Generation X「ジェネレーションX」という言葉があり、Symphony Xメンバーは全員その世代です。

カナダ出身の著作家ダグラス・クープランド Douglas Coupland の小説 "Generation X: Tales For An Accelerated Culture" (1991)『ジェネレーションX - 加速された文化のための物語たち』から広まった言葉だそうで、Symphony X結成は1994年なので、自分たちの世代を表す言葉として数年前に誕生していた言葉が、バンド名の発想源のひとつになった可能性は高いと思います。

ビリー・アイドル Billy IdolのバンドGeneration Xの名前の由来になった書籍は別のもの。イギリス出身のジャーナリスト、ジェーン・デヴァーソン Jane Deversonとチャールズ・ハンブレット Charles Hamblettによる、若者の文化についての著作 "Generation X" (1969) )

 

X「エックス」は未知のものを表すので、ミステリアスな雰囲気も出ますね。

 

Symphony「シンフォニー」は交響曲。さまざまな楽器が響きあう音楽。

マイケル・ロメオ氏はクラシック音楽が好きであることを語っています。Symphony Xの音楽にはクラシックの引用が多数あります。

 

(Symphony Xのクラシック曲引用をファンの Marc Papeghin さんがまとめた

YouTube動画

 

ロメオ氏はSymphony X結成前にはPhantom's Operaというバンドで活動していました。

「オペラ」「シンフォニー」はどちらも音楽によるパフォーマンス芸術ですね。

  

パフォーマンス芸術と言えば、演劇があります。演劇の世界では、古代ギリシャから「喜劇と悲劇」"Comedy & Tragedy" が物語表現の基本とされ、この2つを表す仮面は、演劇芸術の象徴として世界で受け継がれています。

Symphony Xアルバムアートワークのすべてで、必ずどこかにこの "Comedy & Tragedy"「喜劇と悲劇」の仮面が登場します。その仮面を、ライヴでラッセル・アレンが着けることもあります。デビューアルバムの収録曲には "Masquerade"「仮面舞踏会」もあります。

 

「喜劇と悲劇」と言えば、その創作における巨人ウィリアム・シェイクスピア William Shakespeare(1564-1616)。作品に『ロミオとジュリエット』"Romeo and Juliet" があり、Michael Romeo氏が、この「喜劇と悲劇」の代表作のひとつと名前のつながりを持っているというのは面白い事実だと思います。

 

英語 Drama は演劇、物語、を指しますが、その Drama を伝える芸術と言えば文学もあり、Symphony Xの曲には文学の題材が多く見られます。

 

Drama を伝える芸術といえば映画もあり、ロメオ氏は映画(とその音楽)が好きで、特に『スター・ウォーズ』"Star Wars" のように二極が闘う壮大な物語が好きと語っています。「喜劇と悲劇」"Comedy & Tragedy" の二極ともつながりますね。

 

そして、ロメオ氏がSymphony X結成前に活動していたバンドPhantom's Operaは、その前はGemini(双子座)という名前でした。「ペア」という点が「喜劇と悲劇」の仮面と共通だと思います。

 

現メンバーの誕生月が2月(レポンド氏)、3月(ロメオ氏)、7月(ルロ氏、アレン氏)、8月(ピネーラ氏)で、「2, 3」と「7, 8」の2連ペアを2つ成し、冬と夏の二極に分かれているというのも、面白い偶然だと思います!

 

X「エックス」は cross「クロス」とも読み、cross の動詞は「交差する」「交差させる」という意味があります。

  

「喜劇と悲劇」、光と闇、善と悪、天国と地獄、のような二極またはペアを交差 "X" させ、シンフォニーを奏でさせ(美しくなるかもしれないし、クレイジーになるかもしれませんが)、音楽で物語を表現する、という意味合いのバンド名なのではないか、と想像しています。

 

I was born and grown up in Japan, so didn't know it but recently learned about Generation X that means the generation born during the term since the Kennedy government 1961-63 until the end of the Vietnam War in 1975. All Symphony X members belong to this generation.

This word "Generation X" came from the novel "Generation X: Tales for an Accelerated Culture" (1991) by Douglas Coupland from Canada. Symphony X was formed in 1994, so I guess it was very possible that this word "Generation X", represents their generation, became one of the hints for the band's name Symphony X.

(Billy Idol's band Generation X was named after an another book "Generation X" (1969), the report about the young people's culture written by Jane Deverson and Charles Hamblett from the U.K.)

 

X represents something unknown, so it gives a kind of mysterious vibe.

 

Symphony means harmony of various musical instruments. Michael Romeo talked in interviews that he loves classical music. Symphony X songs have many quotes from the classical music.

 

("Classical Pieces in Symphony X Songs" at YouTube by Marc Papeghin)

 

Before Symphony X, Michael Romeo was in the band named  Phantom's Opera. Opera and Symphony are both musical performing art.

 

Talking of performing art, play at theater is a big one of them. In the world of theater, "Comedy & Tragedy" have been the basic of storytelling from ancient Greece. The pair of theatrical masks representing "Comedy & Tragedy" have been the symbol of the art of theater worldwide. All Symphony X album artworks have the pair of "Comedy & Tragedy" theatrical masks. Russell Allen sometimes wear it at shows. The debut album has a song called "Masquerade".

 

When it comes to "Comedy & Tragedy", a titan creator is William Shakespeare (1564-1616). One of his works is "Romeo and Juliet". I think it is a fun fact that Michael Romeo has this common name between one of the legendary masterpieces of Comedy & Tragedy.

 

Literature is a big art of expressing drama. Symphony X songs have lots of themes from literature.

 

Movie is a big art of expressing drama, too. Romeo talked in interviews that he loves movies (and its music), especially ones like "Star Wars", epic conflicts between 2 sides. Having 2 sides is a kind of common point with the "Comedy & Tragedy".

 

Also, Romeo's band before forming Symphony X was Phantom's Opera, and it was formerly called Gemini that means Twins. Being "a pair" is a common point between the pair of "Comedy & Tragedy" theatrical masks.

 

Also I find it is a fun fact that current members' birth months 2 (LePond), 3 (Romeo), 7 (Rullo, Allen), 8 (Pinnella) makes 2 pairs of 2 numbers in a row "2, 3" and ”7, 8" and they belong to the 2 extremes of seasons Winter/Summer.

 

X reads "cross" too. I guess that the band's name Symphony X means to make 2 sides or a pair - like Comedy & Tragedy, Light & Darkness, Heaven & Inferno - crossed, let them make Symphony (may be beautiful ones and crazy ones), and express dramas through music. 

 

 

ディスコグラフィー、来歴

Discography, history

 

「喜劇と悲劇」"Comedy & Tragedy" の仮面が必ずアートワークのどこかにあります。ドーンと登場しているものが多いですが、宝探し状態のものもあります。

 

All album artworks have the pair of "Comedy & Tragedy" theatrical masks. Most of them are obvious but some of them are like finding treasure!

 

1. Symphony X (1994)

シンフォニー X

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Artwork: Neil Seiffer

 

Members & Track listing (official website)

Vocals: Rod Tyler ロッド・タイラー

Guitar: Michael Romeo マイケル・ロメオ

Keyboards: Michael Pinnella マイケル・ピネーラ

Bass: Thomas Millerトーマス・ミラー

Drums: Jason Rullo ジェイソン・ルロ

 

1. Into the Dementia

Spotify Official YouTube

2. The Raging Season ← 1st CD from Zero Corporation from Japan

The Raging Seasons ← Worldwide CD, digital versions

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3. Premonition

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4. Masquerade

Spotify Official YouTube

5. Absinthe and Rue

Spotify Official YouTube

6. Shades of Grey

Spotify Official YouTube 

7. Taunting the Notorious

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8. Rapture or Pain

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9. Thorns of Sorrow

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10. A Lesson Before Dying

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2. The Damnation Game (1995)

ザ・ダムネイション・ゲーム

f:id:ParadiseFound:20210605163836j:plain

Artwork: CDブックレットにクレジットなし!

No credit for the album artwork on the CD booklet! 

 

Members & Track listing (official website)

Vocals: Russell Allen ヴォーカル:ラッセル・アレン

Guitar: Michael Romeo マイケル・ロメオ

Keyboards: Michael Pinnella マイケル・ピネーラ

Bass: Thomas Millerトーマス・ミラー

Drums: Jason Rullo ジェイソン・ルロ

 

1. The Damnation Game

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"Damnation" は「地獄へ堕とす(堕ちる)こと、天罰」。

題材と言えるかは不明ですが、クライヴ・バーカー Clive Barkerのホラー小説 "The Damnation Game" (1985)『ダムネーション・ゲーム』(和訳1991年)があります。

 I'm not sure if this album and Track 1 were named after this, but there is a horror novel "The Damnation Game" (1985) by Clive Barker.

 

2. Dressed to Kill

Spotify Official YouTube 

"Dressed to Kill" は「(セクシーさなどで)人を魅了するための服装をしている」という意味の表現。この題名のKISSのアルバム (1975) もあり、ブライアン・デ・パルマ Brian De Palma監督のサスペンス・ホラー映画 (1980)(邦題『殺しのドレス』)もありますね。Killはもちろん本当に「殺す」という意味にもなり得ますが、このSymphony Xの曲はそちら寄りであるように思います。 

"Dressed to Kill" - I learned that this phrase means "Dressed to fascinate someone (by sex appeal)". Under this title, KISS released the album (1975). Brian De Palma directed the suspense/horror movie (1980). Of course "Kill" can also literally mean it. I guess this Symphony X song leans toward that side. 

 

3. The Edge of Forever

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4. Savage Curtain

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"The Savage Curtain" はSF "Star Trek"『スター・トレック』のTVシリーズで同名の回あり(1969年初放送)(邦題『未確認惑星の岩石人間』)。私はまだ観たことがないのですが、インターネット上の感想を拝見すると、異なる種族どうしがよくわからない基準によって「善悪」を決めるため戦ったり、アメリカ第16代大統領リンカーン奴隷制廃止を提唱し反対派が南北戦争の端緒となった)をモデルにしたキャラクターが登場したりする内容のようで、「二極」のテーマと通じるように思います。

"The Savage Curtain"....I found that the Sci-Fi TV drama series "Star Trek" had an episode called "The Savage Curtain" (first broadcast in 1969). I haven't watched it yet but saw some thoughts from people who watched it. It looked like this episode had some fights between different spiecies trying to judge which one is "right" or "evil" by some strange criteria, and there was a character based on the 16th President of the USA, Abraham Lincoln (put forward the abolition of slavery, and the opponents started the Civil War). I guess this episode might have the common point with the "2 sides" theme.

 

5. Whispers

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6. The Haunting

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7. Secrets

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8. A Winter's Dream - Prelude (Part I)

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9. A Winter's Dream - The Ascension (Part II)

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3. The Divine Wings of Tragedy (1996)

ザ・ディヴァイン・ウィングス・オヴ・トラジディ

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Artwork: Andy Baumgartner, Donna Rachel

 

Members & Track listing (official website)

Vocals: Russell Allen ラッセル・アレン

Guitar: Michael Romeo マイケル・ロメオ

Keyboards: Michael Pinnella マイケル・ピネーラ

Bass: Thomas Miller トーマス・ミラー

Drums: Jason Rullo ジェイソン・ルロ

 

1. Of Sins and Shadows

Spotify Official YouTube

2. Sea of Lies

Spotify Official YouTube 

3. Out of the Ashes

Spotify Official YouTube

4. The Accolade

Spotify Official YouTube

5. Pharaoh

Spotify Official YouTube

6. The Eyes of Medusa

Spotify Official YouTube

7. The Witching Hour

Spotify Official YouTube

 

8. The Divine Wings of Tragedy

Spotify ※Not on the official YouTube 

アルバム及びTrack 8の題名はダンテ・アリギエーリ Dante Alighieri(1265-1321)の叙事詩神曲』(1320年頃完成)が由来。イタリア語の原題 "La Divina Commedia"「神聖な喜劇」の英語題 "The Divine Comedy""Comedy"「喜劇」を反対の "Tragedy"「悲劇」に変え、"Wings"「翼」を生やした題名。"Divine wings"「神聖な翼」は、天使の翼のことであると思います。

そしてその天使とはルシファーのことであると思います。キリスト教の物語で、ルシファーは天使たちの中で最も優れているとされるほどでしたが、天界で反乱を起こし、地獄へ堕ちて悪魔の王サタンとなります。Track 8 "The Divine Wings of Tragedy" の歌詞は、その物語を描いていると思います。

歌詞に、ダンテ『神曲』で地獄の門にある碑文 "Abandon hope all ye who enter here"「この門をくぐる者はすべて望みを捨てよ」が出てきます。

神曲』"The Divine Comedy" は主人公(ダンテ)が地獄→煉獄→天国→もとの世界へ生きて帰還、という方向で旅する物語。

その "Comedy"「喜劇」を逆の "Tragedy"「悲劇」にしたTrack 8では、ルシファー/サタンが天国→地獄へ堕ちる、逆方向の物語。

このルシファー/サタンの物語は、アルバム7作目 "Paradise Lost" につながっていきます(後述)。

9作目 "Underworld" でも、再び『神曲』が題材となります(後述)。

神曲』はキリスト教の三位一体を表す3を基礎に構築されています(詩が3行でひとまとまり、3の倍数の段落数、全体で3章、など)。

本アルバムも「3」作目。

マイケル・ロメオ氏の誕生日1968年3月6日の数字1968、3、6 は、3とその倍数の3連!そのことが、ロメオ氏がダンテ『神曲』に深く親しむようになった理由のひとつかもしれないと想像しています。

 

The title of the album and Track 8 was named after the epic poem "The Divine Comedy" (Italian: La Divina Commedia) (circa 1320) by Dante Alighieri (1265-1321). "Comedy" was changed to the antonym "Tragedy", and "Wings" were added. I think "Divine Wings" means a pair of wings of an angel.

And I think that angel is Lucifer. In the story of Christian religeon, Lucifer was once considered as the greatest angel in Heaven but started rebellion, fell to Inferno and became Satan. I think the lyrics of Track 8 "The Divine Wings of Tragedy" is about that story.

The epitaph on the entrance gate of Inferno "Abandon hope all ye who enter here" from Dante's "The Divine Comedy" appears in the lyrics. 

"The Divine Comedy" is a story of a man (Dante) who journeys through Inferno → Purgatory → Heaven → and comes back to his world alive.

Track 8, with the word "Tragedy" flipped from the antonym "Comedy", is a story of Lucifer/Satan goes Heaven → Inferno, the opposite course. 

This story of Lucifer/Satan continues to the 7th album "Paradise Lost" (mentioned later).

The 9th album "Underworld" is also based on "The Divine Comedy" (mentioned later).

"The Divine Comedy" is constructed on the number 3 (3 lines of the poem make 1 block, paragraphs are multiples of 3, 3 chapters, etc.)

This album is the 3rd one.

Michael Romeo's birth date 1968/3/6 is a set of 3 numbers that are 3 and its multiples! I guess that it may be one of the reasons Romeo got hooked deeply on "The Divine Comedy".

 

9. Candlelight Fantasia

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4. Twilight in Olympus (1998)

トワイライト・イン・オリンポス

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Artwork: Daniel Muro

 

Members & Track listing (official website)

Vocals: Russell Allen ラッセル・アレン

Guitar: Michael Romeo マイケル・ロメオ

Keyboards: Michael Pinnella マイケル・ピネーラ

Bass: Thomas Miller トーマス・ミラー

Drums: Tom Walling トム・ウォリング

(ジェイソン・ルロ一時脱退 Jason Rullo was absent for this album)

 

1. Smoke and Mirrors

Spotify Official YouTube

2. Church of the Machine

Spotify Official YouTube

3. Sonata

Spotify Official YouTube

4. In the Dragon's Den

Spotify Official YouTube 

5. Through the Looking Glass (Part I, II, III)

Spotify Official YouTube 

6. The Relic

Spotify Official YouTube

 7. Orion - The Hunter

Spotify Official YouTube 

ギリシャ神話の狩人オリオンが題材。

Based on the story of Orion from Greek Mythology. 

8. Lady of the Snow

Spotify Official YouTube

日本の雪女が題材。

Based on a Japanese folklore about a monster called Yuki-Onna 雪女 (Yuki 雪 = snow. Onna 女 = woman). Yuki-Onna appears in snowy weather, looks like a woman, dressed in a white kimono (for corpse or person doing holy rituals of Shinto and Buddhism in Japan), has a very cold body, and kills people by freezing. But she is portrayed as not only a scary monster but also a sad and beautiful loner who can't stay with humans and disappears when got warmed. 

 

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CD海外再発盤 インタヴュー映像とPCスクリーンセーバー収録 (amazon Japan) 

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アルバム題名 "Twilight in Olympus" の意味は「オリンポス山の黄昏」。オリンポス山ギリシャ神話で神々が住む場所。

もともとは "Twilight in Olympus" という曲を作ろうとしていたが、その名前だけを4作目のアルバム名とし、できていた音楽の断片はアルバム5作目 "V : The New Mythology Suite" に分散して取り入れているとのこと(公式サイト FAQ より。和訳を後日投稿予定です)。

 

Olympus is the mountain where the Gods live in Greek Mythology.

Symphony X's FAQ at the official website tells that the band originally planned to write a song called "Twilight in Olympus" but eventually they decided to use only the title for the 4th album, and wove the music pieces into here and there of the 5th album. 

 

  

1998年 バンド初ツアー!行き先は日本! ドラム:ジェイソン・ルロ復帰

1998 The band's 1st tour! The destination is Japan!  Drums: Jason Rullo returns. 

 

ベース:トーマス・ミラー脱退

Bass: Thomas Miller leaves the band

 

 

ベスト盤 Greatest Hits album

Prelude to the Millennium (1999)

プレリュード・トゥ・ザ・ミレニアム

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Artwork: こちらのCDを私は所持しておらず作者さん不明(すみません)

I don't know the cover artist (Sorry) because I don't have this CD.

 

Members & Track listing (official website)

Vocals: Russell Allen ラッセル・アレン

Guitar: Michael Romeo マイケル・ロメオ

Keyboards: Michael Pinnella マイケル・ピネーラ

Bass: Thomas Miller トーマス・ミラー

Drums: Jason Rullo ジェイソン・ルロ (Track 1-9)

Drums: Tom Wallingトム・ウォリング (Track 10, 11)

 

1. Masquerade '98 

2. A Winter's Dream - Prelude (Part I)

3. The Damnation Game

4. Dressed to Kill

5. Of Sins and Shadows

6. Sea of Lies

7. Out of the Ashes

8. The Divine Wings of Tragedy

9. Candlelight Fantasia

10. Smoke and Mirrors

11. Through the Looking Glass (Part I, II, III) 

 

Track 1 "Masquerade '98" はアルバム1作目 "Symphony X" (1994) で初代ヴォーカリストのロッド・タイラーが歌っていた曲をラッセル・アレンのヴォーカルで再録(アルバム6作目 "The Odyssey" (2002) にも収録)。

Track 2-4: アルバム2作目 "The Damnation Game" より

Track 5-9: アルバム3作目 "The Divine Wings of Tragedy" より

Track 10, 11: アルバム4作目 "Twilight in Olympus" より

Track 1 "Masquerade '98" was originally sang by Rod Tyler in the 1st album "Symphony X" (1994). Re-recorded with the vocals by Russell Allen. (Also included in the 6th album "The Odyssey" (2002) ) 

Track 2-4: From the 2nd album "The Damnation Game"

Track 5-9: From the 3rd album "The Divine Wings of Tragedy"

Track 10, 11: From the 4th album "Twilight in Olympus"

 

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CD (amazon USA)

CD日本盤 (amazon Japan)

 

 

5. V: The New Mythology Suite (2000) 

V(ファイヴ)- 新・神話組曲

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Artwork: 袴田一夫 Kazuo Hakamada

 

Members & Track listing (official website)

このアルバムから現メンバー

Current members since this album

Vocals: Russell Allen ラッセル・アレン

Guitar: Michael Romeo マイケル・ロメオ

Keyboards: Michael Pinnella マイケル・ピネーラ

Bass: Michael LePond マイケル・レポンド

Drums: Jason Rullo ジェイソン・ルロ

 

1. Prelude

Official YouTube 

2. Evolution (The Grand Design)

Official YouTube 

3. Fallen

Official YouTube 

4. Transcendence (Segue)

Official YouTube 

5. Communion and the Oracle

Official YouTube 

6. The Bird-Serpent War / Cataclysm

Official YouTube

7. On the Breath of Poseidon (Segue)

Official YouTube

8. Egypt

Official YouTube

この曲のレコーディングのとき「マイケル・ロメオがシタールを弾いていたのを覚えているよ」とマイケル・レポンド氏が私に教えてくださったことがあります(Facebookでファンとよく交流されていて私は2015年からやりとりをして頂いていて、2016年のSymphony X来日時と2018年アメリカでのレポンド氏のソロライヴを私が観に行ったときの2回お会いしたこともあります)。そのシタールはロメオ氏の自前で、しかし残念ながら今はもう持っていないとのこと。よく考えてみるとレポンド氏にとっては新しいバンドに加入して初めてのレコーディングでギタリストがシタールをスタジオに持ち込んで弾き始めたということになり、かなりインパクトがあったので「覚えている」という意味かな!と大変面白かったです。 

Mr. Mike LePond once kindly told me (he often interact with fans on Facebook. It was since 2015 for me. I even had great times meeting him twice when he came to Japan with Symphony X in 2016, and when I travelled from Japan to the USA to see his solo live show in 2018) that he remembers Michael Romeo was playing the sitar for this song. That sitar was Mr. Romeo's own property but unfortunatelly it isn't now. I was amused by imagining that Mr. LePond just joined a new band and at the first recordings he witnessed that the guitarist brings the sitar into the studio and started to play it...so that he "remembers" it!

 

9. The Death of Balance / Lacrymosa

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10. Absence of Light

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11. A Fool's Paradise

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12. Rediscovery (Segue)

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13. Rediscovery (Part II) - The New Mythology

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初のコンセプトアルバム。アルバム全体が1つの物語。アカシックレコード(原始からの全事象の記録)にアクセスできたというエドガー・ケイシー Edgar Cayce(1877-1945)によるアトランティス文化の透視、アトランティス大陸伝説、古代エジプト神話、占星術、などが発想源。キリスト教の創世記のようでもあると思います。タイトルで示す通り「新しい神話」の物語。 

 

千年紀が変わる、西暦の千の位が1から2へ変わるという、当然ながら1,000年に一度しか起きない体験をすることが、この壮大な内容を選ぶ発想源となったのではないかと想像します。

 

更に、もっと壮大な約2,000年に1度の、春分のとき地球から見た太陽の位置が黄道十二星座の中のエリアを移動するときが来つつあると言われている中でもありました。これまで2,000年ほどは魚座にあったところ、水瓶座に移る時期が近付いていると20世紀後半から関心を集めるようになっていたようです。

 

春分のときの太陽の位置を示す星座が変わると、その時代の特徴も変わるとする「ニューエイジ(新しい時代)」思想があります。古い(2000年当時は現行の)時代は魚座の時代」と呼ばれ、新しい時代は水瓶座の時代」と呼ばれます。

 

Symphony Xがこのアルバム5作目から迎えたマイケル・レポンド氏が水瓶座であったりします。すさまじい偶然!先代トーマス・ミラー氏の星座も確認せずにおれませんでしたが獅子座でした。しかしマイケル・ロメオ氏が魚座です。魚座の人が作って成長していたバンドに水瓶座の人が新しく迎えられました。もしかすると、レポンド氏を迎えて誕生日を知って水瓶座だとわかった時点で「水瓶座の時代」やニューエイジ思想のことに考えが行き、エドガー・ケイシーとつながって行ったのかもしれませんね!エドガー・ケイシーニューエイジ思想に影響を与えた1人であるそうです。

 

ニューエイジ思想はスピリチュアルな世界に重要性を見いだし、アメリカでは旧来の社会のシステムや価値観に対抗するヒッピー文化と合流。ヒッピー文化の象徴的なもののひとつが V サイン!ヒッピーの人々はベトナム戦争(1955-1975)に反対し「勝利 (Victory)」 の V として示されていたハンドサインを「平和 (Peace)」 のサインとして掲げました。(Vietnam の V でもあったのではないかと思います)

 

ラッセル・アレン氏とジェイソン・ルロ氏は蟹座で、蟹はデフォルトでダブル V サインをキメている状態ですね。(余談ながら私も7月生まれで蟹座なのでうれしいです)

 

ニューエイジ思想と通じる文化は音楽界の歴史にも大きなインパクトを与えました。ヒッピーの若者たちを描き "Aquarius(水瓶座)"という曲もあるミュージカル "Hair"『ヘアー』(初演1967年)、ヒッピー文化の結晶のような大イベントであったウッドストック・フェスティヴァル(1969年)、ジョン・レノンオノ・ヨーコピースサインを掲げ反戦・平和を訴える姿、楽曲 "Imagine"(1971年)、等々。

 

本投稿のSymphony Xのバンド名に関する欄で先述の通り、Symphony Xメンバーは全員がGeneration Xと呼ばれる世代で、この世代は1961年~1975年生まれとされているのでニューエイジやヒッピー文化がアメリカで盛んとなったときと重なっていて、Symphony Xメンバーにとっては自分たちが生まれた頃の文化であった、ということになると思います。大人になり、西暦2000年が近付き、「水瓶座の時代」が以前より更に現実味を帯び、世界は「魚座の時代」の終わりである……"V" 制作時、Symphony Xには魚座の時代を振り返る視点と、水瓶座の時代に思いを馳せる、両方の視点があったかもしれないと思います。

 

キリスト教では魚座を神聖とする考えがあります。イエス・キリスト誕生の頃には春分点での太陽が魚座にあったとされていることに加え、ギリシャ語 Ιησους Χριστος「イエス・キリスト」、Θεου ‘Υιος「神の御子」、Σωτηρ「救世主」の頭文字をつないだ ΙΧΘΥΣ (イクトゥス)は「魚」となるため、魚の形を描いた図がキリストまたはキリスト教のシンボル「イクトゥス」「ジーザス・フィッシュ」「クリスチャン・フィッシュ」として伝わっています。 

 

そして、魚座の形が V と来ています。ギリシャ神話で、神々の宴会に怪物テュポンが乱入、驚いた女神アフロディーテと息子エロスが魚に化身して川へ飛び込んで逃げ、離れ離れにならないようお互いの尾を結んだ姿です。この親子の魚が並んだ姿が「喜劇と悲劇」"Comedy & Tragedy" の仮面のような「ペア」のモチーフとも重なります。魚座占星術での名称は日本語で「双魚宮」。そして「双魚宮」のサインは X と似ています。

 

V はローマ数字の 5 なので、このアルバム5作目の題名として自然に思われるわけですが、他にも表しているのではないかと私が思うのは、V サイン(Symphony Xメンバーが生まれた頃にアメリカで起きていた「ニューエイジ」/ヒッピー文化の象徴として)、魚座……そしてもうひとつ!

 

イタリアの作曲家ジュゼッペ・ヴェルディ Giuseppe Verdi(1813-1901)!姓の頭文字が V です。

アルバム "V" の発売日10月10日はヴェルディの誕生日!

アルバムの開幕 Track 1 "Prelude" と Track 11 "A Fool's Paradise" に、ヴェルディの『レクイエム』"Messa da Requiem" の引用があります。

(Marc Papeghin さんによる紹介動画

9:10頃から "Prelude" 

0:09頃から "A Fool's Paradise" )

 

クラシック音楽を愛するロメオ氏がヴェルディの音楽のファンである可能性は高いと思われますが、引用している『レクイエム』には更にもう1人の要素があります。ヴェルディが敬愛していた小説家アレッサンドロ・マンゾーニ Aressandro Manzoni(1785-1873)の追悼のために書かれた曲です。

 

マンゾーニの小説『いいなづけ』"I Promessi Sposi" (1827) はダンテの叙事詩神曲』"La Divina Commedia"(1320年頃完成) と並んでイタリアの二大国民文学とされています。文学や物語を愛し、イタリア系の名を持つロメオ氏が、このイタリアの二大文学者に関連する要素を自身の作品に織り込んだことには、納得と興奮をもってぶんぶん頷けます。

 

マンゾーニ『いいなづけ』は17世紀ミラノの若い男女のカップルを中心とした物語で、疫病(ペスト)や飢饉や戦争も描かれ、アルバム "V" の Track 11 "A Fool's Paradise" の歌詞と通じます。

 

"Decades of greed, plague, famine and war -
We can't go on like this anymore
Living like fools - chaos will rule this eternal pradise"

「何十年も続く欲望、疫病、飢饉、戦争 -

我々はこんなことをもう続けていられない

愚か者みたいに生きていたら - 混沌が支配するこの楽園が永遠に続く」

(和訳:私)

 

2020年に新型コロナウイルス感染拡大が起きる中で、マンゾーニ『いいなづけ』が今一度注目され、私もそれをきっかけに和訳を読みました。作中でペストの流行が始まると、いろいろと2020年と同じすぎて変な笑いが出てしまいました。いや笑い事ではないですが。作中で「ペストなんてないさ」論を張る人が、ではなぜこんなに多くの人が次々と亡くなるのか、という理由として挙げるもののひとつに木星土星が接近するグレートコンジャンクションがありました。私がその箇所を読んだのが2020年12月22日前後でまさにそれが起きている時期でえらい偶然でした!占星術で、木星(発展、拡大)と土星(制限、抑制)は正反対の性質を持つとされ、接近すると社会に変革が起きるとされています。天体現象としては約20年に1度起きます。

 

つまり、2000年にも起きたということに気付きました。(調べると5月29日)

 

"V: The New Mythology Suite" が出た2000年は、20年に1度の木星土星のグレートコンジャンクションの年、千年紀の変わり目、約2,000年に1度の春分点の移動も近付いてきている、という状況でした。

 

そしてこのアルバムから現メンバーで固定となり、本当にSymphony Xのニューエイジが幕を開けます。

 

Symphony X's first concept album. Whole album makes one story. Inspired by the legend of Atlantis, the clairvoyant readings about Atlantean culture by Edgar Cayce (1877-1945) who reportedly was able to access akashic records. Also inspired by ancient Egyptian mythology, astrology, etc. I think it's also like Genesis of the Christian religeon. As the album title says, it's a story of New Mythology.

 

I imagine that the band got inspired by experiencing the change of the millennium which happens just once per 1,000 years of course, and they chose this epic subject for the album.

 

Also an even more epic thing which happens just once per 2,000 years roughly was going on too...the Sun's location at the vernal equinox seeing from the Earth, called by one name from the 12 ecliptical constellations, which was Pisces for about 2,000 years, was going to move to Aquarius. It looks like this was getting more people's attention in the latter half of the 20th century.

 

When the Sun changes its location in the 12 ecliptical constellations at the vernal equinox, our world also changes its tendency - "The New Age" idea arose. The old ("current" in 2000) age was called "The Age of Pisces" and the new age was called "The Age of Aquarius".

 

At the 5th album, Symphony X welcomed the new member Michael LePond whose astrological sign is Aquarius. What a coincidence! I went to see if the previous bassist Thomas Miller's astrological sign is Pisces, and I found it's Leo. But Michael Romeo's astrological sign is Pisces. A Pisces founded the band, it has grown up and now welcomed a new member Aquarius. It's just my guess but maybe it was like this - the band welcomed Michael LePond, got to know his birthday and also his astrological sign Aquarius, and then it led their attention to "The Age of Aquarius" and "The New Age", and also Edgar Cayce who was one of the big influences to "The New Age" movement!

 

"The New Age" idea finds importance in spiritual world, and it joined up with the hippie culture in the USA, that opposed the old system or old values of the society. One of the iconic things from the hippie culture was the V hand sign! Hippie people opposed the Vietnam War (1955-1975), and they made the V hand sign which originally meant  V of "Victory" mean "Peace" (and V of "Vietnam", I guess).

 

Russell Allen and Jason Rullo's astrological sign is Cancer (Crab).  Crab's hands are double V signs as default. (Btw, I'm glad that I was born in July and my astrological sign is Cancer, too)

 

The culture inspired by "The New Age" idea gave a big impact to the history of music. The musical "Hair" (premiered in 1967) with a song "Aquarius" depicted young people living with the hippie culture. Woodstock Festival (1969) was a huge event like a crystallization of the hippie culture. John Lennon and Yoko Ono put forward antiwar/peace with showing the V hand sign. And their song "Imagine" (1971), and more.

 

As I mentioned in the part about the band's name, all Symphony X members belong to the Generation X, the generation born in 1961-1975. It was the same time when the "New Age" /hippie culture was big in the USA. So, I guess that Symphony X members see this culture as what was going on when they were born. And they have become adults, 2000 is coming, "The Age of Aquarius" is becoming more realistic...also the world is in the end of "The Age of Pisces"...so I guess that Symphony X might have the view points of looking back "The Age of Pisces" and looking forward to "The Age of Aquarius" when they were making "V" album.

 

I learned that Pisces is considered holy in the Christian religeon. It is believed that the Sun's location at the vernal equinox was at Pisces when Jesus Christ was born. And the collection of the initials of Greek words "Ιησους Χριστος" (Jesus Christ), "Θεου ‘Υιος" (Son of God), "Σωτηρ" (Savior) make "ΙΧΘΥΣ" (Fish), so the shape of fish became the symbol of Jesus Christ and the Christian religeon, called "Ichthys (ΙΧΘΥΣ)" or "Jesus Fish" or "Christian Fish".

 

I realised that the constellation Pisces is V-shaped. Pisces is the portrait of Aphrodite and her son Eros transformed into fish, tied their tails to each other with a strap to avoid getting separated, dived into a river to run from the monster Typhon broke into a party held by Gods in Greek Mythology. I think the portrait of the pair of fish links to the motif of "a pair" like the "Comedy & Tragedy" theatrical masks. And the sign for Pisces looks like X.

 

V is 5 of Roman numeral, so it's natural for the 5th album's title, but I guess it also represents the V hand sign (as the symbol of the "New Age"/hippie culture in the USA when Symphony X members were born), Pisces...and one more!

 

An Italian composer Giuseppe Verdi (1813-1901)! The initial is V.

I found that this album's release date October 10th (2000) is Verdi's birthday!

The opening of this album Track 1 "Prelude", and Track 11 "A Fool's Paradise" have quotes from "Messa da Requiem" by Verdi.

( A guidance video by Marc Papeghin 

9:10- "Prelude" 

0:09- "A Fool's Paradise" )

 

Michael Romeo loves the classical music, so I think it's very possible that he is a fan of Verdi. And the quoted work "Messa da Requiem" is related to one more person. Verdi wrote it to mourn the passing of the novelist Aressandro Manzoni (1785-1873) whom he respected very much.

 

Manzoni's novel "I Promessi Sposi (The Betrothed)" (1827) and Dante's epic poem "La Divina Commedia (The Divine Comedy)" (circa 1320) are considered as Top 2 literature masterpieces in Italy. Romeo who loves literature and story, who has an Italian name, woven the elements from the Top 2 Italian writers into his works...I make big nods with comprehension and thrill.

 

Manzoni's "I Promessi Sposi (The Betrothed)" is a story about a couple of boy and girl in Milano in the 17th century, and it also depicts plague, famine and war. It links to the lyrics of Track 11 "A Fool's Paradise":

 

"Decades of greed, plague, famine and war -
We can't go on like this anymore
Living like fools - chaos will rule this eternal pradise"

 

In the covid-19 pandemic in 2020, Manzoni's "I Promessi Sposi (The Betrothed)" got people's attention again, I saw the news and got interested, and I have read the Japanese translation. When the plague started in the story, things were just the same as in 2020 so that I couldn't help having some strange laughter. No it's no joke, though. A person who takes the "plague is a hoax" theory tells some ideas why so many people are dying fast...and one of them was the great conjunction of Jupiter and Saturn. When I read that part, it was around December 22nd 2020 when the great conjunction of Jupiter and Saturn was actually happening, so it was such a coincidence! In astrology, Jupiter (development, expansion) and Saturn (restriction, suppression) are considered to have the opposite characters, and when they come close to each other, it brings changes to the society on the Earth. The astronomical phenomenon happens once per 20 years roughly.

 

So, I realized that it happened in 2000, too. (I found that it was May 29th 2000)

 

2000, the release year of "V: The New Mythology Suite" was the year of the great conjunction of Jupiter and Saturn which happens once per 20 years, also it was the year of the change of the millennium,  also the change of the Sun's location in the 12 ecliptical constellations at the vernal equinox, which happens just once per 2,000 years roughly, were coming closer.

 

And since this album, Symphony X gets the current lineup and actually their New Age begins.

 

 

ライヴ盤 Live album

Live on the Edge of Forever (2001)

ライヴ!!イン・ヨーロッパ 2000-2001

 

海外盤 Worldwide artwork

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Artwork: Thomas Ewerhard

 

日本盤 Japanese artwork

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Artwork: 袴田一夫 Kazuo Hakamada

 

Members & Track listing (official website)

アルバム5作目(上記)以降、同メンバーなので書き出し省略

Members are the same since the 5th album

 

CD 1

1. Prelude

2. Evolution (The Grand Design)

3. Fallen / Transcendence

4. Communion and the Oracle

5. The Bird-Serpent War / Cataclysm

6. On the Breath of Poseidon

7. Egypt

8. The Death of Balance / Candlelight Fantasia

9. The Eyes of Medusa

CD 2

1. Smoke and Mirrors

2. Church of the Machine

3. Through the Looking Glass (Part I, II, III)

4. Of Sins and Shadows

5. Sea of Lies

6. The Divine Wings of Tragedy 

 

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CD海外盤 (amazon Japan)

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違法アップロードへのリンクは回避いたします。

Not on the official YouTube, Spotify (Japan), iTunes (Japan).

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6. The Odyssey (2002)

ジ・オデッセイ

f:id:ParadiseFound:20210605164628j:plain

Artwork: Tom Thiel

 

Members & Track listing (Official website)

1. Inferno (Unleash the Fire)

Official YouTube 

2. Wicked

Official YouTube

3. Incantations of the Apprentice

Official YouTube 

4. Accolade II

Official YouTube

アルバム3作目 "The Divine Wings of Tragedy" (1996) に収録の "The Accolade" のPart II。 

Part II of "The Accolade" from the 3rd album "The Divine Wings of Tragedy" (1996). 

 

5. King of Terrors

Official YouTube

エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe(1809-1849)のホラー小説『陥穽と振子』(または『落とし穴と振子』)"The Pit and the Pendulum" (1842) が題材。

Based on the horror novel "The Pit and the Pendulum" (1842) by Edgar Allan Poe (1809-1849). 

 

6. The Turning

Official YouTube

7. Awakenings

Official YouTube

 

8. The Odyssey

※Not on the official YouTube 

24分に及ぶ大作。ホメロス叙事詩オデュッセイア』(英語 "The Odyssey")(紀元前8世紀頃成立)が題材。古代ギリシャイタカ島の英雄オデュッセウストロイア戦争に出征し、戦争に10年、帰路にさまざまな出来事に見舞われ10年、合計20年かかって故郷の妻子のもとへ帰還する物語。 

Epic song over 24 minutes. Based on Homer's epic poem "The Odyssey" (circa the 8th century B.C.). The story of Odysseus (Ulysses), the hero from Ithaca island of the ancient Greece, goes to the Trojan War, and the war takes 10 years to end, the return journey with tons of troubles takes him another 10 years, so he finally returns to his wife and son after 20 years. 

 

9. Masquerade

Official YouTube 

アルバム1作目 "Symphony X" (1994) でロッド・タイラーが歌っていた曲をラッセル・アレンのヴォーカルで再録。

Originally sang by Rod Tayler in the 1st album "Symphony X" (1994) , re-recorded with the vocals by Russell Allen.

 

10. Frontiers

日本盤CDボーナス Bonus for Japanese CD

 

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↑Worldwide CD

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Not on Spotify, iTunes (Japan). 

 

アルバムアートワークはホメロスオデュッセイア』の中から、魔物セイレーンの棲む場所を通る場面(ホメロスの物語ではセイレーンはこんなにアグレッシブに飛び回ってはいないと読んでわかりました)。Herbert James Draperの油彩画 "Ulysses and the Sirens" (1909)(ウィキペディア(日本語))を元にしていると思われます。この絵はファン仲間さんのTwitterご投稿で知りました。ありがとうございます!

セイレーンは美しい魔の歌声で聴いた者を引き寄せて殺す。オデュッセウスを愛する女神キルケが、セイレーン攻略法を助言。船の漕ぎ手たちには耳栓をさせ、しかしオデュッセウスだけは、セイレーンの歌声を聴きたいなら引き寄せられないよう体を帆柱に縛りつけておけば良い、と。つまりオデュッセウスが自分から冒険度を上げに行っている場面なわけですが、ここがアートワークになっているということは、たぶん「このアルバムを聴こうとしている者はこのオデュッセウス状態だ」と!Symphony Xがセイレーン!(いかつい) 

 

The album artwork is the scene from Homer's "The Odyssey". Odysseus and his crew goe through the place where the monsters called Siren are living (in the story by Homer, Sirens are not flying aggressively like this. I learned that when I read the book). The artwork looks like based on the oil painting "Ulysses and the Sirens" (1909) by Herbert James Draper. (Wikipedia) I got to know this painting from a Twitter post by my Symphony X fan mate, thanks!

Siren kills human by enchanting with its beautiful magical singing voice that pull the victim near. The muse Circe who loves Odysseus gives him tips - let the oarsmen wear ear plugs, but if Odysseus wants to hear the beautiful singing voice of Siren, it will be OK if he let the crew tie him firmly to the mast so that he can avoid getting pulled near toward Sirens. So, this scene is where Odysseus himself is increasing the danger level. And this scene was chosen for the artwork...I guess it means "You all who listen to this album are like this Odysseus!" Symphony X are Sirens! (a bit masculine)

 

 

7. Paradise Lost (2007)

パラダイス・ロスト

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Artwork: Warren Flanagan

「喜劇と悲劇」"Comedy & Tragedy" の仮面を見つけるのが最凶難易度!

Finding the "Comedy & Tragedy" theatrical masks is hardest at this one!

 

Members & Track listing (official website) 

 

1. Oculus Ex Inferni

Official YouTube

 

2. Set the World on Fire

このアルバムはバンド史上2つ(※2021年6月現在)の稀少なメンバー出演ミュージックビデオも生みました!パラダイス・ロストじゃなくてむしろパラダイス出現!

そのうち1つが本作です。 

This album provided the rare 2 music videos with the band members in the band's history! (※ as of June 2021) It's not Paradise Lost but Paradise Appeared!

This is one of them. 

www.youtube.com

 

メイキング映像!

Maiking-of video!

www.youtube.com

 

3. Domination

Official YouTube

 

4. The Serpent's Kiss

稀少な2つのメンバー出演ミュージックビデオの2つめです!

The 2nd one of the only 2 music video with band members! 

www.youtube.com

 

5. Paradise Lost

Official YouTube 

6. Eve of Seduction

Official YouTube 

7. The Walls of Babylon

Official YouTube 

8. Seven

Official YouTube 

9. The Sacrifice

Official YouTube 

10. Revelation (Divius Pennae Ex Tragoedia)

Official YouTube 

11. Sacrifice Prelude (Demo)

日本盤CDボーナス Bonus for Japanese CD

12. Opening Alternate Intro (Demo)

日本盤CDボーナス Bonus for Japanese CD

 

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Worldwide CD with DVD of 10 live videos shot by the band's video camera (amazon USA)

CD海外盤 バンドの記録用ビデオで撮影したライヴ映像10本のDVD付き (amazon Japan) 

CD日本盤 ボーナス2曲収録 (amazon Japan)

↑Japanese CD with 2 bonus tracks

日本のiTunes, 日本のSpotify,  日本とアメリカのamazon MP3なし

No MP3 and Streaming at amazon USA and Japan 

Not on Spotify, iTunes (Japan)

 

(このブログの名前Paradise Foundは、このアルバムが由来です。Lost「失った」をFound「見つけた」に変えています)

  

コンセプトアルバム。旧約聖書の創世記第三章失楽園」"Paradise Lost" のエピソードと、それをもとにしたジョン・ミルトン John Miltonの叙事詩 "Paradise Lost" (1667) が題材。神に造られた最初の人類アダムとイヴが楽園に暮らしていたが、蛇に化身した魔王サタンに誘惑され、食べることを禁じられていた禁断の果実(善悪の知識の実)を食べてしまい、楽園を追放される(失楽園)。

 

アートワークの薔薇を持った天使は3作目 "The Divine Wings of Tragedy" と共通。その3作目に収録の、アルバムと同名曲 "The Divine Wings of Tragedy" は、キリスト教の天使ルシファーが天界で反乱を起こし地獄へ堕ちて悪魔の王サタンとなる物語を題材にしていると思われ、歌詞は "And all I know is my paradise has begun...."「私(おそらくルシファー/サタン)にわかることのすべては、私の楽園が始まったということだ……」で終わります。そのサタンが蛇に化身してアダムとイヴを誘惑し「失楽園」"Paradise Lost" させるので、アルバム7作目につながります。

 

イントロ Track 1 "Oculus Ex Inferni"(ラテン語「地獄の目」)でアルバムが開幕し、最初に歌詞があるTrack 2 "Set The World On Fire" は、ルシファー/サタンが主人公であると思われ、サビの歌詞 "And with these wings, we'll set the world on fire" 「そしてこの翼ではばたき、我らは世界に火を放つ(set the world on fire で「大成功する」という意味でもある)」に、"The Divine Wings of Tragedy" と "wings" という言葉のつながりもあります。

 

Track 10 "Revelation (Divius Pennae Ex Tragoedia)" の()内はラテン語で、英語は "The Divine Wings of Tragedy" です。 

Revelationは新約聖書の「ヨハネの黙示録」と同じ名前。「黙示録」の内容には、7つの教会、7つの封印、7人の天使がラッパを吹く、など 7 が多く現れます。

 

旧約聖書の創世記では神が天と地と森羅万象を6日で創造し7日目を安息日としています。このことから 7 は「完全」「すべて」を表す数ともなったようです。「7つの海」などの表現があります。

 

古代バビロニアで既に、円の一周の中心角を360°とすることが成立していたようですが、7は1ケタの数で唯一360を割り切れません。古代バビロニア古代ギリシャの数学者、幾何学者の間でも 7 はちょっと特別な数とされていたようです。

 

他にもいろいろ 7 は特別な数という考え方が古来あり、「7人目の息子(と、そのまた7人目の息子)は特別な力を持つ」という言い伝えが西洋世界にあるそうです("Seventh Son of a Seventh Son" はIron Maidenのアルバム名にもなっていますね)。そして本当にその7人目の息子がSymphony Xの中にいます。マイケル・ピネーラ氏です。(本人インタヴューやソロアルバム1作目のCDパッケージにある謝辞で、6人のお兄さんがいる(姉、妹、弟はいない)つまり7人兄弟の末っ子であると言及)

そんなことをロメオ氏始めSymphony Xの皆さんが放っておくはずはないと思われ、7作目アルバムのための超かっこいい写真でピネーラ氏がセンターを取っている理由は、それもあるのではないかと思います!

f:id:ParadiseFound:20210605215426j:plain

Photographer: Danny Sanchez 私が持っているCDのブックレットを撮影

 

そしてセンターにマイケル Michaelさん3人が集まっていますが、天界で反乱を起こしたルシファー(魔王サタン)と闘う天使たちの中でも代表格であるのが大天使ミカエル、英語マイケル Michael です。大天使ミカエルは絵画や彫像などで、剣を持った聖なる戦士の姿で表現されます。

 

ラッセル・アレン氏とジェイソン・ルロ氏は7月生まれ。

 

このアルバムの内容とつながる要素(7、大天使ミカエル)をSymphony Xメンバー全員が持っていることになると思います。

 

7作目のアルバムをちょうど2007年に持ってこられたこともすごい!7月7日発売だったらもっとすごかったですが、海外6月26日でした。ジョン・ミルトンの誕生日か命日だろうかと調べましたが違いました。天体現象も特別なことは見つけられませんでした。そして、4世紀のローマ帝国キリスト教を迫害するユリアヌス帝に屈せず処刑され殉教した兄弟、聖ヨハネと聖パウロを記念する聖日と知りました。兄弟ということで「ペア」の要素がここでも出てきたので気になります。教えを貫いて殉教した兄弟のペアと、戒めを破って失楽園したアダムとイヴのペアが対照を成しているように思います。

 

このアルバムを制作中にニュージャージー州で洪水があり、スタジオが水害に遭って大変だったと最近知りました。旧約聖書の創世記を題材にしたアルバムの制作中に洪水に遭うとは!「ノアの方舟はないのか!」と誰か冗談で言ったのではないでしょうか。言ってる場合ではないですが。更に、正式リリースの前に音源がインターネット上にリークされる事件もあったことも知りました。犯人はサタンか?ともあれ、困難を乗り越えてSymphony Xの珠玉の果実がまたひとつ世に出ました!

 

(This weblog's name Paradise Found was named after this album. Lost was changed to Found.)

 

A concept album based on the "Paradise Lost" episode from the 3rd chapter of Genesis in the Old Testament, and John Milton's epic poem (1667) inspired by that episode. God creates the very first humans Adam & Eve and they lives in Paradise, but Satan transforms into a serpent, tempts them to eat the forbidden fruit, and they get exiled from Paradise (Paradise Lost).

 

The angel holding a rose in the album artwork is common with the 3rd album "The Divine Wings of Tragedy". Its title track "The Divine Wings of Tragedy" is probably telling the story of the Christian angel Lucifer starts the rebellion in Heaven, falls to Inferno and becomes the King of demons, Satan. The lyrics end as "And all I (Lucifer/Satan, probably) know is my paradise has begun....". Satan transforms into a serpent, tempts Adam & Eve and brings them "Paradise Lost", so it links to the 7th album.  

 

Track 1 "Oculus Ex Inferni" (Latin means "Eye of Inferno") opens the album, and the first song with lyrics Track 2 "Set The World On Fire" is probably the story of Lucifer/Satan. The chorus "And with these wings, we'll set the world on fire" (I learned that "set the world on fire" also means "to make a big success"), so it has the connection by the word "wings" with "The Divine Wings of Tragedy".

 

Track 10 "Revelation (Divius Pennae Ex Tragoedia)" 's words in the ( ) are Latin means "The Divine Wings of Tragedy".

Revelation is the same name as the Book of Revelation of the Christian religeon. It has many appearances of 7...7 churches, 7 seals, 7 angels blow trumpets, and more. 

 

In Genesis in the Old Testament, the God creates the sky, the ground and everything in 6 days and the 7th day is the day of rest. So 7 means "complete" "everything". There are expressions like "7 Seas".

 

7 is the only one number of 1 digit that can't divide 360, which is the central angle of circle of the degree measure that was already used in the ancient Babylonia. So, it is told that 7 was considered as a special number by the mathematicians and geometricians in the ancient Babylonia and the ancient Greece.

 

Thus, it looks like 7 has been considered as a special number in many ways. I learned that the Western world has the traditional belief "7th son (of a 7th son) has special power". (Iron Maiden has the album titled "Seventh Son of a Seventh Son") And a 7th son really exists in Symphony X. Michael Pinnella. (He told that he has 6 older brothers, no other siblings, so that he is the 7th of 7 brothers, in interviews and the thanks notes on the CD package of his 1st solo album.)

I think Michael Romeo and other Symphony X members never miss such a thing. I guess being a 7th son is one of the reasons Michael Pinnella got featured in the center of the band's very cool photo for the 7th album! (please see above! I took the picture from the CD booklet I have.)

 

3 Michaels are featured in the center of that photo. Michael is the name of the angel who is a major one of the angels fight against Lucifer/Satan. The archangel Michael has been portrayed as a holy soldier holding a sword in paintings and sculptures.

 

Russell Allen and Jason Rullo were born in July, the 7th month.

 

So I think all Symphony X members have something related to this album's subject.

 

It's great that they were able to release the 7th album in 2007! It would be even more special if the release date was July 7th, but I found it was June 26th worldwide. I guessed this date was John Milton's birthday or date of passing, but it was not. I couldn't find any special astronomical event either. Then I learned that it's the Catholic day to commemorate brothers St. John and St. Paul who were martyred by the Emperor Juliunus who persecuted Christians in the Roman Empire in the 4th century. Brothers are "a pair", so this motif appeared again and caught my attention. I think John & Paul who kept the faith and martyred, and Adam & Eve who broke the rule and lost the Paradise, make a kind of contrast.

 

Recently I learned that there was a flood in New Jersey when the band was making this album, and the studio got some damage. What a coincidence that they got a flood during making the album based on Genesis! I guess someone joked "Don't we have Noah's Ark!?"...the situation was no joke, though. Also I learned that the music of this album was leaked on the internet before the release date. Did Satan do that? Anyways another fruit of amazement from Symphony X was provided to the world!

 

 

8. Iconoclast (2011)

イコノクラスト

 

通常盤(CD1枚) Standard (1CD) artwork

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Artwork: Warren Flanagan

 

下記リンクは例としてご参考になれば幸いです。

Links below are just for examples. Please search on your convinient platform.

CD Standard (1CD) (Nuclear Blast from Germany)

CD Standard (1CD) (amazon USA)

CD1枚通常盤(海外盤)(amazon Japan)

 

Members & Track listing (official website)

1. Iconoclast

2. The End of Innocence

3. Dehumanized

4. Bastards of the Machine

5. Heretic

6. Children of a Faceless God

7. Electric Messiah

8. Prometheus (I Am Alive)

9. When All Is Lost

 

デラックス盤(CD2枚) Deluxe (2CD) artwork

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Artwork: Warren Flanagan

 

下記リンクは例としてご参考になれば幸いです。

Link below is just for an example. Please search on your convinient platform.

CD2枚組デラックスエディション(海外盤) (amazon Japan) 2CD deluxe edition

 

CD 1

1. Iconoclast

Spotify (out of service) Official YouTube 

2. The End of Innocence

Spotify Official YouTube 

3. Dehumanized

Spotify Official YouTube 

4. Bastards of the Machine

Spotify Official YouTube 

5. Heretic

Spotify Official YouTube 

6. Children of a Faceless God

Spotify Official YouTube 

7. When All Is Lost

Spotify Official YouTube

 

CD 2

1. Electric Messiah

Spotify Official YouTube 

2. Prometheus (I Am Alive)

Spotify Official YouTube

Prometheusは、ギリシャ神話で天界の火を盗んで人類に与えてしまう神プロメテウス。火によって人類は文明を発達させるが、武器を作り戦争を始めるようになってしまう。現代でプロメテウスの火」は原子力のことを表す言葉。この曲をNuclear Blast「核爆発」という名前のレーベルからの第一作アルバムにぶっ込むところがすばらしいと思います。プロメテウスはカウカソス山頂に鎖でつながれ、鷲に肝臓をついばまれるが不死身なのでエンドレスという拷問に処される。Symphony Xの皆さんにそこまで意図があったか不明ですが、アメリカを象徴する動物が鷲であったりします。

Based on Prometheus who steals the fire of Heaven and gives it to humans in Greek mythology. With the fire, humans develop culture but make weapons and start wars. "The fire of Prometheus" means nuclear energy in modern days. I think Symphony X rocks because they put this song in the 1st album from the label named Nuclear Blast. Prometheus gets chained to the top of Mt. Caucasus, gets his liver pecked by an eagle but he is immortal so it's an endless torture. I'm not sure if Symphony X members had this idea, but the USA's symbol animal is an eagle. 

 

※以降3曲は2枚組のみに収録 3 songs below are only in the 2CD version

3. Light Up the Night

Spotify Official YouTube 

4. The Lords of Chaos

Spotify Official YouTube 

5. Reign in Madness

Spotify Official YouTube

 

下記リンクは例としてご参考になれば幸いです。

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デジタル版はCD2枚組と同内容

MP3, Streaming (amazon Japan)

No MP3 and Streaming at amazon USA

iTunes (Japan)

 

題名 "Iconoclast" の意味は「聖像破壊者」「因習破壊者」。コンセプトアルバムではないが、人類が自ら生み出した機械と技術に支配され滅亡を迎えつつある世界、をテーマとして制作。

 

Not a concept album but created with the theme of the world where humans are in danger of  extinction, suppressed by machines and technology that human themselves invented. 

 

 

9. Underworld (2015)

アンダーワールド

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Artwork: Warren Flanagan

 

Members & Track listing (official website)

1. Overture 

Spotify

2. Nevermore

Spotify

www.youtube.com

3. Underworld

Spotify

4. Without You

Spotify

www.youtube.com

5. Kiss of Fire

Spotify

www.youtube.com

6. Charon

Spotify

7. To Hell and Back

Spotify

8. In My Darkest Hour

Spotify

9. Run With the Devil

Spotify

10. Swan Song

Spotify

11. Legend

Spotify

 

下記リンクは例としてご参考になれば幸いです。

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CD (Nuclear Blast from Germany)

CD, MP3, Streaming (amazon USA)

CD日本盤(海外盤と同内容), MP3, Streaming (amazon Japan)

↑Japanese CD (same songs as the worldwide CD)

CD日本盤, DL, Streaming (Victor Entertainment from Japan)

iTunes (Japan)

Not on the official YouTube

 

アルバム全体で1つのストーリーを語るコンセプトアルバムではないが、大きなテーマとなっているのはダンテ・アリギエーリ Dante Alighieri(1265-1321)の叙事詩神曲(1320年頃完成)の、主人公が地獄、煉獄、天国と旅してもとの世界へ生きて帰還する物語の中から「地獄篇」Underworldは「地獄、冥界」。

神曲』はキリスト教の三位一体を表す3とその倍数を元に構築されています(詩が3行でひとまとまり、3の倍数の段落数、全体で3章、など)。地獄は九圏の構造になっていて、9作目のアルバムで題材とすることに完璧にフィット。アートワークでも地獄の九圏 (9 circles) が表現されています。

アルバム3作目 "The Divine Wings of Tragedy" でも、そのアルバム名や同名の曲に『神曲』(イタリア語 "La Divina Commedia"、英語 "The Divine Comedy") の要素が取り入れられ、3 x 3 = 9作目である本作でも再訪。音楽にも随所に 3 があります。

Symphony Xサイトの  記事(英語) や日本盤CDの帯にある文で、1曲目 "Nevermore" が3つの音節と3つの旋律で作られていること、ヴァースにはアルバム3作目 "The Divine Wings of Tragedy" の3曲から3つの引用があることが紹介されています。

海外盤発売日2015年7月24日も3の倍数日であり、他にもいろいろあり!それに気付いた私が騒いでいる投稿が こちら です。

 

Not a concept album, but based on the "Inferno" chapter from Dante Alighieri (1265-1321)'s epic poem "La Divina Commedia (The Divine Comedy)" (circa1320). A man (Dante) journeys through Inferno, Purgatory, Heaven and comes back to his world alive.  

"The Divine Comedy" was structured on the number 3 and its multiples in honor of Trinity of the Christian religeon (3 lines of the poem make 1 block, paragraphs are multiples of 3, 3 chapters, etc.) Inferno has the 9 circles, so it fits completely to take it as the subject for the 9th album. The album artwork represents the 9 circles of Inferno.

The motif from this epic poem was picked up for the "3"rd abum "The Divine Wings of Tragedy" too. Re-visited at this "9" (3x3) th album.

The article on the Symphony X official website desciribes:

The first song ("Nevermore") on the album is a three syllable, three note melodic phrase, and in the verses there are three referenes to three songs on the band's third album, The Divine Wings of Tragedy. "There's cool shit like this all over the record," Romeo reports.

 

The worldwide release date July 24th 2015 was also a multiple of 3, and there were more! Here is my post being lunatic after noticing those things. 

 

 

2016年 メタルフェス Loud Park にSymphony X参加、2度目の来日、18年ぶり!!リアルThe Odyssey!!

 

2016 Symphony X played the metal festival Loud Park in Japan. The band's 2nd visit to Japan, after 18 years!! The Odyssey for real!!

 

9作目 "Underworld" (2015) のあと、次のアルバムまでの期間がバンド史上最長になってしまいました。次のアルバムは10作目……「10」を表すローマ数字は X! Symphony Xの X!! 特に気合の入った作品になるのではないかと期待しています!!

 

After the 9th album "Underworld" (2015), it has been the longest interval between Symphony X albums....The next one is the 10th...the Roman numeral for 10 is X! X of Symphony X!! I've been expecting it will be an especially epic one!!

 

 

レーベル  Labels

 

日本

Zero Corporation Symphony Xをデビューさせたレーベル!

→ 1999年Zero Corporation解散、親会社EMIミュージック・ジャパンへ移行

JVCケンウッドビクターエンタテインメント

6作目 "The Odyssey"(初出2002年、再発2011年)以降のアルバムを発売

レーベルサイトのSymphony Xページ

 

海外

Inside Out Music(本拠地ドイツ)

7作目 "Paradise Lost" (2007) の頃にSymphony Xと契約。日本のEMIからアルバム1~6作目の海外盤の発売権を取得、再発シリーズを発売

Nuclear Blast(本拠地ドイツ)

8作目 "Iconoclast" (2011) から契約

レーベルサイトのSymphony Xページ(英語)

 

Japan

Zero Corporation Symphony X debuted from this label!

→ 1999  Zero Corporation got dissolved and its parent company EMI Music Japan Inc. succeeded.

JVCKENWOOD Victor Entertainment Corp.

Selling albums after the 6th "The Odyssey" (2002, reissued in 2011)

Symphony X's page at the Japanese label's website

 

Worldwide

Inside Out Music (Germany)

Since the 7th "Paradise Lost" (2007). Got the licence from the Japanese label EMI to sell the 1st-6th albums, and released the reissue CD series. 

Nuclear Blast (Germany)

Since the 8th "Iconoclast" (2011)

Symphony X's page at the label's website

 

  

DVD/Blu-ray 

 

まだなし!(Symphony X単独でプロ撮影のもの)※2021年6月現在

Megadeth主催フェスGigantour 2005のDVDが、今のところ唯一のプロ撮影DVD!

下記リンクは例としてご参考になれば幸いです。

amazon Japan

Symphony Xのセットから2曲 "Inferno (Unleash the Fire)" と "Of Sins and Shadows" を収録!

Dream TheaterのセットでPantera "Cementery Gates" カバーにラッセル・アレンも参加!

野球をする姿も見られます。

 

アルバム7作目 "Paradise Lost" (2007) 海外Inside Out盤CDに、バンドの記録用ビデオによるライヴ映像10本のDVD付属

下記リンクは例としてご参考になれば幸いです。

amazon Japan

 

YouTubeにはライヴ映像多数あり(投稿者の皆様に感謝です)

 

No live DVD/Blu-ray yet! (Symphony X's own and shot by professional camera) ※as of June 2021

 

Only one professionally shot DVD is "Gigantour 2005" from the festival Megadeth organized!

Links below are just for examples. Please search on your convinient platform.

DVD (amazon USA) 

Digital (amazon USA)

2 songs "Inferno (Unleash the Fire)" and "Of Sins and Shadows" from the Symphony X's set!

Russell Allen joins the Pantera "Cementery Gates" cover at the Dream Theater's set!

Playing baseball also included.

 

7th album "Paradise Lost" (2007) CD has the version with the DVD of 10 live videos shot by the band's video camera. 

Link below is just for an example. Please search on your convinient platform.

amazon USA

 

There are lots of videos from the shows on YouTube (Thanks to all posters)

 

 

以上です!ご覧くださりありがとうございました!お楽しみ頂けましたら幸いです。 

Now this is a wrap! Thank you for reading! I'm glad if you enjoyed.

Mike Portnoy ギア紹介動画和訳 2015年11月 Gear Gods

初出:2016年4月 別ブログで投稿

 

My Japanese translation of the Mike Portnoy (website) gear rundown video.

The original video: Gear Gods YouTube, November 5th 2015

 

マイク・ポートノイ Mike Portnoy(サイト)ギア紹介動画の和訳です。

動画:Gear Gods YouTube で2015年11月5日公開

 

www.youtube.com

画面右下の歯車マーク「設定」から自動生成の英語字幕を設定できます。

(自動生成の字幕は実際に言っている通りではない部分もあります。

訳者は聞き取った英語を和訳しています。しかし字幕も参照させてもらっています!) 

 

※2015年11月のギア情報です。

This gear information is as of November 2015.

 

(訳注:Gear Godsのギア紹介動画では、最初に自己紹介したあと

"...and you are geeking out with (at) the Gear Gods."

「……そして、あなたがこのオタク情報を楽しんでいるのはGear Gods」

と言う定番のせりふがあります)

 

やあ、調子はどう?マイク・ポートノイだよ。

そして、あなたがこのオタク情報を楽しんでいるのは……いや実際のところ、「俺たちが」「一緒に」このオタク情報を楽しんでいるのは、Gear Gods!(指パッチン☆)

 

The Winery Dogs(サイト)の "Double Down" 世界ツアーで、

(訳注:2015年10月2日発売のアルバム2作目 "Hot Streak"(意味「連勝」)のツアーで "Double Down"「賭け金を倍にする」というツアー名)

カリフォルニア州アナハイムの The House of Blues(2015年11月3日(火)の会場)からお届けしているよ。

ここアメリカがこの世界ツアーで最初のコースで、俺たちはその真っ最中、すべてがうまく行っているよ。

そして……俺の新しいキットを見せるよ。

 

「K-9(ケイ-ナイン)モンスター」と呼んでるんだ。K、ダッシュ(-)、9、で「K-9」だよ。The Winery Dogsのキットだから。

(訳注:  Ian Dunbar博士考案、犬と飼い主のためのトレーニングプログラム「K9ゲーム」が由来。ポートノイ氏は愛犬家)

 

最初のThe Winery Dogsツアー(訳注:2013年7月16日に日本の大阪公演からスタート。翌17日の東京公演は、たった2回目のライヴにしてDVD "Unleashed In Japan" を撮影! amazon )を追ってくれた人は知っての通り、5ピースのジョン・ボーナム John Bonham タイプのキットを叩いてたけど、今回はステップアップして、キットをちょっと拡大して、もっと大きい、2バスのセットアップにしたかったんだ。そんなわけで……すごくクールなセットアップだよ。でもレトロで、「古き良き」的なものでもあるんだ。

 

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タムは全部シングルヘッドにしてあるよ。

 

(訳注:シングルヘッド = タムの打面だけにヘッド(ドラムに張るスキン)を張り、底面にはヘッドを張らない状態。通常は打面にも底面にもヘッドを張り打撃の振動を全体に伝え共鳴させ音を出す。底面のヘッドを外すと、打撃音だけになる。共鳴、余韻はなくなるが、アタック感は強くなる)

 

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8インチ、10インチ、12インチ、13インチ。

すごく「古き良き」的なもので、'70年代にピーター・クリス Peter Criss、Queenロジャー・テイラー Roger Taylor、アレックス・ヴァン・ヘイレン Alex Van Halen、俺の好きなドラマーたちがみんなやってたんだ。シングルヘッドのタムは'70年代にはクールなことだったんだけど、最近はやってる人があまりいないから、このキットで世に紹介してみようと思ったんだ。

 

TAMA Starclassic Bubingaキットで、俺のシグネイチャースネアが付いてるよ。

(訳注:娘Melodyさんの名前から命名 Melody Master TAMAサイトのページ

キットに合うようにシルバーにカスタマイズしてくれたんだ。

 

これは12インチで、ティーだよ。

(訳注:スティール steel = 鋼 のスネアドラム = サウンドはキレがありパワフル)

 

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こっちは14インチブビンガ

(訳注:ブビンガ/英語発音バビンガ bubinga = アフリカ熱帯雨林産、マメ科ジャケツイバラ亜科ブビンガ属の常緑広葉樹。成長すると高さ20m級、直径2~3mの巨木になり、硬く重い。サウンドは中低音域に優れパワフル)

 

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Melody Masterは今でも一般販売されてるけど、通常は黒しかないところ、キットに合わせてTAMAがシルバーにカスタマイズしてくれたんだ。

 

そして、ヘッドはREMO製の黒ドット付きのもの。

(訳注: 「ドット dot = 点」があるタイプのドラムヘッド = ドットシールを貼ることで耐久性アップ、サウンドは余分な倍音を抑え、アタック感が出る)

 

REMOが、The Winery Dogsの犬の足プリントを入れてカスタマイズしてくれてるんだ。だから、この犬の足プリント入りヘッドが手に入る唯一の場所は、このツアーの物販スタンドだよ。俺が使用済のヘッドを置いてるんだ。

でも、このツアーだけでしか手に入らないと言っても、黒ドットは「古き良き」精神を留めるものでもあるんだ。シングルヘッドの精神もあわせて、一種の、レトロなサウンドだよ。

 

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最初のThe Winery Dogsキットと違ってキット全体がラックに収めてある。前回のツアーではただ立ててあるだけで俺が毎晩ぶっ壊せたわけだけど、今回はラックシステムで俺が公演の最後に破壊するのを予防、俺のドラムテックは大満足してるよ。

 

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シンバルのセットアップを見てもらうと、って(カメラさんが移動しようとしたので)ここにいてよ、どこにも行かないでよ(笑)。シンバルは左右対称なセットアップにしてある。

それで……俺の演奏のやり方として……

(椅子に座る)クラッシュ、スプラッシュ、チャイナ、クラッシュ、両側が同じできっちり左右対称にしてある。

(手で示しながら)前方のクラッシュ、前方のチャイナ、前方のスプラッシュ。

 

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ここにあるのは(SABIAN製)22インチのArtisan Ride。

 

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ここにあるのは14インチのAAX Vault Hats。

 

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これは俺のシグネイチャーモデル、Max Splash シンバル。

(訳注:息子Maxさんの名前から命名。SABIANサイトには現在掲載がない。販売は楽器店にて新品や中古の在庫ある限り。

デモ動画

 

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それから、俺のシグネイチャーモデル、Max Stax

(訳注:息子Maxさんの名前から命名SABIANサイトのページ

 

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それから、Radia bell(HH Radia Cup Chimes)。

 

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向こうにO-ZONEクラッシュ(18インチ AAX O-ZONE Crash)があるけど、これを持ってる理由はただ1つ。

このトリックができるからだよ。

(シンバルにあいている穴にドラムスティックを1本引っかける)

 

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スタンバイ。頭上注意。

 

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気を付けろ!(シンバル一撃)

 

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(宙を舞うドラムスティック!)

 

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(見事キャッチ!)へへ!

 

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で、今カウベルの音も聞こえたと思うけど、下を見るとカウベルがあって、左足で鳴らしてるよ。

アルバム("Hot Streak")ではシェイカーとかカウベルとかパーカッションをたくさんやってるけど、"Empire"(Spotify)の最後で「目立つカウベル」があって、ウィル・フェレル Will Ferrell が大いに誇りに思ってくれるだろう!

 

(訳注: アメリカのテレビお笑い番組 "Saturday Night Live" 内のコント(2000年)が由来。

Vimeo動画

バンド Blue Öyster Cult(実在バンドと同じ名前だが本物メンバーは出演していない)がカリスマプロデューサーと共にスタジオで "(Don't Fear) The Reaper"(実際のBlue Öyster Cultの曲)レコーディングに臨むが、ジーン・フレンクル Gene Frenkleというメンバーがカウベルで乱舞、他のメンバーたちが戸惑う。

このカウベル奏者を演じているのが、上記でポートノイ氏が言っているウィル・フェレル Will Ferrell。

 

この暴れるカウベルに対し、カリスマプロデューサーは止めるどころか逆に「もっとカウベルを」"more cowbell" と要求。

このプロデューサーを名優クリストファー・ウォーケン Christoper Walken が怪演。

ブルース・ディッキンソン Bruce Dickinsonという役名。Iron Maiden のシンガーと同じだがなぜそうなったかは謎。

 

のちにトーク番組の司会者となり知名度を上げるジミー・ファロン Jimmy Fallonがドラマー役で出演。素で笑ってしまったりしている)

 

それで……ライヴでカウベルがないなんて物足りない!というわけで、足で鳴らすカウベルを付けることにしたんだ。

 

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(位置を示すため赤枠を入れさせて頂きました)

 

(椅子に座る)あのサビに来たら、こう……

 

(鳴らす)

 

本当にスタジオをぶっ飛ばせるぜ!

 

(訳注: 先述の "Saturday Night Live" のコントで、プロデューサーがカウベル奏者に「スタジオをぶっ飛ばせ」"explode the studio space" と言う)

 

 

スティックは俺の PROMARK 420 だよ。

PROMARKサイトのページ(日本語)下方 Signature Stick 欄に記載   

D'Addarioサイトのページ(英語)

420 = ポートノイ氏の誕生日4月20日から命名

420は「大麻」のスラングでもあり、ジョーク的にこの表記にしていると思われます)

 

ドラムヘッドと同じようにThe Winery Dogsロゴのカスタマイズがしてあって、入手方法はこのツアーで俺から渡されるしかない。店頭ではThe Winery Dogsロゴ付きでは売ってないからね。

 

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あー他にみんなが知りたいようなことは何かな。後ろにあるいろいろを見せようか。

(移動)

 

これは俺の……俺のモニターなんだけど……俺の、ええと……何て言うのこれ(笑)

(Gear Godsの取材者さん?が教えてくれる)

ミキサー!それ!どうもありがとう!(Behringer製Powerplay 16) 

 

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The Winery Dogsではモニター担当者を帯同してないんだ。ここをステーションとして管理するのはとてもクールだよ。俺たちかテックが公演中に操作できるから、モニター担当者に向かって叫んだり手で合図したりしなくていい。プラス、ツアーバスに1つ寝台の空きができる(笑)。

でも本当にすばらしいよ。キック、スネア、ドラム全体、ビリーのベースは3チャンネルある。低音域、アンプの高音域、ベースペダル。それからギター……眼鏡してないから読めねえ!キーボードとアコースティックギター、3人全員のヴォーカル、ビリー、マイク、リッチー、リッチーがピアノにいるときのヴォーカル、トークバック、リヴァーブ。

 

で、シカゴのVic's Drum ShopのVictor Salazarが作ってくれたカスタム Winery Dogs テーブルに載ってるよ。

 

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それから、自分のクーラーボックスも持ってるよ。今はサウンドチェックの時間だから空っぽだけどね……ってFiji ウォーターが1本あった!ここにはいつも3種類入れてあって、Fiji ウォーター、Vita Coco、 ってライヴ中Vita Cocoを飲んでて、ゲータレードとかはもう飲まなくなったんだけどね、それとO'Doul'sとかそういうノンアルコールビールがいつも1本か2本。

(訳注:ポートノイ氏は過去にアルコール依存症を治療し、徹底した禁酒者。

治療のために取り組んだ「12ステップのプログラム」を曲に表現してDream Theater在籍時に発表)

 

とにかく、俺のドラムテックがいつもこの中身を補充しておいてくれるよ。

 

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それから、ああ、これを紹介させて。インイヤーモニターだよ。俺たち全員インイヤーモニターを使ってるんだけど、俺のにはカスタマイズでThe Winery Dogsの犬の足がついてるんだ。

 

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そして……ここに、今回のツアーに帯同している特別な物がある。

(移動)

どれぐらい続くかわからないけど、観客のみんなが本当にすばらしい特別な夜には、俺のドラムソロの合間にこのハローキティ・キットが登場するぜ。

ビリーのアンプの後ろに置いといて、俺が本当にライヴの夜を楽しんでいて観客の盛り上がりも感じると、俺はこいつを持ち出して、前に出てちょっとしたドラムソロをやる。それから、たいていソロの終わりにはぶん投げてドラムテックに戻す。だから今はこいつが俺の虐待を受けてるな。ドラムキットがラックシステムに固定されて守られてても、ハローキティが虐待を受ける。あと何回ぐらい続くかわからないよ。

 

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(訳注: 2015年10月7日 Loudwireの企画でポートノイ氏がハローキティの子供用ドラムキットで叩いている曲を当てる動画 が登場。

その後、このキットをThe Winery Dogsツアーでも使用。

ドラムとドラマー間のギャップ、The Winery "Dogs" が「猫ちゃんこんにちは」(Hello Kitty)というジョークに加え、"Kitty" には「猫・子猫」の他に「賭け金の総額」という意味があり、アルバム "Hot Streak"(意味「連勝」)とツアー名 "Double Down"(意味「賭け金を倍にする」)のギャンブル的モチーフにぴったりなシャレ!)

 

ギア紹介はこんなところかな。キット全体を(前から)見せられないんだ、サポートアクトのKicking Haroldのステージ準備がもうできてるからね。でも、ほら、キット全体の写真や動画がたくさんあるよね。今回はキットを後ろから見る珍しい機会だよ。

 

これで全部紹介したと思うよ。ドラムの話はしたし、シンバルの話もしたし、スティックの話もしたし、カウベルの話もしたし、ラック、インイヤーモニター、えーと……ミキサー、クーラーボックス、ハローキティ、これで全部を網羅したと思う。

 

あと、マイクスタンドがあったな。

 

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俺はThe Winery Dogsでよく歌うからテックはきっかけを全部知っておく必要がある。あのマイクはどうやって出たり引っ込んだりしてるんだよ、魔法か?と不思議がってる人がたくさんいるけど、実際は俺のテックだよ。このキットの後ろに座っていて、俺の歌が入るきっかけを全部知っていて、マイクスタンドを俺のところに出したり引っ込めたりしてくれるんだ。

 

(訳注: このツアーでのドラムテックはエリック・ディスルード Eric Disrude さん。Facebook

Dream Theater "Chaos In Motion" DVD(2008年)に収録の、バンド全員に1ドルの寄付を頼んで払ってもらえるか?というコーナーに登場。

ポートノイ氏が2010年にDream Theaterを脱退後、この2015年のThe Winery Dogsツアーで再会!

 

他にポートノイ氏と一緒に仕事をする機会が多いドラムテックはホセ・バラキオ Jose Baraquio さん。Twitter

 

 

あー……以上!The Winery Dogs ツアーのK-9 Monster キットはこんな感じだよ。チェックしてくれてありがとう!

ツアーは楽しく続いてるよ。きみ自身で観に来てくれよな!2016年には世界中に行くからね。

 

(訳注:2016年4月に来日!15日大阪、17日広島、18日名古屋、20 & 21日東京で公演。

20日にポートノイ氏は40代最後の誕生日を日本で迎えました!

ポートノイ氏のTwitter投稿

ポートノイ氏のYouTube動画 )

 

きみの最寄りの場所の公演で会えることを願ってるよ。じゃあね!

 

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同じツアー中の

リッチー・コッツェン ギア紹介動画和訳

 

ビリー・シーン ギア紹介動画和訳

 

Billy Sheehan ギア紹介動画和訳 2015年11月 Premier Guitar

初出:2016年4月 別ブログで投稿

 

My Japanese translation of the Billy Sheehan (website) gear rundown video.

(The video has the Richie Kotzen part too. My Japanese translation is here.)

The original English video: Premier Guitar website & YouTube, November 4th 2015

Host: John Bohlinger

 

ビリー・シーン(英語発音シーアン)Billy Sheehan(サイト)ギア紹介動画の和訳です。

(同じ動画のリッチー・コッツェン Richie Kotzen の和訳も 投稿 しています)

動画:Premier Guitar サイト & YouTubeで2015年11月4日公開

聞き手:John Bohlinger

 

動画10:56- ビリー・シーン

www.youtube.com

画面右下の歯車マーク「設定」から自動生成の英語字幕を設定できます。

(自動生成の字幕は実際に言っている通りではない部分もあります。

訳者は聞き取った英語を和訳しています。しかし字幕も参照させてもらっています!) 

 

※2015年10月のギア情報です。

This gear information is as of October 2015.

 

※ぢゃっくさんのブログ「ビリーシーンスタイル・ベースの探求」(2021年新装) をたいへん参考にさせて頂きました。ありがとうございます!

こちらこちらです。他にも、ぢゃっくさんのご承諾を得てこの投稿内にリンクを置かせて頂いております。

 

John Bohlinger(以下JB):Premier Guitarのジョン・ボーリンジャーです。

The Winery Dogs(サイト)や、たくさんのバンドで活躍の伝説的ベースプレイヤー、ビリー・シーン氏と一緒です。

ビリー、ご参加ありがとうございます。

 

(訳注:The Winery Dogs アルバム2作目 "Hot Streak"(2015年10月2日発売)の北米ツアー中。

2015年10月20日(火)の会場テネシー州ナッシュビルのWildhorse Saloonで撮影)

 

Billy Sheehan(以下BS):ありがとうジョン。参加できてうれしいよ。

 

JB:まずはベースのことを聞かせてください。もう何年も使っているシグネイチャーモデルですよね?

 

(訳注:YAMAHA製ATTITUDE LTD 3(3の前に1, 2 もあり)2011年発売

YAMAHAサイトのページ

 

BS:長いこと使ってるね!本当に。YAMAHAとの交流はもう……30年ぐらいかな。

 

JB:わあ!

 

BS:よくしてもらってるよ。で……これは(ATTITUDEの)ヴァージョン3のプロトタイプなんだ。

一般発売モデルも持っててライヴでは両方使ってるよ。実質的に同じ物だよ。

一般発売モデルのほうがちょっとタイトな感じがある。

これ(手にしている物)はプロトタイプとしてカスタムショップで手作りされたけど、他のは一般発売用の品質コントロールがされているよ。

 

JB:ではギター店でこのベースを手に取ったら、このプロトタイプより更にいい物かもしれないんですね?(笑)

 

BS:その通り。僕は普段は一般発売モデルを弾くけど、今はこのブルーのプロトタイプを持ってる。でも、どっちも同じ物だよ。

 

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JB:長年を経て、ヴァージョン3は1、2と比べてどのように進化していますか?

 

BS:ネックとボディの接合方法が変わったよ。こういう角度(指2本で示す)でネジが2本入っていて、ネックをつかまえてソケットに向けて引っ張ってるんだよ。だからフレキシビリティが……

 

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JB:そこで音の伝達が……

 

BS:うん、ネジをゆるめてみるテストというのをしたんだけどね、ネックが定位置に充分固定されてる状態で。

ネジをゆるめて演奏してみる。「すばらしい、いい感じだよ」。ネジを締めても、生き生きとした音が出た。音の伝達がきちんとされたからだよね、ここのソケットに、こう2方向に深く入ってるから。それで大きな違いが出ているね。

 

木材の人工的エイジング処理もしてあるんだよ。

(訳注:A.R.E. 処理 YAMAHAサイトのページ

工程を知ってるんだけどすごいんだよ、こんな巨大マシンを木材ブロックが通って行って!(笑)

 

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(訳注:シーン氏は2011年に浜松のYAMAHA工場でATTITUDE LTD 3の工程を見学!

シーン氏のTwitter投稿(2011年5月12日)

「僕のベースを作っている日本のYAMAHAの工場へ行ったよ。処理と組み立ての過程すべてのビデオを撮影したよ」

動画(3:04頃からA.R.E.処理の工程) YAMAHAサイトのページ

 

厳密に管理された時間、圧力、温度、熱、何でも、そういうのを掛けていくんだ。人工的に木材が年を経たようにするんだよ。

 

JB:では、その技術によって新品だけどヴィンテージ、ということが可能なわけですね。

 

BS:そう、まさにその通り。

 

JB:すばらしいですね。

 

BS:他のことも全部すばらしいんだけど、ストラトキャスター的な、1/4インチジャックの挿し込み口がここにある。

以前はSwitchcraft製プラグを使う必要があって、エンドピン(訳注:ギターやベースにストラップを取り付けるためのピン)みたいなところ(底部)に付けるから、プラグ自体はすばらしかったんだけど、本当にスッポリ抜けてしまう可能性があって、唯一の弱点だったんだ。ホットでヘヴィで汗だくになるようなロックンロールを弾いていると、プラグが抜けて即座に付け直さなきゃいけないというのが、ベースで唯一の問題だったんだ。

で、この今使ってるのはノーマルで標準的な1/4インチジャックで、挿し込むのはずっと簡単だし、何かちょっと接続が悪いなんてことがあれば、僕がクリーナーできれいにしてしまうよ。

 

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JB:すばらしいですね。ご自身の楽器について、長年にわたり的確なリサーチと開発をしてこられたことがすばらしいです。

 

BS:どうも。

 

JB:本当によく磨きがかけられていて、とてもすばらしいです。

 

BS:僕が思うに……「楽器の細かいことは気にしない」と言って、店頭でギターを買ってそのままショウをやる人もいて、それはそれですばらしい!けど、僕は本当によく作り込まれた楽器を手に入れているからね。

昔は楽器の手入れをしてくれる人なんていなかったし自分でやるしかなかった。だから僕はフレットの手入れや音階バランス調整を学んだし、フレット交換以外なら全部できるよ。フレット交換はまだやったことがないんだ。でも他のことは全部やるよ。

 

JB:では、ツアー中もご自身で楽器のセットアップをされるのですか?

 

(訳注:英語 set は現在形も過去形も同じなので、シーン氏は過去の話だと思って答えた模様↓)

 

BS:そうだよ。

 

JB:それとも、ジェフが……

(訳注:シーン氏と長年一緒に仕事をしているギター&ベース・テックのジェフ・マラード Jeff Mallard さん)

 

BS:ああ、僕はやらない、やらない。彼が準備をしてくれるよ。

 

JB:あなたがご自身でやる準備というのは、音階バランス調整とか、そういった諸々のことですよね。

 

BS:そう、そう、そう。そういうことは大いにやるよ。自分で弦の張り替えもたくさんやったことがあるし、そうするとベースと波長が合ってくるんだ。誰か他の人がやってくれた場合、ベースに何か僕の知らないことがあるという感じがする。

でも今回のツアーでは時間がタイトだし、ジェフが親切に僕の弦を張り替えてくれてるよ(笑)

 

JB:ええ、でもそれが職業ですよね!(笑)なるほど、すばらしいお話ですね。

ところで、あなたは大いにエフェクトの駆使者ですよね。

 

BS:そんなにエフェクトは使ってないよ。エフェクトといったら2つ……

 

JB:たくさんの音色の駆使者じゃないですか!言い替えるなら……観ていると、いろんな音色が山のように出てきて、すごく……

 

BS:(ストラップを気にしつつ何か小声で言う)

そう、いくつかヴァリエーションはあるよ。でも基本的にはシンプル化してきてるんだ。

ネックポジションのピックアップは、すごくディープな音用で……

 

(訳注:YAMAHAサイトの こちらの図 で WOOFER PICKUP とある部分。

※下図は位置を示す赤枠を入れさせて頂いています。

YAMAHA製、シーン氏と共同開発したオリジナルのウーファー(低音域用)ピックアップ

 

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(演奏)

 

というわけで、これはすごくディープな音色。

 

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それから、このプレシジョンベース的なピックアップは高周波の音用。

 

(訳注:YAMAHAサイトの こちらの図 で MIDDLE PICKUP とある部分。

※下図は位置を示す赤枠を入れさせて頂いています。

DiMarzio製ビリー・シーン シグネイチャーピックアップDP146 Will Power Middle

 

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音が大きいから落とすよ。(アンプのノブを回す)

 

(演奏)

 

ディストーションがかかっていたのを全部切ると……(カメラに写っていない床にあるスイッチを足で操作する)

 

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(演奏)

 

だから、このクリーンな音は常にあるわけだよ。そこにディストーションを加えて……(足でスイッチを操作)

 

この音にはクリーンも含まれているんだ。

それから、こうすると(ベースのノブ3つを全部回す)3つめの音色が加わる……

 

(演奏)

 

ディープで、アナログ的で、重厚な低音域を得られる。

 

JB:わあ!

 

BS:というわけで、本当のエフェクターは、そこに1つだけフットペダル(Morley製ABY pedal)があるのがそれだけど、ディストーションのオン/オフだけだよ。

 

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JB:ああ、すばらしいですね。面白いと思うのは、ネックポジションのピックアップが拾っている音を聞くと、オクターバーを掛けたかのようで、サブトーンも……

(訳注: サブトーン = 他の音に合わせて出される、より低くやわらかく厚みのある音)

 

BS:うん、すごくディープだよね。オクターバーを置いている理由もそういう音を出すためだよ。

 

(演奏)

 

これを持ってるんだ……(EBS製OctaBassのボタンを押す)

(訳注:エフェクターボード全体があとで写り、下記に画像があります↓)

 

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(演奏)

 

実際にショウでは使ってないんだよ。

 

JB:オクターバーがオフだったとしても、オクターブ違いの音が聞こえてくるようですよ。

 

BS:うん、ディープな音だから、ええと……

 

JB:音色に含みがあるというか……

 

BS:Gibson製EB-Oベースとか、Hofner Beatleベースみたいだね。

そういうネックポジションピックアップを搭載していて、'60年代や'70年代には本当にポピュラーだった。

使っていた人を何人か知ってて、Grand Funk Railroadのメル・サッチャー Mel Sacherの写真を見たんだけど、ネックポジションにEB-Oベースのピックアップを載せてた。

僕が最初に使っていた古いプレシジョンベースも、クローム製のEB-Oピックアップを載せてたんだ……

 

(訳注:最初に愛用していたベース(愛称「ワイフ・ベース」)について

シーン氏のサイト(旧)のページ ぢゃっくさんのブログご投稿

 

JB:今もそのベースをお持ちですか?

 

BS:うん、もちろん、持ってるよ。

 

JB:すばらしいですね。

 

BS:クロゼットに入ってる。いやいや、そんなことはないよ(笑)

 

それで、これまたおかしな話ではあるけど、こういうエフェクターをショウでは全然使わないんだ。

 一晩の間に1回たりともこのボタンを押さないんだけど、でも、これを持っていて……

Electro-Harmonix製 micro POG のボタンを押す)

 

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(演奏)

 

もし使いたければ、両方……

EBS製 OctaBass のボタンを押す)

 

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普段は使わないエフェクターを使用したレアな演奏!

 

その気になれば、本当にクレイジーな演奏も可能なわけだけど、ショウではやらないし、こういうエフェクターを使ってないんだ。ここまで来て何かに触る時間がそんなにないからね。

 

JB:なるほど。しかし、すごい!その音色が!他のところで演奏されたことはないでしょう!(笑)

 

(訳注:17:02頃、後ろのほうにスタッフさんが見に出てきているのが写っていますね!)

 

BS:3ピースバンドだから音色の幅を広げられる。リッチーのギターソロや演奏や歌が乗るための土台補強やコードに厚みを持たせようとすることが主な目的だからね。

 

JB:そこがあなたの演奏ですばらしいところです。あなたのベースはリズムギターのようでもあり、あなた独自のやり方でリードを取ることもあり……

 

BS:'70年代に(ニューヨーク州の)バッファローにいた頃、3ピースバンドで演奏してきたからそうなったんだ。

King Crimsonの "Schizoid Man"("21st Century Schizoind Man")を演奏してたんだけど、僕はあのソプラノサックスのトリルを演奏したものだよ。

 

(演奏)

 

レコード通りの細かいところまでやろうとしてたんだ。

 

(The Tubesの)"White Punks On Dope"や、(Kansasの)"Carry On The Wayward Son" や、Deep Purpleの "Burn" や、楽器演奏力を要求される曲をたくさんやってたよ。

それで、低音域用のピックアップが常に準備万端だったから、そういうピッキングで表現するようなことができたんだ。

だから、言ってみれば、それと似たことを今The Winery Dogsでもしているわけだよ。

 

JB:それから、あなたはVan Halenより先にもうタッピングをしていたと思うのですが……

 

BS:'74年に始めたよ。ビリー・ギボンズ Billy Gibbons がやるのを観たんだ。こんなふうに……

 

(演奏)

 

(見たときの自分再現)「何だあれはーー!!??」

 

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みんなお互いを見て「今の見た!?ネックに触って音が出たぞ!」

 

YouTubeで見ると面白いよ。間違いないと思うんだけど、Van Halenがとても有名になる以前はこんなこと(タッピングの動き)する人なんてまったく見ることもないし、こんなところ(ネック)に(ピックするほうの)手なんかない。いつでもずっとこう(ピックするほうの手はボディの上にある)だよ。

だから、タッピングはそれはもう本当に大きな変革だよ。

 

Van Halenがやっているのを聴いたときはショックだったな。自分の得意芸だと思ってたからさ、なんてね。

もちろん彼(エディ・ヴァン・ヘイレン)は自分で始めたんだよ。驚くべき彼独自の技だよ。彼のものだ。

 

JB:でも、ベースで初めてタッピングを世に広めたとなると、それはあなたですよ。タッピング満載のプレイを見せてきていらっしゃいます。

 

BS:そう言いたまえ(笑)

 

JB:わかりました、ここで言いますよ!(笑)

 

さて、では……こちら(エフェクターボード)を見ていきましょう。あなたのペダルボードについてお話し頂けますか?

 

BS:もちろん、いいよ。

 

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まず、なんで床に置いてないんだよ、っていう疑問があるだろうね(笑)。僕の経験からこうなったんだ。

床に置くと *ケーブルをステージ前方へ伸ばして、また後方へ(アンプへつなぐために)伸ばさないといけないし、

(*修正前「コード伸長や終演後の片付けが大変だし」 2017年4月7日(金)修正 

ご教示:Sadaさん ありがとうございます)

 

僕はそれほど音色を変えたいわけでもない。だから、*これを踏む必要がないんだ。

(*修正前「これを床に置いといてつまずきたくないんだよ」 2017年4月7日(金)修正

ご教示:Sadaさん ありがとうございます)

 

それで……エフェクターどうしを近くにまとめコードは短く、ギュッとシンプルに。

何より、床でつまずいたり飲み物をこぼしたりする物が1つ減る。

僕の個人的な考えであって、クレイジーなのはわかってるんだけど、僕はこうしてるんだ。

 

メイントーンの中心はこの EBS製ディストーションビリー・シーン シグネイチャードライブ )だよ。

デジマートマガジンのページ

 

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このペダルは大成功で、EBSの人たちはとても喜んでるよ。確かこれはEBSのペダル売り上げ歴代2位で、この商品のことでEBSに毎日メールが来てるんだよ。

 

(訳注:EBS製ビリー・シーン シグネイチャードライブはその後モデルが更新され、

2016年に Deluxe が登場。ぢゃっくさんのブログご投稿

2019年に Ultimate が登場。EBSサイトのページ(英語)

 

BS:ここ(上部右から2番目の "LEVEL" ノブ)でディストーションを切ると、まっさらな、ノーマルで基本的な昔ながらのベースのクリーン音になるよ。

どんなディストーションでも盛大に掛けたければできる。ハイゲイン、ローゲイン、トーン選択もここで好きなようにできるよ。

 

コンプレッサーが内臓されてる。それからループ用の接続部がある。これは先端がスチール製のプラグ。

クリーンチャンネルのループがあって、ディストーションチャンネルのループもある。

 

クリーンチャンネルは *予備的にもう1系統つなげてあるんだ。

(*修正前:redundantly を抜かしていました。2017年4月7日(金)修正 ご教示:Sadaさん ありがとうございます)

 

クリーンがクリーンすぎるから、ちょっとダーティな音も欲しいんだけど、「1つのクリーンチャンネルを通しながら、ちょっとダーティな音も得るには何を使ったらいいかな?」と考えたら「同じ物だよ!」というわけで、もう1個積んだ。

 

EBS製シグネイチャードライブはそんな感じだよ。で、この(1つめのEBS製シグネイチャードライブの)アウトプットからの音は、このすばらしい Keely製Compressor Pro に行く。これは発売されたばかりだよね。

 

JB:はい、出たばかりですね。

 

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BS:本当にプロ仕様のボックス型オーディオコンプレッサーだよ。実際、慣れるのには少し時間がかかった。オーディオコンプレッサーといったら、もっと……長いこと、プロ用のオーディオ機器といったら運搬用のラックがいくつも連なるような物を使ってたからね。使用者に優しい品物って全然持ってなかったんだ。だから、これでまた本当にプロ用のオーディオコンプレッサーを使い始めて、本当に手さぐりで使い方を覚えていったから、時間がかかったんだ。本当によくできている製品だね。

 

で、ここ(Keeley製Compressor Pro)からは、ノイズリダクションをする iSP Decimator(iSP Technologies製 Decimator)につながってるよ。普段は必要なくて、バックに特別な映像画面があるとき用だよ。

 

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(位置を示すため矢印を入れさせて頂きました)

 

それから、低周波の音を切り取る Crossover(ROLLS製SX21 Tiny Two-Way Crossover)に行く。

 

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これがあるから、サウンドがすごくすっきりするんだ。

 

(演奏)

 

微細な音、周波数300や250より下の音は消える。僕のベースソロではそういう周波数の音は本当に鳴らさないんだ。

誰かがPAを通してツイーター(高音用スピーカー)から音楽を鳴らしてるのを聴いたら「ひどいな!他の方法でやれよ!」ってなるよね。(高音だけでなく)他の部分も加わると「おお、よし!」ってなる。低周波も入るとギャップを埋めてくれるからね。それに似てるね。

 

JB:そういうふうにちょっとでも分離すると何もかも際立ちますね。

 

BS:そう、音を濁らせる低周波を別のところへやってしまって、なくなってるからだよね。

基本的にはウーファー(低音用スピーカー)とツイーター(高音用)の関係と類似してるね。

1つだけのトランスデューサー(変換器)だと一度にたくさんの周波数を扱えないから2つに分けてクロスオーバーさせることで、より効率のいいサウンドシステムにしてる。

それとまったく同じでもないけど、それが、ここ(SX21 Tiny Two-Way Crossover)で主にやっていることだよ。

 

それから POG(Electro-Harmonix製 micro POGも持ってる。

さっき言ったようにあんまり使いはしないんだけど、すばらしいよ。

(Eventide製)H910 harmonizerも使ったことがあってすばらしかったけど、これも同じぐらい良くて本当にすばらしいオクターバーだよ。Electro-Harmonix製品は大好きなんだ。本当にすてきだ。

 

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それから、これもさっき言ったように(EBS製)OctaBassも持ってるけど、

 

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(位置を示すため矢印を入れさせて頂きました)

 

この両方(micro POGとOctaBass)とも公演中にスイッチオンする時間がない。

 

それから Voodoo Lab製PEDAL POWER(2 PLUS)。すばらしい、盤石の堅実さを持つ製品で、これなら間違いなしだ。

 

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(位置を示すため矢印を入れさせて頂きました)

 

それから、このCompressor(Keeley製Compressor Pro)は、低音の独立したアンプにつながっているピックアップ用。それ専用のコンプレッサーを置いてるんだ。

 

JB:すばらしいですね。

 

BS:これが僕のペダルボードだよ……

 

JB:(持ち上げていたボードを戻しながら)慎重に降ろして、と……

 

BS:それから、ワイヤレスの送信システムを使ってるよ。(LINE 6製G50

 

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新製品を手に入れようとしてたんだけど、僕がロサンゼルス(訳注:この当時在住)を出発する頃にはまだ発売用の物が出てなかったんだ。だから前の製品で、たぶん次のツアーでは新しいのを使うよ。

 

JB:はい、LINE 6製品の音はすばらしいですよね!

 

BS:うん、すごいよ。新製品について、僕はLINE 6社の人たちとミーティングして、クールだと思ったことを伝えたんだ。そう思ってるのは自分だけじゃないかと疑いながらミーティングに出席してたんだけど、彼らは僕が言ったことを全部やってくれたんだ。

 

JB:すばらしいですね!

 

BS:すばらしいよ!本当にすごいことだ。

 

JB:LINE 6の方々が聞いてくれるというのはすてきですね!

(訳注:LINE 6が「聞く」ことに関する会社なので、という意味もあると思われます)

 

BS:まさに!すばらしい会社だよ!とても好きだ。

 

で、すべてはこの Hartke製LH1000 を通る。HA5500 を使ったこともあるけどね。

これは高音域用(最上段のアンプを示す)、下のは低音域用。(2段目のアンプを示す)

ツアーしてると同じアンプをいつも手に入れるのは難しいけど、これは本当に常に手に入りやすい。

 

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大元のボリュームコントロール以外は何も調整しなくていいぐらいだし、

 

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ほぼFender製みたいなインプットステージ。

 

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そして1,000ワットもある巨大なサウンドパワー。完璧!

 

JB:この3つのうち、いくつを動かしているんですか?

 

BS:(最上段のアンプに触れて)高周波用

(2段目のアンプに触れて)低周波

(3段目のアンプに触れて)ペダル用だよ。ベースペダルね。

 

JB:わあ!

すると、ほぼ3,000ワットですね(笑)

 

BS:それでウィスパー的な音も出してるけどね!

でも(3機使用の)良いところは、ヘッドルームをたくさん得られることなんだ。

(訳注: ヘッドルーム = アンプに入力された音量と、そのアンプで処理できる音量の上限との間の余裕。ヘッドルームが少ないと音がゆがんでしまう)

1,000ワットのアンプでウィスパー的な音も出して、25ワットのアンプぐらいのところまで絞るんだ。

でもステージでの音量は……きみはサウンドチェックのときにいたよね?ステージの音量は大きいままだろう。

 

JB:PAの音は、はい、本当に大きかったですね。

 

BS:低音域は全部115(Hartke製HyDrive 115スピーカー)から出てくる。

(カメラに写っていない範囲の、アンプ真下のスピーカーを指さす)

 

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高音域も(別の)115から出てくる。(下段右のスピーカーを指さす)

 

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それから、こっちの115も最近加えたんだ。(カメラに写っていない範囲の、下段左のスピーカーを指さしていると思われます)

 

バランスコントロールをいじって上げたり下げたりしてるよ。

 

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ここ(アンプのラックに載せてあるエフェクターボード)で変化をつけていろんな雰囲気を出せる。

 

特にこういう(高くハミングするような声)フィードバックを得たいときには大いに役立つよ。

 

それから、昔、JBL製K130やK140スピーカーを持ってたこともある。アルミ製ダストキャップ付きの。

このHyDriveスピーカーにも、それとちょっと似たアルミ部品があるんだ。

 

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僕はHartkeから来たキャビネットをあけて……って僕は昔から、新しいギアを手に入れるといつもあけて中を見るんだけど、本当に正しく組み立てられている。正しいネジ、正しいスピーカー用ボルト、適切な配線、品質コントロールがすばらしいよ。

 

JB:すばらしいですね。サウンドチェックの間、あなたの音は全体的に行きわたっていて、でも威圧的なほど大きいということもありませんでした。

 

BS:すばらしいね。それが目標で、僕はみんなに音を聴いてほしいんだ。

レコーディングやプレイバックのときも、通常とても静かに鳴らしてるんだ。弾きながら楽々、話ができるぐらいだよ。

(ここでドカドカとドラムが鳴りだす)

レコーディングセッションをしているときにね。静かなほうが簡単なんだ。

って、そう言ってる後ろでドラマーが吠えてるね(笑)

 

JB: ビリー、あなたが身につけてこられたことを知ることができました。

お時間を割いて話を聞かせてくださって、どうもありがとうございました。

 

BS:ありがとうジョン。(握手)こちらこそ楽しかった、楽しかった。どうもありがとう。

 

JB:ご成功おめでとうございます!新バンドも大好きです。

 

BS:どうもありがとう。とても感謝してるんだ。すごくうまく行ってるよ。どうもありがとう。

 

JB:スーパーバンドとは全体的にいつも恐ろしいものですが、このバンドは本当にうまく行っていますね。

 

BS:全員、お互いに一緒にいることを楽しんでるよ。ステージの上にいる時間も楽しんでるし、ステージの下にいる時間も楽しんでる。これも重要なことなんだ。

 

JB:ええ、その通りですね。最高にすばらしいバンドですよ。

 

BS:どうもありがとう。

 

JB:すばらしかったです。ではこれで、ビリー。それじゃ、さよなら!

 

BS: またね!

 

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同じ動画のリッチー・コッツェン ギア紹介動画和訳

 

同じツアー中のマイク・ポートノイ ギア紹介動画和訳

 

Richie Kotzen ギア紹介動画和訳 2015年11月 Premier Guitar

初出:2016年4月 別ブログで投稿

 

My Japanese translation of the Richie Kotzen (website) gear rundown video.

(The video has the Billy Sheehan part too. My Japanese translation is here.)

The original English video: Premier Guitar website & YouTube, November 4th 2015

Host: John Bohlinger

 

リッチー・コッツェン Richie Kotzenサイト)ギア紹介動画の和訳です。

(同じ動画のビリー・シーン Billy Sheehan の和訳も 投稿 しています)

動画:Premier Guitar サイト & YouTubeで2015年11月4日公開

聞き手:John Bohlinger

 

動画0:00-10:55 リッチー・コッツェン

www.youtube.com

画面右下の歯車マーク「設定」から自動生成の英語字幕を設定できます。

(自動生成の字幕は実際に言っている通りではない部分もあります。

訳者は聞き取った英語を和訳しています。しかし字幕も参照させてもらっています!) 

 

※2015年10月のギア情報です。

This gear information is as of October 2015.

 

John Bohlinger(以下JB):Premier Guitarのジョン・ボーリンジャーです。テネシー州ナッシュビルのWildhorse(Saloon)にいます。

(訳注:The Winery Dogs アルバム2作目 "Hot Streak"(2015年10月2日発売)の北米ツアー中。2015年10月20日(火)の会場)

The Winery Dogs(サイト)のリッチー・コッツェン氏と一緒です。リッチー、ご参加ありがとうございます。

 

Richie Kotzen(以下RK):どういたしまして。調子はどう?

 

JB:元気です。今ツアーの真っ最中ですよね。

 

RK:そうだね。

 

JB:世界規模のツアーですよね?

 

RK:そういう計画だよ。今はアメリカをツアーしていて、年末年始は休暇で家族と過ごす時間を取って、それからツアーに戻ってヨーロッパ、南米、日本、あとはどこへ行くか誰にもわからないよ。

 

JB:そうなんですね(笑)。では、この、とてもクールなギターのお話から聞かせてください。

 

RK:OK。これは僕のシグネイチャーモデルのFenderテレキャスターだよ。

いわゆる僕「仕様」(両手で引用符 “ ” の動作をしながら)に作られてるんだ。

 

Richie Kotzenモデル テレキャスター Fenderサイトのページ(日本語)

 

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RK:まず言及したいのは木材で、見ての通りメイプルのフレットボードだよ。なぜかわからないけどメイプルが好みだと何年も前にわかったんだ。

 

(訳注:メイプル材 = 重く非常に硬い。硬いので音の狂いが少ない。サウンドはクリアでタイト)

 

ボディはフレイムトップで、その裏はスワンプアッシュ。

 

(訳注:フレイム Flame = フレイムメイプル Flame maple = まっすぐそろった縞模様(フレイム)が入ったメイプル材。

このギターではボディのトップ(表面)に貼られている。

 

スワンプアッシュ Swamp ash = アメリカやカナダ産、モクセイ科トネリコ属の落葉広葉樹アッシュのうち湿地帯 = swamp に生えるもの。生育が早く、軽くやわらかい。サウンドは高音域がよく出て、音抜けが良い)

 

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JB:上部にカットが入ってますね。

 

RK:きみが今言った通り、手を加えたことのひとつは、この体にフィットするカットで、1991年頃にカスタムショップでギターを作ってもらったときテレキャスターにこのカットを入れてもらって、自分のモデルができたときも採用したかったんだ。だからこのカットがあるんだよ。

(訳注:一般的なテレキャスターにこのような体にフィットするカット(コンター加工)はない)

 

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ここにちょっとテーパー加工(訳注:傾斜をつける / 先細りにする)もしてある。

 

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このギターのもう1つの特徴はネックのサイズだね。好みのサイズを探してネックをたくさん試したんだ。僕の手はすごく大きいから、ネックは太いほうが好きなんだ。余裕を感じるというか。ネックのサイズは実際ギターのサウンドに影響してると思うよ。

 

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それから……他に一般的なものと違う特徴は、DiMarzio製ピックアップ The Chopper Tを搭載していることだね。すばらしいピックアップだよ。ハムバッカー・ピックアップだけどハイパワーすぎないから、テレキャスターサウンドが得られる。

 

(訳注:エレキギターやベースで弦の振動を電気信号に変える部品「ピックアップ」の種類

 

シングル Single:コイル(電流を通す金属線がぐるぐる巻きの形になっている部品)1個使用。

クリアなサウンドを得られる。しかし音にゆがみ(ディストーション)を掛けるとノイズが出やすい。

 

ハムバッカー Humbucker:電磁波によるノイズ(= hum)に抵抗する(= buck)構造。

シングルコイルを2つ並べ、それぞれの電流の向きを逆にすることでノイズを消す。

力強く太い音を得られる。音をゆがませてもノイズが出にくい。)

 

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(位置を示すため矢印を入れさせて頂きました)

 

あとは何があるかな?後付けの改造で、ここにチューナーを付けた。ギター用チューナーだよ。楽屋にいるときチューニングのチェックができるから、とてもクールだよ。

 

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それから、このシンプルなドロップDチューナーも加えたよ。Dに下げたくなったときのために。

(訳注:ドロップDチューニング = 弦6本のうち、第6弦(最も太い弦。ギターを構えたときいちばん上に来る)を、フレットを押さえていない状態で通常E音(ミ)のところD音(レ)に下げる)

 

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その2つが後付けの改造で、その他の部分は全部ラックから取ったギターをそのまま弾いてる感じだよ。

ああ!それから、この位置に付いてる電気回路の操作部分でクールなのは、このもうひとつのトーンセレクターなんだけど、シリーズとパラレルの切り替えスイッチなんだ。

 

(訳注:シリーズ Series = 2つのピックアップの電流を直列につなぐ。電流の道筋は1本で最初から最後まで強さが同じ。ノイズも出やすいがパワーを出せる。

パラレル Parallel = 2つのピックアップの電流を並列につなぐ。電流は途中で2つに枝分かれし半分ずつ流れる。ノイズは出にくい)

 

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それで違った音色が……やってみせるね。

(アンプ2台のスタンバイスイッチをオンにする)

 

(訳注:真空管を使ったアンプではまず電源を入れて3分ほど真空管を温める。

温める前に音を出してしまうと真空管に余分な負荷がかかるので、それを防ぐため "STANDBY / ON" のスイッチがあり、"STANDBY" 状態にしておく。

真空管を温め終えたら "ON" に切り替えて演奏する)

 

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ちょっと大きい音が出るよ。

 

(「パラレル」実演)

 

これを切り替えると

 

(「シリーズ」実演)

 

音色に違いが出て、よりアグレッシヴになるし、より中音域が出る。ソロのとき、この選択肢があると面白いよ。

ギターについて主な特徴はこんなところかな。

 

JB:そのネック付近のピックアップの種類は何ですか?

 

RK:(アンプのスタンバイスイッチを "ON" から "STANDBY" に戻す)

 DiMarzioのスタンダードなTwang Kingで、基本的なノーマル交換部品のテレキャスター用ピックアップだよ。

 

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(画像:動画をさかのぼって2:15より。

ピックアップの位置を示すため矢印を入れさせて頂きました)

 

JB:ハム・キャンセリング付きですか?それともスタンダードな……

(訳注:ハム・キャンセリング = 電磁波によるノイズ(hum)を消す構造。上記のハムバッカー・ピックアップと同じ)

 

RK:(ハム・キャンセリングは)付いてない、付いてない。ノーマルでスタンダードな、オリジナルのテレキャスター用ピックアップだよ。

 

JB:すばらしいですね。では、演奏はギター1本でしているんですね。

 

RK:弦が切れるとか何か災難が起こらない限りギターは替えないんだ。あっちの後ろにもう1本ギターがあるけど、これと同じ物だよ。違いは、チューナーを搭載してないこと。でも、他の点では同じ物だよ。今回はギターを替えないでやってるんだ。

 

JB:あなたは全曲で歌もやるし、あらゆることをやりますよね。

 

RK:(突然、自分の頭とお腹をなで始める)

 

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JB:(笑)そう、いつでも動ける状態ですよね。

 

(訳注:脳エクササイズで、片手で頭を「叩く」&もう片方の手でお腹を「なでる」→手の位置は変えず「叩く」と「なでる」を交替、というものがあり、コッツェン氏は「1人で同時にいろいろやる」ことを、それにたとえている)

 

RK:(頭もお腹も両方「なでる」になっていることに気付く)頭を叩いて腹をなでるんだっけ?

 

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JB:とてもクールですね。それから……このアンプ2台を使っていますね。

同じく、あなたのシグネイチャーモデルですよね。

 

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RK:そうなんだ。アンプは違ったものをたくさん試して、MarshallとFenderを行ったり来たりもしてたけど、2004年に、ってだいぶ前だけど、イングランドのCORNFORDとシグネイチャーモデルのアンプヘッドを作ったんだ。5、6回イギリスへ飛んで技術者と一緒に文字通り座り込んで、求める音色を出すためにレジスターやコンデンサをあれこれ試して、これができたんだ。(名称 RK100

 

こっち(左側)のアンプは、このキャビネットへの電源供給用だけど、こっち(右側)のアンプはプリアンプ・セクションとつなげてある。

(左から順に各ノブを示す)ゲイン(信号の入力・出力の大きさ)、バス(低音域)、ミドル(中音域)、トレブル(高音域)、マスターボリューム(音量)、プレゼンス(高音域の音質の最終調整)、ごくシンプルなアンプだよ。

 

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Marshallのインプット4つ付きモデルのプレキシとよく似てるね。 

(訳注:プレキシ = plexiglass プレキシガラス、アクリルガラス。

ここでは、コントロールパネルにプレキシ材を使ったMarshallアンプの呼称。

他にアルミ材を使った「メタルフェイス」もある)

 

ここに更に、真空管のオーバードライブ付きゲインステージがある以外は。

 (オーバードライブ = 真空管アンプでクリーンな音が出る範囲のワット数・音量に対し高めのワット数・音量で鳴らし、音をゆがませる)

 

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技術面で言うと、このアンプに直接プラグをつなげば僕にとって充分なオーバードライブを得られる。

昔、これだけを使ってたときがあって僕の機材は本当にこれだけだった。文字通りプラグをCORNFORDにつなぐだけで完了。それが、このアンプのすばらしいところだよ。

 

JB:わあ、ディレイもなしですか?リヴァーブも……?

(訳注:ディレイ = 音を鳴らした後、同じ音が遅れてついてくる効果

リヴァーブ = 音に自然な残響、広がりをつける効果)

 

RK:当時はなかった。後から、エフェクトループで使う用にディレイをここ(下図の位置を示しながら)に導入したけど、始めはこれに直接プラグをつなぎさえすれば、他は何もいらなかった。

 

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すばらしいアンプだけど、不運なことに、もう手に入らないんだ。

(訳注:CORNFORDは2013年に生産終了)

 

JB: おお、そうなんですね。

 

RK:そうなんだ。10年前にはたくさん販売されてたし、イギリスのギター誌のひとつでアンプ・オブ・ザ・イヤーを受賞して表紙に載ったこともあるんだよ。名高いアンプなんだけどね。何かわからないけど会社の方針が変わったとかそういう理由でもう出回ってないんだ。見つけてもすごく高い。アップデートしてまた市場に出回らせる道を見つけたいと思ってるんだ。本当にクールな音を出せるし、扱いも本当に簡単だから。

 

(訳注:2017年 イギリスのVictoryからシグネイチャーアンプ RK50 が登場。

Victory サイトのページ

2019年 RK100 Custom Limited Edition も20台限定で登場。

Victory サイトのページ )

 

僕はアンプは本当にシンプルなのが好きで、もし修正するなら、この部分(ベース、ミドル、トレブルのノブ)は取って1つのノブにしてしまってもいいぐらいだ。音色を得るためにそんなにたくさんの物はいらないよ。

 

JB:ええ、このアンプの音はすばらしいです。それで、(2台のアンプを)ステレオで鳴らしてはいないんですね?

 

RK:機材でどうやっているか見せるよ。このアンプは直接、僕が使っているエフェクトペダル Fly Rig につながってるんだ。

 

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僕のエフェクト関連は全部ここにあるよ。Fly Rig(TECH 21製 シグネイチャーペダル RK5)

デジマートマガジンのページ

ワイヤレスシステム(LINE 6製)、それから、このすごくクールなワウペダル。ブラジルのFIRE(FIRE CUSTOM SHOP)という会社の製品だよ。

 

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Fly Rigは基本的にマルチエフェクターだよ。

タップテンポ付きディレイ、オーバードライブ、SansAmp内臓リヴァーブ。

(訳注:タップテンポ = 自分でボタンを叩いて(タップして)テンポを設定する機能)

 

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2つある理由は、ディレイを2種類掛けてるからなんだ。

こっち(右側)のディレイはすごく激しく掛けてある。クレイジーなエフェクト、定型としてノイズを掛ける、ということをする。

 

こっち(左側)のディレイはCORNFORDアンプ内のエフェクトループを通す。だから、こう……

(演奏)

ノーマルなディレイで、基本的には、よりカオスな感じになる。

 

それから、アンプを通したことで言うと、こっち(右側)の音が先に鳴るんだ。わかる?

でも、こっち(左側)は左側のアンプだけから音が出て来てるんだ。

右側のアンプがメインアンプで、全部の音がそこを通って出てくるんだけど、例外が、この、左側のアンプにつながってるディレイリターンなんだ。

 

JB:ウェットにしたりドライにしたり?

(訳注:ウェット = エフェクトを掛けた音 ドライ = エフェクトなし原音)

 

RK:まあ、してるね。その通り。あれこれ試してるという感じかな。本当にすごくシンプルなことだよ。

 

JB:すばらしいですね。エンドース契約を結んだ装備を使っていることがすてきです。エンドース契約を得ていないアーティストもたくさんいます。

 

RK:まあ、ええと……僕はそんなに……きみは僕が大いにエンドース契約を結んでいるように見てるみたいだけど、僕はこのギターを……ええと、Fenderが僕にこのギターをくれたのは1997年なんだ。基本的にずっとこのギターを弾いていて……どれぐらい長いのかな、25年ぐらいかな?だよね?それで、修理したそばからぶっ壊すなんてこともない。僕は義理堅い男なんだ。このギターが好きだし、音もすばらしいし、演奏の感触もすばらしい。

 

足周りについては、以前ここにあるようなディレイでTECH 21製の独立したユニットになってるのを持ってたんだけど、PCボードを切ってこういう小さな箱にして、そこに好きなオーバードライブも入れるというアイディアをやってたんだ。

ボタンが4つあって、当時はFenderのアンプを使ってたからトレモロ、リヴァーブのスイッチがあって、

(訳注:トレモロ = 周期的に音量を変化させる効果。元は、同じ音を小刻みに震わせるように連続して出す演奏法の名称)

そういうのを全部、自分で作った小さな箱に入れてたんだ。すごく雑な物だったけど。

YouTubeのどこかに、僕のソロ曲 "Remember" をバンドと演奏している動画 があるけど、足元が写ると、そのすごく雑な箱が見えるよ。

 

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それをやっていたのは、僕は当時やることがとても流動的だったからなんだ。会場に来て、このアンプで演奏してくれと言われるのを何でも使ってた。Fender Twinだったり、Marshallだったり。

それから、機材を本当にシンプルにしたかったんだ。ペダルボードを引きずって回りたくなかった。だから全部を1つのユニットにして、床にポイと置くだけでもう使えるというものにしたんだ。Fly RigならぬFly Digと呼んでた。それをTECH 21の友人に見せたらアイディアを気に入って、制作に取り組んでくれてRK5ができたんだ。本当に便利だよ。僕はこれでいろんなことをやるよ。それから直接つないで演奏もできるんだ。レコーディングシステムに直接つなぐこともできるよ。

 

JB:SansAmpの機能ですね。

 

RK:その通り。すばらしい機能だよ。

 

JB:キラー機材ですね。完璧です。いろいろと無駄を省く方向性がすばらしいですよね。

 

RK:その発想からできたんだ。本当に小さい物にしたかった。こいつのクールなところは

(各ボタンに足で触れながら)ディレイ回路があって、リヴァーブ回路があって、2段階設定のオーバードライブがあるけど、わかるかな、オーバードライブを入れると、このライトが点く。

ポテンショメーターになっていて、ライトが点くんだ。

(訳注:ポテンショメーター = 可変抵抗器。ツマミなどの操作部から感知した動きによって電流や電圧に変化を与える)

(以下、各ボタンに足で触れる)ブーストを入れるとこのライトが点くし、

(オーバードライブ)オーバードライブを入れると赤、

(SansAmp/リヴァーブ)えーと……この色の名前は何でもいいや(オレンジっぽい色)

(ディレイ)これは青。

このライトはすごく便利だよ。

 

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もうひとつクールなこととして、これ(RK5に挿してある電源ケーブル)がファンタム電源を供給してるんだ。

こっち(右側)のを見てもらうと、これ(RK5に挿してある電源ケーブル)がワウペダルにファンタム電源を送ってるんだ。

(訳注: ファンタム電源 = 「ファンタム」は phantom「おばけ」。 直接の電源でなく、他の機材から電源を供給する機能)

 

JB:おお、すごい!

 

RK:だから、バッテリーとかACアダプターが必要ないんだよ。これ(RK5)を通して電源を取ってるからね。

 

JB:1/4インチケーブルを通してですか!?

 

RK:そう。この1/4インチケーブルは3線式のステレオケーブルなんだ。

 

JB:おお、すごい!

 

RK:で、その1本が電源、ホットシグナル(振幅の大きな信号)をここ(ワウペダル)に送ってるんだよ。

 

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JB:すばらしいアイディアですね。

 

RK:すごくクールだよ。

 

JB:リッチー、参加してくださって、どうもありがとうございました。

(握手)

成功をお祈りしています。The Winery Dogsも、あなたのソロ活動もすてきです。すばらしいです。

 

RK:どうもありがとう。クールなことを言ってくれるね。

僕をこの動画に出してくれてありがとう。(再び握手の手を伸ばす)

 

JB:どうもです。(コッツェン氏の手は、単に動かしただけに見えた様子)

それでは!

 

RK:もう1回握手するぞ!

 

JB:おお!(笑)(再び握手)

お望みのままに!

 

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JB:それでは、さよなら!

 

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同じ動画のビリー・シーン ギア紹介動画和訳

 

同じツアー中のマイク・ポートノイ ギア紹介動画和訳

 

John Myung 寄稿和訳 2016年3月 Guitar.com ベース演奏のための助言TOP 10

初出:2016年4月 別ブログで投稿

 

My Japanese translation of the John Myung article.

Bassist for Dream Theater (website). He has no personal official internet platform.

The original English article: Guitar.com, March 4th 2016

 

ジョン・マイアング John Myung 寄稿の和訳です。

ドリームシアター Dream Theaterサイト)ベーシスト。個人の公式インターネット発信拠点はなし。

原文:Guitar.comで2016年3月4日公開

 

ジョン・マイアングのベース演奏のための助言TOP 10

 

Dream Theater のベース達人が、より良いプレイヤーになるための知恵をシェア。

 

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(写真:原文ページより。撮影者さん不明)

 

1. ウォームアップ

 

ウォームアップはすべてのミュージシャンがやるべきことで、ベースを演奏するための身体の維持に直接関わることなんだ。腱を傷めてしまったりとか演奏しすぎによるマイナスの副産物で苦しむのを避けるためには、ウォームアップすることは本当に大事だよ。練習を始めるときには、ただゆっくり弾いて、しばらくはゆっくり弾くようにしてみて。少なくとも20分から1時間は。何を弾いているとしても、ゆっくり弾いて、そこから築き上げていくんだ。

 

楽器の演奏とは身体を動かすことであって、急に動かすべきではない筋肉も参加しているということを僕たちは忘れがちなんだよね。どんなアスリートでも常にウォームアップするのが最善だし、演奏には確実に運動との関連性がある。本格的に弾き始める前に全力でゆっくり慎重に弾いて。

 

体を傷める結果になるのは、急いで演奏してしまうときだけだよ。僕がよくやるウォームアップは、ただシンプルなパターンを弾いて半音ずつ上げながらネックのいちばん上まで行って、下げながら戻って来る、というやつだよ。クールなフレーズを思いつかなければ、ただスケールを弾いたらいい。充分クールだよ!

 

2. フレットボードからの視覚情報を助けにしよう

 

ベースのフレットボードは目で見たときにすごく理路整然としたもので、ベースという楽器を学ぶために本当に助けになるパーツだよ。フレットボードの上でいろんなことが形で示されるから、それが本当に助けになるんだ。

 

スケールを学んでいる途中で、弾いてどんな音がするか実際に知らないうちは、フレットボード上の音の構成を覚えたときにだけ、スケールを正しく弾いているとわかる。固有のパターンや型、言い換えれば「スケールの型」を、フレットボードを見たらわかるようになろう。 

 

そういう型を学べば、あとはブロックを積み上げるみたいに楽になり、そこから音の場所を体が覚えて行く先がわかるようになり、フレットボード上でどういうふうに動けば全部の音がつながっていくのかわかるようになる。加えて、そうやって弾きながら、ハーモニー(キーやコード)が展開していくのも聞くことになる。学校でやる基礎的な学習法の延長みたいなものだよ。

 

3. 練習のために自律し続けよう

 

きみの楽器に関連したことをする時間を毎日3時間確保できれば、演奏したときにそれが役立っているとしっかり感じるよ。音楽や歌の一部を覚えるのでもいいし、スケールを勉強したり、他のアプローチでもいいし、他の人の考えを読むのでもいいわけだよ……(訳注:このマイアング氏自身の記事のことを指して冗談を言っていると思われます!)とにかく、そのまとまった3時間を毎日確保すれば、本当に利益をもたらしてくれるよ。

 

毎日3時間だけ捧げれば、1週間のうち1日つぶして朝から晩まで練習するのと、ほぼ同じだよ。その時間配分をするように自律するだけでも、音楽的な思考力が発達して、自分が得ている結果と照らし合わせて、練習面で今すべきことは何か自然にわかるようになる。

 

何かをして、その効果がうまく出ているとか出ていないとか、ある程度時間がたつとわかるようになるよ。時間配分をするように自律することは、生死を分ける重大な要素だよ。きみの人生において、音楽とそれ以外とのバランスを保つためのすべてはそこにかかっているから。

 

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(写真:原文ページより。撮影者さん不明)

 

4. やる気と強い意志を持って……1日のうち早い時間に練習しよう※

 

(※訳注:原文によるとマイアング氏は自分の場合は早い時間にやるという話をしていて、万人に早い時間にやらなければだめと言っているわけではないように思います。この見出しはウェブサイト掲載時に付けられたと思われます。)

 

すごく強い意志を持つことが必要になる。ここは本当に大事なところだよ。それほどまとまった時間(1日3時間)を固守するには、強い意思を持たないといけないし、こうあるべきと思う通りに事が運んでいないときにも、強い意思を持たないといけない。自分の経験からして、そうするのはすごく大変なことだと思う。特に本当に忙しいときには。

 

ベストな方法は、僕としては、1日のうち早い時間に始めて、午後の早い時間までには「もうやった」と言えるようにすること。練習よりも生活自体のほうを優勢にできれば、きみはもう練習面でのゴールに到達している。そして、これがいちばん大事なことなんだ。そして、そうなってから、自分が練習しているものについて、クリエイティブになるとか、基礎の上に更に築き上げていくという話になるんだ。

 

楽器のクールなところのひとつは、生涯を通して演奏を学んでいくところだね。ここで終わり、ということがないし、常に何か進展することがあるし、常に挑む感覚がある。

 

楽器を演奏するにあたって、真髄を学びたいという気持ちを自ら起こす方法を見つけることは、本当に重大なポイントだ。本当にきみの後押しをしてくれるのは、究極的には、演奏したいという欲求だけだから。時には、それがないこともある。そして、そこが自律の出番だ。

 

5. 目標になる人、あんな風になりたいというヒーローを見つけよう

 

特にベース演奏を始めたばかりの頃には、上達したり可能性を広げたりするために大事なことだよ。僕はRushのゲディ・リー Geddy Lee、Yes のクリス・スクワイア Chris Squire、Iron Maiden のスティーヴ・ハリス Steve Harris が本当に大好きだった。この3バンドの音楽から本当に僕の基盤ができたし、Yesのハーモニーや挑戦的なアレンジと、Iron Maidenのメタル的なエッジを融合させようと努力したんだ。

 

そして、Rushの独特なケミストリーや、聴いていて本当に面白い曲を書く能力も加えようと努力した。僕がベース演奏を始めたとき、この3バンドが本当に原動力になったんだ。彼らのレコードに合わせて演奏していて、バンドの一員でありたいとすごく思うようになったんだ。

 

(訳者補足:マイアング氏は MusicPlayers.comのインタヴュー(和訳)で、ベースを始めたきっかけを語っています。少年時代に最初はヴァイオリンを演奏。近所の友人からバンドに誘われ、始めはヴァイオリンをやろうとしたがしっくりこず、ベースを勧められて弾いてみたところ魅了される。

そこから本格的にベースを学んでいくに当たって、上記で挙げているヒーローたちが原動力になった、ということだと思われます。)

 

でも、クラシックやジャズのミュージシャンたちの研究もしたし、その修練法、音楽の構成センス、演奏法は、また別の大きな情報源になっていたよ。僕のやるべきことは、こうしたすばらしい情報源に気付き、そこから要素を引き出して、僕にできる限り自分の演奏に活かすにはどうしたらいいか組み立てていくことだ。演奏技術を発展させるためには、やらなきゃいけないことだよ。

 

6. スケールを弾くだけが演奏ではない:曲を覚えてジャムろう

 

他の人の曲を覚えたり、他のベースプレイヤーのグルーヴを学んだりすることは、きみ自身の楽器演奏能力を伸ばすために正当な方法だよ。好きな音楽、聴いている音楽は、いつでもきみの周りにあってリアルタイム更新の図書館のようなものだ。僕が演奏を始めたときは、レコードに合わせて弾きながら覚えることに熱中していて、それから、一緒に演奏していたみんなと、覚えた曲を基盤にしてジャムっていたよ。

 

僕と(Dream Theater ギタリストの)ジョン・ペトルーシ John Petrucci は、自分たち自身の個性やサウンドを探求することにもなっているという意識もないまま、カバーを演奏したり、曲を覚えたりジャムったりしていた。僕たちのコントロール下にはないところで個性やサウンドができていっていたんだ。自分たちの個性やサウンドができた結果、真剣に活動するバンドを組み、この人生をかけた大冒険に乗り出すことになり、今ではその大冒険をしている年月のほうが、僕の音楽キャリアの大部分を占めるようになった。

 

本当に特殊なシチュエーションが僕の人生の大部分を占めるようになったわけだけど、すべては、好きな音楽の演奏法を学び、好みや考えの合うミュージシャンたちや友達と分かち合うことから始まったんだ。

 

7. チームプレイヤーになる方法を学ぼう

 

きみの初めてのバンドであっても、2度目であっても、25度目であっても、集団に参加して演奏するということは、個人が集まった中にきみも深く関わっていくということであって、そのゴールは有意義な音楽を創造することだ。有意義な音楽というのは、全員がお互いを尊重し、全員がそれぞれのパートで可能な限りベストな音楽を作ろうとしたときにできる。それに気付くのは大事なことだ。

 

つまり、チームプレイヤーになる方法を学ぶのが重要ということなんだ。どんなシチュエーションでもよくある問題というか事態のひとつは、自分が本当に好きな曲もあるだろうし、それほど好きではない曲もあるだろう、ということ。後者に対する解決法は、気に入り度が最も低い曲でも情熱を持って演奏する方法を見つけること。

 

 そして、問題の根源をどこかに探すときは、自分自身から始めること。その曲を間違った方法や間違ったアプローチで演奏しているかもしれない。だから自分のアプローチを変えれば、その曲の演奏をもっと良くできるかもしれないし、その曲の良さがもっとわかるようになるかもしれない。

 

8. バンドメイトとの交流にポジティブでいよう

 

バンドの他のメンバーたちとうまくやっていく、または少なくともうまくやっていこうとする努力は、見落とされがちなことのひとつなんだ。
もし、きみが個性ある個人の集団に参加していて、その全員がすばらしい能力の持ち主だけど本当に真剣なレベルでバンドに取り組んでいない、という場合、そのバンドが長続きすると僕は思わないし、きみは本当に特別なものを手に入れそこなってしまう。

 

人間関係の緊迫は起きるだろうし、バンドが長続きするか疑わしくなることもあるだろう。ミュージシャンであるということは、本当に多くを要求されることだし、知らなければならないことの多くは、言葉で説明してもらったり教えてもらったりできない。その状況に足りないものを補い、集団の中で活動に取り組み、一緒にクリエイティブであろうとしている人たちの考えや意見を聞く方法を学ぶことは、生死を分けるほどに重要なことだ。

 

そこで、きみが個人としてどんな人間であるかが、状況に対して大事な資源になる。知っていることは全部動員して、できることは全部やるんだ。せがむ、借りる、盗む。状況を可能な限り良くするために。きみが作っている音楽にやりがいを感じているときには特に。

 

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(写真:原文ページより。撮影者さん不明)

 

9. 初めて真剣に弾くベースは弾き心地が良く、万能なものであるべし

 

自分の手に合っていて心地良い楽器で演奏するように心掛けないといけない。プロフェッショナルな観点から見て有能で役立つものに惹かれて使うのもクールだと思う。言い替えれば、万能なもの、ということだね。スタジオワークをしなければいけないとき、楽器は全員を、エンジニアを、バンドのみんなを、ずっと幸せにしておけるものである必要がある。それから、曲作りに使えるようなクールで質の良い音を簡単に出せるものである必要もある。

 

僕は品質に折り紙つきのベースに、より惹かれる傾向がある。たくさんのいろいろなベースを演奏してきたけど、僕はその気になると、ベース改良の努力をするというより、いちから作ってきた!きみのために本当によく役立ってくれるベースを選ぶんだ。僕は一流の楽器、つまり実績のある、さまざまなシチュエーションでグルーヴしてきた歴史のあるベースに価値を見いだす傾向がある。でも、具体的には、きみの演奏スタイルに本当にフィットする、きみの手と相性のいいベースを見つけ、持ったときどれだけ体にしっくりなじむかとか、そういうことを確認しよう。

 

10. もうたくさんと思ったら、また明日

 

自分の演奏にひどくへこんでいたり、練習室で調子の悪い1日を送っていたりしても、壁に頭を打ちつけるようなことをしていてはいけない。そんなことをしていても、きみ自身でよく考えて設定したゴールに決して到達できないし、ただフラストレーションがたまるだけに終わってしまう。

 

誰にでも物事がうまく行かない日はあるし、それがきみのベース演奏に訪れていると気付くのは大事なことだ。僕なら散歩に出かけてしまうし、頭をすっきりさせて次の日にまた練習するといいよ。大事なのはその日だけじゃなくて、次の日に起きてまたベースを手にできることなんだ。

 

ベース練習の目的は、ベース演奏や音楽作りに対して気が滅入るほどのフラストレーションをきみ自身に与えることじゃない。「こんなこと、もうしたくない」と自分に語りかけるところまで行くんじゃなくて、「さて、ちょっと離れてみよう」となるほうがいい。時と場所を変えて、ちょっと離れて、それから新鮮な気持ちで戻ってくるんだ。他の日に比べて、もっと良くなる日もあるよ。

 

John Myung インタヴュー和訳 2014年1月 MusicPlayers.com

初出:2014年10月 別ブログで投稿

 

My Japanese translation of the John Myung interview.

Bassist for Dream Theater (website). He has no personal official internet platform.

The original English interview: MusicPlayer.com, January 2014

Interviewer: Scott Kahn

 

ジョン・マイアング John Myung インタヴューの和訳です。

ドリームシアター Dream Theaterサイト)ベーシスト。個人の公式インターネット発信拠点はなし。

原文:アメリカのウェブサイト MusicPlayer.com で2014年1月公開 電話インタヴュー

インタヴュアー: Scott Kahn

 

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(写真:原文ページより。撮影者さん不明)

 

ベーシスト、ジョン・マイアングの心の重低音を聞く

 

Dream Theaterの創設メンバー、驚異のベーシスト、ジョン・マイアングはそのベースを自由に操る腕前で数十年に渡り音楽界を魅了してきた。あらゆる種類のエレクトリックベースを演奏し、ロックやメタルの世界にほぼ前例を見ない6弦ベースを持ち込んだマイアングだが、決してスポットライトやファンからの崇拝を求める人柄ではない。ところが、彼がステージでベースを演奏するのを観て、そして感じていると、そこにいるのは確かに、スピリチュアルな領域で見事に音楽とつながっている音楽家だ。その境地に到達できないプレイヤーもたくさんいる。技術はあっても、いざ弾くときにどうしていいかわからなくなってしまう。

 

マイアングは、もちろん、彼が受けている賞賛に値するし、バンドのサウンドを特徴づける上で決定的な役割を担っているにも関わらず、永久にひかえめな奉仕者という立場を保っている。本サイトは彼にインタヴューし、その人、物語、ベースについてよりよく知ることができる、すばらしいひとときを過ごすことができた。

 

MPc:楽器の演奏はヴァイオリンから始めたんですよね。ベースへ行ったきっかけは何だったのですか?

 

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(画像:少年時代のマイアング氏。原文ページにないのですが追加させて頂きました。

掲載元がわからなくなってしまったのですが、インターネット上のどこかで拝見して保存していました。

Dream Theaterアルバム5作目 "Scenes From A Memory"(1999年)のツアーで、パンフレットに、アルバム名の通り「記憶からの場面」ということでメンバーたちの過去の写真を掲載、このマイアング氏の写真があり、そこが初出ではないかと思います。

私はそのツアーパンフレットは持っていないのですが、そのツアーのライヴ盤 "Live Scenes From New York"(2001年)CD日本盤・初回限定版 amazon を持っていて、そのツアーパンフレットのミニチュア版が付属しています)

 

JM:僕の友達はみんな本当にとても音楽に熱中していて、とにかくバンドを組んでいたんだ。うちの2軒隣に住んでいた友達のフランク Frank [・ギルクレスト Gilcrest] がドラマーだったんだけど、ベーシストを探していて、それをきっかけに僕がベースを始めて、はまって行ったんだ。始めはヴァイオリンを持ち込んで弾いたんだけど、これは違う、と思った。音のラウドさが足りない。そこへベースを持ってこられて、これは挑戦するのもかっこいいなと思ってやってみたら完全に好きになったんだ。本当にしっくりきた。そこから、ベースは僕の人生の大きな一部になったし、僕がやりたいことのすべてはベースだった。放課後にはいつもジャムったり、カバー曲をやったり、単に友達とつるんでRushやBlack SabbathやYesやいろんなバンドのことを語ったり、曲を聴いたりしていたよ。

 

ジョン John(・ペトルーシ Petrucci、ギタリスト)は近所の別の地域に住んでいて、そのエリアのミュージシャンたちと一緒にバンドを組んでいたし、

(訳者補足:ペトルーシ氏とマイアング氏は初めて会ったとき12歳頃だった、とペトルーシ氏がこちらの 動画7:00頃から 語っています)

僕の別の友人もバンドを組んでいたし、とにかくそういう人がたくさんいたんだ。なぜそんな状況が発生したのかわからないけど、たぶん、ある日誰かの両親が子供たちにギターとアンプなんかを持たせてやったらいいんじゃないか?と考えて、知らない間に近所でそれがいちばんかっこいいことになったんじゃないかな。そんな具合で僕は音楽の世界に送り込まれたんだ。いったんバンドを始めたら、1日のうちでかなりの時間を費やす事項になったよ。

 

MPc:Dream Theaterの作曲プロセスでのあなたの役割についてお聞かせください。

 

JM:自分としては、僕の役割はみんなのアイディアをよく聞いて、理解して、何か足したり、補完したりできるようにしておくこと、1曲が生まれるに足りるような強力なもの、という基準でアイディアを出す努力をすること、だと思っている。そのアイディアを常に探していて、セッション中にひらめいて曲に発展していくようなアイディアが、アルバムごとにたいてい1つか2つぐらい出る。"Behind The Veil"Spotifyのヴァース部分のグルーヴなんかはそのうちの1つだよ。(マイク Mike・)マンジーニ Mangini(ドラマー)とジャムりながら何かアイディアを探していて、最初は自分がどういう演奏をしようとしてるのかもよくわかっていなかったけど、そのうち形になってきて、OK、これはグルーヴとして使えるだろう、となった。それから、この曲のブリッジ部分も、ジョン(・ペトルーシ)とマンジーニとジャムりながらアイディアを探しているときにできた。ジョーダン Jordan(・ルーデス Rudess、キーボーディスト)はその日、何か用事があったんだと思う。ジャムっていたら突然ひらめいたんだ。雷に打たれたみたいに。それが起こるのをいつも待っているんだ。ひらめいて、そして演奏を始めて……あの曲の後半に向けて出てくるような感じのリフは、元々はもっと前にあったんだけど、作曲の過程ではいろいろ変わっていくものだね。それから録音に入ったときはすばらしい気持ちだったな。みんな本当にこの曲に熱中していたよ。

 

そんなわけで、作曲中の僕のアプローチはそんな感じだね……。アイディアを出すのは、できると感じているときにできる、という感じかな……スタジオにいて気分も良くて、その場合にぴったりなものを、自分がそう思うってことだけど、ぴったりなアイディアを思いつけて、演奏で表現できて、アルバムに入れてもいいぐらい充分に強力なとき、アイディアを出しているよ。そういう参加方法が1つ。参加方法はもう1つあって、単にバンドのみんなとアイディアを交換してどれを仕上げるか決めるとき。全員がアイディアを出すんだ。アイディアが涸れるなんてことはないよ。取り掛かるべき題材がいつでもたくさんある。でもどれに取り掛かるか、ああでもないこうでもないと、ちょっと慎重に吟味するんだ。仕上げようと決めたはいいが永久に仕上がらないことがあるからね(笑)。そういうわけで、アイディアが湧くままに出し合って、ああでもないこうでもないと話し合って、最終的に方向性が固まったら、僕はひたすら周囲からインスピレーションを受けて何かアイディアを思いつく努力をする。ブロックを積み上げて、進行を促すことができるように。

 

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(写真:原文ページより。撮影者さん不明)

 

MPc:不思議に思っているプレイヤーが大勢いると思うのですが、どうして4弦からいきなり6弦に行ったんですか?途中に5弦で止まってみたことはありますか?

 

JM:4弦がいいと思えばいつでも4弦を弾いてたよ。なにしろ弦が [真ん中の] 4本だけだしね。そして6弦は、多くの面で、実際4弦より簡単だったんだ。E弦でキメたいとき、 6弦なら下にもう1本弦があるから支えみたいになってくれるしね。だから6弦は、単に4弦の補強版と見えたんだ。始めの頃はまだ4弦のように考えていて、 弦が増えた分は、4弦の音域と形の大きさが拡大したもの、と考えていた。

 

形は至って4弦のコンセプトと同じだったし、弦が2本増えた分は本体の幅がちょっと広くなっただけだな、と。そんな風に思えたんだ。本当に単純すぎるぐらいな考え方で。複雑だとは思わなかった。僕は、なぜそうなっているか関連のわかる物事が好きで、6弦は形が大きくなったことで、つまり出せる音が増える、できることが増える、という結果になっているとわかったし、いいなと思ったんだ。弦が増えて、違ったタイプの曲が弾けて、6弦の音域のおかげでハーモニクスや陰影あるプレイや様々なことができて、クールなタッピングができて、すごく長い音も出せて、いろいろ補填して曲の低音域の厚みを増すことができて、6弦は単に4弦の改良版と見えたんだ。 本当にそれほど難しくは感じなかったよ。

 

MPc:あなたのMusic ManのBongoベースのネックは通常の6弦Bongoのものではありませんね。あなたのベースについて話して頂けますか?

 

JM:いいよ。僕の弾いているベースが基本と違う経緯はこうなんだ。元は "Systematic Chaos"(訳注:Dream Theaterアルバム9作目。2007年)で [既製品の] 5弦Bongoをそのまま弾いていたんだ。すばらしい楽器だったんだけど、ボディが小さすぎる気がした。6弦を弾くのにも慣れていたし。だけど、そのツアー中、僕の6弦は開発の途上だった。当時の案は、OK、ボディだけ大きくして、5弦の弦間隔のまま、もう1本高音の弦が入るような幅のフレットを使おうというものだった。しばらくはそれで満足だったんだけど、ツアー途中で自分の両手が何か語りかけてくるように感じ始めたんだ。毎晩、僕の両手は燃えるようで、すごくハイテンションで、こう語りかけてくるようだった。「おい聞いてくれ、この楽器を改造しよう。音はすばらしいし、曲のタイプによっては確実に存在感もある。でもツアーで毎晩毎晩弾くものとしては、もうちょっとベースと体が完全に一体だと感じられるようなケミストリーが欲しい」

 

で、6弦用のボディの大きさは保ったまま、フレットは5弦用の幅に戻して、そこに6弦を張ることに決めた。で、しばらくそれでうまく行ったけど、今度は、そのネックの元々のカットやボディとの接続のし方、弦の張り方によって安定性の問題が出てきた。左手の力を充分に伝えられない感じがあったんだ。ネックの後ろのカーブの角度が、親指や手の力を伝えるには相性が良くなかった。手の力をベースに伝えるためには掌を使うしかない感じだったんだ。掌でネックの後ろを支えて演奏してたけど [考える]……本当に親指は使う必要があったんだ。

 

というわけでネックの寸法が問題になった。で、もっと平らなカーブにして、[ネックの] 塗装をはがして、もっと自然な木材の手触りを出すことに決めた。それで完璧になったよ。今度は持って何だかしっくりくるし、弦の安定具合も快適だし、引っかかりもしないし、本当にうまく演奏できる。そんなわけで、試行錯誤もあまりせずに、速攻で完璧にできたんだ。ネックの後ろのカーブをちょっと平らにして、ちょっと厚みや密度を増すことで親指の力を殺さないようにできた。ネックの後ろがちょっと細すぎたせいで、しっくり安定する腕の居場所が本当に見つからない感じだったんだ。だから基本的な対処法としては、ネックをより平らにして、親指がフレットボードの後ろで安定できるようにする必要があったということだよ。その問題がひとたび解決したら、テクニックも演奏も何もかもちょっとばかり改善して、うまく行き始めたんだ。まさに望み通りだよ。すべてのことがうまくつながって機能したから音がすごく良くなった。でも、楽器の場合、演奏していて快適であればあるほど簡単になって、更に快適になって、パフォーマンスでの聞こえ方も快適になるんだ。

 

ごく最近、この1年半ぐらいの間にそういう結果が出るようになったよ。そのモデルを1種類だけ前回のツアー(アルバム11作目 "A Dramatic Turn Of Events"(2011年)のツアー)では使って、スタジオに持ち込んだのは基本的に同じヴァージョンだけどピックアップ構成が違うものだった。もうちょっと変化を、音色の変化をアルバム(訳注:12作目 "Dream Theater" 2013年)に加えるためのピックアップを搭載したものを使ったんだ。メインで使用したベースのピックアップ構成はHS、つまりハムとシングルだった。

 

(訳注:エレキギターやベースで弦の振動を電気信号に変える部品「ピックアップ」の種類

 

シングル Single:コイル(電流を通す金属線がぐるぐる巻きの形になっている部品)1個使用。

クリアなサウンドを得られる。しかし音にゆがみ(ディストーション)をかけるとノイズが出やすい。

 

ハム Hum = ハムバッカー Humbucker:電磁波によるノイズ(= hum)に抵抗する(= buck)構造。

シングルコイルを2つ並べ、それぞれの電流の向きを逆にすることでノイズを消す。

力強く太い音を得られる。音をゆがませてもノイズが出にくい。

 

エレキギターやベースに搭載するピックアップの数は1個、2個、3個など。2個、3個の場合はそれぞれの位置を次のように言う。

2個:フロント / リア

3個:フロント / センター / リア

 

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(ピックアップ位置図示のため加工させて頂きました)

 

搭載ピックアップの種類を説明する際、フロント / センター(あれば) / リアの順に、 「S = シングル」か「H= ハムバッカ―」の頭文字だけを並べて表現することがある。

例:フロント「H= ハムバッカー」 / リア「S= シングル」→ HS

  フロントもリアも「H= ハムバッカー」→ HH

 

上記のインタヴュー内容でマイアング氏が言っているのはこのこと。"HS" のあとに「ハムとシングル」と説明しているのが親切!)

 

MPc:どのメーカーのピックアップを使っていますか?

 

JM:Music Manのピックアップだよ。工場で作られたそのままを。それから……[最新のJMモデルのベースに] ダブルハムのピックアップ(訳注:フロントにもリアにも「ハムバッカ―」タイプのピックアップを搭載)のものを加えたよ。本当に本当にクールなサウンドなんだ。音作りの機材があるから、ベース自体での音の加工はあまりしないんだ……僕のHSベースで調整するのは基本的に音量ノブぐらいだよ。基本的に、何もかも [HSベースのサウンド] そのまま、という感じだね。サウンド加工は何でもプリアンプでやるよ。ダブルハムのピックアップを載せたHH Bongoが今までと違う点といえば、音量ノブだけじゃなく、ピックアップセレクターのノブも付けて4種類のセッティングができるようにしてもらったことだね。ノブをどの位置にひねったらどうなるかはわかってるけど、中でピックアップの電極がどうなってるかはよくわからないよ。でも僕が好きなヴィンテージもののようなサウンドで本当にクールだし、"Along For The Ride"(Spotify)や "Illuminaiton Theory"(Spotify)に使ったよ。"Surrender To Reason"(Spotify)に使ったのはHSだったよ。

 

だから、つまり……あのアルバムで使ったのは半分HSで半分HHということになったと思う。クールな方法でアルバムに多面性を加えることができたと思ったよ。

 

MPc:ベース関連機材、アンプの話を聞かせてください。今までの歴史を見ると、Mesa/Boogieの大きなものを使ったり、ツアーでStudio Preampsにつないでその音をダイレクトに使ったりもされていましたね。いろんなアプローチの、どういう点が好きですか?また、今回の新アルバム(訳注:12作目 "Dream Theater" 2013年)と、そのツアーではどのようにしようと決めましたか?

 

JM:それは本当にいい質問だね。と言うのも……機材の構成は強烈な特徴をいろいろ組み合わせて作り上げるものだから。でも強烈な特徴がたくさんあるだけでは、その全部が一緒になってうまく行くということにはならない。やるべきことは、そういう特徴を要約してどういう風にしたいのか見つけることで、たいていは、特徴は3種類か4種類あればいいということになるし、そうした特徴が合わさってうまくひとつの音になる方法を見つけるのが大事なんだ。今回のアルバムで本当にクールだったことのひとつなんだけど、リッチ・チッキ Rich Chycki が一緒に僕のサウンド作りをしてくれて、僕だったら普段やらないようなことを足して別世界を見せてくれたんだ。

(訳注:リチャード・チッキ Richard Chycki 氏はサウンドエンジニア。サイト

Dream Theaterに参加する前のジェイムズ・ラブリエ James LaBrie氏と共にWinter Roseとして活動し、ギター、ベースを担当。その後サウンドエンジニアとして活躍。ラブリエ氏のソロアルバムも手掛ける。Dream Theaterとの仕事ではアルバム "A Dramatic Turn Of Events"(2011年)でヴォーカル録音のみ担当、"Dream Theater"(2013年)では全体のエンジニア)

 

彼はフットペダルを少々、Mesa/BoogieのGrid SlammerとMXRのベースコンプレッサーを、プリアンプの前に加えたんだ。彼がそうしたら、今までの僕のサウンドに欠けていた要素が足されたんだよ。僕がペダルをごちゃごちゃいじってサウンドを作ると、いつも30分ぐらいはいい音が出るけど、そのうち音がうるさいとかやりすぎとか、こんなはずじゃなかったという結果になってたんだけどね。

  

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アメリカ、ニュージャージー州モリスタウン Morristown、Mayo Performing Arts Center公演より

(写真:原文ページより。撮影者さん不明)

 

というわけで僕が使う機材の多くは、最高級の、スタジオ録音に使える品質の機材だよ。装備の中でも最も便利なもののひとつは、言わば土台だけど、Demeterの真空管プリアンプ、VTM-2Bだよ。ジェイムズ・ディメーター James Demeter によって作られた伝説的、真空管プリアンプで、マイケル・ジャクソン Michael Jacksonのアルバム "Thriller" のレコーディング時に実際に使われたものなんだ。というリッチの話はフカシじゃなくて本当だと信じているよ。アルバム"Thriller"(Spotify)を聴くと、ベースはまさにその真空管プリアンプと同じ音がしてるんだ。Music Manのベースを真空管プリアンプに通したような音だし、実際に演奏するのと、そのアルバムのベースはまさに同じ音なんだ。本当になめらかで、使いやすい音だよ。聴いて、感じて、本当に、本当に心地いいんだ。そういう風にして作った音が全部合わさったときにうまく行って、全部が完璧にはまって、本当に強力な音楽を作り出すことができるようにするのは、大変だけどやりがいのあることだね。いろんなものを全部混ぜてるんだから強力になるはずだと理論上は言える場合もあるけど、多くの場合、強力になんかならずに、何にもならないものの集合になってしまう。というわけで、その真空管プリアンプは、僕のサウンドにとって本当にすばらしい追加要素だった。

 

でも、学んだことは他にもあるよ。アルバムごとに毎回何か学ぶことがあるものだよ。もうひとつリッチから学んだことは、ペダルを、いい音が出ると自分が思いさえすれば、基本的にどこにでも加えて試してみていいんだということ。ただし、ラインレベル(訳注:楽器や音響機器の間で、端子を通して入出力される信号レベル)がすべてだと認識しておくことが大事で、信号の入力レベルと出力レベルが等しくなるようにすることが重要なんだ。

 

そんなわけで、そういう風にやり方の加減がいったん固まってしまえば、本当に何のダメージも痛手もなく、クリエイティブな状態でいられるんだよ。ともかく、今回のアルバムでは、とりわけその2つが大きな違いをもたらしてくれたよ。他の要素といえば全部、これまた僕の機材の中で重大な役割を担っていたものだけど、真空管8本のモノブロック・パワーアンプを使ったことで出た特色だね。それもDemeter製だよ。ベースとそのアンプとの間にRadial JDXを通していて、究極の、僕にとってはだけど、究極のDIサウンドなんだけど(訳注:DI = Direct Injection Box ベースからの信号を受けミキサーへ送り込む装置。ベースをいきなりミキサーへつないだ場合よりノイズが出にくくなる)同時にとてもダイナミックでもあるんだ。エッジが効いていて、ベースからの信号がそのまま活きていて、でも呼吸をしているような生命感があるんだ。それは真空管の、モノブロック真空管アンプの特性だね。確かVHTF-300だよ。

 

やっていることはすべてクリエイティブな方向への前進なんだ。ひたすら、うまく行くコンビネーションの正解探しだね。そして、それはすべて、生命感のあるベースサウンドを生み出すためで、そういう音を聴けたときはすばらしい気持ちだよ。今回のサウンドは、僕が今までアルバムに録音した中で最高なもののひとつだと思うよ。

 

MPc:そこには気付いていました。ベースソロとは言わないまでも、ベースがリードラインを担っている箇所、ベースラインが際立っている箇所がたくさんあるので、そういう箇所で気付きますね。それから、ベースの音にフランジャーか、それに似たエフェクトが掛かっていることにも気付きます。ベース信号へのエフェクトの使い方について、どんなエフェクトでも良いので、少しお話を聞かせて頂けますか。

 

JM:ああ、Enigma Machine”Spotify)でやったようなもののことを言ってるのかな?いいよ。ええと……あれはRushが前にやっていたことをやってみようということになったんだ。その過程はずっと「いやしかし、そのサウンドにどうやって行き着くの?どうやって出してるの?」という感じだったよ。すばらしいことにリッチがこのアルバムでエンジニアをしていて、しかも彼はサウンド作りの名人だから、僕たちが彼に「こんなサウンドを作ってくれる?」って頼んだんだ。Rushのアルバムやら音質やら何やらをたとえに出しながらね。だからリッチがいてくれて良かった。(訳注:リチャード・チッキ氏はRushのサウンドエンジニアリングを手掛けた経験がある)

 

その、きみが言っている音を出しているエフェクターの具体的な名前はRolandのDimension Dだよ。それを使うと、あのフランジャーみたいな、際立った特徴が出るんだ。

 

MPc:ライヴではインイヤーモニターを使っていますね。インイヤーモニターを使うと考えたとき、多くのベーシストがかなりの恐怖を抱くと思うのですが。あなたはどうやって、自分自身のベースの音を聞いたり感じたりするために、インイヤーモニターで満足な音質を得られるのだろうかと不思議です。ベーシストとして、インイヤーモニターを使うようになった経緯をお話し頂けますか?

 

JM:僕にとっては、スタジオにいるような感じがするからなんだ。信じられないぐらい原音そのままの音が耳に入ってくるから。ただし、大規模なライヴでステージの下からも上からも大音量が出ているときに、インイヤーモニターの音をちゃんと聞き取るのは大変だけどね。ライヴ会場の音というのは本当に何もかも飲み込んでしまうから。大きな音の塊みたいで、ミックスの音も何もかも浸食してしまうし、そうなるとまったく勝手が違ってしまう。だから僕は、インイヤーモニターをとても基本的な設定に保って使っているよ。自分の出している音が聞こえて、他の楽器の音も聞こえる余地をたくさん残すようにしている。曲の途中で自分がどこを演奏しているのか見失わないように、他の楽器の音が充分に聞こえて、僕をガイドしてくれるようにしているよ。PAが作動して、ステージから発される音の威力で自分のミックス音源は聞き取りにくくなる中、どうやったら曲を無事に演奏して、いい音も出すようにできるだろう?と考えるよ。バスドラム、スネア、ハイハットの音は常に聞く必要があるんだ。

 

僕の傾向として、曲の中の、動きが多くて主役的な音は音量を抑えめにしているんだ。本当に基底部を重視したミックスで、バスドラム、スネア、ハイハット、伴奏的なギター、キーボードが聞こえるようにしている。ヴォーカルはあまり大きくない音量で。ヴォーカルマイクが拾う空気中の微細な音がミックスの質に干渉してしまうから、ヴォーカルの割合はちょっと削るんだ。

 

言わばサバイバル・ミックスとでもいった感じだね。よし、これさえあればいい音を出せる、という感じで……たいてい、ベースというのは音が大きいほうだから演奏中に自分の出している音は判別できるし、ちゃんと音が出ていると確認することができるよ。でも、ライヴとはそういうものだよね。PAが作動したら別世界だから。PAがオフ状態なら、インイヤーモニターを使うとスタジオにいるみたいで、アルバムのような音質のミックスが得られるよ。

 

でも実際 [インイヤーモニターは] 悪いものじゃないよ。きみの言わんとしているところはわかるよ、ベース弾きはインイヤーモニターを使いたがらない。本物のベースアンプを背にして演奏できないということだからね。僕もそうやって弾くのが本当に懐かしいときがあるよ。でもインイヤーモニターを使ったほうが実際いいよ。耳に入ってくる音量をコントロールできるから、耳への暴力がちょっと減る(笑)。インイヤーモニターを使えば、結果として聴力の寿命はちょっと延びるよ。

 

MPc:どのインイヤーモニターを使っていますか?

 

JM:Sensaphonicsの、自分の耳の形に合わせて作られたものを使っているよ。シリコン製の。シリコン製が僕にはベストだとわかったから。シリコン製でない他のインイヤーモニターを使っていたとき、素材の製法とかそういうことだけど、とにかく問題があって、毒性が低くニュートラルな性質のものを求めていたんだ。シリコンは肌にも本当に無理がないし、きちんとフィットするから、今まででいちばん長い間ずっと使っているよ。

 

MPc:ドラマーにマイク・マンジーニを擁し、あなたと2人で強力なリズム・セクションとなってから2度目の大規模ツアーへ乗り出そうとしていますね。マンジーニ氏との演奏と、長年のポートノイ氏との演奏との違いを比較、対照してお話し頂けますか?

 

(訳注:初代ドラマーのマイク・ポートノイ Mike Portnoy が2010年に脱退、オーディションを経てマイク・マンジーニが後任として参加)

 

JM: ああ、ええと……その訊き方に答えるのは本当に難しいよ。極端に正反対みたいに分けないと答えられないから。僕に言えることとしては、2人とも自分のパートの構築方法やドラミングへのアプローチの面で本当に才能がある。そして楽器の演奏法に正解も間違いもないんだ。ただ、これが自分のやり方だ、というのがある。そこが演奏法のクールなところで。2人ともドラマーとして本当に個性を持っている。バンドとしての表現やまとまりがすべてだし、僕はこの2人のドラマー両方との演奏を経験できてとにかく幸運だ。

 

MPc:ジョン・ペトルーシはツアー中、毎晩ショウの前にいろいろなウォームアップ・エクササイズをして、体系的な準備をしていますね。あなたのショウの前や後のプロセスはどのようなものですか?

 

JM:ええと、それは……僕にとって大事なのは、身体的なバリアを取り払うことなんだ。で、その身体的なバリアを取り払うことというのは、本人と楽器とのつながりを深めることだと思う。演奏する楽器が何であっても。まず最初の入り口は身体的なバリアを取り払うこと。で、僕にとって、それは脳と両手を完全に同調させることで、それを実現する方法は演奏しかない。

 

ショウの前に少なくとも2、3時間、本当にウォームアップをゆっくりするだけの時間を取って、両手にエネルギーを注ぎ込むような感じのエクササイズをやって、自分の両手が自分のものだと感じられるところまで持って行きたいんだ。それが僕のショウ前のプロセスだね。それをやれば、ステージへ歩いて行くとき、すべてが流れに乗っていると感じられて、あのウォームアップの時間を取ったんだから、いざというとき身体的な心配はいらないと確信できるんだ。だから、僕の準備プロセスの大部分は本当に身体面のことだね。準備というのはつまり身体と精神の状態に直結している。ショウに向けてどう準備をするかと言っても、ステージにいる時間だけのことじゃなくて、1日全部が準備なんだ。どう起きるか、朝食に何を食べるか、も準備なんだ。本番前の時間にすることは何でも準備で、それが全部、ステージ上にいる時間に結果となって出てくるんだ。

 

僕のライヴ前とはそんな具合で、スタジオ入りの前もそんな具合だよ。でもスタジオ入りのときは、加えてイメージ面の準備にも入るんだ。すべてを忘れて、自分の中に湧いてくるイメージに身を任せ、一瞬の火花のようなインスピレーションをつかまえようとする。その一瞬の火花が、壮大な1曲へと化身していくんだ。

 

MPc:では、ちょっと過去作を振り返ってみましょう。僕がDream Theaterのアルバムのタイトルを言いますので、最初にぱっと頭に浮かんだことを話してください。ご自分が作曲した曲のことでもいいですし、作曲プロセスのことでもいいですし、当時使っていた機材のことでもいいです。過去を振り返ってふっと自然に頭に浮かんでくることは何か見てみよう、という主旨です。

 

JM:OK。

 

MPc:では、"Images And Words"(訳注:アルバム2作目。1992年)から始めましょう。

 

JM: "Images And Words"......Specterのベース。

 

MPc:では、"Awake"(訳注:アルバム3作目。1994年)はどうですか?

 

JM:"Awake" か。最初に思い浮かぶのは使ってたベース、Tung [元Tobiasの弦楽器職人ニコラス・タング Nicholas Tungが創設した小規模な会社]。その時期から思い浮かぶことはすごくたくさんある。ケヴィン Kevin [・ムーア Moore] がバンドを去ると決めた時期でもあるし。彼と一緒に作った最後のアルバムだよ。

 

MPc:そのことを、バンドの皆さんはアルバムの制作に入るとき知っていたんですか?

 

JM:制作に入るときは知らなかったよ。みんなで作曲して、何もかも一緒にやったんだ。レコーディングはロサンゼルスに行ってやって、作曲はほとんどニューヨークでやった。"Awake" は前作の結果を強く意識しながら作ったアルバムだった。"Images And Words" の直後で、あのアルバムが本当にいい結果を出してバンドにすごく躍進力が出ていたときで、"Awake" には大いに期待がかけられていたんだ。あの頃は本当に悲しくもありエキサイティングでもある時期だった。

 

"Awake" は挑戦だった。ケヴィンの後任を見つけないといけなくなったこともそうだし、スタジオに入って僕たちが本当にいいと感じるものを書いて、表現して、それを他の人たちもいいと思ってくれるように望みをかける、ということが挑戦だった。なにしろ世の中には大勢の人がいるとわかっているわけで……こういう話を、他の人たちもしているのを何度も聞いたことがあるんだけど、最初のアルバムを作った時点で全人生を注ぎ込んだようになってしまって、そんな風になれるときが二度とやって来ない、と。

 

MPc:ええ、そしてDream Theaterは1年後に次回作を作るわけですよね。

 

JM:そう、だから本当に……物事に時間が必要なときもあるってことだよね。必要に迫られて書き始めた曲が、必要に迫られていい曲になるとは限らない。つまり、物事を発展させるためにはたいてい時間がかかるものだし、そういう時間のかけ方という点で、"Awake" は前作とだいぶ違ったタイプのアルバムだった。"Images And Words" に匹敵する次回作を作ろうという思いが常にあった。でもそのアルバム作りにかけられる時間はあまりなかった。メンバー脱退への対処、他にもいろんなことがあったな、演奏にかける時間の調整、遠い土地で過ごすこと、それに順応すること。すごくすごく多忙な時期だった。その時期にずっしり重いことがたくさん起こっていた。重大な、人生を変えるようなことがたくさん、このアルバムの制作中に起こっていた。まさにつむじ風のような時期だったね。

 

MPc:では、ちょっと飛んで "Scenes From A Memory"。(訳注:アルバム5作目。1999年)

 

(訳注:初代キーボーディストのケヴィン・ムーアが脱退後、ツアーサポートメンバーとして参加したデレク・シェリニアン Derek Sherinianが正式に二代目キーボーディストとして参加、ミニアルバム "A Change Of Seasons"(1995年)とアルバム4作目 "Fall Into Infinity"(1997年)に参加。

 

しかしバンド側は以前からジョーダン・ルーデス Jordan Rudessに参加してほしいとの思いがあり、タイミングが合わず実現していなかったが実現することになり、アルバム5作目 "Scenes From A memory"(1999年)から3代目キーボーディストとして参加)

 

JM:"Scenes From A Memory"……思い浮かぶのはBear Tracks [ニューヨークにあるスタジオ]。他に思い浮かぶのは……このアルバムの作曲プロセスは本当に流れるように進んだということ。物事がまたうまく行き始めたと感じた、本当にいい時期だった。みんなで作曲に入ったらすべてが本当に流れるように進んだんだ。このアルバムを作っていて、複数の曲が入ってるけど全体で大きな1つの作品という感じが本当にあった。"Scenes From A Memory" の時期の印象は、物事がまたしっかりまとまり始めた、ということだね。

 

MPc:では、ずっと進んで "Train Of Thought"。(訳注:アルバム7作目。2003年)それまでの作品とはちょっと違ったものなので。

 

JM:思い浮かぶのはニューヨークの街、それから……生々しいむき出しのエネルギー。このアルバムには生々しいむき出しのエネルギーがたくさん詰まっていた、ということが思い浮かぶ。ほとんどの曲にすごく、すごく疾走感があって、とてもテンポが速いアルバムだね。このアルバムの制作でも、すばらしい瞬間がたくさんあった。僕は……このアルバムはそれまでのものと違うけど、力強いアルバムだと感じたよ。このアルバムはすごく……"Train Of Thought" はエネルギーの塊だった。

 

MPc:当時既にYamahaのシグネイチャー・ベースを使っていましたか?

 

JM:うん、Yamahaのだったよ。それからAshdownの機材を初めて使ってたね。他に思い浮かぶことは何かな?作曲プロセスを本当に楽しんだよ。"Train Of Thought" の作曲プロセスは僕たちが昔やっていた通りのやり方だったから。リハーサル施設にみんな来て……"Images And Words" より前の何年も何年もリハーサル場所に集まって来て作曲する、というのをずっとやっていたんだ。で、ものすごく速いペースでできたアルバムだったね。スタジオには入らないで、ただリハーサル場所に集まって……楽器を生のアンプにつないでその音を直に浴びるから耳栓をしなきゃいけなかったりするんだけど、室内はエネルギーに満ちていたよ。アンプや何かから音がたくさん室内にそのまま出るというのは。そういうわけで、"Train Of Thought" では、昔みたいな作曲環境が本当に良かった。

 

そういう環境だったからこそできた、本当にクールなものがいくつかあった。"As I Am"Spotifyのイントロがそうで、僕がアンプの前に座ってディストーションのセッティングをごちゃごちゃ変えて試したりしているうちに、確かジョン(・ペトルーシ)が「よし。ここは半音下げで行ってみよう」と言ったんだと思う……実際は、半音上げだったかな。確かそうだったと思う。実際は、忘れた(笑)。これはほら、あとでチューニングを確認しないとね。いや待って……よし、ちょっと待って。

 今すぐベースで確認する。ちょっと待って。

 

[そして、キラー・ミュージシャンが電話越しに私にセレナーデを聴かせてくれる……ジョンが受話器の向こうでベースを弾くのが聞こえる……]

 

ジョン(・ペトルーシ)がlow B弦のチューニングを上げてCにしようと言ったんだ。それから他のみんなが部屋を出て行ったとき、僕は実験みたいなことをしていて、Cでハーモニクスを弾き始めたら、自然に出てきたのが "As I Am" のイントロだった。

 

それで、演奏していて何かつかめたときというのは他のみんなもわかるんだ。僕がそれを弾きだしたらみんな部屋に寄って来て、それぞれのポジションについてみんなで演奏を始めたんだ。そういうことが……作曲については、そういう瞬間が僕の生きがいなんだ。

 

MPc:では、"Systematic Chaos"(訳注:アルバム9作目。2007年)については、どんなことを思い出しますか?

 

JM:最初に思い浮かぶのは、ニューヨークのAvatarスタジオ。Music Manのベース。長い期間をあけてMusic Manのベースをまた使った最初のアルバムだった。第1作のアルバム(訳注:"When Dream And Day Unite" 1989年)でMusic Manを使ったけど、このアルバムでMusic Manベースの演奏に再入門するような感じだったよ。それから……他にも思い浮かぶのは、ポール・ノースフィールド Paul Northfield。彼がエンジニアリングをしてくれたんだ。Rushと仕事をした経歴もある人だし、単純にサウンド作りのセンスがすばらしい人だから、彼と仕事をするのを楽しみにしていたんだ。

 

確か "Awake" の制作に入るときにもポールと仕事をできる機会があったんだけど、当時はうまく行かなかったんだ。でも彼の意見は本当に興味深いと思った。彼は自分がどういう方向性でいるか、どういうことを考えているか、たくさん話していた。みんなでギターサウンドについて話したのを覚えてるんだけど、当時はうまく折り合いがつかなかったんだ。でもこのアルバムではうまく行ったというわけだよ。

 

このアルバムもまた新しい境地に達した作品だったと思う。"Scenes From A Memory" の制作時とはまた違った感じだったけど、すべてがうまくまとまっている感じがしたし、よし、どこかに到達したぞという感じがあった。

 

MPc:そして最後に、"A Dramatic Turn Of Events"(訳注:アルバム11作目。2011年)を今振り返って思い浮かぶことは。

 

(訳注:アルバム10作目 "Black Clouds & Silever Linings"(2010年)のあと、ドラマーのマイク・ポートノイが脱退。オーディションを経てマイク・マンジーニを迎えてから最初のアルバムが "A Dramatic Turn Of Events")

 

JM:"A Dramatic Turn Of Events"……思い浮かぶのは、嵐のあとの凪、という感じのことかな?僕たちに大変なプレッシャーが降りかかってきているのは感じていた。けど同時に、スタジオにいると全然プレッシャーがすごいなんてことはなかった。つまり、音楽を作り出さないといけないんだから確かにストレスはある。だけど……何だかすごく自然なことをしていると感じた。長い間なかった雰囲気があった。ロングアイランド(訳注:マイアング氏とペトルーシ氏の出身地)のCove Cityスタジオで仕事ができたし、最高なことがまだこれからも実現できるんだな、という感じだった。ここまですごくいろんなことを経験してきたけど、最高なことは今もまだ起こっている。

 

Mike Mangini インタヴュー和訳 2013年12月 EntertainmentTell

初出:2013年12月 別ブログで投稿

 

【背景情報】

 

ドリームシアター Dream Theaterサイト)創立メンバーでありドラマーのマイク・ポートノイ Mike Portnoy が2010年9月8日、脱退を発表。

 

Dream Theaterはバンド再建のため、凄腕ドラマー7人を集め2010年10月に新ドラマーオーディションを実施。

その模様をドキュメンタリー映像に収録し2011年4月YouTubeで公開。

 

Episode 1 動画 :マイク・マンジーニ Mike Mangini

Episode 2 動画 :デレク・ロディ Derek Roddy、トーマス・ラング Thomas Lang、ヴァージル・ドナティ Virgil Donati、マルコ・ミネマン Marco Minnemann

Episode 3 動画 :アキレス・プリースター Aquiles Priester、ピーター・ウィルドアー Peter Wildoer、合格発表

 

日本語字幕付きの映像がアルバム "A Dramatic Turn Of Events" スペシャル・エディション日本盤(2011年9月発売)(amazon)付属DVDに収録されています。

 

上記YouTubeやDVDではカットされているマイク・マンジーニとのジャム演奏の映像を収録したUSBがアルバム "Dream Theater" ボックスセット(2013年9月発売)(amazon)に付属しています。

 

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My Japanese translation of the Mike Mangini (website) interview.

The original English interview: "EntertainmentTell" dept at TechnologyTell website, December 2013

The original page doesn't exist anymore but partly quoted at Prog Sphere.

Interviewer: Howard Whitman

 

マイク・マンジーニ Mike Mangini(サイト)インタヴューの和訳です。

原文:アメリカ(おそらく)のサイト TechnologyTell にあったコーナー EntertainmentTell で2013年12月公開

原文ページは現在なくなっていますが、Prog Sphere に一部引用が残っています。

インタヴュアー:Howard Whitman

 

Dream Theaterのドラマー マイク・マンジーニ、夢を実現する

 

ロックンロール界の宝くじに当たったと言える人物がいるなら、それはマイク・マンジーニだろう。この賞賛を博しているドラマーは、ExtremeやJourneyのスティーヴ・ペリー Steve Perry やスティーヴ・ヴァイ Steve Vaiといったアーティストたちと演奏してきた抜群の活動経歴を持っていたが、長年のスタジオやツアー生活のあと、名高いバークリー音楽院でのフルタイムの教授職に落ち着いた。

しかし、それはDream Theaterからお呼びが掛かるまでのことだ。

Dream Theater創立メンバーのマイク・ポートノイが2010年に脱退、空席となって残されたドラマーの座を獲得すべくオーディションに呼ばれた7人の世界級ドラマーの1人が、マンジーニであった。

ポートノイの脱退から約1ヶ月後、マンジーニはDream Theaterメンバーたちとスタジオで演奏、その模様はきっちりと撮影・発表され、YouTubeで広まり人気シリーズとなった。

最後にバンドから「家族に迎える」との電話を受けたのはマンジーニだった。彼の反応は非常に感情の迸り出た、率直なもので、Urban Dictionary(訳注:Urban「都会の、流行最先端の」Dictionary「辞書」。言葉の意味を勝手に投稿していくジョークサイト)に "Mangini" という項目ができ「良い知らせに対し、生き生きとした、ちゃんと物が言えないほどの、あふれるままの興奮を見せて反応すること」という意味に定義されているほどだ。

(訳注:新ドラマーオーディションのドキュメンタリー映像で合格を伝えられたときの様子より。動画

Urban Dictionaryの話題は "Live At Luna Park" 収録の映像より。

amazon  DVD  Blu-ray

 

2011年に発表され賞賛を博したアルバム "A Dramatic Turn Of Events" [Dream Theater初のグラミー賞ノミネートをもたらした] で、マンジーニはDream Theaterでのデビューを果たした。続いて、同アルバムのツアーを15ヶ月以上に渡りおこなった。2013年には、そのツアーからの映像と音源を収録した "Live At Luna Park"、そしてシンプルに "Dream Theater" と題された新アルバムも発表され、そのアルバムでマンジーニは初めて、バンドと共に作曲やアレンジに参加した。["A Dramatic Turn Of Events" では録音済みのトラックに対して演奏していた]

 

ポートノイほどの人気のあるメンバーが新顔と交替するというのは困難なことになり得るが、Dream Theaterのファンたちはマンジーニの信じがたいドラムの腕前 [彼は5回に渡り、5回、である、世界最速ドラマー記録を作った] と人を引きつける人柄に歓迎の態度を示した。

 

前回のツアーでコンサート開幕に使われていた、バンドメンバーたちを描いた映像で、彼はアニメのキャラクター、彼にぴったりなジーニー Genie にもなり、そのアニメーション映像は "Live At Luna Park" に収録された。(訳注:下記インタヴューで後述)

 

去る2013年11月、私とのインタヴューに応じてくれたとき、マンジーニは新アルバムをひっさげて、アメリカを回る前にヨーロッパで開幕するツアーの準備に入っていた。ご期待の通り、彼のDream Theaterへの熱意と献身ぶりは疑問の余地もないものだ。彼はインタヴュー中、終始 "Mangini" した。Dream Theaterの最新リリースについて、これからのツアー計画について、また、アニメのジーニーになった感想について話を聞いた。

Entertainment Tell のためだけにおこなわれた、Dream Theaterの巨匠ドラマー、マイク・マンジーニのインタヴューをここにお届けする。

 

ハワード・ホイットマン Howard Whitman:今までで最高の1年を過ごされているんじゃありませんか?

 

マイク・マンジーニ:うん、そうだね。だけどおかしなことに、自分に生活があって、スケジュールがあって、すごくたくさんのことが進行中なんだってことを自分で自分に思い出させなきゃいけないんだ。いろんなことがそのうち起こると思って期待する、という最大のミスを犯していたんだよ。たとえば飛行機にはちゃんと乗れるし、ちょうどいいときに何かをもらえるし、僕は誰かが何かしてくれるのを待っていれば良くて、その誰かも他の誰かを待っていて、その誰かも他の誰かを待っていて、それで何もかもそのうちうまく行くんだ、という具合にね。だけどそんなことは絶対ない。

 

ホイットマンDream Theaterのオーディションはオンラインで発表されて(Episode 1 Episode 2 Episode 3 )、アルバム "A Dramatic Trun Of Events" に付属のDVD( amazon )にも収録されましたが、あのとき、あなたはとても自信に満ちていらっしゃるように見えました。オーディションに際してうまく行くという感触がありましたか?

 

マンジーニ:この世であり得る限り最高の感触を持っていたよ。いろんな場面に対してリハーサル済みだったからね。と言うのは、オーディションでどんなことが起こり得るか、どんな可能性があるか、いいことも悪いことも考え出して、それぞれの対処法を紙に書き出して、文字通り想像力を駆使して、起こり得るどんな場面も切り抜けられるようにしたんだ。で、そのおかげで、何が起こってもどうにかできるという自信があったんだよ。

 

ホイットマンDream Theaterの曲を覚えるには、本当に真剣に取りかかって勉強しないといけませんでしたか?

 

マンジーニ:うん、そうしたよ。そう、朝5時半に起きてたね。フルタイムの仕事があったし(訳注:バークリー音楽大学の教授職)、オーディション準備をする代わりに9日間、南アメリカに行かなきゃいけなかったしね。(訳注:Dream Theaterオーディションの準備期間は3週間ほどだったが、その間にジルジャン Zildjian 主催のクリニックツアーでの南アメリカ行きが入っていた)だから、どうにかして、オーディション準備をちゃんとできるように、可能なことは何でも全部やらなきゃいけなかったよ。

 

ホイットマン:あのDVDについてですが、あなたが電話を受ける様子を撮影しにカメラを持ったスタッフが現れたとき、これは合格だぞと思いましたか?

 

マンジーニ:思ったよ!だけど、人間は誰でも人間で……たとえ、そうだなあ、「よし絶対に僕が合格なんだ」と最高に自信満々になったとしてもだよ、あの映像のためにも言っておくけど、舞台裏映像というのは何が起こるか本当にわからないし、多少、心配だったんだよ。通常の緊張感があったよ。

 

ホイットマン:それは確実にわかります!カメラがとらえたあなたの反応はとても純粋なものでしたから。まるで宝くじに当たったかのようで。そのことは私たち大勢が、見てわかったと思います。

 

マンジーニ:さっき言ったように、僕が何を思ったところで、感じたところで、察知したところで、状況を要約したところで……僕の頭の中にどんな考えがあったとしても、それがどこから来ているとしても、Dream Theaterのみんなから僕が合格だと聞くまでは、絶対に安心できなかったんだ。だから、僕がドラマーの座を得たとわかったときには、すべての感情があふれ出したんだ。

 

ホイットマン:あのときはバークリー音楽大学で教えていらっしゃったんですよね?

 

マンジーニ:うん、その通りだよ。フルタイムのバークリー音楽大学教授だったし、パートタイムの国際音声学者だったし。それから、かなり新人の父親でもあった。(訳注:オーディション当時の2010年は息子さん4歳、娘さん1歳)だから、うん、忙しくて手一杯だったね。

 

ホイットマン:それ以前には、Extremeやスティーヴ・ヴァイ Steve Vaiとの活動でお姿を見ることができました。活動経歴について更に話して頂けますか?

 

マンジーニ:僕の活動経歴は経験がぎっしり詰まっていて、個人的決断の成功と失敗もぎっしり詰まってるね。そういうことは生徒たちに教えるのも楽しいし、自分自身が学ぶのも楽しいよ。他の人たちと一緒にいるときのやり方を本当に学ばないといけなかったよ。時には、自分や誰かが他の人の意識の中に、考え方や物事の見方に深入りしすぎるのは、作品作りのためにはいいんだけど、人づきあいには良くない。だから本当にいろんな場面を振り返って考え直さないといけなかったよ。どんなときに僕は人の大迷惑になったか?どんなときに僕は人の助けになったか?どんなときに僕は人を幸せにできたか?どんなときに僕は人をイラつかせて、両手の親指に根性焼きしてやりたいと思わせたか?で、そういうことを全部、正直に受け入れないといけない。

 

ホイットマン:そうしたことの上に、今の活動が、Dream Theaterでの並外れた作品が、生まれているわけですね。新作の "Live At Luna Park" はすばらしいです。

amazonの日本盤  DVD  Blu-ray

 

マンジーニ:わあ、ありがとう!

 

ホイットマン:僕は心の底から親指を立てた評価のレヴューを書きました。一部を引用しますと「マンジーニは魔法だ」。本当にあなたの能力と、バンドにもたらした好影響のショウケースのような内容だと思いましたから。

 

マンジーニ:ありがとう!

 

ホイットマン:とんでもないです。この作品はDream Theaterにとって、新アルバムとツアーを携えて次のステージへ向かう前の、ひとつのステージの最終点だったわけですが、今この映像を観て振り返ってみての感想はいかがですか?

 

マンジーニ:Dream Theater加入からここまでには深く感銘を受けたし、とても感情を揺さぶられたよ。Dream Theaterのドラムパートにふさわしいことをするために自分の能力について懸命に考えた分だけ、みんなの、バンドの全員とスタッフの、親切な言葉に感激を抑えられなかった。みんながどれだけ辛抱強く僕に接してくれたか、みんながどれだけ経験豊かで、僕の調子の波も切り抜けさせ、成長させてくれたか。みんながどれだけ僕に良くしてくれたか、ただもう感激するしかないよ。

 

ホイットマン:"Luna Park" では、バンド内に密接な関係が築かれている様子をたくさんカメラがとらえていて実際に見ることができますね。ステージ上のバンド全員の間に、本当にたくさんの愛情がある様子を見て取ることができます。

 

マンジーニ:ああ、本当にそうなんだ。と言うのも、僕はバンドのみんなを見るたびに、僕を成長させてやる時間を与えないことだって彼らにはできたかもしれない、と本当に思うんだ。ライヴ前にアガることとか、Eメールしすぎなこととかを理由にね。って僕はメールしすぎなんじゃないかと思うんだ、たくさんのことをしようとしたり、準備したりしようとして。それなのに彼らは辛抱強く僕にそういうことを全部させて、僕を見れば、みんなと同じ目標に向かっているとわかってくれる。僕たちの間に何が起ころうとも、全員が同じ目標に向かっていて、僕たちはただすばらしいライヴをして、全員がベストを尽くした、良きチームだ、という思いで夜ベッドに入れることを目指しているんだ、とみんな僕に思わせてくれるんだ。

 

ホイットマン数ヶ月前にジョーダン Jordan(・ルーデス Rudess)と話して、バンドとあなたとの間にすばらしい一体感と友情があることを感じました。

 

マンジーニ:そうなんだよ!その様子を見た僕の家族が言うんだよ。「マイケル、お前は本当にラッキーな人間だよ。とてもよく見守ってもらっているね」って。家族が言うには、僕はそういう報い、または喜びかな?をある程度受けるに足りるだけのことをしている、らしい。でも過度の報いを受けるに足りる人間なんて本当にいない。報いを受けるためには努力しないといけない。努力し続けないといけない。こういう仲間と一緒にいられて僕がいかに幸運か、と家族は本当に感謝しているんだ。

 

ホイットマン:本当にとてもすばらしい仲間関係ですよね。

ところで、"Luna Park" にはとても印象的なドラムソロが収録されていますね。マイク、これは前もって準備されたものですか、それよりも、即興と言うべきものですか?

 

マンジーニ:準備したものをやる予定だったんだ。収録されたソロの前夜のライヴでは、以前やったソロを基盤として準備したものをやったんだけど、まあ失敗だった!まるでタイピングしてるみたいに感じたんだ。まさにそうとしか言いようがないよ。タイピングしてるみたいに感じた。(訳注:"Live At Luna Park" では、アルゼンチン、ブエノスアイレスの会場Luna Parkでおこなった2012年8月19、20日2夜の公演を収録)で、2夜目のライヴでは、自分を信用して、みんなも僕を信用してくれていると信用して、ただ即興であふれ出してくるままにやったんだ。それが収録映像で観られるものだよ。即興だったんだ。確かに、いくらかは似たことを前にやったし、確かに、このソロをやりながら考えているときに、自分から吐き出されるアイディアや自分なりにいいと思うものが入れてある脳内データベースにアクセスはしたけど、即興だったよ。

 

ホイットマン:あの映像のために、あのソロが記録に残されたことは本当にすばらしいです。

 

マンジーニ:そうなんだよ!二度とあんな風に演奏できないかもしれないし、二度とは出てこないようなアイディアがあのソロの中に見つかるかもしれないけど、あのソロは現実にやったものだし、あのソロの持っているフィーリングにはとても満足できているんだ。

 

ホイットマン:とても印象深いソロです。

 

マンジーニ:ありがとう!

 

ホイットマン:ハイライトですよ。あのショウにはいくつもハイライトがありますが、そのうちの1つです。ただもうすばらしい作品です。そして、Dream Theaterの皆さんは新しいツアーに向けて準備中ですか?

 

マンジーニ:うん、そうだよ。"Luna Park" について、もうひとつ言ってもいいかな?

 

ホイットマン:お願いします。

 

マンジーニ:僕がみんなと仕事ができて幸せで感謝しているという話をしているのは、マイク・レオナルド Mike Leonard(訳注:"Live At Luna Park" のプロデューサー、監督)と彼のクルーのこと、[エンジニアの] リッチ・チッキ Rich Chyckiのこと、舞台裏でたくさんの仕事をこなして、とても辛抱強く僕に接してくれて、ただひたすら熱心に仕事を完遂した全員のことだよ。全員をとても尊敬しているし、とても感謝しているよ。

 

ホイットマン:次回のツアー(訳注:アルバム13作目 "Dream Theater"(2013年)のツアー)の話題に移りますが、前座はつかないんですね?

 

マンジーニ:そうだよ。

 

ホイットマン:では "An Evening With Dream Theater" 形式(訳注:前座がない単独公演)なんですね?

 

マンジーニ:その通り。

 

ホイットマン:このツアーにはどんなことを期待できますか?

 

マンジーニ:(笑)安心、かなあ。ひとたびステージに上がってライヴをすればね。今やっている準備を全部終えて。そう、ファンのみんなは、5人のとても幸せな顔を見られると期待していてね。スタッフを見渡せば、僕たちがしている仕事はすべてやった価値がある結果になる、という誇りに満ちた幸せな顔を見られると思うよ。それがまず第一だね。An Evening With形式ということは、とてもとても長いショウということで、ファンのみんなにとってすばらしいものになるであろう流れに沿って進んで行くんだ。関係者のみんなで話し合ったセットリストを元にね。だから、みんな何をセットリストに入れるか、とても詳しいことまで話し合っているし、たくさんの考えや感情を注ぎ込んでいるよ。

 

ホイットマン:何かヒントをお願いできますか。Dream Theaterの経歴の中で、長いことライヴで聴いていない曲を聴けると期待できますか?

 

マンジーニ:まあ、そうだね。それも一部だよ。やりたいことの一部だ。バンドのみんながファンのことを思っているから、確かに、あらゆることが審議にかけられたよ。どういう雰囲気で行こうか?どの曲をやる?なぜ?どうやってショウを成功させる?セットリストに入れられない内容を除いて、かつ適切な内容の演奏をするために、許容範囲のことは何か?こういうことを僕たちがやる理由は何か?その最終目標は?という風にね。その最終目標は、そう、概してほとんどのファンが快く「わあ、今まで見たDream Theaterのライヴで最高だ」と言ってくれることだよ。秘密にしておきたいから、この曲を演るとか演らないとかはっきりは言えないよ。

ホイットマン:新アルバム "Dream Theater" の曲もたくさん聴けると想像しているのですが?

 

マンジーニ:たくさんやるよ。2種類の要素が必要なんだよね。ファンがライヴに行ったとき、バンドがアルバム1作をまるまる全部やって頭をぶっ飛ばされるけど、お気に入りの曲を全然やらなかったらどう思うか?それでは成功しない。バンドがその2要素のちょうどいい配分でやったらファンはどう思うか?というわけで、それが僕たちがうまくやろうとしていることなんだ。何をどれだけやるかというバランスと、それがどのように受けとめられるかということ。

 

ホイットマン:前回のツアーでは、それがとてもうまく調整されていたと思います。"A Dramatic Turn Of Events" の曲もたくさんありましたし、以前の曲もうまく散りばめてありましたし、とてもいい結果になっていました。

 

マンジーニ:そうなんだよ。それが僕たち全員が望んでいることなんだ。[ギタリストの] ジョン・ペトルーシ John Petrucci が特に、今までの全人生を「ここで何をやったらすばらしい結果になるだろう?」とたくさん考えることに捧げているよ。全員がそれを考えたし、バンドの他のみんなが、僕たちにできる最高のことは何か?なぜやるのか?と、とても気を配っている姿は、本当に見ていて頼もしいものだよ。

 

ホイットマン:それで、ツアーはヨーロッパから始まるんですね。アメリカはいつ頃になるとあなたは予想されますか?

 

マンジーニ:(訳注:2014年)3月か4月になると聞いちゃってるけどね(笑)。でも、わからないよ。このツアーのプロダクション方面での責任やドラム方面での責任を果たそうとして僕の頭は一杯になってるよ。体調を整えたり、そういうツアーのために良いことをやろうとして。ひたすら流れに乗って進んでいるよ。

 

ホイットマン:あなたの驚くべきドラムセット、あのステージ上のドラム武器庫に、何か変更点はありますか?

 

マンジーニ:あるよ。主な変更点は、特大のバスドラム2つを外すことなんだ。大きなバスドラムを、僕から見て左側に第4バスドラムと、右側に第3バスドラムを置いてたんだけどね。ダイナミクスを出す目的で。そのバスドラム2つを、エレクトリックドラムのトリガーであるバスドラムに替えて、そのキックドラムから欲しい音は何でも出せるようにしたんだ。パーカッションを使う曲がいくつかあって、それで必要なんだ。この方法ならティンパニを運んで回らなくていいんだよ。グロッケンシュピールも、カウベルも、ヴィブスラップも運んで回らなくていんだよ。そのトリガーになるパッドを設定すれば、欲しい音を何でも出せるんだ。シンバルをちょっと厚くしたのも変更点だね。

 

ホイットマンDream Theaterは常に最新テクノロジーを駆使しているバンドですね。他に何か、耳寄りな機材の話題はありますか?

 

マンジーニ:あるよ。僕のことを言う前に、バンドの全員が最新テクノロジーには興味があると言っておくよ。[キーボーディストの] ジョーダン・ルーデスが、テクノロジー面で、僕たちの見た目や映像部門にがっちり取り組んでいるよ。この人が毎週の日々を繰り返しながらどんなことをしているのか、このツアーのために何時間を捧げているのか、想像もできないよ。他のメンバーたちがどんなことをしているのかもね。でもジョーダンがこのツアーのために本当に時間と努力を、たくさんの時間を、たくさんのEメールを、たくさんの考えを、たくさんの労力を注ぎ込んで、時間をかけて臨んでいるということは知っているよ。それはわかるんだ。このツアーのためにすごく熱心に取り組んでいるとわかるよ。僕の立場で使うテクノロジーというのは、ステージ上でセットリストを見やすくしたり、録画機材とうまく接続したりできるのはどんな機材か、という関連のことだよ。

ドラムの観点から言うと、僕はエレクトリックドラムを組み入れている。って、そのエレクトリックドラムという言葉は好きじゃないんだけどね。ただ電気で作動するドラムの音、という意味では。木で作る構造物や、木でドラムを作る技術にも本当に深く興味を持っているよ。僕が契約しているドラム製造社のパール Pearl はSST(訳注:Superior Shell Technology)という技術を使っていて、強度を上げるために複数の木材の板をお互いに織り込むことができて木材を混ぜてしまえるんだ。

(訳注:動画(英語) 映像と図で概要を紹介)

だから、僕のドラムキットもPearlのアーティスト担当者のマイク・ファリス Mike Farrisと、僕用の究極の木材ミックスにたどり着いてくれた大勢のPearlスタッフ全員の、たくさんの考えと、何ヶ月もの期間と、たくさんの労力からできているんだ。たとえば、今度のツアーに使うドラムは実際Pearl製のドラムセットを4種類混合させたもので、僕の演奏経歴や、シェルの反応具合や、前回のツアーや、録音された前回のツアー音源、たくさんの情報を参考にして作られたんだ。今度のツアーのためには本当にたくさんの労力が注ぎ込まれているよ。

 

ホイットマン:すると、今度のツアー用に新しいアニメーションも作られますか?

 

マンジーニ:(笑)なにしろジョーダンが魔法使いだからね。それについては彼が中心になっているからどうなるか、ね?ペトルーシもショウへのアイディア面で大いに関わっているよ。[シンガーの] ジェイムズ James(・ラブリエ LaBrie)と [ベーシストのジョン John・] マイアング Myungも常に意見を出して参加しているし、たった一言のアイディアで状況をまったく変えてしまうこともあるんだ、かなり、そういうことがあるんだよ。アイディアを出し合いながら、僕たち5人の誰もが何か思いつくことがあるんだ。スタッフの1人がアイディアを却下することもできるんだよ。「ええと、それはライヴでは無理」とか「この方法ならできる」とか「これをやるべきだ」とか「いや、それはあまり名案だとは思わない、こっちのほうがいいと思う」とか言ってね。誰もが参加できるんだよ。そう、こういうこと全部が進んでいく様子を見るのは、本当にいいものだよ。

 

ホイットマンアニメのキャラクターになった感想はいかがですか?Dream Theater加入決定前は、こんなことになると予想していましたか?

 

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(画像: "Live At Luna Park" DVD amazon より(訳者がスクリーンショット撮影)

作:Mika Tyyskä サイト

ミュージシャン、ギタリストでもあり、自作のアニメキャラクター Mr. Fastfinger と共演)

 

マンジーニ:(笑)予想だにしないよ。で、僕ってえらく紫だなと思うね。自分ではこんな青紫には見えてなかったんだけど。

 

ホイットマン:あなたはジーニー Genie ですよね?

 

(訳注:ジーニー Genie = 物語集『アラビアンナイト』で願いを叶えてくれる魔法のランプの精霊。ディズニー映画『アラジン』に Genie の名で登場。アラビア圏の精霊の総称「ジン Djinn」、英語の「ジーニアス Genius(天才)」も想起させる。

Mangini → Man(人間、男)+ Genie(ジーニー)で、意味的にも名前の音的にもぴったりというわけでマンジーニ氏のDream Theater内でのニックネームがジーニー Genie となる。2011年7月にジェイムズ・ラブリエ氏の インタヴュー(英語) で言及)

 

マンジーニ:うむ、それはいい。わかる。面白いと思うよ。ユーモアがあることは何でも好きだから。

 

ホイットマン:あのアニメはライヴで観るたび、いつでもハイライトでしたよ。なので "Live At Luna Park" にしっかり収録されてうれしかったんです。

 

マンジーニ:おお、いいね、いいね。早く自分のが欲しいな。

 

ホイットマン:そのアニメはボーナス映像です。

 

マンジーニ:おお、すばらしい。

 

ホイットマン:それにしても、あの、ホーミーを使ったイントロの "Bridges In The Sky"(Spotify)での開幕はとてもドラマティックですね。あれを越える開幕にするのは難しそうですが、でもきっとDream Theaterはやってくれると確信しています。

 

マンジーニ:僕も確信しているよ。でも、僕たちを助けてくれる人たちがたくさんいるんだよ。クリエイティブな状態を作るために自主的に動いてくれる人たちがたくさんいるんだ。だから、ツアー準備の過程はわくわくするよ。特に、プロフェッショナルな人たちを雇って、その助けを得て、彼らがプロフェッショナルでいられる環境を提供して、やりたいことをやる様子を見ているのはね。

 

(訳注:このツアーの映像は "Breaking the Fourth Wall"(2014年)に収録。amazon DVD Blu-ray ※Blu-rayは中古高騰(2021年5月現在))

 

ホイットマン長めのショウになるので、あなたはこのツアーに向けて本当に身体的な準備をしなければいけないのではないかと想像するのですが?

 

マンジーニ:ああ(ため息)……ああ。僕に言えるのはこれだけ。あ・あ・あ。で質問の答えだけど、はい、もちろん準備します。

 

ホイットマン:なにしろ、あなたのお仕事はバンド全員の中で最も肉体労働ですよね?

 

マンジーニ:まあ、そうだね。そしてステージ後方でリズムの背骨にもならないといけないわけだから、精神的なプレッシャーもあるよ。それから、僕が過去曲を演るたびに大勢のファンがノートを取ってると知ってるからね(笑)

 

ホイットマン:確かに。ご自身の加入前の曲へのアプローチとしては、過去の通りに懸命にまねると言うよりは、ご自分の個性を加えようとなさっていますか?

 

マンジーニ:そうだね。過去のドラムパートに加えたいことが見つかったら変えているよ。だけど、そこまで変えないとしても、そうだなあ、なかば左利き奏法で、なかば右利き奏法で演奏するとかいうことはあるよ。そうすると、バンド全体がキーチェンジしたときにシンバルの音を、いわば変更することができるんだ。変更すると、キーチェンジに対していい効果が出るんだよ。アルバム版より更にぴったりの音程に合わせようとしている部分もあるよ。どのドラムやシンバルを叩くか選ぶ、という範囲でだけど。と言うのは、生で演奏中のリフの周波数に合わせたいということなんだ。それから僕は標準的なドラムフィルをやる代わりに、他の誰かが演奏していることに合わせてメロディ的に演奏するのが好きなんだ。そして自由なドラムフィルを展開する部分については、今回のツアーでは思い切り自分の思い通りのことをやってみようと思うんだ。

 

ホイットマン:ファンたちは今や本当にあなたをバンドの一員として受け入れていて、あなたが過去と同じものを懸命に再現しようとするよりも、今までとは違うことをバンドにもたらす場面のほうが好きであるように思います。

 

マンジーニ:そこなんだ。ある意味、あまりにも過去の通りぴったり演奏しすぎたら、ちょっと気持ち悪いよね?言ってる意味をわかってもらえる?でも、過去のドラムパートのすばらしさを守りたくもあるんだ。耳に親しんでいるものを聴く幸せを、ファンのみんなには味わってほしい。でも、ちょっとひねりを加えて、ちょっと自分なりの表現ができたという感覚を得ながら、できればバンドやファンのみんなが興奮してくれるところまで持って行きたくもあるんだ。

 

ホイットマン:刺激度を上げて行こう、というわけですね?

 

マンジーニ:それが僕のやろうとしていることなんだ!

 

ホイットマン:ジョーダンと話したとき、"A Dramatic Turn Of Events" ではあなたが参加したときに曲は存在していて構成されていたので、あなたは録音音源に対して演奏したけれども、新アルバムの "Dream Theater" では、あなたがどのように音楽的なインプットをしたかということを話してくれました。作曲やアレンジの世界に参加して、作曲者としてのクレジットも得るというのはいかがでしたか?

 

マンジーニ:いい経験だったよ。それで、きみがさっきExtremeやスティーヴ・ヴァイたちとの僕の経験について質問してくれたときの話を思い出したよ。僕は作曲者として、って、僕がそう言うときは、家で腰を据えて、作曲を進めるためにあらゆる楽器を使いながら、作曲がいかに難しいかという思いを大きくしながら曲を書こうとしている人として、という意味なんだけど。

 

で、その作曲者として、僕は自分が歓迎されていると思われることにだけ参加して、自分がアイディアを持っていようがいまいが、他の人たちがするべきだと思ったことからは自分を締め出す、という能力を使ってセッションに臨んでいるつもりなんだ。それが僕にとって最優先の考えなんだよ。つまり、ジョンとジョーダンが曲のために一連のコード進行を作っているときには、僕はただそこに座っていたり、ただ意見を出したい一念でそこにいるんじゃなくて、iPadとキーボードに向かってじっと座って、彼らがしているのはどういうことか文字通り学んで、彼らはどうやってそうしているのか、何をしているのかわかろうとしていたんだ。

 

アイディアが浮かんだときには知的な方法で伝えようとして、ときどき、実際の音を提案したり実際に演奏したりすることを試みたけど、そんなことはとても少ない、ごく稀なことだったよ。だって、それは彼らのしていることだからね。他の誰かの楽器の領域に踏み込んで「よう、ジョン・ペトルーシ、リフができたぜ。題は 'The Dark Eternal Night' だ。チェックしてくれ」なんてやったらいけないとわかってるわけだから。どうやったら僕がそんなリフを思いつける?どうやったらドラマーにそんなことができる?そんなわけで、僕は境界線を見定めなければいけなかったし、自分なりの提案をしながら、でも、みんなが境界の侵し合いに慣れていようといまいと、誰にもちっともいやな思いはさせずに、とてもすばらしい時間を過ごしたよ。ただ全員が満足しているようにしたかったし、曲がすばらしい出来になってほしかった。

 

ホイットマン:新アルバムはあなたのインプットのおかげで豊かになったと思います。アルバム "Dream Theater" には、前作と同じぐらいすばらしい音楽が収録されていますよ。

 

Dream Theater サイト "BUY ALBUM" から各種デジタル版へリンク

amazonの日本盤 HDtracksの高解像度デジタル版

 

マンジーニ:うん、制作は楽しかったよ。

 

ホイットマン:すばらしいアルバムです。アルバム "Dream Theater" と "Live At Luna Park" のセットで必殺ワンツーパンチですね。驚くべき作品群が生まれてきていますね。

 

マンジーニ:ええと、きみや聴いてくれるみんなが意味をわかってくれたらいいな、ということを話すね。みんなに、基本的な「考える」プロセスから脱出して「感じて」ほしいんだ。そこにあるもの何でもに対して。と言うのも、「感じる」ようにすれば、音楽の美しさを体験できるし、音楽が言葉のように語りかけてくるんだ。僕たちDream Theaterの全員も音楽を演奏しながら何か感じて、その感じたことが本当に音楽に入ってるんだ。つまり、僕たちの音楽に対するまっしぐらさ。夢中だったこと。全員が一丸となってまっしぐらになっていることを聴く人たちが感じてくれることを、一番に願っているんだ。

 

ホイットマン:それは言い得て妙ですね。"Dream Theater" や "Live At Luna Park" はまさにそのように聞こえます。

 

マンジーニ:だといいなと思っているんだ。みんなが一体になっていたよ。全員が同じ目標に向かっていたし、同じぐらい熱中していたし、ほとんど同じ心と意識を持っているようでさえあったよ。すばらしい経験だった。

 

ホイットマン:ところで、サイドプロジェクトに参加しているメンバーもいますね。ジョーダンはトニー・レヴィン Tony Levin、マルコ・ミネマン Marco Minnemannと共にアルバム "Levin Minnemann Rudess" を発表しました。

(第1作 "Levin Minnemann Rudess"(2013年)

第2作 "From The Law Offices Of Levin Minnemann Rudess"(2016年)

発売元 Lazy Bones(アメリカ)オンラインショップ )

 

あなたは、ソロプロジェクトや他のミュージシャンたちとのバンドなど、何かサイドプロジェクトの計画をされていますか?

 

マンジーニ:前はしてなかったんだけどね。このバンドに入ったことが、つまり一緒に仕事をするミュージシャンたちができたということだと思ったから。たとえば、曲のアイディアはたくさんあるし、デモもたくさんあるし、作ってきたものもたくさんあるし、「わあ、Dream Theaterのみんながいつかこのアイディアを使ってくれたらいいな。何でもいいから、何かやってくれたら」と思っていたんだ。でも、ここへ来てわかったのは、Dream Theaterは本当に全員で何かするバンドで、僕が何か採用してもらおうと思ったら、それはよほど並外れた名案か、バンドがやろうとしていることに既にぴったりはまることじゃないといけない。だから今ではすっかり考えを変えて、アテもないのにそうしたアイディアをいつかどこかで使いたいと思っているよ。

 

でも、まずはDream Theaterのための仕事をしてからね。来年ツアーに出た時点で、今ショウのためにしているこの仕込み仕事や準備が全部終わるわけだし。そしたら、その個人的アイディアの実現に集中可能になる。それに、自宅の最上階をリフォームして、Bルームスタジオとなるきれいな部屋があって、ドラム室もすばらしいし、自分に必要になると思いつける限りのものは全部そろえたからね。だから、今では準備ができていると言えるね。

 

ホイットマン:ご家族は、上の階から聞こえてくるドラムの音に文句を言いませんか?

 

マンジーニ:毎日の生活やら宿題やら何やらに介入してくる僕の声のでかさより、むしろドラムの音のでかさのほうがいいみたいだよ。

 

ホイットマン:では、親父は仕事させておけ!というわけですね。

 

マンジーニ:そう!僕の両親も昔、たぶん今でも、僕がどこか部屋の外に出てきてるより、部屋にこもって作曲やら作業やらで忙しくしているほうが幸せみたいだよ。

 

ホイットマン:ではマイク、最後に何かメッセージを頂けますか?

 

マンジーニ:明日はまた新しくやるべきことがある、新しい1日。僕はそういう考え方をしているんだ。僕たちはただ前進あるのみで、次のこと、また次のこと、また次のこと、をどんどんやっていくしかない。それがメッセージだよ。

 

Dream Theater Q&A動画和訳 2013年9月 DT Biz

初出:2020年12月 別ブログで投稿

 

My Japanese translation of the Dream Theater (website) Q&A video.

The original English Q&A: DT Biz YouTube, September 24th 2013

The questions were submitted (before & during the Livestream) at Dream Theater Forums.org

Host: Rai Beardsley 

 

ドリームシアター Dream Theaterサイト)Q&A動画の和訳です。 

動画:DT BizのYouTubeにて2013年9月24日ライヴ配信

Dream Theaterファンサイト Dream Theater Forums.org にて(動画配信前 & 配信中に)投稿された質問を元に開催

司会者:Rai Beardsley

 

www.youtube.com

画面右下の歯車マーク「設定」から自動生成の英語字幕を設定できます。

(自動生成の字幕は実際に言っている通りではない部分もあります。

訳者は聞き取った英語を和訳しています。しかし字幕も参照させてもらっています!) 

 

分割画面左から

レイ・ビアーズリー Rai Beardsley(司会者)

ジェイムズ・ラブリエ James LaBrie  サイト(ヴォーカル)

ジョン・マイアング John Myung(ベース)

ジョン・ペトルーシ John Petrucci  サイト(ギター)

ジョーダン・ルーデス Jordan Rudess  サイト(キーボード)

マイク・マンジーニ Mike Mangini  サイト(ドラム)

 

Q1  0:00~

 

ビアーズリー:皆さん、レイ・ビアーズリーです。今日はDream Theaterメンバーの皆さんと一緒にいます。

新アルバム(12作目 "Dream Theater")が今日(2013年9月24日)店頭に出ています。iTunes や Dream Theater サイト("BUY ALBUM" から各種デジタル版へリンク)でも買えますよ。

 (amazonの日本盤 HDtracksの高解像度デジタル版

 

今日は Dream Theater Forums.org で投稿された質問をさせて頂きます。新アルバム関連の質問から始めたいと思います。

 

最初の質問は、全員宛てで「このアルバムのお気に入りの曲はどれですか?」

 

ルーデス:いい質問だね。

 

ペトルーシ:難しい質問だなあ。……わからないよ。

 

ルーデス:その時々で変わるなあ。(ペトルーシ氏の発言と重なる)ジョン、先にどうぞ。

 

ペトルーシ:お気に入りの曲は変わるけど、どういうわけか車に乗るといつも "The Looking Glass"Spotify 公式ビデオ )を聴きたくなるね。あの曲が持つ興奮とか主張の力強さとかが理由かもしれない。

 

ルーデス:僕は最近、壮大な "Illumination Theory"Spotify)がとてもお気に入りだよ。僕は大作に引きつけられるんだ。今はあの曲が僕のリストのトップにあるよ。

 

ペトルーシ:あ?ジェイムズの丸い画像が出てきたぞ。

 

(動画には表示されませんが、通話中の皆さんのパソコン画面に出てきているようです。この通話に参加するためにはアカウントを取得していると思われます。ラブリエ氏の偽アカウントなのか、ラブリエ氏の名前と画像を使ったアカウントの丸い画像が、参加申請を送ってきている?と思われます。)

 

ルーデス:ジェイムズの丸がもう1つ?エキサイティングだね!

 

ラブリエ:ああ、この小さい丸しつこく出るね。そう、ええと、僕の個人的なお気に入りの曲は、たぶん僕の多様性を最も出せたと感じている曲で、"Enigma Machine"Spotify)だね。(ラブリエ氏の出番がない曲)

 

皆:(爆笑)

 

ルーデス:極めて当然の選曲だよね!ジェイムズ。

 

ペトルーシ:(ラブリエ氏の冗談に対して)ひでえ(笑)

 

ラブリエ:(笑)

 

ペトルーシ:うわあ。

 

ラブリエ:OK、まじめに言うと "The Bigger Picture"。(Spotify)今もあの曲に引きつけられているよ。

 

 ペトルーシ:(ラブリエ氏の背後をじっと見て)テントの中にいるの?

 

f:id:ParadiseFound:20210520135852j:plain

 

ラブリエ:これ絵だよ!絵!(背後の壁に掛かっている絵を上のほうまで写す)

 

f:id:ParadiseFound:20210520140250j:plain

 

ペトルーシ:ああ、OK。

 

(直前に曲名が出た "The Bigger Picture"「もっと大きな絵」とぴったりな事態になっているが誰も何も言わずに進行!ペトルーシ氏が仕掛けたがスルーされたのか、天然の奇跡を起こしているのか)

 

ルーデス:ありがとう。今日、家の案内ツアーをやってくれる?

 

ラブリエ:いや、今日はやめとこう。いつか他の日にね。

 

ルーデス:うん、うん。

 

マンジーニ:僕は "Surrender To Reason" Spotify)に引きつけられるよ。あのサビを聴くと特別な高揚した気持ちになるんだ。今はそうなんだけど、アルバムを通して聴くたびに毎回お気に入りの曲は変わるね。

 

ペトルーシ:クールな意見だね。

 

マイアング:ジェイムズの考えと同じで、僕は "The Bigger Picture" だよ。あの曲には何か本当にクールなものがあるよね。

 

(マイアング氏はさっきの "The Bigger Picture" 事件に気付いていたが何も言わなかっただけな気がしてなりません)

 

ペトルーシ:いい意見だね。

 

ルーデス:同意見だよ。

 

Q2  2:25~

 

ビアーズリー:OK、この質問はトム・ボンバディルさん?から。発音を間違えていたらすみません、トム。

「新アルバムでマンジーニ氏の牽引 (drive) によって生まれた曲はありますか?

それとも基本的にすべてジョン・ペトルーシ氏とジョーダンの作曲ですか?」

 

マンジーニ:僕は何も牽引(drive)とかしてませんよ(笑)

 

ペトルーシ:(笑)

マディ Maddi(ギターテック、いろいろスタッフのMatthew Schiefersteinさん。愛称 Maddi )が僕たちをスタジオまで車で連れて行って(drive)くれたよ(笑)

 

(このアルバムはニューヨークのCove City Sound Studiosで制作され、その期間中、Dream Theaterメンバーは全員同じホテルに滞在、毎朝マディさんが車で迎えに来てくれて、スターバックスに寄ってからスタジオへ行く習慣だったと、当時公開されていたジョーダン・ルーデス氏のインタヴューで語られていました)

 

ルーデス:マディが運転(drive)担当だね。今日ここにはいないけど。

 

ラブリエ:フォークリフト運転できるよ。

 

マンジーニ:(笑)

 

ルーデス:運転巧いよね。

 

こちらの動画 で観られます。Dream TheaterYouTubeで2012年6月公開。

ジョーダン・ルーデス氏がまず登場、アメリカツアー開始に向けて準備万端だがひとつ問題があってジェイムズ・ラブリエが現れない、彼はカナダ人だから入国で問題が起きているのではないか……という設定で開始。

そしてジェイムズ・ラブリエ氏大登場「税関でつかまった」「家からこれで来た」「みんなどうやって移動してるの」ルーデス「いや飛行機とかリムジンとか」ラブリエ「あー!飛行機怖い?怖い?」

そしてルーデス氏も「楽しそうだね。乗ってみていい?」うまく発進できずラブリエ氏から「たぶんギアがニュートラルに入ってる」など指導を受けて発進)

 

ペトルーシ:僕たちの場合、全員一緒にいるとき本当の魔法が起きると思う。みんな違ったアイディアの種やリフを持ち込むかもしれないけど、そこは問題じゃない。実際あるとき全部集めたら大きなリストになって壁に貼っていたよ。みんなで全部を作曲しながらお互いに作用しあって明確な魔法が起きる。

マイクと一緒にスタジオにいる体験は、すばらしかった。彼は起きていること全部について来てコントロールができるんだ。僕たちが何かに取り組んでいるとき、それがジョーダンでも、僕でも、ジョーダンと僕でも、ジョンと僕でも、どの場合でも、マイク自身が演奏していなくても、彼は聞いていて、メモを取っていて、それで突然「マイク、思いついたことを聞かせてよ」と振っても、最高な演奏をしてくれるんだ。ジャムったり演奏の掛け合いをしたり、アイディアや意見を出したりするとき、彼がスタジオにいるのはすばらしいことだった。

 

ルーデス:同意見だよ。

 

Q3  4:02~

 

ビアーズリー:OK、この質問はアド134さんからです。

「今はもうみんな新アルバムを聴いていると思うので、特定のリフや曲の部分で "A Dramatic Turn Of Events"(アルバム11作目、2011年9月発売)ツアーのとき(2012年)思いついたものがあったら教えて頂けますか?

 

ペトルーシ:なるほど。みんな覚えてる?

 

ルーデス:"Illumination (Theory)" の最後がそうだよね?きみ(ペトルーシ氏)がある日あのすばらしい主題を思いついて、どう思うかきいてきたよね。長いことかかってアルバムに収録になったよね。

 

ペトルーシ:ええと、自分のパソコンの前に座ってるんだから探せるぞ。(探し始める)あのツアーから……ええと、僕たちが呼んでいた名前が……みんな、しゃべってて!

 

マンジーニ:(笑)

 

ラブリエ:僕たちはお互いにしゃべる話題を持ち合わせていないのだ。

 

ペトルーシ:(探している)「ツアー中のアイディア」とかそういう名前で持ってたんだよ。Dropboxに入れてたかも。たくさんあったんだ。その中のひとつだよ。ええと……何か他の名前だった気もするな。

 

ラブリエ:アジアでの出来事じゃなかったかな?みんな。あのジャムは。

 

ペトルーシ:そう!

 

ルーデス:きみはあの("Illumination Theory" Spotify 冒頭0:05頃からの旋律を歌う)♪タ~ラララララ~も演奏してたよね(笑)

 

ペトルーシ:してた!

 

ルーデス:きみはあれをいちばん長いこと演奏してたよね。みんなでリフを決めようとしてるときにさ、きみがある日「OK、これリストに入れてよ」とか言ってきて。

 

ペトルーシ:あるあるだよね。(めっちゃ軽い調子で)「ヘイみんな~、いいアイディア思いついたぜ~」(笑)

「俺たちを悩ませんな」って。

 

ルーデス:「リストに入れといてやる」ってね。

 

ペトルーシ:あれを思いついたのは……

 

ルーデス:もっと前だったかな?

 

ペトルーシ:あれは……日本のフェスに出演したときだった。スティーヴィー・ワンダー Stevie Wonderも出てて。

(2010年8月のSummer Sonic。マイク・ポートノイ Mike Portnoy氏在籍時の最後の来日)

 

ルーデス:ああ!


ペトルーシ:だいぶ前だよ。


ラブリエ:おお、あれは2010年だよね?

 

ペトルーシ:そう、そう。

見つけ出そうとしてるのがもうちょっとあるよ。探さないといけないけど。そんなに多すぎることはない。

 

(ここで再びラブリエ氏の画像が画面に表示された様子)

 

ラブリエ:ああ、僕だ。また何か出てきたね。

 

ビアーズリー:カメラがうまく切り替わっていないので、これから僕が手動でやらないといけないという連絡がマイケルから入りました。でも少なくとも(ファンクラブの)ブランド所有者で指導者のマイケルが舞台裏に座っていて、全部がきちんと見えるようにしてくれています。

 

ペトルーシ:ありがとう、マイケル。

 

ラブリエ、マンジーニ:ありがとう、マイク。

 

Q4  6:38~

 

ビアーズリー:OK、ジーメラ(?)・ドレイクさんからの質問です。彼からの質問はいくつかあります。

「このアルバムの歌詞にはとてもスピリチュアルなフィーリングや雰囲気がありますが、意図的なものですか?それとも作詞者が個人として人生の中でスピリチュアルな場面に出会い、副産物としてそうなったのですか?」

これはほぼあなた宛ての質問だと思います、ジョン。

 

ペトルーシ:よくきかれるんだけど、僕は歌詞を書くときスピリチュアルな言葉を使うのが好きなんだ。用語や描写の印象がとても強いときがあるけど、それをやるときはたいてい、比喩を生み出そうとしたり、言いたいことを伝えようとしたりしているんだ説教みたいなことをしようとしているんじゃないんだよ。僕はカトリック教徒として育ったけど、曲の中で説教しようとしてメッセージを込めることはないんだ。僕が使ってきた言葉で「救い (Salvation)」とか「救済者 (Savior)」とか「救世主 (Messiah)」とか「あなたの光を私に当ててください (Shed your light on me)」とかいう言葉は説教のような印象を与えるけどね。こういう言葉は全部スピリチュアルな方向に解釈できるし、言葉からそういう印象がにじみ出てくるけど、効果や意味を伝えるための力強さを狙ったものなんだ。そう、スピリチュアルなことは確かに僕の人間性の大きな一部だけどね。だからそれが出てくるわけで。でも、繰り返しになるけど、説教メッセージではないし、常に、その特定の歌詞で言いたいことに関わっているんだよ。強い比喩を使うのは僕には良い方法なんだ。そういう用語が好きなんだよ。

 

ビアーズリー:あなたはいかがですか、ジェイムズ?

 

ラブリエ:歌詞の面で?ええと、僕の歌詞の多くは僕の身の周りで起きていることを観察する視点から来ているね。読んだ本や何かから来ることもあるけど、たいていは社会で起きていることでとても心を動かされたことにインスパイアされるんだ。たいていは、そういうところから僕のインスピレーションは来ているね。

 

ビアーズリー:OK、そしてJM(ジョン・マイアング氏)は?

 

マイアング:ええと、僕はたいてい個人的なレベルで起きていることについて、どうやって歌詞を始めるか見つけようとする。そのことがどういうことか見極めて、それが一般的なことなのか、他の人たちも自分を関連づけられることなのかと自問してみる。僕の場合はそういうところから始まるよ。

 

ビアーズリー:クールですね。

 

Q5  9:25~

 

ビアーズリー:OK、この質問はポウダー(?)さんからです。

「スタジオで曲全体や一部を作り終えたとき、ライヴで演奏するのが待ちきれない!とみんなが言った場面がありましたか?もしあったら、いちばんそうなったのはいつですか?」

 

マンジーニ: "Illumination Theory" の再開するところだよ。

Spotify 再生時間19:15頃~19:47頃)

 

ペトルーシ:そうだね!

 

ルーデス:まさに!

 

ペトルーシ:(笑)

 

ルーデス:僕が拍子をわかっておけばたぶんみんなにもわかるんだけどね(笑)。だからみんな僕の演奏を聴いてて(笑)

 

ペトルーシ:オーマイガー。

 

ラブリエ:(笑)

 

ルーデス:作曲したときのことを思い出そうとするんだけどさ、俺たち何考えてたんだ!?どんな状態だったんだよ!?って思う(笑)

 

ペトルーシ:わかる。一体どうすりゃいいんだよ、ってね。

 

ルーデス:俺のクリックはどこだ!?ってなる。

(クリック = 設定したテンポで鳴る電子音。バンド全員が共通のクリックをイヤーモニターで聞いてテンポ合わせの補助にできる)

 

ラブリエ:最近たくさんインタヴューを受けて、ライヴでやるのが楽しみな曲をよくきかれたんだけど、僕もジョン(ペトルーシ氏)も両方……

 

ペトルーシ:すまん。(虫が飛んできて手で払う)

 

ラブリエ:その質問をされるといつも "Along For The Ride"Spotify)と答えていたんだ。

あの曲を歌っていたとき、正真正銘の良い音楽という感じがとてもあったし、ライヴでオーディエンスが曲に入り込んできてくれて、オーディエンスが曲の一部になって本当に壮大なものを創り出している光景をすぐ想像できたんだ。だから、僕がライヴでやるのを楽しみにしていて、オーディエンスと顔を向き合わせて反応を実際に体験するのを楽しみにしているのは確実にこの曲だよ。

 

ペトルーシ:まさにそうだね。

 

Q6  11:02~

 

ビアーズリー:"Along For The Ride"(世界や自然現象を止めることはできないが、みんな独りではなく一緒にこの流れに乗っている、という曲)は、スピリチュアルな内容を持つ曲のひとつとして、あるいは、もうひとつの "The Spirit Carries On"Spotify アルバム5作目 "Metropolis Pt. 2: Scenes From A Memory"(1999年)に収録。物語の主人公が、肉体の死後も魂は続いていくと信じる、と歌う曲。「自分で制御できない流れについて知り、乗り方を考える」という点が "Along For The Ride" と共通)的な存在として書かれたのですか?

 

ペトルーシ:いや、あの曲はまったく独立したものだよ。6/8拍子で似たフィーリングはあるけどね。歌詞としては、とても基礎的なレベルで人々が自分と関連づけることができて、ここにいること、僕たちにコントロールできないことから悪影響を受けないようにすること、そういう題材だよ。そう、だから "The Spirit Carries On" とは本当に関連がないんだ。

 

ビアーズリー:わかりました。

 

ペトルーシ:みんな、曲のアイディアが入ってるフォルダを見つけたぞ。

 

ルーデス:おお、そうか。

 

ペトルーシ:使わなかったのがたくさんあるぞ。「アトランティックシティ」……。ええと……「MMのアイディア」。すまん、マイク。

 

マンジーニ:(笑)いえいえ。

 

ペトルーシ:「リオでのピアノのアイディア」、「ロチェスターでのジャム」、「Rushスタイルのジャム、コスタリカ」。

ああ、これはたぶん使ったやつだ。「福岡」、「渋谷でのアイディア」。これがたぶんさっき話してたやつだ。

 

Dream Theaterは "A Dramatic Turn Of Events" のツアーで2012年4月23日大阪、24日渋谷、26日福岡、28日名古屋、30日横浜で公演。

2012年4月25日 ジョン・ペトルーシ氏のTwitter投稿

「先日大阪にいた間に、次のDTアルバムの作曲が正式に始まったよ。時差ボケって創造性のチャンネルをひらいてくれるみたいだね」)

 

ルーデス:そのアイディア群をきみはどうしたっていいわけだけどさ、今再生するなよ!?

 

ペトルーシ:しないよ!(笑)

 

ラブリエ:(爆笑)

 

ルーデス:どんなのだっけ、思い出そう~とか言ってさ(笑)

 

ペトルーシ:聴きたい!?(笑)

 

(ルーデス氏の注意で逆に「言うこと聞かない」モードになって楽しそうなペトルーシ氏)

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ルーデス:これYouTubeだからな!無料放出したくないだろ!再生するなよ!?(笑)

 

ペトルーシ:カモン!(再生した)

 

ルーデス:みんなに進呈したいのでない限り……

 

ペトルーシ:これだよ!聞こえる!?

 

ルーデス:(耳を傾ける)……いいや。自分のイヤフォンだけに聞こえてるんじゃない?

 

ペトルーシ:ああ、これ俺のイヤフォンだけか。

 

マンジーニ、ラブリエ:(笑)

 

ルーデス:皆さん、次のアルバムまであと2年お待ちください。

 

ペトルーシ:ごめんね、みんな。

 

ルーデス:使われなかったアイディアがたくさんあったよね。

 

ペトルーシ:あった、あった。ツアーのサウンドチェックのとき出てきたアイディアとか。

 

ルーデス:スタジオで思いついたアイディアでまだ使っていないものも保存してあると思う。それもたくさんある。

 

ペトルーシ:うん。

 

ルーデス:まあそれは僕たちにとって問題じゃないね。

 

ペトルーシ:(笑)

 

ルーデス:他の問題はあるけど。アイディア不足に困ることはない。

 

ペトルーシ:2枚組のアルバムができるよ。アイディア不足とは別世界の話だね。

 

Q7  13:10~

 

ビアーズリー:そのお話がまさにオーソゴーナル(Orthogonal ?「直角の」)さん?からの最初の質問につながります。

 

ペトルーシ:怖い響きの名前だね。

 

ビアーズリー:「再びダブルアルバムを作ることを検討したことはありますか?」

 

(この時点のスタジオアルバムでは、6作目 "Six Degrees Of Inner Turbulence"(2002年)が2枚組(ダブル)アルバム)

 

ルーデス:ダブルアルバム……「ダブルアルバム」って最近はどういう意味になってるんだろう?

 

ビアーズリー:作りとして2枚あるってことではないでしょうか。

 

ペトルーシ:うん、そうだよ。

 

ルーデス:わかった、そうなんだね。

 

ペトルーシ:マテリアゥ……(発音を失敗し言い直す)マテリアル、アババ、マテリアル、の量の問題だよ。

今回のアルバムのLPは2枚に分けないといけなかったけど、長さとしては、そんなに長くならないようにしたんだ。1時間の境界線の中に収まるように。
でも、うん、ダブルアルバムを作るのは楽しいだろうね。面白いマテリアルが充分あって、75分以上とかあって、CD2枚組にできるなら。今はそういう話し合いはしてないけど、先のことはわからないよ。

 

次のアルバム "The Astonishing"(2016年)はCD2枚組になりました。全長2時間11分

 

Q8  14:15~

 

ビアーズリー:OK、イーオーエス・フォーラム(?)さんが答えを知りたい質問は「今後のライヴで何か、曲が終わるときなどに、イースターエッグ(サプライズ)的なものを期待できますか?」

 

ペトルーシ:「イースターエッグ」とは?

 

ビアーズリー:"Illumination Theory" の終わりの部分のようなもののことでしょう。

Spotify 再生時間19:15頃~19:47頃)

 

ルーデス:(突然弾き始める。そこに鍵盤があるとはわかっていなかったのでこれ自体が「イースターエッグ」)

 

皆:(笑)

 

ペトルーシ:これだよ!

 

ビアーズリー:初のライヴ演奏!

 

ルーデス:音楽のヒントでした!お金はいらないよ。というわけで、これだよ。

 

ペトルーシ:きみがなんで横に逸れていったのかわからなかった。

 

ルーデス:やろうと思ってたわけじゃないんだよ。

 

ビアーズリー:"Illumination Theory" の最後2分ぐらいのところでこれが起きるので、みんな「イースターエッグ」と呼ぶわけですよ。

 

ペトルーシ:きみは何のことを話しているのかね。

 

ルーデス:ネタバレだぞー!(笑)

 

(この動画がライヴ配信されたのはアメリカ東部時間でアルバム発売日の午後3時から。もう聴いている人もいれば、まだこれからの人も多かったことでしょう)

 

ペトルーシ:(ビアーズリー氏に)きみが何のことを話しているのかわからないなあ。

 

ルーデス:それが最終回答だね(笑)。次の質問!

 

ペトルーシ:(ビアーズリー氏に、おどけて強い口調で)俺きみに何て話したっけ!?何て話したっけ!?

 

ラブリエ:……ジーザス(笑)

 

ペトルーシ:(笑)

 

ラブリエ:チキンの燻製をしてるって話だろ(笑)

 

(ここでペトルーシ氏が意味していたのは「アルバムのネタバレをしないで」とビアーズリー氏に事前に言っていた、ということかもしれませんが、チキンの燻製をしているという話も皆に伝えていたのでしょう)

 

皆:(爆笑)

 

ルーデス:そこで何を燻製してるんだい?

 

ペトルーシ:待って!ちょっと見せたいんだけど(燻製機のリモコン画面を見せる)気温が華氏104度(摂氏40度)なんだ。チキンには安全な気温じゃない。

 

ラブリエ:じゃないね。良くないね。

 

マンジーニ:急がなきゃ。

 

ラブリエ:燻製機の温度は何度にならなきゃいけないの?

 

ペトルーシ:華氏170度(摂氏約77度)にセットしてあるんだけど、下げる(pull)のは……ってこんな話をしたくないよ(笑)

 

ラブリエ:きみなら人を誘惑(pull)できるさ。

 

ペトルーシ:チキンの羽根をむしる(pull)のならみんないつでもできるよ。

 

皆:(笑)

 

ペトルーシ:華氏164度、165度(摂氏約73度、74度)ぐらいまでなら下げられるんだけどね。FDA(Food and Drug Administration アメリカ食品医薬品局)承認の温度は確かもっと高くて華氏167度(摂氏75度)ぐらいだと思う。

 

ルーデス:バーベキューソースは何をお使いですか?(笑)

 

ペトルーシ:ソースなんか使わないぜ(笑)

 

ルーデス:ソース使わないの!?

 

ペトルーシ:特別にすり込む調味料だけだよ。

 

ルーデス:おう、すり込むのか。

 

ペトルーシ:燻製する前にすり込むのが好きなんだ。

 

ラブリエ:ガチでチキン燻製の話をしてるな(笑)

 

ペトルーシ、ルーデス:(笑)

 

ルーデス:OK、急いで次の質問に行こう。

 

Q9  16:33~

 

ビアーズリー:この質問は基本的に全員宛てだと思います。どこに行ったかな?

「ジョン・マイアング氏の歌詞がいかに尊ばれているかバンドの全員が意識していますか?そのことが、歌詞を書かなければというプレッシャーを彼にかけていますか?または、彼の歌詞に曲を捧げなければというプレッシャーをバンドにかけていますか?」

 

ペトルーシ:最後のところ何て?

 

ルーデス:最後のところが聞こえなかった。

 

ビアーズリー:(上記の質問を繰り返す)

 

ペトルーシ:なるほど。

 

ルーデス:ジョン自身が答えられると思うよ。もし特別なプレッシャーがかかっているのなら、きみが最初に答えないとだ。

 

マイアング:ああ、僕の意見としては、歌詞が分析されるのはわかっているから確かにプレッシャーではあるけど、そのポイントは通り越さないといけないし、自分で作詞すると言うよりは、ジェイムズとジョンと一緒に取り組んで、全部の意味が伝わるように、メロディとして歌えるようにしているんだ。バランスを取ることとか、そういう面は彼らが引き受けてくれるんだ。だから基本的には、そう、プレッシャーではあるけど、ゴールは本当に良いものを作りたいということで、そのほうが勝るし、それを原動力にして歌詞を書いているよ。

 

ペトルーシ氏の情報(MusicPlayers.com 2011年 など複数)によると、マイアング氏は歌詞をいつも深遠な小説のような文章で持ってくるそうで、それを歌えるようにしたり、詩として韻を踏んだりする手助けをペトルーシ氏がずっとしていたとのこと。

アルバム11作目 "A Dramatic Turn Of Events"(2011年)に収録の曲 "Breaking All Illusions" の歌詞をマイアング氏が手掛け、ペトルーシ氏の協力で仕上げた際、マイアング氏が希望して、初めてペトルーシ氏と連名で作詞者としてブックレットにクレジット。

アルバム12作目 "Dream Theater" では "Surrender To Reason" の歌詞をマイアング氏が手掛けていますが、クレジットはマイアング氏単独に戻っています)

 

ルーデス:ふーむ。

 

ペトルーシ:曲によると思う。どの曲の歌詞を書きたい?って1人1人が決めるんだ。ある曲に対して自分が合っていると誰かが感じることもあるけど、多くの場合、「ああ俺がこの曲をやるよ」とか「この曲に合うアイディアを持ってるよ」とか「俺がメロディを歌ってたからこの曲の歌詞を書かせて」とかいう感じだよ。だから、誰が歌詞を書くか決めるのに大したプロセスはないんだ。

 

ラブリエ:言葉を書く用意ができて歌詞に取りかかるための最大のステップは、まず最初に、特定の曲に対して、題材はこれであるべきだという考えを確立することだと思う。その曲からどのように心を動かされるか?曲と題材が結婚したように感じて、お互いに属しているように聞こえたら、それがまず第一歩だよ。いったん題材が決まったら、その時点では、少なくとも僕個人の場合は、歌詞を書き始めたときには、聞いた人がどう解釈するだろう?怒るだろうか?と考えてうまく行かない。そこまで来て、自分が伝えようとしているのは何なのかということに集中できるように思う。

 

ペトルーシ:ファンがジョン(マイアング氏)の歌詞に魅了されることに不思議はないと思う。公共に対して発信するとき、全体的な人柄として、僕たちの中では明らかに言葉が少ないし、歌詞も今まであまり多く書いてはいないから、ジョンから言葉が出てきたらみんなとても興奮するんだと思う。彼の歌詞は全部 "Trial Of Tears"Spotify アルバム4作目 "Falling Into Infinity"(1997年)に収録) とか "Lifting Shadows (Off A Dream)"Spotify アルバム3作目 "Awake"(1994年)に収録)とか "Learning To Live"Spotify アルバム2作目 "Images And Words"(1992年)に収録)とか、アルバムの中心となるような曲でみんなが本当に魅了されている曲の仲間ということになるんだからね。レアだし、みんなが実現を楽しみにしているということだと思う。だから、ジョンが本気で歌詞に取り組んでくれるのはすばらしいことだよ。とてもクールなことだ。

 

Q10  20:04~

 

ビアーズリー:OK、皆さんがご家族を大事にしているということはファンのほとんどが知っていると思います。皆さんご家族がいて、とてもご家族思いで、ツアー中も可能なときにはいつも一緒にいらっしゃいます。

これはディヴァーガスさんからの質問です。「ご家族の誰かが、曲やアルバムに対して客観的に批評したり、辛辣な批判をしたり、この曲は好みじゃないとか、このソロはもっと長くするべきだとか短くするべきだとか言うことはありますか?もしそうなら、どのように対処していますか?」

 

マンジーニ:僕たちが音楽について意見を交換できる最初の人たちが家族だと思う。僕たちは作った曲を誰にも聞かせていないわけだし、ごく内密な状態で作曲するから、奥さんたちや子供たちに意見を聞くし、家族は曲を聴くし、コメントするよ。だから、確実にそういうことはあるよ。

 

ペトルーシ:すばらしいことだよ。僕の妻はギターを弾くから、作曲からギターサウンド、スタイルに至るまで全部について話し合うよ。

 

(1988年にアルバム "Roadkill"(Spotify)を発表したバンド、ミーンストリーク MeanstreakはDream Theaterと交流があり、Meanstreakのギタリストであったレナ・サンズ Rena Sandsさんはジョン・ペトルーシ氏と結婚、もう1人のギタリストであったマーリン・アプッツォ Marlene Apuzzoさんはマイク・ポートノイ氏と結婚、ベーシストであったリサ・マーテンス・ペイス Lisa Martens Paceさんはジョン・マイアング氏と結婚)

 

マイクが言ったように、意見を交換できる人が家にいるわけだからね。子供たちに曲を聴かせたらフィードバックをくれるよ。この曲は好きだとかこの曲は好きじゃないとか、いろいろ。そういう意見をもらえるのは実際すばらしいことなんだ。

さっき言ったように、レナがすばらしい意見の源として家にいてくれるのは僕にとって本当に良いことなんだ。マイクが言ったように僕たちは他の誰にも曲を聴かせることはないし、家に帰ったら2人だけで「この新曲をさっきバンドのみんなに聴かせたんだけど、きみに聴かせたいんだ、どう思う?」と言って、妻は聴いてコメントをくれる。バンドメンバー以外の観察眼や意見を得られる、すばらしい方法だよ。確かに、家族はいつも全部を気に入ってくれるわけじゃない。でも、そうした意見も全部、建設的なものとして受け止めるし、意見を交換できる、音楽を知っている家族がいるのはすばらしいことだよ。

 

Q11  21:55~

 

ビアーズリー:OK、ジョーダンまたはバンド全員宛てです。

「"Illuminaton Theory" を聴いたあと、ライヴでどうやって演奏するんだろう?と考え始めました。ストリングのセクションはジョーダンが演奏しますか?またはオリジナル音源を再生しますか?」

 

ルーデス:ふーむ……(笑)。待ってもらって、どうなるか見てもらうよ。

 

ペトルーシ:(笑)

 

ルーデス:そうであろう?(高貴な感じにフランス語で N'est-ce pas? 「ネスパ?」)


ペトルーシ:(突然立ち上がりノートパソコンを持ってカメラで自分を写したまま歩きながら)きみがキーボードの中に持ってるアイコンの何かで演奏できるさ。

(燻製機のところに到着してカメラに写す)

 

ルーデス:よし、彼に交替してもらおう。

 

ペトルーシ:これが燻製機だよ。僕の後ろにあるのが。

 

ルーデス:ワオ!

 

ビアーズリー:チキンを燻製しているやつですね?

 

ペトルーシ:うん。どんな具合か見たい?

 

ラブリエ:チキン見せて。

 

ペトルーシ:どうなってるかな。(オープン!)

 

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(チキンを公開してくれたがあまり写っておらず、おでこのほうが目立っているペトルーシ氏)

 

ルーデス:チキン登場だ、見ろよあれ!

 

マンジーニ:ああー、やめてー!料理して食べる番組を観てるみたいにつらいよ!お腹すくから見たくない!(笑)

 

ペトルーシ:(笑)(元の場所に戻って座る)ジョーダン、きみが質問に答えなくていいように助けようとしてるんだけど!

 

皆:(笑)

 

ジョーダン:いやいやいや!僕が言おうとしていたのは、公演のプロダクション全体に含まれることだと思うし、謎のまま残しておいて、皆さんはライヴに来たとき体験すべきですよ、ということだよ。

 

Q12  23:22~

 

ビアーズリー:OK、ルードボーイさんからの質問です。

「皆さんが有名になったあと、オーディエンスとして参加したライヴでいちばん印象的だったものはどれですか?」

 

ルーデス:ワオ……。たぶんロジャー・ウォーターズ Roger Watersの "The Wall" だね。最高に壮大で、音楽も信じられないぐらいすばらしく、プロダクション全体も、映像効果も、本当に理性がボコボコにされるようなマルチメディア体験だった。観に行ったらぶっ飛ばされた、という感じの。僕にとっては、それだね。

 

ペトルーシ:どこで観た?Garden(ニューヨークのMadison Square Garden)だった?

 

ルーデス:あー、うん、Gardenだった。すばらしかったよ。

  

ペトルーシ:すばらしかったね。同意見だよ。

 

ルーデス:思い出していつも、プロダクションのこととか、どういう技術を使うべきか?クールとはどういうことか?と考えるんだ(笑)。参考の対象としてね。

 

ビアーズリー:他に意見のあるかたはいらっしゃいますか?

 

マンジーニ:僕はまだ有名じゃないから意見はないよ(笑)

 

皆:(笑)

 

マイアング:僕は "Time Machine" ツアーだね。Rushの。

 

ペトルーシ:あー!

 

ルーデス:おお、そうだね!

 

ラブリエ:あれはすばらしかったね、うん。

 

マイアング:完全にぶっ飛ばされたよ。すばらしかった。

 

Q13  24:40~

 

ビアーズリー:Dream Theater Forumのオーナー、ボスからジョン・マイアング氏に質問です。

「あなたの創造性を本当に引き出す、特にインスパイアされる作曲パートナーだと思うバンドメンバーがいますか?それとも、アルバムによって変わりますか?」

 

マイアング:ええと、みんなが一緒にいるときに魔法がたくさん起きて、それがすばらしいと思うよ。明らかにジョンとの歴史がいちばん長いわけだけど、本当に、みんなでひとつの部屋に入って、グループとしてどういう相互反応が起きるか、ということを僕はいちばん楽しんでいるよ。

 

Q14  25:21~

 

ビアーズリー:OK、マンジーニ氏へ、ユーザーネーム、ドリーム・チームさんから質問です。

「マイク・ポートノイのパートや曲でいちばん好きなもの、いちばん演奏して楽しいと思うものはどれですか?演奏しながら途中で止まって、わあ、すばらしいな、と思ったものがありますか?」

 

マンジーニ:"The Dark Eternal Night" が際立っているよ。僕たちがセットリストに入れる前から、僕の息子があの曲を1日に315回ぐらい再生してたんだ(笑)。特にクールだと思う。サビで1拍目にスネアが入るのが革新的だし、本当に楽しいよ。他にもたくさんあるけど、あの曲が特に際立っているよ。

Spotify アルバム9作目 "Systematic Chaos"(2007年)に収録)

 

ビアーズリー:すばらしいですね。

OK、そして謎のジェイムズ氏が出現し続けていますね。

 

(冒頭にも登場。ラブリエ氏の名前と写真を使ったアカウントの丸い画像が、動画には表示されないが、通話中の皆さんのパソコン画面に出てきている)

 

想像図

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ラブリエ:イエイ!(笑)

 

皆:(笑)

 

ペトルーシ:ジェイムズ・ラブリエ・クリスマスオーナメントみたいだな。

 

皆:(爆笑)

 

ラブリエ:いいアイディアだね!(笑)

 

ルーデス:うちのストアで売らなきゃ。

 

ラブリエ:準備を全部すぐ整えるよ。

 

ビアーズリー:「メイン」ヴォーカリストなのに「バッキング(戻ってくる)」ヴォーカリストとして入って来ようとし続けますね。

 

皆:(笑)

 

Q15  26:39~

 

ビアーズリー:OK、ホワッツ・ユア・ネーム(あなたの名前は何?)というユーザーネームのかたからです。

「ファンからの人気が高い曲になったが、作曲したときそうなるとは思っていなかった曲はありますか?」

 

ペトルーシ:"The Spirit Carries On" がそうだと思う。ライヴで演奏するといつも特別なひとときになるけど、みんなで作曲したときは、こんなに壮大なひとときを作る曲になるとは思っていなかった。もっとシンプルな曲だと思っていたんだ。歌詞の意味が本当に人々の胸を打つんだと思う。たくさんの人がそう言ってくれるよ。

きのうの夜も、"(Live At) Luna Park" DVDの映画館での上映会(DVD発売は2013年11月5日。先駆けて9月に映画館で上映された)を観に行って、たくさんの友達やファンや家族がいたんだけど、たくさんの人が「ああ、あの曲 "The Spirit Carries On"!」と言ってくれたよ。僕はOKそうか、と思ったよ。

 

ルーデス:オーディエンスの感動の大きさが曲によって違うから面白いよね。僕たちとしては本当にすばらしいと思っている曲でも、ライヴでやってみたらちょっとイマイチだったりね(笑)

 

ペトルーシ:そう、「今の曲は何?」って感じで(笑)

 

Q16  27:53~

 

ビアーズリー:OK、ええと……ジョーダン。

「以前のキーボーディスト2人に関連した曲で "Eve" と "Anna Lee" は長い間ライヴのセットリストに入っていませんが、どちらか1つ、または両方、入るチャンスはありますか?または疑わしいでしょうか?」

 

( "Eve"

シングル盤 "The Silent Man" (1994年)に収録。

初代キーボーディスト、ケヴィン・ムーア Kevin Moore( Patreon)在籍時のインスト曲。

ライヴ録音(Dream Theater公式YouTube) 1993年5月15日 アメリカ、ロードアイランド州ウォーウィック公演)

 

"Anna Lee"

アルバム4作目 "Falling Into Infinity"(1997年)に収録。

2代目キーボーディスト、デレク・シェリニアン Derek Sherinian(サイト)在籍時のピアノ伴奏が印象的なバラード。

Spotify "5 Years In A Livetime" DVDにライヴ映像収録。amazon )

 

ジョーダン:ふーむ。両方について、以前の曲がセットリストに入るチャンスは常にあると思う。僕がその曲たちにあまり慣れ親しんでいなくて、過去に1回ぐらいしか聴いていないかもしれないんだ。バンドの他のみんながこの2曲をどう感じているかもわからない。だから、決定権の大部分はバンドにあるよ。この2曲が作曲されたとき僕はいなかったから歴史を知らないわけだし。

 

ペトルーシ:ライヴで演奏したときどういう印象を与えるかにもよると思う。さっきの、ファンからの人気が高い曲の話みたいなことで、ジョーダンが言ったように、すばらしくなると思っていても大失敗してしまうこともある。

 

ルーデス:この2曲はライヴで全然やってないの?

 

ラブリエ:やったよ。

 

ルーデス:OK、そうか。

 

(ここでまたラブリエ氏の丸い画像が出てきた様子)

 

ルーデス:この「なりたがり」の画像エフェクトが言ってるのかと思ったよ!(笑)

 

ビアーズリー:"Eve" が最後にライヴ演奏されたのは'93年で、"Anna Lee" が最後にライヴ演奏されたのは "Fall Into Infinity" ツアー(1998年)です。

 

ペトルーシ:静かすぎてコオロギの歌が聞こえるね……リーン……リーン……リーン……(笑)

 

(英語の発言 "It's like 'cricket....cricket....cricket'...."

cricket はコオロギで、その鳴き声が聞こえるぐらいの「静けさ」「反応や音沙汰がない状態」も表す言葉)

 

ルーデス:コオロギが答えた(笑)

 

ペトルーシ:(笑)

 

Q17  29:19~

 

ビアーズリー:OK、この質問はジョーダンとマイク両方宛てで、フォー・トゥ・ファイブさんからです。

「初めて聴いたDream Theaterの曲やアルバムを覚えていますか?聴いたときどう思いましたか?」

 

マンジーニ:うん、僕は'90年代前半にデイヴ・マイヤーズ氏にレッスンをしていたんだけど、彼が "Images And Words"Spotify アルバム2作目、1992年)を買ってレッスンに持ってきたんだ。「このバンド聴いたことある?」って。僕は「いいや」。彼は「このカセットを聴いて感想を教えて」って。それが最初だったよ。すべてがすばらしかった。

 

ビアーズリー:ジョーダンはどうですか?

 

ルーデス:僕が覚えているのは……今座っているこの部屋にいて、良き友人クリス・アメラー Chris Amelar という名のギタリスト(ジョーダン・ルーデス初アルバム "Listen"(1993年)に参加)と一緒にいろいろやっていたとき、彼が「俺、このDream Theaterというバンドにインタヴューするんだよ。新人でホットで本当に才能があるバンドなんだ」と言うんだ。僕は「誰?」と訊いて、彼は「チェックしなきゃ」と。そして彼は当時出ていたCD "Images And Words" を持ってきて、"Take The Time"Spotify)だったと思うけど、僕に聴かせてくれたんだ。

 

僕は聴いて「わあ、めちゃくちゃタイトな演奏だな!」と思った。プログレ要素があって、それはもちろん僕がやっていることでもあったし、本当にヘヴィなところもあって、メタル要素もある。こういう技術とクリアさがあって、だけどプログレメタルの背景を持っているというプレイヤーたちを聴き慣れていなかったから、そのサウンドにしびれたんだ。だから、特別に印象に刻まれたよ。それが僕の初聴き体験だよ。

 

ビアーズリー:クールですね。僕が信じるところでは……あっ、また「バッキング(戻ってくる)・ヴォーカリスト」が来ましたね。

 

(ラブリエ氏の名前と写真を使ったアカウントの丸い画像が、通話中の皆さんのパソコン画面に見えている)

 

皆:(笑)

 

マンジーニ:「ビザロ・ジェイムズ」だ(笑)

 

(ビザロ Bizarro = スーパーマンの不完全なクローンの悪役キャラクター。

日本のWarner Brosサイトでの紹介ページ

Bizarro は「おかしな」という意味がある)

 

皆:(笑)

 

ラブリエ:メリークリスマス、みんな!メリークリスマス!

 

(この丸い画像についてペトルーシ氏が「ジェイムズ・ラブリエ・クリスマスオーナメントみたいだ」と、Q14の辺りで言っていたため)

 

ルーデス:ありがとう(笑)

 

Q18  31:14~

 

ビアーズリー:この質問はジェイムズ宛てだと思います。前回お話ししたとき、あなたが、新しいレコーディングの公式ブートレグの現在の管理担当者ということだったので。

 

ラブリエ:うん。

 

ビアーズリー:「具体的に言うと "Black Clouds (And Silver Linings)"(アルバム10作目、2009年)ツアーからのライヴ音源や、ドラマーオーディションの舞台裏映像の追加など、また公式ブートレグは出ますか?」これはダーク・チェスト・オブ・ワンダーズさんからの質問です。

 

ラブリエ:ワオ。ドラマーオーディションについてよりも、公式ブートレグについて答えるよ。僕が管理担当者と言うより、新しいものが出たら記録して、漏洩しないように管理するけど、それは僕たち全員が持ってるんだ。"A Dramatic Turn Of Events" ツアーの毎晩の録音とか。それが入ってるハードディスクを1人1人が持ってるんだよ。僕はそれを全部聴いて、どの夜のどの曲で魔法が起きたのをとらえられていると思うか、驚くほどすばらしい出来で、すばらしいグルーヴもあるか、記録をつけたんだ。ツアーの間ずっと即興演奏も起きていたわけだしね。だからツアー全体から特定の部分を選んで記録をつけたんだ。バンドの他のみんなも楽しませられると思うものをEメールで伝えた。「ツアーの音源を聴いて、いろいろな公演から、最高な出来で、俺たちが感じていること、バンドとしての俺たちを表現できていると思ったものを送るよ」と。今はその段階にいるから、将来に何でも可能だと思うよ。前回の("Black Clouds & Silver Linings" の)ツアーから何もしなかったし何もリリースしなかったという事実があるから、この("A Dramatic Turn Of Events"の)ツアーについては何か進めようという議論を始めるのは理にかなっていると思うよ。

 

("A Dramatic Turn Of Events" ツアーのライヴ音源から選ばれた13曲が "Happy Holidays 2013" と題した公式ブートレグとなり、2013年12月にDream Theaterのサイトから無料ダウンロード提供!私もゲットしました!

公式ダウンロードは終了していて、非公式なのでリンクは回避させて頂きますが、探すとファンの情報交換サイトやYouTubeにあります。

 

アートワーク:ヒュー・サイム Hugh Syme

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曲目

1. Under A Glass Moon

2012年12月4日   アメリカ、アリゾナ州フェニックス

2. Forsaken

2011年7月24日   イギリス、ロンドン

3. Peruvian Skies

2011年7月24日   イギリス、ロンドン

4. Endless Sacrifice

2011年10月26日  アメリカ、テキサス州オースティン

5. Drum Solo

2011年10月26日 アメリカ、テキサス州オースティン

6. Ytse Jam

2011年10月26日 アメリカ、テキサス州オースティン

7. The Great Debate

2011年7月24日   イギリス、ロンドン

8. Another Day

2012年7月7日   アメリカ、テキサス州オースティン

9. Through My Words - Fatal Tragedy

2011年10月7日 カナダ、ケベック州モントリオール

10. To Live Forever

2012年7月19日   アメリカ、ニューヨーク州ハッティントン

11. Learning To Live

2012年7月19日   アメリカ、ニューヨーク州ハッティントン

12. The Count Of Tuscany

2011年7月24日 イギリス、ロンドン

13. As I Am

2012年4月24日 日本、東京都渋谷

 

2021年5月31日追記

2021年5月5日Dream Theater公式ブートレグのレーベル "Lost Not Forgotten Archives" 開設が発表されました。サイト

そこからのリリースで、上記の "Happy Holidays 2013" としてデジタル配布していたライヴ録音を、アナログ盤(CD付き)"A Dramatic Turn Of Events - Select Board Mixes" として発売することが2021年5月28日に発表されました。メンバー全員のサイン入り250枚限定250ドル(!)レーベルのページ

 

 

ビアーズリー:そして "Live At Luna Park" では基本的に全曲目を撮影・録音したわけですよね。そして(2013年)11月に発売されます。

amazonの日本盤  DVD  Blu-ray )

 

そしてドラマーオーディションからのリリースをもっと望んでいる人たちのためには(アルバム12作目 "Dream Theater"の)ボックスセット(amazon)に付属のUSBに、30分にわたるマンジーニ氏とのジャムが収録されています。

つまり、これ以上の何かを得るためには、ボックスセットを買おう!

 

Q19  33:38~

 

ビアーズリー:ええと……JP(ジョン・ペトルーシ)氏宛てです。

「DT全曲の中でお気に入りのギターソロがありますか?」ユーザーネーム、スコーピオンさんの質問です。

 

ペトルーシ:お気に入りのギターソロ……うーん……難しい質問だね。スタイルがいろいろあるし。

"The Spirit Carries On" のギターソロはお気に入りのひとつだし、弾くのが楽しいよ。

Spotify アルバム5作目 "Metropolis Pt. 2: Scenes From A Memory"(1999年)に収録))

 

でも "Under A Glass Moon" のソロも弾くのが好きだよ。

Spotify アルバム2作目 "Images And Words"(1992年)に収録)

 

"Voices" のソロも。

Spotify アルバム3作目 "Awake"(1994年)に収録)

 

ルーデス: "Lie" はどう?

Spotify アルバム3作目 "Awake"(1994年)に収録)

 

ペトルーシ:"Lie" は楽しいね。

"Breaking All Illusions" も楽しい。ドロップダウンできて。

Spotify アルバム11作目 "A Dramatic Turn Of Events"(2011年)に収録) 

 

それから、あれも。名前が出てこない。ええと、あの "Falling Into Infinity"(アルバム4作目、1997年) に入ってる曲は何だっけ。ええと……

 

ルーデス: "Trial Of Tears"?

 

ペトルーシ:オーマイガー。

 

ビアーズリー: "Hell's Kitchen"?

 

ペトルーシ:違う、違う、違う。違ーう、思い出しそうなんだけど!

 

ビアーズリー: "You Not Me"!

 

ペトルーシ:……。

 

ルーデス:いったんコマーシャルへ!(笑)

 

ペトルーシ:そう、 "Lines In The Sand"!

Spotify

 

ルーデス: "Lines In The Sand" ね!はい、はい。

 

Q20  34:59~

 

ビアーズリー:OK、ジム・エクストリームさんが回答を知りたい質問です。

「新しいメドレーや、"Another Hand - The Killing Hand" や "Caught In A New Millennium" や "Schmedley Wilcox" のような、人気が高い古い曲の新しいアレンジをこれからやる予定はありますか?」

 

("Another Hand - The Killing Hand"

Spotify ライヴアルバム "Live At The Marquee"(1993年)に収録。

ライヴだけで "Another Day"(アルバム2作目 "Images And Words"(1992年)の曲)のあとに演奏していたインストが "Another Hand" と名付けられた。

それに続けて "The Killing Hand"(アルバム1作目 "When Dream And  Day Unite"(1989年)の曲)を演奏するセット。

 

"Caught In A New Millennium"

Spotify ライヴDVD&アルバム "Live Scenes From New York"(2001年)に収録。

"Caught In A Web"(アルバム3作目 "Awake"(1994年)の曲) と "New Millennium"(アルバム4作目 "Falling Into Infinity"(1997年)の曲)を合体させたライヴのみのアレンジ。

 

"Schmedley Wilcox"

Spotify ライヴDVD&アルバム "Chaos In Motion 2007-2008"(2008年)に収録。

以下5曲のメドレー。

"Trial Of Tears"(アルバム4作目 "Falling Into Infinity"(1997年)の曲)

"Finally Free"(アルバム5作目 "Metropolis Pt. 2: Scenes From A Memory"(1999年)の曲)

"Learning To Live"(アルバム2作目 "Images And Words"(1992年)の曲)

"In The Name Of God"(アルバム7作目 "Train Of Thought"(2003年)の曲)

"Razor's Edge"(アルバム8作目 "Octavarium"(2005年)の曲)

 

"Schmedley Wilcox"「シュメドレー・ウィルコックス」とビアーズリー氏が言ったとき、ペトルーシ氏とルーデス氏は笑い、ラブリエ氏は「ジーザス」と言っています。何か語源や思い出があることが感じられます。

 

こうしたメドレーはマイク・ポートノイ氏が在籍時に主導しておこなわれ、ペトルーシ氏はメドレーがきらいだということがファンの間ではずっと知られていたようです。

 

"Schmedley Wilcox" はメドレーを構成している曲名を合わせた題名ではないので、何が由来なのか気になるのですが、英語で、何かを嘲笑・批判するとき、その言葉を1度言ったあと、同じ言葉の頭に "Schm-" や "Shm-"(発音「シュム」)をつけてもう1度言うという方法があると知りました。"Medley"「メドレー」の場合 "Medley-Schmedley"「メドレー・シュメドレー」となります。

 

そしてググると、フロリダにある(この投稿をしている2020年12月現在)Schwam-Wilcox という名前が入った弁護士事務所がヒットしました。

 

それで思い出すのは、Dream Theaterアルバム "Metropolis Pt. 2: Scenes From A Memory"(1999年)で、プロデューサーのテリー・ブラウン Terry Brown氏が催眠術師の声を演じ、その音声がライヴツアーで使われ始めてから使用料を要求し、Dream Theater側と裁判沙汰になったという事件です。Dream Theater側がお金を支払うことになったようです。

この裁判に関わった弁護士さんの事務所がそこだったのだろうか???と思いました。

 

そう思ってメドレーの曲名を見ると、"Trial Of Tears" の "Trial" はまさに「裁判」という意味があります。しかも "Of Tears"「涙の」。続いて "Finally Free" 「ついに自由」、"Learning To Live"「生きるための学習」、"In The Name Of God"「神の名のもとに」アメリカの法廷での証言者は、キリスト教など神を持つ宗教の信徒である場合にはその聖典の上に手を置いて、神のもとに真実を証言することを宣誓します)、"Razor's Edge"「カミソリの刃/危機/きわどい分かれ目」……どうもこの「弁護士事務所の名前説」が合っているのではないかと思います!違ったらすみません!)

 

ペトルーシ、ルーデス:(ビアーズリー氏が "Schmedley Wilcox" と言ったのを聞いて)(笑)

 

ラブリエ:ジーザス(笑)

 

ペトルーシ:誰宛ての質問?ジェイムズ?

 

ビアーズリー:皆さんです。

 

ペトルーシ:誰が答えてもいいんだね。

……これを隠さずに言ってしまってもいいかな?僕はメドレーがきらいなんだ。メドレーには耐えられないんだ(笑)

 

ラブリエ:うむ。僕も同意しなければならない。ただの「チラ見せ」だよね。満足は得られない。

 

ペトルーシ:うん。Rushを観に行ってメドレーをやられた日には(笑)ある歌を歌ってたよ。メドレーがいやだったから。バンドがメドレーをやるときいやがるための歌。

 

(ここで誰かと同じ家の中にいるらしき女性の笑い声がちょっと聞こえる)

 

ルーデス:(笑)

 

ペトルーシ:歌を忘れたけど(笑)。みんなはメドレー好き?

 

ルーデス:……あまり好きではないね。って、ライヴのオーディ(通信不具合で音が揺れる)……エンスの声が聞こえるよ。

 

ペトルーシ:ライヴのオーディエンスの声が聞こえる、って?

 

ルーデス:うん、こんな風に……

 

ラブリエ:笑い声のことだよね。

 

(ルーデス氏の言う「オーディエンスの声が聞こえる」とは「この通話参加者の周囲にいる人の声が聞こえる」という意味だった)

 

ビアーズリー:ああ、わかりました。ちょっとお待ちください。

(家の中に向かって)ペニー、きみの笑い声がみんなに聞こえてる(笑)

 

ペニーさん:(何か言い返す)

 

ペトルーシ:ペニーのほうではきみの言うことを聞かない(笑)

 

ラブリエ:あら~♪

 

ルーデス:きみの声はライヴのオーディエンスに届いてないぞ!(笑)

 

ビアーズリー:彼女はドラッグをキメて観てるな(笑)

 

ルーデス:(The Beatles "Penny Lane"『ペニー・レイン』のメロディを鍵盤で演奏)

 

公式ビデオ  ポール・マッカートニー Paul McCartney 氏が少年時代を過ごした「ペニー・レイン(ペニー通り)」のことを歌った曲。

ルーデス氏が演奏した場面では「ペニーが我が道を行っている」という意味にも取れます)

 

ペトルーシ:あはは!

 

ビアーズリー:ぶはははははは!!!

 

ラブリエ:ジーザス(笑)

 

Q21  36:45~

 

ビアーズリー:OK、サイバー・ドラマーさんから、皆さん3人、じゃなかった、皆さんへの質問です。

 

ルーデス:(画面を指さして人数を数える)ああ(笑)

 

ビアーズリー:2033年に(この配信は2013年なので20年後)お孫さんたちにご自身のキャリアから体験を語って聞かせるとき1つだけ選べるとしたら、どれにしますか?」

 

ペトルーシ:ワオ。「サイバー・ドラマー」だから僕たちの頭に入ってくるぞ。

 

ルーデス:その話すときの需要にもよるな。面白おかしく話していて孫たちを笑わせるなら、メキシコシティでのライヴを選ばざるを得ない。僕の水圧式キーボードスタンドが固まってずっとこんな風に(斜め)弾いてた(笑)

 

(2011年12月10日 "A Dramatic Turn Of Events" ツアーのメキシコ、メキシコシティ公演。

セットリスト (Setlist.fm)

いつ固まったんだろうと思ってYouTubeで観客撮影動画を拝見していくと、全15曲でまだ前半と言える6曲目、しかも "The Ytse Jam" の最中とかいう駄目オブ駄目なときに固まっていました。(動画 

11曲目 "Forsaken" を始める前にラブリエ氏とペトルーシ氏が直してくれようとする姿も見られます。(動画

マンジーニ氏とマイアング氏がコミカルな演奏で場をつなぐという超レア場面!そして結局ルーデス氏がForsaken。

セットリストと動画の投稿者の皆様ありがとうございます!)

 

マンジーニ:あれは笑えた(笑)

 

ルーデス:(笑)

 

マンジーニ:僕はトラウマ的なことしか覚えてないけど、7歳のとき結婚披露宴でドラムソロをやれと言われて脱走したんだ。通りを駆け抜けて木に登った。

 

皆:(笑)

 

マンジーニ:いとこたちがみんなでわめきながら僕を引きずり下ろした。あれは忘れないよ(笑)

 

ペトルーシ:それは本当に笑えるな。

とても思い出に残っているのは "Score" DVD(『スコア ~ フル・オーケストラ・ライヴ 2006』(2006年)。Dream Theater 20周年記念ライヴ作品。amazon )を撮影したときだよ。あのラジオシティ(ニューヨークのRadio City Music Hall)での撮影はすごく特別だった。

 

ルーデス:DVD撮影のときって、その周辺の日々にすごく熱気があって、僕たちの生活全般がとても思い出に残るよね。

僕が個人的に覚えているのは "(Live At) Budokan" DVD(『ライヴ・アット武道館』(2004年)amazon DVD  Blu-ray )のときだよ。 これまたクレイジーでおかしな事件のせいかもしれないけど。ステージに上がって演奏を始めようとしてキーボードを見ると全然違うサウンドが入ってた(笑)

まあ絶対すぐには忘れないことだよね(笑)

 

ペトルーシ:オーマイガー。

活動を始めたばかりの頃のことを話すのも面白いよね。バンに乗って初ツアーに出たときのこととか。バンがみんなの家に迎えに行って拾って、自分たちで運転して、居眠り運転しかけて、何も食べないで、寝ないでステージに上がってさ。覚えてるけど、ニューオーリンズまで何時間も何時間も運転して到着して10人ぐらいの人たちのためにライヴしたりさ。そういうことを話すのって楽しいよね。今、僕たちが結果的に達しているところまでどうやって来たかということを物語ってくれる。

 

ビアーズリー:ジェイムズとJM(ジョン・マイアング)氏は何かありませんか?

 

マイアング:僕にとっては人生全般についての問いで、大きな意味があることばかりで、1つだけの出来事を選べないよ。

 

ペトルーシ:最近の出来事で、僕たち全員にとって際立っていると思うのはグラミー賞の授賞式に行ったことだね。

 

(第54回グラミー賞(2011年が対象)で「ベスト・ハードロック/メタル・パフォーマンス」部門に、Dream Theaterのアルバム "A Dramatic Turn Of Events"(2011年)の曲 "On The Backs Of Angels"Spotify 公式ビデオ)がノミネートされました。受賞はしませんでしたが、2012年2月12日にロサンゼルスで開催された授賞式にDream Theater全員で出席。

 

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(写真:撮影者さん不明。 Jordan Rudess Facebook より。モバイルデバイスからの場合、写真ではなくルーデス氏のFacebookのトップに飛ぶかもしれません。しかし「写真」コーナーにあります! )

  

そして第56回グラミー賞(2013年が対象)では「ベスト・メタル・パフォーマンス」部門に、アルバム "Dream Theater"(2013年)の曲 "The Enemy Inside" (Spotify)がノミネートを受けました。受賞はせず。2014年1月26日の授賞式開催時Dream Theaterは欧州ツアー中のため出席せず。

グラミー賞サイトのアーティストページ

 

みんな家族も連れて来られたし。マイクは小さな子供たちを連れて来られなかったけど。みんな妻や子供たちやツアーマネージャーとその奥さんも連れて来られて、本当にクールなことだったよ。僕たちが以前にはしたことがなかった体験だった。ノミネートが初だったからね。何がなんだかよくわかってなかったけど、すごく楽しかったよ。明らかに際立ってる体験だよ。

 

マンジーニ:同意見だよ。

 

ルーデス:ジェイムズ、きみの話は?

 

ラブリエ:記憶をひっくり返してるんだけど、僕が今でも覚えているのは、前にも言ったことがあるけど、"Awake" ツアーに出る直前にジョーダンがオーディションに来たときのことだよ。バンドに加入はしなかったんだけど、Foundationでの1回限りのショウに参加してくれた。

(1994年9月9日 カリフォルニア州バーバンクで開催のフェス セットリスト(Setlist.fm) )

 

僕たちがヘッドライナーだったけど、あるギタープレイヤーがギターに火を放ち

 

(Foundation Forumの Wikipedia(英語) でわかる参加者を見る限り、それはイングウェイ・マルムスティーYngwie Malmsteenではないかと思われます)

 

ペトルーシ:ぶはは!

 

ルーデス:そうだった、そうだった。

 

ラブリエ:僕たちは午前3時までステージに上がれなかった。そんなことになって実質的にオーディエンスを全部失ってしまった。僕たちはその夜11時とか10時半とかに出演予定だったのに、消防関連ですべてが午前3時まで遅れたんだからね。

 

でも、ニューヨークでやったオーディションにきみ(ルーデス氏)が来たときのことを今でも覚えてるんだ。僕は同じ部屋に座ってて、アゴが床につくぐらいあんぐりしながら「何これ」って。この人はうちのワルどもに小便ひっかけたくなるんじゃないか(笑)、モーツァルトが部屋に入って来たみたいだ!って。

 

ペトルーシ:覚えてる。

 

ラブリエ:そしたらどうだ、きみ(ルーデス氏)はバンドに加入しなかった。僕たちを残して去ってしまった。

 

ルーデス:協奏曲を書く仕事があって戻らないといけなかったんだよ(笑)

 

皆:(笑)

 

ルーデス:でも戻ってきたよ!しばらくして正気に戻ったんだ。

 

(ルーデス氏はDream Theaterへの加入オファーを3度ぐらい受け、加入できなかったタイミングがあったあと、1999年発表のアルバム5作目 "Metropolis Pt2: Scenes From A Memory" から参加)

 

ラブリエ:それが僕の記憶の中では際立ってるね。

 

ビアーズリー:あの夜のことで僕が覚えているのは、すごく風が強い夜で、ステージじゅうの紙類なんかがぶっ飛ばされそうになっていて、皆さんがそれを元の場所に留めようとしていたことです。

 

ルーデス:それは僕の最初の公演だよ。Dream Theaterに加入したあとの。あれは……僕たちは一体どこにいたんだ?野外公演で、大きな会場で、僕は紙の楽譜を置いていて……

 

ビアーズリー:ああ、あれはFoundation Forumではなかったですね。

 

ラブリエ:そう。あれは "Scenes From A Memory" のツアーだよね。

 

ルーデス:ヨーロッパかどこかだったね。

 

ラブリエ:うん、うん。

 

ルーデス:本当にめちゃくちゃ風が強かった。

 

ペトルーシ:あのライヴは覚えてるよ。

 

ルーデス:笑える思い出だね。Foundation Forumで、名前は出せない某ギタリスト氏が謝りに来てくれたときのことも覚えてるよ。

 

ペトルーシ:あはは!

 

ルーデス:いろいろ言いながら部屋に入ってきて、僕たちの出番が3時間も遅れる羽目になった理由を説明してくれ始めた。煙がたちこめていたからだ、とかいうことだったけど(笑)


ラブリエ:うん、うん。そうだったな……(笑)

 

マンジーニ:ワーオ。みんなが話しているのを聞きながら、トラウマ的なことがたくさん頭の中をよぎって行くよ。オーマイガー。同じような、恐ろしいことだよ。

いい意味で思い出すのは、もちろん他でもないDream Theaterのオーディションだよ(笑)。あれは絶対忘れないよ。記憶に刻まれて消えないけど、いい意味でね。

 

(初代ドラマーのマイク・ポートノイ氏が2010年9月脱退。バンドは直ちに再建に向かい、凄腕ドラマー7人を集め10月にオーディション実施。ドキュメンタリー映像 Episode 1, 2, 3を2011年4月YouTubeで公開。

マンジーニ氏は Episode 1Episode 3 に登場。

日本語字幕つきの映像が アルバム "A Dramatic Turn Of Events" スペシャル・エディション(2011年9月発売)付属DVDに収録されています。amazon

 

マンジーニ氏がオーディションにかけた思いはインタヴューでも知ることができます。

当ブログでの和訳 "DRUMHEAD" 2011年5/6月号 や DRUM! サイト 2011年5月

 

僕が初めてヨーロッパでライヴをやったとき、1993年でアナイアレイター Annihilator のライヴだったけど、ヘヴィメタルの観衆に向かって演奏するのがこんなに楽しいなんて信じられなかった。ステージに行く前、分厚いセメントの壁を通して、みんなが叫んでいるのが聞こえるんだ。あの体験にはぶっ飛ばされたよ。あの生活にまた戻ろうとしているとわかったから、Dream Theaterの仕事を得たときあんなに感情があふれ出したんだと思う。

 

ルーデス:うん、うん……。

 

マンジーニ:本当の夢だったし、本当の喜びだったんだ。良い思い出だよ。(親指を立てる)

 

Q22  43:13~

 

ビアーズリー:OK、誰からともなく何回もきかれていることで、僕も興味があるのですが、"A Dramatic Turn Of Events" のドラムパート作曲過程に、マイク(マンジーニ氏)、あなたが参加したかということについてさまざまな憶測がありますが、ジョン(ペトルーシ氏)がプログラムで完成させて、あなたはその通りに演奏しただけなのですか?それとも、彼はごく基礎的なトラックをプログラムしただけで、あなたが拍子に合わせてドラムパートのすべてを作ったのですか?

 

マンジーニ:彼(ペトルーシ氏)がすべてをプログラムしたんだよ。で、スプレー缶を持って座ってて、僕が全部その通りに演奏しなかったらプシーッ!って(スプレーを噴射する動作)

 

皆:(笑)

 

マンジーニ:ジョンが基礎的なドラムマシーンのパートを僕に送ってくれたんだ。バンドがどういうふうに考えているのか、彼がどういうふうに考えているのか、フィーリングを理解するのにとても助けになったよ。合流して一緒にドラムパートを構築していったときには、僕の記憶が正しいなら、終わったときには僕たちの両方が「よし、いいね。クールだね。できたぞ。OK」って言い合っていたよ。チームで努力した結果だったよ。そうだよね?ジョン。

 

ペトルーシ:その通り。彼はすばらしかった。僕たちがスタジオでリフやすべてを作曲したとき、ドラムパートは基礎的なスケッチとして思いついたものだった。そして僕なりに優れたドラマーの理論を適応させてみたりして、やっていくにつれて良くなったよ(笑)。「ちょっと待った、みんな!」とか言ってね。より複雑にできる余地はあったけど、ほとんどの部分で、フィールとビートは決まっていたんだ。

 

ルーデス:そう、そう。

 

ペトルーシ:そしてそれをマイクに送って、彼に反応を返してもらったんだ。そして彼が来たとき、彼は全部を覚えてくれていたけど、本物のドラマーなんだから僕の案よりずっと良いものを演奏できるわけだよ。

 

ラブリエ:その通り。

 

ペトルーシ:明らかにずっと良い演奏を彼はしてくれた。いつかできたら面白いと思うんだけど、僕たちは曲全体のデモを作ったから、ドラムマシーン版と本物ドラム版を聴き比べられるようにしたら楽しいブートレグになるだろうね。

 

ルーデス:(笑)

 

マンジーニ:そうだね!

 

ペトルーシ:しかしマイクは信じられないぐらいすばらしかった。僕がひとつ覚えているのは、きみが演奏したものは全部キープ案でしかなくて「OK、できるよ」とかいう感じだったのに、なんでかわからないけど、いざ本番になるとずっとひとつもミスせずに全部演奏できて、全部のテイクが完璧なんだ。あれどうやってるの(笑)

 

マンジーニ:(笑)僕は用意ができているんだよ。

 

ペトルーシ:(笑)

 

マンジーニ:例外で、僕がひとつ覚えているのは、きみがプログラムして僕は演奏したかったやつだけど、僕が人生で聞いた中で最速のものをきみはプログラムしていた。"Bridges In The Sky" の最後のところで。ドゥルルルル、ってこれぐらいのテンポだけど、きみは更に上げて1拍に64音みたいなプログラムをしていて、ドゥルルルル!って(笑)(一瞬で通り過ぎるものを見送るように顔を左右に動かす)あれは演奏したかったよ。

("Bridges In The Sky" (Spotify) にそのようなドラムは含まれていないので、ペトルーシ氏のプログラムが無茶すぎて実際は演奏していないということだと思われます)

 

ペトルーシ:明らかにマイクが演奏したものは僕がプログラムしたものより5億兆倍も優れていたよ。僕のプログラムは基礎的なものでしかなかったけど、フィーリングを描き出していたんだ。良い例は、"Breaking All Illusions"(Spotify)で、マイク、きみが「Coldplayみたいなビート」と呼んでいたやつだよ。僕たちが求めていたフィーリングを描き出していて、それをきみが実現してくれたんだ。

 

マンジーニ:僕がレコーディングしている最中にもドラムマシーンのパートを参照していたよ。ジョンが基礎的なフィーリングをわかっているわけだから、もし僕がそこから逸れすぎたら彼が外側から評価できるようにね。

 

ルーデス:ラッキーなことに、それはもうやらなくていいよね。

 

ペトルーシ:その通り。

 

ルーデス:ジョン、きみのドラムマシーンの技術がなまっていることを心配しているよ。

 

ペトルーシ:ああ、すっかりなまっちまったよ。落ちたね(笑)。

ドラムマシーンは楽しかったよ。けどパソコンに向かってかがみ込むから背中が痛くなる。理論はとてもよく学べたよ。

 

Q23 47:22~

 

ビアーズリー:OK、皆さん今日の予定が他にもあると承知していますので、もう少し質問させて頂いて終わりです。

 

ペトルーシ:日焼けしてる!座ってる場所のせいで。

 

ビアーズリー:充分な温度を保つためにそこに温度計測機を置いてるんですよね(笑)

 

ペトルーシ:(笑)

 

ビアーズリー:「音楽以外で、学校での好きな科目は何でしたか?バンドの中に隠れ科学者だとか歴史学者だとかいう人がいますか?

それを楽しんでいることによって、何らかの形で音楽の内容に影響していると思いますか?」

 

(この質問の間にルーデス氏の本人映像が消え写真になる

 

DT全員:(誰から答えていいか見計らっているような沈黙)

 

ペトルーシ:みんな一斉にしゃべるなよ?(笑)


マンジーニ:僕は微分積分がとても好きだったよ。パズルみたいだったから。実際に何をしているのか、それがどういう意味なのかわかっていなくても、パズルを解くみたいだった。そのおかげで、すべてのことについて、どうやったらそれが機能するのかと考えるようになった。それが基礎みたいになってずっとあって、そこに戻ってくるんだ。音楽への影響としては、常に物事の割合について考えているよ。自分の考え方をどれぐらい変えたらいいかとか、そういうこともね。自分でコントロールできてはいなかったんだけど、単純に好きだったんだ。さっきも言ったように微分積分で成績が優秀だったわけじゃないんだけど、好きだったんだ。考え方について研究するようになったし(背後にあるドラムセットを示す)本当に深いところまで影響していて、どうやったら僕がうまく動けるのか、あれ(ドラムセット)がうまく機能するのか考えているよ。というわけで、僕は微分積分が楽しかったし、今でも影響しているよ。いい方向でね。だといいんだけど。

 

ペトルーシ:僕は作文と美術だね。とても熱中して、一時は絵具を使った絵画と線描画に本当に熱中していたよ。それから作文。宿題で短い物語を書くやつとか、創造的な作文とか、そういうやつだよ。そういうコースを取っていたんだ。大好きだったし、歌詞を書く上でとても助けになっているよ。Majesty(Dream Theaterの前身バンド)時代に初期の絵やロゴを描いたりもしたよ。僕のドラムマシンの技術と同じように、絵の技術もおさらばになってしまったけどね。

 

マンジーニ:あ、学校でランチの時間はすごく好きだったよ!(親指を立てる)

 

ペトルーシ:ランチ!ナイス(笑)

 

ペトルーシ氏が回答している間にルーデス氏の写真も消えて完全消失

 

ビアーズリー:ジョーダンを戻したいのですが……

 

マンジーニ:他の人の回答は?

 

ラブリエ:僕は地理と歴史に熱中していたよ。地図に魅了されていたよ。僕たちが住んでいるこの惑星のことをいつも知りたかった。全部がそこで起きていて、全部がそこに位置しているわけだからね。歴史については、北米の先住民族のことを学ぶのが好きだった。魅了されていたよ。その2つが、僕がハイスクール時代を通して本当に楽しんだ科目だよ。

 

ビアーズリー:ジョーダンが消えてしまったので、それを知らせるメールを彼に送りました。戻ってきてくれるといいのですが。

JM(ジョン・マイアング氏)、あなたの回答はどうですか?

 

マイアング:歴史や科学が良かったんだけど、そんなに没頭はしなくて、放課後にジョンと一緒に次のIron Maidenのカバーとかをやりたいと思っていたよ。

  

皆:(笑)

 

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ジョン・マイアング氏が冗談を言った(しかもドヤ顔)という大事件発生!!!!!記念撮影!!)

 

マイアング:あとになって考えてみると、歴史かな。

 

ビアーズリー:OK....

 

(ここでまたラブリエ氏の名前と写真を使ったアカウントの丸い画像が、通話中の皆さんのパソコン画面に出た模様)

 

マンジーニ:「ビザロ・ジェイムズ」だ!

(Q17の辺りでもマンジーニ氏が言っていた表現。

ビザロ Bizarro = スーパーマンの不完全なクローンの悪役キャラクター。

Bizarro は「おかしな」という意味がある)

 

ペトルーシ:ああ、「ビザロ・ジェイムズ」また出た!

 

ラブリエ:メリークリスマス!

(この丸い画像についてペトルーシ氏が「ジェイムズ・ラブリエ・クリスマスオーナメントみたいだ」と、Q14の辺りで言っていたため)

 

マンジーニ:(笑)

 

ビアーズリー:ジョーダンはどこに隠れているんでしょうか……。

 

ラブリエ:(笑)

 

マンジーニ:ジョーダンが吹っ飛んじゃった。

 

Q24  51:16~

 

ビアーズリー:XJデントンさんからの質問です。「もし完全に自由に選べるとしたら、いちばん一緒にツアーしたいのはどのバンドですか?」今まで一緒にツアーしたことがないバンドで。

 

ペトルーシ:おお、これは……。

 

ラブリエ:僕はDeftonesの最新アルバムの "Koi No Yokan"Spotify)を聴きながらワークアウトしてたんだ。あのバンドが好きなんだよ。とてもすごいバンドだし、メロディが驚くほどすばらしいし、曲もすばらしいし、彼らの音楽にあるダイナミクスが好きなんだ。彼らと一緒にツアーできたらすばらしいだろうと思う。僕はたぶん彼らの出番を毎晩観ると思う。これが僕の選択だよ。今の時点でね。Deftonesが僕の琴線にすごく触れているよ。

 

ペトルーシ:僕はぜひRushMetallicaとツアーしたいね。彼らとツアーできたら信じられないぐらいすばらしいだろうね。

 

マンジーニ:Vixenとツアーできたら楽しいと思う。

 

ペトルーシ、ラブリエ:Vixen!

 

ビアーズリー:特に、彼女のファーストネームを忘れてしまいましたが(Roxy)ドラマーの姓がPetrucciですからね。

 

ペトルーシ:そう、そう。

 

ラブリエ:OK、もう回答はないかな?

 

ペトルーシ:他にはない?

 

Q25  52:37~

 

ビアーズリー:次の質問ですが、ジョン(ペトルーシ氏)、あなたが Facebookに写真を投稿 していたように、今回リリースの新アルバムは HDtracks(高音質で音楽を提供するウェブサイト)からのリリースがあるのですよね?

 

ペトルーシ:うん、その通り、リリースがあるんだ。

( HDtracks版 "Dream Theater" )

 

すばらしいことだよ。テレビや映画なんかの他のメディア全部、それから電話やカメラでさえも、より高品質に、高画素数に、高解像度に、となっていて、全部の技術がどんどん良くなっているけど、それは全部見ることに関するもので、音楽はいまだに16ビットのCDを買うとか、ダウンロードとか、圧縮トラックとか、ストリーミングとか、他の何でもだけど、そういう状態なのは奇妙なことで、遺憾に思うことでもある。でも僕たちがレコーディングしていたときは、高音質で、いちばん高いサンプリングレートでレコーディングしていたんだ。で、その音質で聴けるのは僕たちだけだった。ミックスを聴き返すときとか、マスタリングスタジオにいるときとか、マスタリング音源の大容量ファイルをダウンロードするときとかにね。その音質で聴ける人は他に誰もいなかった。だから、レコーディングしたままの音質で聴ける機会を消費者に与えてくれるHDtracksはすばらしいよ。最もクリアな最高の音質でね。レコーディングしたままのすべてのニュアンスや細部を聴ける。だから、すばらしいよ。そう、HDtracksからこのアルバムをリリースしてくれるし、Roadrunner(当時の所属レーベル)からのリリースもあるよ。

 

ビアーズリー:将来に出るアルバムもですか?

 

ペトルーシ:うん、そうだよ。

 

ビアーズリー:すばらしいですね。

 

ペトルーシ:うん。とてもクールなことだよ。その違いといったら信じられないよ。パソコンとか何でもだけど、イヤフォンでMP3音源を聴き慣れているところに高音質版を聴くことほどすばらしいことは他にないね。

 

ペトルーシ氏が回答している間に、ルーデス氏が戻って来ようとしているらしきシマシマ模様が出現。ルーデス氏のいる部屋の映像が一瞬だけ見えてまたシマシマ模様に戻る)

 

ビアーズリー:ジョーダンが戻ってきたようですがクスリでトリップしているようです。

 

皆:(爆笑)

  

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ラブリエ:まあ俺たちの中に誰かクスリ中毒でトリップしに行かなきゃいけない人がいるとしたらジョーダンだな(笑)

 

皆:(笑)

 

ペトルーシ:彼は輪廻転生してるぞ。

 

マンジーニ:レイ、きみに先を越されたよ!何か面白いこと言おうとしてたんだけど!

 

ルーデス:(声だけ)みんな聞こえる!?

 

ビアーズリー:聞こえるんですが……

 

マンジーニ:(笑)

 

ビアーズリー:シマシマになって見えていません。

 

ラブリエ:ジョーダン、医者に診てもらったほうがいいぞ。体調がいいように見えない。

 

ルーデス:(声だけ)これ新しいiPhoneのコマーシャルにならないかな!

(消える前はパソコンを通して参加していたが、このときはiPhoneを通して参加している)

 

皆:(笑)

 

ペトルーシ:きみのオーラなら見える。

 

ルーデス:これでもっとよく見えるはずなんだけど……ちょっと……(途切れる)……を演奏……

(映像が現れ、ルーデス氏がいる部屋のパソコン画面が見える)

 

ビーアーズリー:パソコン画面がまず見えましたよ。

 

ラブリエ:バンドで最も技術に強いメンバーに問題が起きているという皮肉。

 

ルーデス:皮肉だねー。

(左手にiPhoneを持って撮影しながら右手でキーボードを演奏。おそらく当時のiPhoneコマーシャルの音楽?)

 

ラブリエ:おお演奏してる。

 

ペトルーシ:(笑)

 

ルーデス:カメラが機能してるね!こっち向けたら僕が見えるでしょ?

 

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ペトルーシ:いた。

 

ラブリエ:ああ、いた。

 

ビアーズリー:では、そろそろ終わりになるのですが……あっ、バッキング・ヴォーカリストがまた来ましたね。

(ラブリエ氏の名前と写真を使ったアカウントが何回も「戻ってくる」(バッキング)ので、ラブリエ氏が「リード・ヴォーカリスト」であるのに対し、この謎のアカウントが「バッキング・ヴォーカリスト」という呼称になった)

 

ペトルーシ:来たね。

 

ラブリエ:~♪(一瞬何か歌う)

 

ペトルーシ:みんな質問ありがとう。もっとたくさんあるから、ぜひまたやりたいよ。

 

ルーデス:グランド・フィナーレに間に合ってうれしいよ!

 

ペトルーシ:そうだね!

 

ビアーズリー:そうですよ!

 

ペトルーシ:チキンの温度を見たい?

 

ビアーズリー:終わる前にチキンの温度をチェックしましょう!


ペトルーシ:(燻製機のリモコン画面を見せる)見える?こう向けたらいいかな?

 

ラブリエ:おお、華氏335度(摂氏約168度)。

 

ペトルーシ:これはグリルの温度だ。出てくるから待って。(画面が変わる)"PROBE"「計測」って書いてあるよね。これだよ。

 

ラブリエ:華氏158度(摂氏70度)。

 

ペトルーシ:ディナーの用意はほぼできてるよ。

 

ルーデス:ちょうど時間だね。

 

ラブリエ:完璧、完璧。

 

ビアーズリー:このQ&Aの時間の計画は完璧でしたね。

 

ペトルーシ:右耳の左側が日焼けした(笑)

 

ビアーズリー:皆さん、どうもありがとうございました。

 

ペトルーシ:ありがとう、すばらしい仕事をしてくれたよ、ミスター司会者。

 

ラブリエ:うん、どうもありがとう。

 

ルーデス:ありがとう。

 

マイアング:うん、ありがとう。

 

マンジーニ:ありがとう。

 

ペトルーシ:ジェリーとDT Forums.orgのみんなも、全部をアレンジしてくれてありがとう。参加してくれたみんな、どうもありがとう。ボス、みんな。すばらしい仕事ぶりだったよ。

 

ルーデス:クールだったよ。じゃあね、みんな。

 

ラブリエ:OK、またね、みんな。

 

ビアーズリー:もしまだなら、新アルバムを買ってくださいね!Dream Theater.net("BUY ALBUM" から各種デジタル版へリンク)と iTunes で買えますよ。

amazonの日本盤 HDtracksの高解像度デジタル版

 

ペトルーシ:今日(2013年9月24日)発売だよ!

 

ラブリエ:クールだね。じゃあね、みんな。

 

Mike Mangini インタヴュー和訳 2013年8月 Lithium Magazine

初出:2013年9月 別ブログで投稿

 

【背景情報】

 

ドリームシアター Dream Theaterサイト)創立メンバーでありドラマーのマイク・ポートノイ Mike Portnoy が2010年9月8日、脱退を発表。

 

Dream Theaterはバンド再建のため、凄腕ドラマー7人を集め2010年10月に新ドラマーオーディションを実施。

その模様をドキュメンタリー映像に収録し2011年4月YouTubeで公開。

 

Episode 1 動画 :マイク・マンジーニ Mike Mangini

Episode 2 動画 :デレク・ロディ Derek Roddy、トーマス・ラング Thomas Lang、ヴァージル・ドナティ Virgil Donati、マルコ・ミネマン Marco Minnemann

Episode 3 動画 :アキレス・プリースター Aquiles Priester、ピーター・ウィルドアー Peter Wildoer、合格発表

 

日本語字幕付きの映像がアルバム "A Dramatic Turn Of Events" スペシャル・エディション日本盤(2011年9月発売)(amazon)付属DVDに収録されています。

 

上記YouTubeやDVDではカットされているマイク・マンジーニとのジャム演奏の映像を収録したUSBがアルバム "Dream Theater" ボックスセット(2013年9月発売)(amazon)に付属しています。

 

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My Japanese translation of the Mike Mangini (website) interview.

The original English interview: Lithium Magazine website, August 28th 2013

The original page doesn't exist anymore but partly quoted at Roadrunner Records website.

Interviewer: Mike Bax

  

マイク・マンジーニ Mike Mangini(サイト)インタヴューの和訳です。

原文:アメリカ(おそらく)のサイト Lithium Magazine で2013年8月28日公開

原文ページは現在なくなっていますが、Roadrunner Records のサイト に一部引用が残っています。

インタヴュアー:Mike Bax

 

序文

 

Dream Theaterの紹介を書こうとすると、自分の考えをまとめることもできない。Dream Theaterは、ほとんどすべてのミュージシャンが技術面で追いつけず、演奏できるか不安を覚えるような音楽を創り続けて30年に迫ろうとしている。今までに創り出してきたアルバムのすべてにおいて、ミュージシャンとしての非常に高い技術水準を示している。

 

数年前(訳注:2010年)、創立メンバーのマイク・ポートノイがバンドを脱退した。インターネットから嘆きの叫び声が本当に聞こえそうなほどで、Dream Theaterファンの間ではそれはそれは大変な混乱だった。Dream Theaterは、ポートノイの後任として、バークリー音楽大学の教授、マイク・マンジーニを見出した。長年のパーカッショニスト [そしてパーフェクショニスト(完璧主義者)]、マンジーニは、Dream Theaterの一員となるチャンスに文字通り飛びついた。

 

(訳注:2013年)9月24日発売の、Dream Theaterのセルフタイトルの新アルバムで、マンジーニは初めて、バンドと共に始めからの作曲を経験した。このインタヴューで、マンジーニは、バンドと独自のツーカーの関係が既にできていることがわかる作曲の様子や、その経験に対してどのようにアプローチしたかを、とても気さくに語ってくれた。

 

北米ツアーの日程は近日発表予定。この新アルバムにぶっ飛ばされる準備をすべし!9曲が収録され、Dream Theaterが今までに手掛けてきた文字通りすべてのジャンルに触れている。22分に及ぶフル・オーケストラをフィーチャー、本当にすばらしい。アナログ盤/CD/DVDを含む売り切れ必至の美しい限定盤もあり、Dream Theaterのウェブサイト ("BUY ALBUM" から各種デジタル版へリンク)で手に入る。躊躇は無用!あとで落胆しなくていいように今すぐ注文を。これはきっと欲しくなるアルバムだ。

 ( amazonの日本盤  HDtracks の高解像度デジタル版

 

マイク・バックス Mike Bax:新アルバムの完成おめでとうございます。すばらしいアルバムです。

 

マンジーニ:わあ、ありがとう。僕たち全員このアルバムをとても誇りに思っているんだ。

 

バックス:マイク・ポートノイの後を継ぐことについて質問されるのには疲れていらっしゃると思いますが。私は率直に、あなたはすばらしい仕事をされていると思います。このかなり大きなポジションを継ぐことは、一体どんな気持ちなのだろうと思っています。

 

マンジーニ:2種類の真逆の気持ちがあったよ。まず始めに、そのことについて何度も何度も質問されるのは構わないんだ。今回も誰かが読んで感想を持つわけだからね。それ(訳注:マイク・ポートノイについて話すこと)に意味があるかどうか誰にわかるか?と言うと、僕にはわかるからね。

なぜ2種類の真逆の気持ちがあったかと言うと、生きている人の後継になったり演奏をコピーしたりするドラマーというのがどういうものか僕は知っているからね。ドラムを演奏できるようになったとき、4歳の頃だけど、それから今まで、文字通りドラマーたちのコピーをしているんだ 。今でも僕の仕事はコピーをすることだよ。その限界、他のドラマーとまったく同じ音を出すことができるドラマーは1人もいないということを僕は知っている。だから、ちょっと怖いよ。特にDream Theaterのファンが相手となればね。彼らは詳細なことをよく知っているし、よく気が付く。そのファンのみんなが、細部に至るまで全部が、厳密に本来の通りではないのを耳にすることになるんだ。だから、そこが僕にとってちょっと奮闘するところだね。その事実を僕は知っている。僕はチャーリー・ワッツ本人通りの音を出すことはできないけど、コピーするのはとても得意だ。

 

2種類の真逆な気持ちのもうひとつというのは、僕はコピーすることで、とてもすばらしい気持ちにもなるんだ。それが可能な身体能力が自分にあるということが。僕は身体的に、曲を右利きスタイルでも左利きスタイルでも、そのミックスでも演奏できる。そういうことに人生をかけているからね。だから、身体能力は問題じゃない。相手がどんなドラマーであっても僕ができないと感じることは、ただ一点、他の人と完全に同じ音は出せないということだけ。でも、それでも僕はドラムを叩くことはできるし、今までの人生を通してやってきた誰かのコピーを続けることもできる。だから問題はないんだ。

 

バックス:バークリー音楽大学の教授で、そしてその職を辞して世界最高の音楽集団に加入するというのは、間違いなく最高の気分でしょうね。

 

マンジーニ:本当に。すばらしいことだよ。僕はその両方をやることをいつも目指していたからね。教えて、そして演奏やツアーをすることをね。弁護士みたいにさ。学校で教える弁護士というのは、斯界ですばらしい人だから教えるわけで。でも音楽業界では、この点で難しい要素があるんだよね。学校で教授の職を得たら、特に音楽関連の教授なら、夏休みや完全な休日でもない限り、学校側は他のことを何もさせたがらない。学期の間は学校を離れてほしくないんだ。代理の教授を立てたり、留守の間に何とか授業を成立させたりすることを学校側は望まない。それだけでも大変だよ。本当に難しいことだ。だから学校を留守にできるような機会が訪れようものなら、僕のスニーカーの底から煙が立つのを見られたと思うよ。僕は欲求を抑え込まれているように感じていて、本当にステージに戻りたかったんだ。で、これは正しく伝わるようにしておきたいんだけど、僕は教授の仕事を本当に楽しんだんだ。もし僕がバークリーの学長なら、教師陣の誰にも外へ飛び出して行ってほしくないよ。もし僕が授業を受ける契約をしたら、教師がちょっとの時間しか教室にいないなんていやだしね。だよね?でも、時には、はっきりした考えがあって、たくさんの人が恩恵を受けるような場合なら、教師が学校を離れる理由が、正当な理由が、ある場合もある。だから、生徒たちがコースに対して払った授業料に見合う範囲で、ちょっと柔軟に対応してもらえればすばらしいと思うよ。ってたぶんこれ随分と余計な情報量だよね(笑)。編集で縮めちゃっていいからね。

 

バックス:とんでもない、とても楽しい回答でしたよ、マイク。それで興味が湧いたのですが、教えていた時期のおかげで、パーカッショニストとして、より深く物事を考えるようになったと感じていますか。

 

マンジーニ:とても感じているよ。バークリーのようなところで教えていると感じるのは、第一に、環境がプロフェッショナルの極致だ。パーカッショニストたちの1人1人全員が巧くて本気でアゴが抜けそうなぐらいの学科の一員になるというのは、本当にすばらしいことだよ。それぞれのやっていることが違っても、信じられないぐらいすばらしい技術レベルと情熱を、あの場所で働いている人たち1人1人全員から感じた。で、僕自身のいい部分も見つけることができたんだ。その環境から得る本当にいいことを全部、自分のものにして生徒たちに伝えることにもインスパイアされたね。すべてにおいて、いい物事や成長の結果だけを反映する世界だった。すばらしかったよ。

 

バックス:新アルバムで最も質問に上っている曲は、22分もの長さに及ぶ "Illumination Theory" だと思いますが、このアルバムでそうなっているように、このような曲の構想が温められ、5部構成に展開して行く過程について、お聞かせ頂けますか?

 

マイク:いいよ。そういう曲を創りたいというヴィジョンや計画がまず基礎にあって発展したんだ。だから、必ずしもはっきりしたアイディアがあったわけじゃないんだけど、何となく5人で共有できるアイディアはあって、断片のようなものはあったから、それぞれの部分の作曲を始めたときに、どういう結果にしたいかはわかっていたんだ。だから、これは曲に採用する価値があるとか、これはしっくり来ないとか、認識することができたんだ。

 

で、作曲を始めたのはいいけど、他のみんなは僕よりはるかに長くDream Theaterのために曲を書いてきた。Dream Theaterの作曲の世界では、僕はまったく新参の、パズルの小さなピースだ。Dream Theaterの彼らは、どういう風に進めたいかしっかりわかっている。そのことは特筆しておきたい。方向性のようなものがあって、物事がしかるべき出発点から始まらないといけない、というのが見ていてわかったよ。たとえば「どうしたらこの曲を壮大な感じにできるだろう?」とかね。で、それに適当であろうビートが僕にはわかるし、他のみんなには、そのフィーリングに適当であろうコード的な背景がわかる。そんな風に展開して行ったんだ。まずはヴィジョンがあり、それから全部をまとめ上げるための、実際の演奏やノウハウによって展開して行く。初めのセクションの作曲が完成すると、次にどういうものが来るべきかという感覚が生まれてくるんだ。それぞれのメンバーたちが、次はこういうのが来るべきだというヴィジョンを出して行き、どれか1つが選ばれる。そして次のセクションへ進むんだ。

 

バックス:あなたは今回初めてDream Theaterで始めから作曲に加わるという経験をされました。この経験に、何か期待を抱いて臨みましたか?こういう風にしたいという考えがありましたか?そして、期待通りになりましたか?

 

マンジーニ:まあ、ちょっとね。でも僕は期待とは危険なものだと学んだんだ。夢を持つのはすばらしい。ゴールを設定するのもすばらしい。目標を掲げるのもすばらしい。でも期待を抱くとなると、自分の中に留めておくに限るね。人付き合いの面でだって、他の人たちに期待を抱くのは本当に悪い結果行きの道になり得るよ。僕は健康的なことだと思わないな。

 

だから、僕の期待といえば、適切なときに、自分のドラム技術の最高水準を発揮したいということだったよ。僕がやっていることの中で最高レベルである、両手足の動きの組み合わせとポリリズムを本当に発揮できる好機は滅多にないと、今ではわかっているからね。違うことを2つも3つも同時にやってるとか、聴いていて最高に気持ちいいものというわけじゃないでしょ?(笑)解釈するには時間がかかるよ。というわけで、僕の個人的な小さな期待は、技術を発揮する機会を得ることだった。それをやるために、僕は目をしっかりみひらいて、体を物理的に演奏可能な状態にして、このアルバムに取り組んだ。目をしっかりみひらくという意味はシンプルなんだよ、マイク。文字通り他のみんなをよく見ていたんだ。みんなの癖を見ていると、そこからどうすべきか察知することができたんだ。自分のドラムキットもよく見ていたよ。さもないとミスるからね。あのドラムキットに注意してなかったら拳をリムにぶつけてぱっくり行くからね。だから、まじめな話、僕は目をしっかりみひらいていたんだ。視界の隅まで見て、まず口は閉じて、それからしゃべるようにした。そうできるようになるまで何年もかかったし、いまだに完璧にはできないでいるんだよ。

 

他の誰かが重視されているときは自分の期待を低く抑えて、自分の中だけに留めておく。発想の範囲を広く保って、考えもはっきりさせておいて、あるドラミングが必要になったら考え出して提案できるようにした。頑張って口を閉じて、適切だと思ったときにしゃべることを学ぶようにしていたよ。

 

バックス:ジョン・ペトルーシ John Petrucci とは、ミュージシャンとしてもアルバム・プロデューサーとしても、一緒に仕事をしてすばらしい気持ちになるに違いないと思います。あなたはジョンをプロデューサーとしてどう評価されますか?

 

マンジーニ:ええと、僕は彼については人として話したい。彼はすばらしい、すばらしい人間だよ。彼は友達にしたいと思うような人だし、いいことをしているとわかる人だよ。それがまず最初にあって。それが種だね。で、いい種からは絶対にいい果実が採れる。だから、彼が何をしようと、どういう曲を書こうと、彼は巧妙に達成するしすばらしい才能を発揮する。プロデューサーとして、バンドメイトとして好ましい人物で、、彼もまた目をしっかりとみひらいた人だよ。でもそれだけでなく、彼は強い意思を持った人でもある。このアルバム制作を通してプロデューサーであるジョンが最も強い発言力を持っていたし、でもありがたいことに、全員が足並みをそろえて同じ制作段階を共有していたと思うし、彼は誰とも論争にならなかった。今回は、プロデューサーとバンドメンバーが論争になるのを僕が見なかった希少な数例のうちの1つだよ。全員の足並みがそろっていた。というわけで、彼は良い人物であり、何があっても全員と協和していて、特に今までで最高のものを創りたいんだという気持ちを全員が持ってもいて……プロデューサーと一緒に仕事をした経験として、どうやったらこれ以上良くなるのかわからないよ。ただもう、驚くほど良い経験だった。すばらしかった。

 

バックス:Dream Theaterの曲はほぼすべてが濃密で、さまざまな感触の素材が折り重なっています。作曲のプロセスは傍からどのように見えるのかすら想像できません。新曲の中からどれか、どのように出来上がったのか、あなた自身の言葉で説明して頂けますか?

 

マンジーニ:いいよ。"Enigma Machine" はどう?インスト曲の。(Spotify

Enigma Machine =「謎のマシーン」)

 

バックス:すばらしいですね。好きな曲です。

 

マンジーニ:あの曲は僕たちがみんなでスターバックスに行ってクローバー Clover というドリンクを飲んだからできたんだよ(笑)。

(訳注:コーヒー抽出マシーン「クローバー」について、日本のスターバックスサイトの 記事

あれは本当に高価な抽出マシーンで作られるんだ。あのマシーンは3,000ドルぐらいすると思う(笑)。コーヒーを淹れるためにだよ……想像できる?!コーヒーのかすにお湯を突っ込んで通すだけなのに3,000ドルだよ。

(訳注:かす ground と 1,000ドル grand で押韻。駄洒落

 

バックス:(笑)

 

最近の世の中って何て面白いんだろうね。どこからそんな物が出てくるの?僕はただでさえちょっとハイだけど、濃いクローバーをジュースみたいに飲んだんだ。それで帰りの車の中でベースラインを歌いまくったんだ。たいていの人が乗っているような大きなバンだよ。Dream Theaterの全員が乗ってたと思う。

 

(訳注:当時 The AU Review. com サイトで公開されていた、Dream Theaterキーボーディストのジョーダン・ルーデス Jordan Rudess 氏のインタヴューによると、アルバム "Dream Theater" 制作中、Dream Theaterメンバーはホテルに滞在、お昼前頃にスタッフのマディさんが車で迎えに来て、まずスターバックスへ寄ってからランチタイムの頃にスタジオへ到着する習慣だったとのことです)

 

そしてリハーサルで、僕はジョーダン(ルーデス)のキーボードに飛びついた。これについては注意して述べておきたいんだけど、彼は僕のドラムに飛びついたりしないよ。わかってもらえるかな?僕は平気で他の人の楽器に飛びついたりなんてしたくないよ。僕はただ本当にふざけたハイな気持ちになっていて、「これをやるべきだよ。いい曲ができるよ」とか言いながら、そのベースラインを彼のキーボードで弾いたんだ。とうとうジョーダンが僕をキーボードから払いのけて旋律を弾いた。僕が弾いた通りではなくて、彼が取り組んでいたアイディアなんだけど、それが "Enigma Machine" の主旋律になったんだ。僕が弾いている間に彼が「いや、こうだ。こうだ」と言ったかどうかわからない。彼はただ「俺のキーボードからどかんかい」という感じで僕を押しのけてその旋律を弾いた。で、ペトルーシが「それだ!まさにそれだ。それが俺たちの探していたものだよ」

 

(訳注:2013年にMusicRadarサイトで公開され、その後なくなりましたが Song facts に一部引用されているインタヴューで、ジョーダン・ルーデス氏は "Enigma Machine" のメインリフを寝ているときに夢で聞いたと話しています。

ルーデス氏にしてみれば、そのアイディアを皆に聴かせようと思っていた矢先、スタジオに着くなりマンジーニ氏が珍しくキーボードを乗っ取って弾き始めたので「どかんかいー!」となって、自分のアイディアを弾き始めたのでしょう、たぶん。)

 

そこからもう僕たちはこれ以上ないほど幸せな集団になって、笑いながらランチに何を頼むかなんて話をしていたよ。一緒に何か食べながらその曲について話をしたかったんだ。最初、ジョン・ペトルーシはこの曲に "The Clover" と題をつけていたよ。明らかにあのコーヒー騒ぎから命名したわけだよ。そう、それがこの曲の誕生経緯だよ。僕たちは猛然と演奏しながらひとつのセクションから次へと前進した。やってやれるという感覚があって、地下室で練習している少年たちみたいに楽器を演奏したよ。演奏を覚えたてみたいな新鮮な雰囲気が出てきた。

 

バックス:この新譜をひっさげてのツアーをどのようにするか、もう話し合いをしていますか?ツアーに向けて新しいヴィジュアル要素などが計画されているのでしょうか。

 

マンジーニ:ああ!そうだね。ヴィジュアル面は、たぶんアートワークに近いものになるよ。ヒュー Hugh(サイム Syme )がアルバムのためにやってくれたすばらしいアートワークにね。アルバムのジャケットは本当にシンプルなんだ。宇宙的な雰囲気で。

 

("Dream Theater" アルバムアートワーク)

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だから僕は、ステージの見た目はとても別世界的な感じになると想像しているよ。アートワーク自体がそうだし、アルバムの名前が事実Dream Theaterだしね。僕たちのクレイジーな世界にみんなを招待したいんだ。だから、このツアーのヴィジュアルは、夢の劇場という気分のアートワークと、そこから出てくるイメージによるものになると思う。確実にはわからないけど、Dream Theaterのみんなのことを知っているからね、彼らはきっと面白いものを考え出すよ。

 

バックス:すばらしいですね。時間を割いてくださってありがとうございます、マイク。このアルバムが出て、間もなくDream Theaterがまたツアーに出てライヴ演奏するのを観るのを本当に楽しみにしています。

 

マンジーニ:うれしいよ。そうだ、僕たちの新譜はヘッドフォンで聴いてね。好きになってもらえるかどうかはわからないけど、少なくともヘッドフォンで聴いてほしい。男たちの一団が部屋にいて楽しい時を過ごしているのが感じられるよ。で、聞こえるものはというと??ドラムの1打1打が、その音楽の他の要素とマッチしたところにあるのが聞こえるよ。僕はそのことをとても誇りに思っている。その部分を楽しんでもらえたらいいな。ありがとう、マイク。

 

Mike Mangini インタヴュー和訳 2011年7月 RHYTHM 2011年7月号

初出:2011年12月 別ブログで投稿

 

【背景情報】

 

ドリームシアター Dream Theaterサイト)創立メンバーでありドラマーのマイク・ポートノイ Mike Portnoy が2010年9月8日、脱退を発表。

 

Dream Theaterはバンド再建のため、凄腕ドラマー7人を集め2010年10月に新ドラマーオーディションを実施。

その模様をドキュメンタリー映像に収録し2011年4月YouTubeで公開。

 

Episode 1 動画 :マイク・マンジーニ Mike Mangini

Episode 2 動画 :デレク・ロディ Derek Roddy、トーマス・ラング Thomas Lang、ヴァージル・ドナティ Virgil Donati、マルコ・ミネマン Marco Minnemann

Episode 3 動画 :アキレス・プリースター Aquiles Priester、ピーター・ウィルドアー Peter Wildoer、合格発表

 

日本語字幕付きの映像がアルバム "A Dramatic Turn Of Events" スペシャル・エディション日本盤(2011年9月発売)(amazon)付属DVDに収録されています。

 

上記YouTubeやDVDではカットされているマイク・マンジーニとのジャム演奏の映像を収録したUSBがアルバム "Dream Theater" ボックスセット(2013年9月発売)(amazon)に付属しています。

 

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My Japanese translation of the Mike Mangini (website) interview.

The original English interview:  "RHYTHM" July 2011 issue (This issue is not in stock at their website.)

I bought a copy when it was published in 2011.

Interviewer: Joel McIver

  

マイク・マンジーニ Mike Mangini(サイト)インタヴューの和訳です。

原文:イギリスのドラム誌 "RHYTHM" 2011年7月号(同誌サイトで在庫なし)

訳者は2011年の発売時に1冊購入しました。

インタヴュアー:Joel McIver

 

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(P30,31の見開き)

 

MIKE MANGINI DREAM THEATER

 

世界でも最も競争率が激しいであろうドラマーの座をかけたオーディションが終わった。Dream Theaterのマイク・マンジーニが、伝説的ドラマーの座を受け継ぐことについてジョエル・マクアイヴァー Joel McIver に語った……

 

(P33)

 

Dream Theaterには何事も中途半端ということがない。創立メンバーの1人であり、ドラムの神、マイク・ポートノイが20年あまりもの活動ののちバンドを去ると決めたとき、この地球最大のプログレメタルバンドは、彼の後継者を見つけることなどほぼ不可能と覚悟した。実際のところ、いくつもの受賞経験のある彼のようにスティックを操ることのできるプレイヤーが何人いるだろうか?シンガーのジェイムズ・ラブリエ James LaBrie、ギタリストのジョン・ペトルーシ John Petrucci、ベーシストのジョン・マイアング John Myung、キーボーディストのジョーダン・ルーデス Jordan Rudess から成るバンドは、撮影班を雇い、業界で最も経験豊富な7人のドラマーを集め、トップ・シークレット扱いのオーディションをおこない2010年の残りほとんどを費やして、その過程をドキュメンタリーとして伝える準備を整えた……。

 

そして、メタル界が息をひそめて待つ中、その年の終盤に決定を下した。それでもまだ、どうなっているのか我々に教えてはくれなかったが。ポートノイはいくつかの新プロジェクトを開始する一方、DT関係者からのニュースは乏しく、最小限、という状況だった。5ヶ月後、Dream Theaterはついに沈黙を破り、新ドラマーはマイク・マンジーニだと発表した。

 

アナイアレイター Annihilator、エクストリーム Extreme、スティーヴ・ヴァイ Steve Vai のバンドといった経歴を持つベテランで、WFD (World's Fastest Drummer) 認定の3つのドラムスピード世界記録保持者であり [単純に驚くばかりの証拠をYouTubeでご覧あれ](動画バークリー音楽大学のドラム教師を務めたこともあり、ジェイムズ・ラブリエ(訳注:ソロアルバム1作目 "Keep It To Yourself"(1999年)、2作目 "Mullmuzzler 2"(2001年)、3作目 "Elements of Persuation"(2005年)のドラムでマンジーニ氏が参加)や他のミュージシャンたちと共演経験のあるセッションの達人でもある。そうしてみると、Dream Theater向きの素質を大いに持つ男というわけだ。発表から数日のうちに、Rhythm誌はマサチューセッツ州クインシーにあるマンジーニ氏の自宅スタジオに招かれ、オーディションの過程についてとっておきの話を聞くことができた。彼がそのキットでやるようなタムのロールへの挑戦は滅多にするものではない。我々がやっても、きっと大変アホっぽく見えるだけという結果になるので……。

 

マクアイヴァー McIver:Rhythm誌より、Dream Theater加入おめでとうございます。近年まれに見る、夢のオーディションですよね。

 

マンジーニ:そうだよね。自分の両親にも先週やっと話したばかりなんだ。だから、経過を知らせなかったことについては、みんな仲間外れにされたなんて思わないでね!

 

マクアイヴァー:オーディションを受けられたのは2010年の後半でしたが、結果が公表されたのは2011年4月29日でした。その間ずっと黙っているというのは大変でしたか?

 

マンジーニ:めちゃくちゃ大変だったよ!(笑) 妻に話しただけなんだ。しかしまあ危ない橋を渡るような要素がいっぱいあったねえ。ファンに見せるため、とてもとても高額を投入した[ドキュメンタリー撮影の]プロジェクトが企画されたんだ。僕が今までの人生で見た中でいちばん太っ腹な企画だよ。それから僕も言葉を発しそうになる危機があった。秘密を守るという信頼に応えることができたので、僕は今、新しい家族に迎えられたんだ。12人かそれぐらいの人は僕がオーディションを受けることは知ってたから、2倍も3倍も余計に事が難しくなったよ。僕が急になんにも言わなくなったわけだからね!ネット上でファンの人たちが「業界内部の人はDream Theaterの新メンバーが誰なのか知ってるはずだ」と言ってる投稿をたくさん読んだよ。でも、真実はそうじゃなかったんだ。僕自身の家族も知らなかった。そうでなきゃいけなかったんだよ。さもないと秘密を漏らさずにいることはできなかっただろうからね。

 

マクアイヴァー:Dream Theaterからオーディションの話があったときすぐに承諾しましたか?

 

マンジーニ:迷わなかったよ!僕は懸命になって、いろんな面で人生への挑戦をしてたんだけど、このオーディションは全部の突破口だということがこの話が来たとき最初に頭に浮かんだんだ。本当にこのボールをつかみたいと思ったよ。まるでサッカーの試合でベンチにいてフィールドに出たいと思ってるときみたいにね。誰もがボールにさわりたいと思ってる中でね。

 

マクアイヴァー:7人のドラマーがDream Theaterのオーディションに挑戦しました。あなたのオーディションについてお聞かせください。

 

マンジーニ:僕のオーディションは1番目だった。まず思ったのは「American Idol(訳注:TVの歌手オーディション番組)で最初にオーディションを受ける人は忘れられる!」だったね。僕のオーディションは(2010年)10月18日だった。オーディションを受ける全員が3週間前に連絡を受けたんだ。

場所はニューヨーク市のSIRスタジオ。僕の家からは電車で4時間ぐらいの旅だよ。バンドの全員がスタジオにいて、何人かのスタッフやDream Theaterのマネージャーや、撮影班もいたよ。

オーディションを受ける全員が、課題の3曲をEメールで知らされてたんだ。で、Dream Theaterの場合、3曲ということは30分ということだよ!"A Nightmare To Remember" と "The Spirit Carries On" と "The Dance Of Eternity"。

 

マクアイヴァー:新ドラマーの座を争う他の6人の候補者が誰かということはどうやってわかったんですか?

 

マンジーニ:課題曲をEメールで送られたとき、グループ送信になってて全員宛先に入ってた!(笑)6人みんなをとても尊敬してるよ。でもこのオーディションについてはそんなにコミュニケーションを取ってはいないね。マルコ・ミネマンとは話したけど。僕たちは2010年に一緒にツアーに出てドラムを叩いたばかりだったからね。

(訳注:エディ・ジョブソン Eddie Jobson 主催 Ultimate Zero Project に参加。ツアーで来日の際にマンジーニ氏とミネマン氏の2人でインタヴューを受け表紙を飾った "Rhythm & Drums magazine" 2010年8月号(出版元リットーミュージックでの紹介 在庫はなし)がDream Theaterオーディションのドキュメンタリー映像に登場)

でも話したと言ってもごく短くて、友人としてちょっとしゃべった程度だけどね。

 

マクアイヴァー:オーディションではどのようなキットで演奏しましたか?

 

マンジーニ:そこにあったものを使っただけなんだ。レンタルのキットだったよ。でも僕はジルジャン Zildjianと契約していて、用意をしてもらえたのでシンバルはいつも通りのセットアップだったよ。オーディションの一番手というのは不利なことがたくさんで、道具を全部セットしなきゃいけないのも、そのひとつだね。僕よりあとの人は全員、少なくともドラムがスタンドに取り付けられていて、ハードウェアも定位置にあるという状態で始められたわけだよ。

 

マクアイヴァー:では、すごくプレッシャーがありましたか?

 

マンジーニ:いや。なぜかと言うと、僕がいつもオーディションの準備をするときやることのひとつとして、既に会場にいるところを思い描いてたんだ。つまり曲を練習していてミスったら、バンドのみんなと会場にいてミスってるところを想像するわけだよ。そうしておくと、もう会場に入ってしまってからも気が楽になるんだ。だから、オーディションはかつてないぐらい楽しかったよ。ひとつだけ、演奏を始める前にウォームアップができなかったのは楽しくなかったけどね。ハードウェアを動かせなくて、ドラムキットの構成が僕が普段使ってるのと根本的に違ったから、ウォームアップはしておきたかったんだよね。

 

マクアイヴァー:どういう点が問題でしたか?

 

マンジーニ:僕のドラムセットはまったく世界の中でも独特で、タムの音程の配列が左から順に、または右から順になってるんじゃなくて、真ん中から両方の外側に向かっていくんだ。僕は右利きのプレイヤーなんだけどね。だから、そんな風に配列の違うセットでいきなり演奏しないといけなかったんだ。

 

それから「世界最速ドラマー」のYouTube動画が誤解のもとになって、批評家の人たちが、僕はドラムを強く叩かないと思ってるんだけど、実際は強く叩いていて、強く叩きすぎて、第一打目でシンバルの傾斜固定をゆるめてしまったんだ。ドラムフィルに入りながらも立ち上がって直さないといけなかった。そのことを除けば、他のことは全部楽しかったよ。

 

マクアイヴァー: オーディション中に、何かミスはありましたか?

 

マンジーニ:僕の耳に可能な限り、マイク・ポートノイのパートを拾ってぴったりその通りに演奏したよ。ちょっとした調整を除いてはね。詳しく言うと、演奏の展開がちょっと変わったときに合わせたり、オーケストラ的に他のミュージシャンたちの演奏に合わせたドラムフィルを入れたりね。たとえば、どの曲でも、ジョン・ペトルーシやジョーダン・ルーデスのソロの中で、その展開に合わせて僕の好きな手を加えたところがあったよ。ジェイムズ・ラブリエの歌に合わせてシンバルでアクセントをつけたところもあった。ジョン・マイアングにも同じようにしたよ。僕が覚えていた録音ヴァージョンと少し違うことを彼がしようとしていれば、しっかり見逃さなかったよ。彼をよく見るようにしていたから、彼の足の動きを見たらどうしようとしているか前もって察することができた。もしジョンが、ビートを刻むというよりも、意表をつくような演奏をしようとしていれば、すぐにそれに応えたよ。

 

(P34 写真の添付文)

マイク・マンジーニと、新しい Dream Theater のスタジオ用セットアップ、あるいは、写真に入れられた限りのその一部

 

マクアイヴァー:Dream Theaterの3曲を演奏したあとは、どうなりましたか?

 

マンジーニ:みんな座って、僕にいろんなことをたくさん質問してきたよ。僕がこのバンドでどういうことをしようとしているか、とか、どうしてオーディションを受けようと思ったのか、とか。僕はこのバンドのやる音楽が本当に大好きなだけじゃなく、彼らが自分たちに与えられた才能を存分に使っているところが大好きだということを、わかってもらえるように伝えたよ。今は言い換えてるけどね。そのときはとにかくしゃべり倒した。

 

でも基本的には、このバンドのみんなが「演奏の音が多すぎる」とかいう批評をものともせず、自分たちに与えられた才能を尊重して、その才能を使うことをためらわないところが、僕はすばらしいと思うってことを彼らに伝えたかったんだ。あと、今までのドラムパートやマイク・ポートノイが大好きだってことも伝えたかった。これはとても大事なことなんだ。

 

僕にはDream Theaterの前にも経歴があるし、2010年には2つのドラム誌で表紙に載ったりもしたから、まったく無名の状態から急に出てきたってわけじゃない。だけど、僕が純粋な尊敬の気持ちを持っていることを伝えるのは大事なことだと思ったんだ。

 

マクアイヴァー:では、あなたはポートノイのドラミングのファンなんですね。

 

マンジーニ:マイク・ポートノイがDTに残した財産を僕が守るということを世界のみんなに知っておいてもらいたいんだ。フリなんかじゃない。マイクとは15年も知り合いなんだ。一緒に過ごしたこともたくさんあるし、彼はいつだって僕に親切にしてくれたよ。DTのドラマーの座は、彼が自分を存分に表現するために作ったものだ。僕は確実にそれを尊重していくよ。本当に。大事なことなんだ。道徳的なレベルだけじゃなく、音楽的なレベルでもね。

 

マクアイヴァー:ご自分がオーディションに合格したということは、どのようにしてわかりましたか?

 

マンジーニ:僕が合格したと実際に教えてくれた最初の人は、ジェイムズ・ラブリエだったよ。バンド全員そろっての電話があったんだ。オーディションから2週間後にね。

 

マクアイヴァー:さぞストレスのたまる2週間だったでしょうね……。

 

マンジーニ:エクスクラメーションマーク27個つきで、イエス!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! バンドの全員が交替で、気持ちを僕に話してくれたよ。彼らが将来のことを思い描いて士気を上げている様子を聞くのはとてもすばらしいことだったよ。

 

マクアイヴァー:おそらくDream Theaterの皆さんは、ドラムの技術だけでなく人間的にも適性のある人を望んでいたのではないでしょうか?

 

マンジーニ:もちろん。僕だって、もしツアーバスで誰かから3フィート離れて寝なきゃいけなかったら、その人の人間性が心配になるもん!

 

マクアイヴァー:現在までのあなたの経歴についてお話を聞かせてください。

 

マンジーニ:ええと、1993年にAnnihilatorに参加したのが、僕の最初のメジャーシーンでの活動だよ。Underworld(訳注:イギリス、ロンドンのカムデンにあるライヴハウス)で演奏するためにロンドンに到着したときのことや、ロンドンのファンのために念入りにリハーサルをしてからステージに上がろうとしたときの感じは、忘れられないな。観客のみんなが叫んでるのがバックステージまで聞こえてきてたんだけど、それが何の音かわからずにいたんだ。あの場にいるためならお金を払っても良かったね。それぐらい楽しかったよ。

 

マクアイヴァー:1994年にはExtremeに参加されました。何か演奏スタイルに大きな変化はありましたか?

 

マンジーニ:演奏スタイルに変化はあまりなかったねえ。当時のメンバーでサウンドチェックのときに作った曲を、そのメンバーで演奏するのを世界のみんなが聴くことはないということが、僕の経歴の中でいちばん悲しいことのひとつだよ。Extremeの新しいアルバム(訳注:"Saudades De Rock" 2008年)に "Comfortably Dumb" という曲Spotifyがあるんだけど、僕がいた時代にできた曲なんだ。ああいう感じの曲がたくさん、僕のドラムビートから出てきてたんだよ。

 

そのあと、僕はスティーヴ・ヴァイと仕事をするためにロサンゼルスへ移った。

 

マクアイヴァー:楽しかったでしょうねえ。

 

マンジーニ:いやもう、天国だったよ。スティーヴ・ヴァイはドラマーにドラムパートを指示する人で、そういうのって好きじゃないドラマーもたくさんいるけど、僕は好きだったんだ。ティーヴが僕に挑戦するようなすばらしいアイディアを出してくるからね。彼は僕が普段と違う腕の動かし方をしなきゃいけないようなことをやれと言ってきて、僕はよく笑ったもんだよ。ある音であるシンバルを叩けと言うんだけど、そうしろというときには、僕は忙しい真っ最中だとか、腕がドラムセットの反対側にあるとかね。体を動かしてその指示に合わせるのは、僕にとっては挑戦で、それが大好きだったんだ。

 

マクアイヴァー:ご自分のドラミングスタイルを要約すると、どのように表現されますか?

 

マンジーニ:僕はオーケストラ的な訓練を受けたミュージシャンなんだけど、僕が情熱を注いでるのはプログレヘヴィメタルなんだ。僕のバンド経歴を見てよ!(笑)僕のスタイルはDream Theaterにフィットするよ。頻繁にコミュニケーションを取りながら特定のドラムやシンバルを叩くことにかけては、僕は非常な情熱を注いでるからね。僕はバンド全体がリフを演奏して展開して行ってる中で、ただドラムフィルを叩くだけ、ということはしない。僕もそのリフを演奏するんだ。できる限り音の通りに。伝統的なドラムセットだとできないことだけど、僕のドラムセットはそれができるんだよ。

 

マクアイヴァー:その独特なタムの配列には、どのようにして行きついたのですか?

 

マンジーニ:学校時代に、マーチングバンドのドラム隊で演奏してたからだね。僕はトリオタム(tri-tom)を演奏してたんだけど、それはつまり高い音程のドラムが中央にあって、真ん中の音程のドラムが自分の左側にあって、低い音程のドラムが自分の右側にあるということなんだ。もしケーブルハイハットの発明がなかったら、このドラムセット配列は実現できなかったよ!

 

(P36 写真(右)の添付文)

マイクはドラムキットにシンバルを148枚つけたとしても手が届くと考えている。

 

マクアイヴァー:ぴったりポートノイ氏のパート通りに演奏するようにしていますか?またはご自身の特徴を出していますか?

 

マンジーニ:もちろん自分の特徴を出していかないといけないけど、誰でも自然とそうなるよね。でも実際のところビートやフィルを大きく変えすぎてはいないよ。彼のパート通りに演奏してるよ。例外としては、彼は他のみんながどんな演奏をするかまだわからない状態でオリジナルのドラムパートを録音してるから、僕が他のメンバーのライヴ演奏に合わせて音に飾りをつけるときは、場合によって、14インチのタムの代わりに12インチのタムを選んだりするけどね。ドラムを先に録音するというのは僕もジェイムズ・ラブリエのアルバムでやったんだ。完成品を聴いたとき「わあ、こういう風になるとは知らなかった、これをやりたかった、あれもやりたかった!」てなったよ。ツアーでは録音版通りの演奏を聴くことになると思ってもらって大丈夫だよ。ほとんどの部分でそうするつもりだからね。

 

マクアイヴァー:バンド側から、ポートノイ氏のように演奏してほしい、またはほしくないという要望はありましたか?

 

マンジーニ:曲は曲、なんだよね。マイクの演奏に関することだけじゃなくてバンド総合のことなんだ。ある特定のタイミングでスネアが鳴るのにバンド全体が慣れ親しんでいれば、そこで鳴らす必要があるわけだよ。

 

マクアイヴァー:あなたのPearlキットの独特のバスドラム構成についてお聞かせください。

 

マンジーニ:自分から見て左側に26インチのバスドラムが1つ、中央に22インチが2つ、右側に18インチが1つ、いちばん外側の左と右に、左右それぞれの足で鳴らすエレクトリックドラムのトリガーとしてのものが1つずつ。ケーブルハイハットも2つあるから、ペダルは8つだね。

 

僕はこの何年もドラムセットの構成を考えてきたんだよ。どこで使うかもわからずにね!(笑)このキットでは左足を忙しく動かして演奏するんだ。基本のダブルキックパターンでない限り、2バスで同じ音を出すというのが好みではなくてね。それぞれで別のダイナミクスを出すのが好きなんだ。拍子のうちダウンビート(訳注:ダウンビート = 拍子の中でアクセントが置かれるビート。指揮の際、指揮棒や手を上から下へ動かすビートであることから)で26インチを鳴らして、それほど重要でない音のときには18インチにするとかね。大勢の人から「なんでそんなにたくさんバスドラムをつけてるの?」とか「1つだけでやれなきゃだめだろ……」とかなんとか言われるよ!

 

マクアイヴァー:そう言っていた人たちも、今となってはDream Theaterに入ったあなたに対してそう言う度胸はないでしょう。

 

マンジーニ:ハハ!お1人様1回まで!でもね、僕を知っている人たちは、僕が4ピースのキットで演奏するのも好きだってことを知ってるよ。いつかアコースティックセットでDream Theaterのライヴをやれたら面白いだろうな。僕はシンプルな、ハイハットが1つの4ピースのキットで演奏してね。とても楽しいだろうな。

 

マクアイヴァー:他には、あなたのキットには主にどのようなものがありますか?

 

マンジーニ:さっき言ったように中央から放射状に広がるラックタムがあって、僕のシグネイチャースネアも使ってるよ。上のほうにキャノンタムもある。下にはもう場所がないからね。このキットは、僕が自分にできることを完全に引き出すために必要だから、こういう風になってるんだ。音楽的な意味で、僕そのものだよ。僕はただキットを叩きまくる昔ながらのドラムフィルはやらない。または、いつもやるわけではない、と言うべきかな。とにかく、僕はこのキットでメロディラインを演奏するんだ。

 

マクアイヴァー:では、Dream Theaterの新アルバム(訳注:"A Dramatic Turn Of Events" 2011年9月発表)についてお聞かせください。特に難しかったドラムパートはありますか?

 

マンジーニ:何週間か前にドラムトラックを録音し終わったんだけど、あったよ!自分に聞こえる他の音を尊重しようと努めたんだけど、複数のことを一緒にやるために何時間も練習しないといけない動きがあったよ。素早く、強く、パワーとフィーリングを両立させてドラムを叩く動きに筋肉を慣れさせないといけなかった。単にドラムパートを覚えればいいという話じゃなくて、右手足でやるパートと左手足でやるパートを脳の中でミックスしないといけなかったんだ。

 

マクアイヴァー:新メンバーとして、ご自分の存在をアルバムで印象づけなければいけないと思いましたか?

 

マンジーニ:イエスでもあるしノーでもあるなあ。もちろん思ったけど、でも、いずれにしたってそうなるよね。作曲はまったくやらなかったんだ。あの4人だけでどういうものが生まれるのか見たかったから。かつていたマイクがいなくなってどういうことになるかという話だけじゃなくて、これから僕がいてどうすればいいかという話でもある。まったくドラマーがいなかったら彼らがどういう曲を作るのか見たかったし、彼らも4人で曲を書きたかったんだ。ジョン・ペトルーシがそうしたいと僕に伝えてきたときに同意したよ。特に、ドラムキットの新しいパーツを手に入れるという他の仕事がたくさんあったからね。5,000とか6,000ポンド(訳注:約2t 268kg~2t 722kg)ぐらいのドラム装備を、3階分の階段を上ったり下りたりして移動させないといけなくてね。新しい装備を受け取って、古いセットを分解して新しいセットをまた1からまるごと組む必要があったんだ。アルバム用のキットを準備していて、ひとつのキットにまとめて同じ部屋に収め、スタジオ用のキットも新しいものに変えたんだ。

 

マクアイヴァー:あの手足の世界記録を出したときと同じドラミングスピードを今も保っていますか?

 

マンジーニ:うん。あのスピード記録を出すための練習というのは全然してなかったんだけどね。現場ではただウォームアップをしただけで。そういう練習は10代の頃にやったよ。正直なところ、朝起きてベッドから出てすぐに手で1秒に20ビートを10秒間叩けるよ。筋肉がその動きを記憶していて忘れないんだ。

足となると話が別だけどね。足の練習を正しい方法でやっていなかった上に、膝に怪我を抱えていたんだ。半月板に裂け目が入っているという怪我で、通常のそういう怪我よりも状態が悪くて回復には3倍も時間がかかってしまった。とても小さな子供が2人家にいたこともあって、諸々の都合上、リハビリに行けなかったことが何度もあったし。2009年に手術を受けたあとは1分に100ビートしか鳴らせなかった。その年の5月にはクリニックツアーがあって準備をしないといけなかったんだけど、その時点でまだ1分200ビート以下だった。でも時間を取って練習したから、今ではとても調子がいいよ。

 

(P40 写真右下)

 

「マイクの変拍子ガイド」

 

1 ポリリズムとは何かを知るべし。少なくとも2つ以上のパターンが同時に進行してできるものである

 

2 手足のひとつを使って音を演奏しながら、声を出して拍子を数えるべし

 

3 視覚など、他の感覚も使うべし。たとえば8打のパラディドルなどの音の集団を演奏する手順を、目でも覚えるべし

 

(訳注:パラディドル Paradiddle = PAS (the Percussive Arts Society 打楽器芸術協会)(サイト)がまとめた "International Drum Rudiments"「国際ドラムルーディメンツ」(PASサイトでの記載)のひとつ。ルーディメンツ Rudiments = スネアドラム、小太鼓の基本奏法。

 

上記で言及されているのは、その中の16. シングルパラディドル Single Paradiddle 1拍の間に4打で、2拍で1セットなので、合計8打。

 

「パラ」 = シングルストローク = 1打で1音を鳴らす

「ディドル」 = ダブルストローク = 1打で2音を鳴らす。スティックをあまり強く握らず、1音目を打ったスティックがはね返ってまた落ちる動きを利用して、もう1音鳴らす。)

 

4 トリプレット(三連音)ばかりやるべからず。トリプレットはみんな知っている。すなわち、もっと野望を抱いて難しい数をやってみるべし。トリプレットとは感じるものである。数えるものではない!

 

5 19音から始めるべし。10まで数え、次に9まで数えるべし。そうすると、自分の内部の拍子感覚がいやでも開発される

 

 

マクアイヴァー:High Voltageのような、この夏のライヴはどのようなものになるでしょうか?

 

(訳注:Dream Theaterは2011年7月4日から、マイク・マンジーニ加入後初のツアーを開始。まずはヨーロッパ中心のコースを回り、数ヶ国で夏フェスに参加。High Voltage Festival 2011 はロンドンのヴィクトリアパークで2011年7月23日(土)・24日(日)開催。Dream Theaterは24日にメインステージのトリとして出演)

 

マンジーニ:間違いなく情熱のこもったものになるよ。僕もその一部になりたい。僕のキットの音を聞いてもらいたい。部族の一員になれるようにね。雰囲気を分かち合いたいし、今まで僕を見たことがない人たちを満足させたい。何が起こっても大丈夫。楽しむよ!

 

Mike Mangini インタヴュー和訳 2011年7月 RADIO METAL

初出:2020年11月 別ブログに投稿

 

【背景情報】

 

ドリームシアター Dream Theaterサイト)創立メンバーでありドラマーのマイク・ポートノイ Mike Portnoy が2010年9月8日、脱退を発表。

 

Dream Theaterはバンド再建のため、凄腕ドラマー7人を集め2010年10月に新ドラマーオーディションを実施。

その模様をドキュメンタリー映像に収録し2011年4月YouTubeで公開。

 

Episode 1 動画 :マイク・マンジーニ Mike Mangini

Episode 2 動画 :デレク・ロディ Derek Roddy、トーマス・ラング Thomas Lang、ヴァージル・ドナティ Virgil Donati、マルコ・ミネマン Marco Minnemann

Episode 3 動画 :アキレス・プリースター Aquiles Priester、ピーター・ウィルドアー Peter Wildoer、合格発表

 

日本語字幕付きの映像がアルバム "A Dramatic Turn Of Events" スペシャル・エディション日本盤(2011年9月発売)(amazon)付属DVDに収録されています。

 

上記YouTubeやDVDではカットされているマイク・マンジーニとのジャム演奏の映像を収録したUSBがアルバム "Dream Theater" ボックスセット(2013年9月発売)(amazon)に付属しています。

 

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My Japanese translation of the Mike Mangini interview.

The original English interview: RADIO METAL, July 2011

 

マイク・マンジーニ Mike Mangini インタヴューの和訳です。

原文:フランスのサイトRADIO METALで2011年7月2日公開 2011年6月8日 電話インタヴュー

インタヴュアー:Philippe Sliwa

 

DREAM THEATER, THE SPIRIT CARRIES ON - EPISODE 2: MIKE MANGINI

 

男が2人いれば、意見が2通り、雰囲気も2通り。マイク・ポートノイのDream Theater脱退はひとつの転機となった。いずれにしても、その結果のほどは、音楽の面では私たちは2ヶ月ほどあとには知ることになる。しかし、このバンドでのマイクの突出した影響力の面となると - Dream Theaterが「ポートノイのバンド」という印象であったことは疑いの余地もないだろう。彼の脱退によって、多くの変化や問題が持ち上がった。Radio Metalでは、その点についてのバンドの動向を探ろうと試みた。まずは、このバンドに既にいて、活動を続けることを決意していた人物、ギタリストであり創立メンバーのジョン・ペトルーシ John Petrucci。それから、ショウを続けるべく迎えられた人物、幸運なマイク・マンジーニ。

 

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 (写真:原文ページより。撮影者さん不明)

 

よりどりみどりなドラマーたちのオーディションの様子を伝えるドキュメンタリーに私たちは興味を引かれ、そしてそのドキュメンタリーが、マイク・マンジーニを有能なドラマーとして、そして非常に感じが良く、好ましい人物として歓迎する雰囲気で描かれていることに気が付いた。このインタヴューでの真摯な姿勢からも、その人物描写に異論が唱えられることはないだろう。彼は温かく、積極的で、個人的な逸話についてもよく話してくれ、物惜しみしない人柄である。Radio Metalでは、この快活な男に話を聞いた。彼は難しい時期から解放され、Dream Theaterに永遠に感謝しているという。

 

自分自身の真価とレベルに気付いていながらも、彼は相変わらず非常に素朴で、このバンドに入ってドラマーの座に就いたと断言することに、まだ畏敬の念を抱きすぎているようだ。自分の身に何が起こっているのかまだ完全にはわかっていないというように、彼は長期的な見通しのことを話すとなると、まだ非常に慎重だ。しかしひとつだけ、しっかりわかっていることがある。マイク・ポートノイはもう戻ってこないということだ。

 

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(写真:原文ページより。撮影者さん不明)

 

Radio Metal:やあ、マイク。ラジオ局や記者の取材で自己紹介するのには慣れましたか?「やあ、Dream Theaterのマイク・マンジーニだよ」って。

 

マイク・マンジーニ:[繰り返して]「やあ、Dream Theaterのマイク・マンジーニだよ」。今はもうそう言えるし、信じられるようにもなったよ。僕は一度に一歩ずつ事に対処していく習慣なんだ。もう起こってしまったことだし、今は前進していくことを楽しんでるよ。でも同時に、起こった事実っていうのが豪快だし珍妙だしで、こんな機会が訪れたってことが信じられないよ。

 

Radio Metal:オーディションから、あなたの名前が公表されるまでには何か月もかかりましたね。このニュースを世界に伝えられないとは、さぞフラストレーションがたまったでしょうね!

 

マンジーニ:自分の家族にも言えないというのが大変だったねえ。家族は4月18日まで知らなかったんだ。(訳注:4月18日はマイク・マンジーニ氏の誕生日。Dream Theaterの新ドラマーオーディション映像で合格発表を含む Episode 3 が公開されたのは2011年4月28日。あと10日しかないし、誕生日だし、ということでマンジーニ氏のご家族には伝えてよいことになったのかと思われます)つまり2010年11月から2011年4月18日まで黙ってなきゃいけなかったんだ!そりゃ大変だったよ。

 

Radio Metal:本当に?!誰も知らなかったんですか?

 

マンジーニ:知らなかったんだよ!知らなかった、知らなかった。知ってたのはものすごく少人数なんだ。何らかの形で関係者だった、ひとつかみの人たちだけが知ってたんだよ。それが事実なんだ。ビジネスの関係でね。ほんのわずかな人だけには話したよ。妻には話した。でも友達や自分の親きょうだいには話せなかったんだ。

 

Radio Metal:信じられない!

 

マンジーニ:僕も自分が秘密を守ったってことが信じられない。でも同時に、僕が信用できる人物だと証明して印象づけたくもあったんだ。だからバンドのみんなに僕を信用していいとわかってもらうためには、沈黙を守っていないといけなかったんだ。

 

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 (写真:原文ページより。撮影者さん不明)

 

Radio Metal:ジェイムズ・ラブリエ James LaBrie と既にプレイしたことがあったという事実があるので、オーディションの間は気を楽に持てましたか?

(訳注:マンジーニ氏はジェイムズ・ラブリエのソロアルバム1作目 "Keep It To Yourself"(1999年)、2作目 "Mullmuzzler 2"(2001年)、3作目 "Elements of Persuasion"(2005)に参加)

 

マンジーニ:どうなんだろうなあ、実際は。気を楽に持てた理由かもしれないこととしては、1回だけ、マイク・ポートノイが僕をステージに上げて、彼の2つのドラムキットのうち1つに座らせてくれたことがあったんだ。

(訳注:2002年3月22日アメリカ、ボストンのOrpheus Theatreで。そのときの録音が非公式ブートレグ "WHEN MIKE & MIKE UNITE" として存在していて YouTubeに投稿 されています。)

僕はマイクが共演した、本当に本当に最初のドラマーなんだよ。僕がステージに上がってどうなったかと言うと、それは妙な塩梅だったよ。僕はどんな曲をやるのかもわからない。わかっていたことといったら、マイクが僕に向かって「俺についてこい」と言ったことだけだよ。だから僕はただ彼についていって、彼がプレイしたことをまねして合わせただけなんだ!その経験があったことで僕が気を楽に持てたかどうかはわからないけど、気を楽に持てた理由は、自分が準備をしてたからだということはわかってるよ。

 

Radio Metal:あのドキュメンタリー The Spirit Carries On では、あなたがいちばんあのバンドに入りたいと思っていることは明らかでしたよ。バンドのみんながドラマーを選ばなければならないとなったとき、そのことがあなたに有利に働いたと思いますか?

 

マンジーニ:うん、ある程度は有利に働いただろうね。そうなるように意図していたからね。ハートの面でも理性的な意思の面でも。言い換えれば、細心の注意を払って、そうなるようにしていたんだ。しっかり準備をしてきていて、技術も身につけているということを見せた。このバンドに入りたいと思っていたんだから全員のパートを覚えた。全員に対してとても尊敬の気持ちを持っていたんだ。バンドに入りたいという思いは、木の種みたいなものだよ。いい種から生えてくるものは全部いいものなんだ。

それで、他のことも全部、このバンドに入るためなら単純なことだと思ってやることができたから、その点でも僕にとって有利に働いたんだ。もし有利に働かない場合があったとしたら、それはバンドのみんなが、事実として演奏がいちばん巧い人だけを必要としていて、加入希望者が20人も集められていて、そんな気持ちなんぞには本当にあまり構わない、という場合かな。その場合、僕のオーディションが完璧で、ミスもせずそのレベルまで演奏できたのが僕1人だったんなら、それが僕が選ばれた理由になるんだろうね。

 

Radio Metal:バンドの新メンバーがファンに紹介されるときのリアクションというのは、時には否定的にもなり得ますし、とても愛されていたメンバーと交代するとなると、攻撃的にもなり得ますが、インターネット上のフォーラムなんかを見ていると、あなたはすごく熱烈に歓迎されている様子ですね。これはなぜだと思いますか?

 

マンジーニ:僕もファンみたいなものだからだと思う。ファンのみんなは僕もファミリーの一員だと思ってくれているんだと僕は信じているんだ。僕のキャリアも全部信じてもらえるように公開してきているしね。言い換えれば、Dream Theaterに入るチャンスが僕に訪れても、僕は自分のありようを変えていないんだ。いつもマイクが好きだったし、いつも彼を尊敬していたし、いつもDream Theaterが好きだったし、いつも彼らを尊敬していたんだ。いつもドラムとその演奏の愛好者で、自分のことを世界に向けて公にしてきた。サインもするし、人とも話す。そういうことを20年やってきたからね。だから僕は別の誰かになんかならなかったんだ。そして、Dream Theaterのファンはとても知的好奇心が旺盛で、とても知性的だと僕には見えるんだけど、みんな各自にリサーチをしてるんだと思う。僕は演じる必要もなかったんだ。みんなもう僕を知ってるんだからね。僕が自分の人生を全部公開してきたから。それが、僕を歓迎してくれた人たちが僕を受け入れてくれた理由だと思う。

 

Radio Metal:メンバーを変えたバンドというのはことごとく、あとから「オリジナル・ラインナップ再結成」にとりつかれたハードコアなファンたちからの攻撃に悩まされるものですよね。KISSにもGuns N' Rosesにもそれが起きましたが、これは新メンバーにとってはとても失礼なことになりますね。お決まりの例に漏れず、こういうことが起こった場合、どう対処されますか?

 

マンジーニ:まあ、僕はお気楽者だから!(笑)流れに身を任せてバンドに協力的でいるだけさ。それが僕のやり方だよ。

 

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 (写真:原文ページより。撮影:Jordan Rudess  Ow.ly に投稿

 

Radio Metal:でも最近のインタヴューで、あなたはこのオーディションの話を受ける前にはどん底で、人生をどうしたらいいか自分自身に問うていたことを覚えている、と言っていましたね。そんな絶望的な気持ちは、どこから来たのですか?

 

マンジーニ:どこなんだろうね。人生がどうなるか考えていたというのは、ケガをしていたからなんだ。

(訳注:右膝に長年のダメージが蓄積して突然動かなくなり自宅ガレージではしごから転落して半月板を損傷、2009年に手術を受けた。演奏活動への復帰は2010年前半のエディ・ジョブソン Eddie Jobson主催Ultimate Zero Projectツアー。6月に来日。しかし10月のDream Theaterオーディションの時期にもまだ完全復活とは感じていなかった。2011年のDRUMHEADインタヴュー(和訳)で言及されています。)

もうひとつには、長時間仕事をしていたから(訳注:2000年から2010年にDream Theater参加が決まるまでボストンのバークリー音楽大学で教授の職にあった)練習する時間をたくさん取るわけにいかなくて、それをどうやったら変えられるのかわからなかったんだ。それから、僕は新しいドラムセットを構成してたんだけど、ほとんどのバンドが、いや実際は誰も、使わせてくれそうにない代物だったんだ。だから「さて、どうやって足を治すか?どうやって練習時間を作るか?どうやってこの新しい、個性的な、美しい構成のドラムセットを使うか?」と考えてたんだ。その答えがわからなかったんだよ。

 

Radio Metal:安定したバンドに入っていないという状況はつらいものでしたか?

 

マンジーニ:うん。2、3年だけでも、バンドに入っていないというのはつらいものだとわかったよ。生活が変わっても、2000年から2005年までの間は、教職の仕事がしたかったし家にいて家庭を築きたかったので、つらくはなかったんだ。だけど、ひとたび他のことをやりたいと思ったら、つらくなってしまったんだ。

 

Radio Metal:安定したバンドに入っていないというのは、言わば、女性と真剣な長続きするおつきあいをしていないようなものですか?

 

マンジーニ:その通り!(笑)音楽に、違ったいろんな方法で接するというのも時には楽しいものだけど、でも、僕にとっては、1つのバンド、1つのファミリーに加入していたほうが幸せなんだ。

 

Radio Metal:あなたほどのレベルで、今までにそういう長続きするバンドに入っていなかったという状況はどうして起こったんでしょうか?この完璧なバンドが現れるのを待っていた、ということですか?

 

マンジーニ:ここでも答えが同じになるんだけど、ファミリーを作って家にずっといたかったんだよ。この場合、僕は収入のことを考えないといけなかったんだ。だから単純に、どのバンドにも入れなかったんだよ。言い換えれば、自分の生活をそれだけで支えられるほどのバンドに入るのは難しかったということなんだ。バークリー音楽大学の教授だったし、世界でもいちばん仕事中毒なドラムクリニック講師の1人でもあったし、自分で仕事を作ることもできる状況だったんだ。仕事をしたいと思ったらいつでもEメール1通で仲間を呼んでスタジオワークもできた、というわけだよ。それと同じぐらいに収入を得られるような、ひとつのバンドに入るというのは難しいことだった。ドラマーが辞めるか亡くなるかしないと、そんな機会は見つからないわけだからね!で、そんなことってそんなしょっちゅう起きないんだから、そりゃ難しいよ!

 

Radio Metal:今回が、安定したバンドに入る初めての経験なわけですね。新経験は、どのような感じですか?

 

マンジーニ:うん、本当に新鮮な経験だね。すごくわくわくしているよ。このバンドが安定しているのは、ジョン、ジェームズ、ジョン、ジョーダンが安定しているからなんだ。彼らはとてつもなくすばらしい人たちで、しっかり安定していて、とても、とても、よく仕事をする人たちだよ。それが安定している理由だし、僕の今までの経験では、バンドが安定した人ばかりで、続けたいと思っている人ばかり、というのは、そんなになかったことなんだ。更に、ポピュラーなバンドでもあるという例は、すごく珍しいよ!

  

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(写真:原文ページより。撮影者さん不明)

 

Radio Metal:新アルバムの曲は既に書き終えられていたので、あなたは作曲には関わらなかったということですが、次以降のアルバムではどうでしょうか?

 

マンジーニ:わあ、それはわからないな。僕は一度に一歩ずつ事に対処していきたいんだ。僕にとっての第一歩目は、作曲に関わらずにいることだった。理由は2つあって、1つは、ジョン、ジョン、ジェームズ、ジョーダンが一緒に、初めてドラマーがいない状態での作曲というのをやってみたかったんだ。このバンドのファンとして、本当にその結果を見てみたかったし、だから僕も同意したんだ。彼らにまったくドラマーがいない状態での作曲という経験を本当に楽しんでほしかった。もう1つの理由は、することがたくさんありすぎたからだよ!言い換えれば、まだバークリーでフルタイムの仕事をしていたし、レコーディングのために装備を用意しないといけなかったんだ。全部の装備をそろえるのに3ヶ月かかってしまったんだ、誰にも話せなかったからね!たくさんのことをする必要があったんだけど、全部自分でやる必要もあったんだ。

 

Radio Metal:このインタヴューで、あなたはもう2回、一歩一歩、事に当たりたいんだということをおっしゃいました。とても慎重になろうと努めて、熱狂的になりすぎないように努めているようですね。何か心配していることでもありますか?

 

マンジーニ:ああ、どう言ったらいいかなあ……僕はこのバンドに加入できたということに、とても感謝していてありがたいことだと思っているんだ。ドラムを演奏できる機会があるというだけで感謝してるんだよ。ドラムを演奏するだけでとても楽しいとわかってから、もう長い年月がたった。言い換えれば、今のところ、それ以上のことは何もやりたいと思わないんだ。ただドラミングに没頭していたいんだ。作曲に参加しようと思ったら、自分のドラムの仕事に感謝したり集中したりしているどころじゃないねえ。

 

Radio Metal:今度のアルバムでは、ジョン・マイアング John Myung とジェイムズ・ラブリエが、今までのアルバムよりも作曲に大きく関わっているかどうか、ご存じですか?彼らはまた歌詞を書いていますか?

 

マンジーニ:ジョン、ジョン、ジェームズが歌詞を書いているよ。

 

Radio Metal:そして、マイク・ポートノイのヴォーカル・パートは誰が歌いますか?あなたが?

 

マンジーニ:僕じゃないな!(笑)バンドのみんながどうしたいのかわからないな。リハーサルでどうするか決めると思うよ。

 

Radio Metal:ジョーダン・ルーデス Jordan Rudessが歌い方を知っているということはわかっているんですけどね。彼はDream Theaterで歌い始めるでしょうか?

 

マンジーニ:わからないなあ。それもだけど、そういうバンド全体の決定事項はリハーサルで決めるんだ。僕は自分のやるべきことに深く集中してて、その、やるべきことっていうのは、ただ曲を覚えることだけじゃないんだ。僕のタイミングの取り方が強烈でかっちりしているから、アルバムに合ったテンポで演奏する練習をしているところなんだ。それがリハーサルに行くとき、僕が主に集中することなんだ。他のみんながそれまでやっていなかったけど今はやりたいというテンポが出てきたときでも、演奏してみなきゃいけないんだ。それから、今度のツアーの準備でも、曲を覚えるのは一層、一生懸命にやっているよ。僕のすることは全部みんなが見ていて、細部まで見られるんだからね。だから今回は、僕はちょっと他のみんなより頑張らないとね。で、そんなわけだから、ヴォーカルのことは気にしてなかったんだ。

 

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(写真:原文ページより。撮影者さん不明)

 

Radio Metal:マイク・ポートノイとジョン・ペトルーシは今後もう一緒に演奏しないなんていうことは不可能だと明言しました。彼らは深い絆で結ばれていますからね。そのことについては、あなたの身に危険がのしかかっているような印象を受けますか?

 

マンジーニ:いや、いや、全然。マイクのことは大好きだからね。彼は友達なんだ。Dream Theaterのみんなは今では僕の新しい兄弟なわけで、誰かを好きになったら、その人のやりたいことをさせるでしょ。だからそれが危険として僕の頭上に迫ってるとか、そんな風には全然感じないよ。このバンドにずっといられるんだから、僕はとても快適に思ってるよ。マイクは戻ってこないんだ。そういうことに決まったんだ。ドラマーは僕で、そして僕が最後だよ。僕はそのことを固く信じているよ。僕がそう確信するのは、そうなるという話がバンド側からあったからじゃないよ。バンドのみんなが僕にいてほしいと思ってくれるように、自分がこのバンドのために懸命に働き続けるという事実がわかっているからだよ。

 

(訳注:2020年10月発売 John Petrucci ソロアルバム2作目 "Terminal Velocity" にマイク・ポートノイ氏参加。

更にポートノイ氏、ペトルーシ氏、ジョーダン・ルーデス氏、トニー・レヴィン Tony Levin氏のLiquid Tension Experimentも2021年4月にアルバム3作目 "Liquid Tension Experiment 3" を発表)

 

Radio Metal:では、このインタヴューとしてはおばかな質問です。MetallicaのDVD "Some Kind Of Monster" を観ましたか?

 

マンジーニ:うん、観たよ。

 

Radio Metal:このDVDで、ロバート・トゥルージロ Robert Trujillo が選ばれたとバンドが発表するとき、歓迎のプレゼントとして100万ドルの小切手を彼に渡すとメンバーが言いますよね。で、Dream Theaterはあなたに何ドルくれましたか?!

 

マンジーニ:(笑)いや、くれてない、くれてない。バンドが僕にくれたものと言ったらだね、彼らの信頼と、僕の新しい人生だよ。大事だから言っとく。そっちのほうが、ずっと、ずっと、ずっと価値があるよ。で、お金の話にしてもだよ、僕たちがしっかり一致団結していい曲を書いて、更にポピュラーになるなら、100万ドルを数百倍にするポテンシャルを作り出せるよ。信頼があれば、そんなことも起こせる。団結の強いファミリーがいれば、そんなことも起こせる。特に自分が歓迎されていて、重要な位置にいるんだと感じられるときにはね。だからDream Theaterはそんなことは何もしてないよ!(笑)

 

John Petrucci インタヴュー和訳 2011年7月 RADIO METAL

初出:2020年11月 別ブログに投稿

 

【背景情報】

 

ドリームシアター Dream Theaterサイト)創立メンバーでありドラマーのマイク・ポートノイ Mike Portnoy が2010年9月8日、脱退を発表。

 

Dream Theaterはバンド再建のため、凄腕ドラマー7人を集め2010年10月に新ドラマーオーディションを実施。

その模様をドキュメンタリー映像に収録し2011年4月YouTubeで公開。

 

Episode 1 動画 :マイク・マンジーニ Mike Mangini

Episode 2 動画 :デレク・ロディ Derek Roddy、トーマス・ラング Thomas Lang、ヴァージル・ドナティ Virgil Donati、マルコ・ミネマン Marco Minnemann

Episode 3 動画 :アキレス・プリースター Aquiles Priester、ピーター・ウィルドアー Peter Wildoer、合格発表

 

日本語字幕付きの映像がアルバム "A Dramatic Turn Of Events" スペシャル・エディション日本盤(2011年9月発売)(amazon)付属DVDに収録されています。

 

上記YouTubeやDVDではカットされているマイク・マンジーニとのジャム演奏の映像を収録したUSBがアルバム "Dream Theater" ボックスセット(2013年9月発売)(amazon)に付属しています。

 

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My Japanese translation of the John Petrucci (website) interview.

The original English interview: RADIO METAL, July 2011

 

ジョン・ペトルーシ(英語発音ペトルッチ)John Petrucci(サイト)インタヴューの和訳です。

原文:フランスのサイトRADIO METALで2011年7月2日公開 2011年6月8日 電話インタヴュー

インタヴュアー:Philippe Sliwa

 

DREAM THEATER, THE SPIRIT CARRIES ON - EPISODE 1: JOHN PETRUCCI

 

男が2人いれば、意見が2通り、雰囲気も2通り。マイク・ポートノイのDream Theater脱退はひとつの転機となった。いずれにしても、その結果のほどは、音楽の面では私たちは2ヶ月ほど後には知ることになる。しかし、このバンドでのマイクの突出した影響力の面となると - Dream Theaterが「ポートノイのバンド」という印象であったことは疑いの余地もないだろう - 彼の脱退によって、多くの変化や問題が持ち上がった。Radio Metalでは、その点についてのバンドの動向を探ろうと試みた。まずは、このバンドに既にいて、活動を続けることを決意していた人物、ギタリストであり創立メンバーのジョン・ペトルーシ John Petrucci。それから、ショウを続けるべく迎えられた人物、幸運なマイク・マンジーニ。

 

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(写真:原文ページより。撮影者さん不明)

 

ジョン・ペトルーシは基本的に物静かな人である。時として冷静沈着ですらある。従っていつも穏やかに話し、慎重に計算された回答を出し、いつも物事を前向きに見ている。そしてもちろん有名人なので発言に気を付けている。バンド脱退に関してマイク・ポートノイとどういったやりとりがあったのかという話題は言及するのも不可能になっているのだなと察せられる。ペトルーシはポートノイの発言やメディアに出ている告発には注意を払ったこともないと言う。

 

それはさておき、退屈で深みに欠けるインタヴューを予想していた皆様には安心してほしい。彼はほとんど本音を言わないが、バンドやオーディションや新ドラマーについての視点、それから他のもっと一般的な事柄、たとえば楽器の練習や音楽についての考えといったことについては興味深い人である。

 

明らかに、インタヴューとは彼にとって最も快適なものではない。代表者として発言することが得意なマイク・ポートノイが何年もバンドの顔だったという事実があるのだから、それは無理もない。バンド内での役割の再分担は、ポートノイ脱退の余波のひとつだ:(訳注:ペトルーシ氏の発言の引用)≪他のメンバーたちは、単に今までより前に出て、もっとインタヴューを受けたり、話したり、写真撮影をしたりすればいいだけだよ。≫ ファンの間ではたくさんの人が、マイク・ポートノイによるバンド支配はバンドメイトたちに重くのしかかっていたと信じていた。ジョン・ペトルーシは、それは誤解であると指摘する。

 

最終的には、このインタヴューの機会を利用して、2011年9月13日発売予定の次作アルバム "A Dramatic Turn Of Events" で採用されている音楽的方向性について、以前より多くのことを教えてもらえるよう試みた。このアルバムのタイトルは、ギタリスト氏によれば、起こり得る予想に反して、バンドがマイク・ポートノイと別の道を歩み始めたこととは関連がないそうである。

 

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(写真:原文ページより。撮影者さん不明)

 

Radio Metal: The Spirit Carries Onドキュメンタリー(訳注:新ドラマーオーディションの映像。Episode 1  Episode 2  Episode 3 )についてお話をお聞かせください。このドキュメンタリーを制作したのは、リアリティー・ショウ(訳注:実際の生活を撮影するスタイルのテレビ番組)から着想を得たのですか?どこからアイディアを得ましたか?

 

ジョン・ペトルーシ:あのさまざまなドラマーたちと演奏してみるなんてとても特別なイベントになるとわかっていたから、ドキュメンタリー映像を作ろうというアイディアが出たんだよ。全部を後からまた観られるようにしたかった。最初は、ただ録画したらいいかと思ったんだけど、マネージャーとレーベル(訳注:当時Roadrunner Records)に話したら、プロの手で録画したらすばらしいぞということになって、プロの手で録画して、そこから進んでいったんだよ。

 

Radio Metal:こうしたタイプの映像を見せるのはメタル界ではあまりポピュラーではありませんよね。どのような反応があるか心配でしたか?

 

ペトルーシ:いいや。リアリティ・ショウじゃなくて、単にドキュメンタリーだからね。オーディションを録画するだけのことだから。僕たちは反応とかそういうことを考えてもいなかったよ。リアリティ・ショウじゃないしテレビとかで放送するわけではなくて、単なるオーディションのドキュメンタリーだったから。だから、僕たちは心配なんか全然してなかったよ。僕はそこに考えが及んですらいなかった!(笑)

 

Radio Metal:あのドキュメンタリーの1つめのオーディションの始めであなたがマイク・マンジーニを見ている様子はとても面白いです。新ドラマーのオーディションをするというのはあなたにとってまったく新しいことだったわけで、僕たちにしてみると、まるで1人のギタリストが生まれて初めてバンドと一緒に演奏する様子を見ているように感じました。あなたは、また20歳に戻ったように感じましたか?

 

ペトルーシ:うん、感じた!(笑)楽しかったよ。新しく会うミュージシャンと一緒に演奏するというのは勝手がまったく違うからね。そしてそこにつながりが生まれ、ケミストリーが生まれる。笑顔になっているのが自分でわかるし、すごく楽しいという感情が湧いてくる。長い間憧れてきた偉大なギタリストと一緒に演奏したり、憧れの人とジャムったりするのと同じだよ。若返ったような感覚を大いに得るよ、確かに。と言うより、笑顔になってその演奏の過程を楽しむ感覚を得る、と言うべきかな。実際、とても楽しかったよ。

 

Radio Metal: トーマス・ラングとヴァージル・ドナティは原曲のパートを独自の解釈にしすぎたり改変したりする傾向があるため選ばれませんでした。オーディションの始めに、これをしてほしくないと特に言及してありましたか?

 

ペトルーシ:始めからみんなにはただ課題曲を覚えてほしいとしか言っていなかったんだ。課題曲を覚えてもらえれば一緒に演奏する曲ができて、それでどんな感じか試せるわけだからね。具体的にどうしてほしいという話は誰にもしていなかった。課題の3曲を覚えてほしいと言っただけだった。そしてみんなやってきて、その3曲を演奏してくれた。何人かは完璧に覚えていたし、何人かは……と言っても、全員が課題曲をとてもよく覚えていたよ、確実に。全員がとてもよく準備していたし、とてもプロフェッショナルだった。何人かはドンピシャの演奏をしたということだよ。

 

Radio Metal:ヴァージル・ドナティは彼の異星人的な面によってオーディションで目立っていました。仮に彼を選んでいたとしましょう。あのオーディションのときのように自分が好むことをする個性の持ち主にあなたはうまく対応できると思われますか?

 

ペトルーシ:(笑)ヴァージルは本当に好きだよ。とてもクールな人だと思う。とてもナイスガイだ。G3のツアー(訳注:2005年。東京公演のDVDあり。 amazon )をした頃から彼を知っていて覚えているよ。 当時彼はスティーヴ・ヴァイ Steve Vai のバンドでプレイしていた。彼と本当にすばらしい会話をちょっとしたこともある。彼と仲良くやっていくのは本当に簡単だよ。彼はただ、すごいモンスタープレイヤーでありすばらしいショーマンである人たちの1人なんだよ。僕は彼に何の問題も感じなかったよ。すばらしいと思った。

 

Radio Metal:マイク・ポートノイは何年も技術の鍛錬には取り組んでいないと自ら認めていました。今回のオーディションであなたが期待していたことに照らしてみて、もしマイク・ポートノイが他のドラマーたちと一緒にオーディションを受けていたら選ばれていたと思われますか?

 

ペトルーシ:マイク・ポートノイはすばらしいドラマーで、世界最高のドラマーの1人だよ。彼のことが大好きだし、彼の演奏のし方も大好きだ。だから、そう、彼は選ばれていたに違いないと思うよ!(笑)僕はマイクと永遠のように長い間一緒に演奏してきた。彼のドラムの演奏のし方が大好きだ。みんなが違ったアプローチを持っているし、自分のすることに対して違ったスタイルを持っている。ギタリストも同じで、本当に技術に焦点を当ててたくさん練習する人もいるし、そうしない人もいる。それでプレイヤーとして劣っているということにはならないよ。

 

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 (写真:原文ページより。撮影者さん不明)

 

Radio Metal:あのドキュメンタリーで、マイク・マンジーニがいちばんバンドに入りたいと思っていることは明らかでした。そのことが決定の助けになりましたか?

 

ペトルーシ:確かになったね。まずケミストリーがなければいけない、そして一緒に演奏したときの感じがすばらしく、しっくりこなければいけない。それが第1要素だよ。そしてマイク・マンジーニは一緒に演奏した1曲目でそれを証明した。でも、その上、他にもたくさんの要素があった。僕たちはバンドで、固く結束した男たちの集まりだからね。そしてマイク・マンジーニに関するすべてのことが……彼の経歴、個人としての人生、オーディションに臨む態度、そうしたこと全部が、僕たちが彼を選びたい理由になったよ。

 

Radio Metal:その選択は全員一致でしたか?ジェイムズ・ラブリエ James LaBrie はとても熱心にミネマンを支持していたようですが……。

 

ペトルーシ:オーディションはとてもエキサイティングだったからね。あのドキュメンタリーで見られるインタヴューはそれぞれの人をオーディションした直後のものなんだ。マルコはすばらしかった。とてもエキサイティングだった。他の人たちもすばらしかった。でも結果的に、僕たちはそうしたこと全部を脇にどけて話し合い決断しないといけなかった。だから、そう、全員一致だったよ。

 

Radio Metal:マルコ・ミネマンとの演奏を楽しんでいた様子から拝察するのですが、将来、彼と一緒に仕事をしたいと思われますか?たとえばDream Theaterとは別のサイドプロジェクトで?

 

ペトルーシ:うん、思うよ、すごく。ぜひそうしたい。彼はすばらしいドラマーだと思う。オーディションを受けた全員と一緒に仕事したい!(笑)

 

Radio Metal:このドキュメンタリーがDVDとしてリリースされると発表されました。次のアルバムのボーナスDVDになると期待して良いですか?オーディションから抜粋した、もっと長い新たな映像も収録されますか?

 

ペトルーシ:スペシャル・エディション(amazonの日本盤)に収録されるよ。内容はそのままになると思う。映像はたくさんあるから、いずれもっと公開できるかもしれないけど、発表済みの分だけでもミックスや編集にとても時間がかかったからね。だから映像はあのままで出ると思う。

 

Radio Metal:バンドの新メンバーがファンに紹介されるとき、とても愛されていたメンバーと交替する場合には、反応は否定的になったり、攻撃的にさえなることもあります。しかし、インターネット上の反応を見ると、マイク・マンジーニはとても熱烈に歓迎されているようですね。これはなぜだと思われますか? The Spirit Carries Onでマイクが否定できないほどフレンドリーな人として紹介されたことが関係していると思われますか?

 

ペトルーシ:彼はとても尊敬されているプレイヤーだと思う。彼のドラムの才能は否定できない。そしてその上、すばらしい人でもあるし、とてもフレンドリーでとてもつきあいやすい人でもある。好感を持てる人で、そしてその才能は否定できない。彼がドラムを演奏するのを見たら、衝撃でぶっ飛ばされるよ。バンドのファンだったらメンバーが交替するのを見たくはないというのはわかるよ。まったくよくわかる。僕も同じように感じるだろうから。でも同時に、演奏がすごく巧くてすごく完璧な上に人柄もとても良いという人が参加してきたら、ファンたちが変化を受け入れやすくなると思う。

 

Radio Metal:あのドキュメンタリーのおかげで、ファンがメンバー交替を受け入れやすくなったかもしれませんね。

 

ペトルーシ:かもしれないね。そう思うよ、うん。それが制作した理由の一部だったんだ。僕たちの中でこう思ったんだ。「なぜこの決断をしたのか、背景にある過程はどんなふうだったのか、みんなが見られたらクールだな」と。あれを観たら、ちょっと受け入れやすくなると思う。僕たちがただ「はいこうなりました、受け入れるか、さもなければ離れて行ってください」と言うのとは違ってね。過程を見られるし、そうすると大いに理解ができるよね。理論的な人なら誰でも「おお、自分も同じことをしただろうな」と言うと思う。

 

Radio Metal:メンバーを変えたバンドというのはことごとく、後から「オリジナル・ラインナップ再結成」にとりつかれたハードコアなファンたちからの攻撃に悩まされるものですよね。KISSにもGuns N' Rosesにもそれが起きましたが、これは新メンバーにとってはとても失礼なことになりますね。お決まりの例に漏れず、こういうことが起こった場合、どう対処されますか?

 

ペトルーシ:明らかに、人々の考えることや言うことをコントロールはできないからね。Dream Theaterは25年バンドとしてやってきた。最初は僕がジョン・マイアング John Myung と一緒にこのバンドを始めた。シンガーも変わったしキーボードプレイヤーも変わった。バンドにはいろいろあるものだ。特に僕たちぐらい長くやっているとね。重要なのは、方向性やスタイルや音楽性が壊れないでいることだよ。そういうものはハートから出てくるものだし、それならファンたちは受け入れてくれると僕は思う。ファンたちが以前のメンバーやオリジナルメンバーを見たいとしても、そうでないとしても、それは僕にはコントロールできない。ファンたちはオリジナルメンバーを見たいだろうと僕は思うよ。だけど、自分を信じて、やっていることに自信を持たなければいけない。僕はそうしている。新アルバムの出来は驚くほどすばらしいと思うし、マイク・マンジーニは本当に畏敬の念を抱くほどすばらしいよ。みんな彼が演奏するのを見たくなるだろうと思うよ。

  

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(写真:原文ページより。撮影者さん不明)

 

Radio Metal:バンド内の役割分担はどのように展開していますか?ジョーダン・ルーデス Jordan Rudess のクリエイティブ面や何か決断する過程での重要度が以前より上がったように思うのですが……。

 

ペトルーシ:ジョーダンはずっと重要だったよ。このバンドの全員が役割を持っているしとても重要だ。変わったのは他の人たちの感じ方だと思う。バンド内の役割や重要度という意味では全然何も変わっていないし、他の人たちがいろいろ今までと違うだろうなと思っているんじゃないかな。マイク・ポートノイはメディアの取材とかで前面に出て行くとき見事な仕事をしていたからね。バンドの外の人たちは、他のメンバーたちは下がって遠慮しているんだと思っていたかもしれないけど、実際はそうじゃなかったんだ。

 

Radio Metal:新アルバムは既に作曲が終わっていたので、マイク・マンジーニは作曲には参加していないんですよね。次以降のアルバムでは作況に参加するでしょうか?

 

ペトルーシ:実際どうなるかわからないんだ。今回はひとまず、ギター、ベース、キーボードという作曲者たちだけで作曲に戻ってきた。僕はバンドのためにも自分のソロ曲のためにも、ドラマーなしで今までたくさん作曲してきていて、そんなふうにするのに慣れているんだ。僕にとっては、それがとても簡単な流れなんだよ。誰かに入ってきてもらって、新しい要素や今までと違う原動力や個性を持ち込んでほしくなかったんだ。そんなふうに始めたくはなかったんだ。作曲の基礎的な要素と自分を再接続したかったんだ。つまり、さて、どうなるかな?次のアルバムでは彼も作曲するかもしれないよ。わからないけど。

 

Radio Metal:マイク・ポートノイは疑いなくDream Theaterの中心的な人物でしたが、彼がいたときには、バンドにとってそれが大変になることがありましたか?

 

ペトルーシ:それは単に感じ方の問題だと思うよ。ここでも繰り返しだけど、マイクはバンドを代表してたくさんインタヴューを受けて、たくさんのことをして、バンドと彼自身のことを公共に発信していた。他のメンバーたちは、単に今までより前に出て、もっとインタヴューを受けたり、話したり、写真撮影をしたりすればいいだけだよ。みんな良いことだ!物事をちょっと変えればいいだけのことだよ。

 

Radio Metal:マイク・ポートノイの脱退についてはたくさんのことが語られてきました。しかし、はっきりしないままのことがたくさんあります。どのようにして「ヘイ、ちょっと休みたいんだ」から「脱退する」となったのですか?ちょっと奇妙です!

 

ペトルーシ:奇妙だよ。彼に訊ねるべきだと思う、本当に。僕が彼の代わりに語ることはできない。彼の意志の中でどういうことが本当に起きていたのか僕にはわからないから。ここでも繰り返しだけど、僕は他の人が決断することややりたいことをコントロールできない。これは本当に彼に訊くべきことだよ。僕にはわからない。

 

Radio Metal:マイクがバンドに戻ろうとしてあなたが断ったとき(訳注:マイク・ポートノイがDream Theaterに戻ろうとしたが、そのときは既にマイク・マンジーニの参加が決まっていて、受け入れるわけにいかなかった、と他のインタヴューで発表されていた)彼はあなたが直接答えずに弁護士を介してきたと主張していますが、これは真実ですか?

 

ペトルーシ:ここでも繰り返しだけど、彼に訊くべきだよ。彼がメディアに何と言ったか僕には正確にわからない。こういうのは彼への質問だよ!

 

(訳注:その後、ペトルーシ氏とポートノイ氏の交流は回復。数年後にはクリスマスに家族ぐるみで一緒に出掛けている様子をSNSで投稿。

2020年10月ペトルーシ氏が15年ぶりのソロアルバム2作目 "Terminal Velocity" を発表、ポートノイ氏が参加し10年ぶりに音楽でも再合流!

更にペトルーシ氏、ポートノイ氏、ジョーダン・ルーデス氏、トニー・レヴィン Tony Levin 氏が1998年と1999年にアルバム2作を発表していたLiquid Tension Experimentが22年ぶりに復活、2021年4月にアルバム3作目 "Liquid Tension Experiment 3" を発売!)

 

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 (写真:原文ページより。撮影者さん不明)

 

Radio Metal:新アルバムは "A Dramatic Turn Of Events" というタイトルですね。たくさんのインタヴューでも、あのドキュメンタリーでも、あなたはマイクの脱退のことを本当にトラウマとして語っていますが、このタイトルは、この別離のことを示しているのですか?

 

ペトルーシ:このタイトルは、歌詞の題材のことを示しているんだよ。収録曲はどれも人生を変えるような、ドラマティックな出来事について歌っているんだ。歴史上の出来事だったり、今の世界で起きていることだったり、宗教的なことだったり、スピリチュアルなことだったり。全部、世界を変えたことや人の人生を変えた出来事についての曲なんだ。それが、このタイトルが示していることだよ。バンドの状態のことのように見えるのはまあ偶然だよ。そのように解釈したいと思ったらすることもできる。けど、これは本当に曲の歌詞のことなんだ。

 

Radio Metal:このアルバムは「安全圏」と考えられているアルバム "Black Clouds And Silver Linings" に続くものですが、聴く我々は大きな変化を期待すべきでしょうか?

 

ペトルーシ:作るアルバム全部に対して、僕たちはエネルギーのすべてとベストの努力を注いでいるよ。なぜだか、他のアルバムと比べて特別だとされているアルバムもあるけどね。なぜだかわからないけど、ただそんなふうになっている。僕は今回のアルバムは本当に特別だと思うよ。内容にも雰囲気にもとても独特でとても特別なものがある。世に出るのが待ち遠しいよ。みんなが聴いてくれるのを待ち遠しい思いで楽しみにしているよ。僕はこの作品をとても誇りに思っているよ。

 

Radio Metal:あのドキュメンタリーの中で聴けるリフは今回の新曲の一部ですか?

(訳注:オーディションの内容として、Dream Theaterの既存曲だけでなく、現場で初めて伝えた曲もやった)

 

ペトルーシ:いいや、違うよ。あれはドキュメンタリーのためだけのものだよ。

 

Mike Mangini 動画和訳 2011年7月 Pearl Lab - 1. e-Pro Live, r.e.d. box / 2. Tru Trac / 3. Demon Drive

初出:2011年7月 別ブログに投稿

 

My Japanese translation of the videos Mike Mangini (website) talks about Pearl e-Pro Live, r.e.d. box, Tru Trac, Demon Drive.

The original English videos: Pearl Drums YouTube, July 13th 2011

 

マイク・マンジーニ Mike Mangini(サイト)がPearl製 e-Pro Live, r.e.d. box, Tru Trac, Demon Drive について語る動画の和訳です。

 

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1. e-Pro Live & r.e.d. box

 

動画:Pearl Drums の YouTubeで2011年7月14日公開

www.youtube.com

画面右下の歯車マーク「設定」から自動生成の英語字幕を設定できます。

(自動生成の字幕は実際に言っている通りではない部分もあります。

訳者は聞き取った英語を和訳しています。しかし字幕も参照させてもらっています!) 

  

 

Dream Theaterのマイク・マンジーニです。Pearl のラボに来ています!僕たちドラマーでもここまで来られることは少ないんだけど、僕はここでDream Theaterのツアー用ドラムセットをデザインしていて、その間、練習したり曲に取り組んだりする用のe-Proのキットをひとつ持ってるんだ。

 

僕がe-Proに興味を引かれるのは、本当に、本物のドラムセットのように感じられるからなんだ。僕にはそこが特別なんだよ。

 

それから……これが大事なところで、理解してほしいところでもあるんだけど、このe-Proは普通のエレキドラムのように、何か他の物になってやろうと懸命になっている感じがないんだ。世にエレキドラムはたくさんあるけど、これで練習すると、僕は叩きたい気分になるんだよ!

 

パッドの反応も、まさに本物のドラムヘッドみたいなんだ。つまり、ゴム製のパッドを叩いて跳ね返りが強すぎるとか、単にしっくりこないとか、そんなことがないんだ。このe-Proのキットはしっくりくるんだよ。

 

それで、僕はこのe-Proについてこんなふうに見ているんだ:ありのままでいいし、このようにデザインされたわけを理解しよう、と。そこをもしわかってもらえれば、僕と同じぐらいに、このキットの楽しさと使い道を知ってもらえると思う。

 

で、僕はe-Proを練習に使ってるんだ。DRUMHEAD(訳注:アメリカのドラム誌。2011年5/6月号。サイトでの記載)の記事に写真が載ってるけど、家で使ってるし、ここでも使ってるよ。ここにいる間は、これでプレイしないといけなかったしね。この部屋でウォーミングアップをしてたんだよ。向こうの部屋で僕のドラムが組み上げられている間にね。

 

僕にとってのe-Proキットのもうひとつの特性は、r.e.d.boxと併用することだね。あっちの隅にあるやつだよ。あれにいろいろ音を入れるんだ。

 

Dream Theaterのステージにも、スタジオでの新アルバムの録音にも使うよ。

(訳注:そのアルバムは "A Dramatic Turn Of Events" 2011年9月発売)

 

2つの目的で役立っているよ。e-Pro boxを使って、存在する曲で使われている全部のパーカッションの音と同じ音を出すんだ。つまり言い換えれば、僕の参加前からあるDream Theaterの曲ってことだけど、パーカッションがたくさん使われてるからね。

 

ステージではe-Proのパッドを6つ使うんだ。それで、ある曲ではカウベル、また別の曲ではテンプルブロック、ウィンドチャイムも足してみるとか、そんな具合にそれぞれをプログラムできるんだ。そうでなければ、そのパーカッション全部を運んで回らないといけない(笑)。そして、これは本当に直接叩く!だからすばらしい音がするんだよ。そして全部バランスも取れている。サウンド関係のスタッフたちにとっても、本当にかなり頭痛の種を減らしてくれるんだ。

 

Dream Theaterの新アルバムの録音で、いちばん楽しかったことといったらね、僕はドラムキットに小さなカウベルを1つセットして使ってたんだけど、本物のカウベルだと、音程がジョン・ペトルーシのギターの音と合わないこともあるわけだから、使うのは本当に難しくなるんだ。でもe-Proとr.e.d.boxで、彼の演奏する音に合うカウベルの音をプログラムできた。その出来といったら……もう単純に楽しかったよ。音を聞いてぴったり合わせるというのは、本当に楽しかった。

 

Dream Theaterのアルバムでの、僕のもうひとつのe-Pro r.e.d.boxの使い方としては、6つのパッドをティンパニの音にしたんだ。それで、ある曲のイントロで、ティンパニを、曲に合った音程でプレイすることができたわけだよ。

(訳注:その曲は "Lost Not Forgotten" と思われます。Spotify

なぜこういうことをするかと言うと、自分があんなに大きい桶みたいな物を本当に持ち運んできちんと扱えてる図が想像できないからだよ(笑)

 

だから、e-Proは、僕にとっては曲をやるときにどんなパーカッションの音でも思うようにプレイする助けになってくれるから、新アルバムでも使えたし、全部の過去曲をプレイする助けにもなってくれるし、いろんな音の大群を用意できて、だけどその本物を全部運んで回らないでいい、というものなんだ。だからこのe-Proを練習に使っているよ。で、すごく率直に言ってしまうと、ギグにだって使うよ。だから、たくさんの用途で役立っているね。

 

2. Tru Trac

 

動画:Pearl Drums の YouTubeで2011年7月14日公開(その後なくなったようです)

 

Tru Tracのドラムヘッドを張ったパッドを6つ、Dream Theaterのレコーディングとツアー用のキットに使ってるんだ。どう使っているかと言うと、手で鳴らすパッドが2つ、左右の側面に2つ、それから両足で鳴らすのが1つずつ。

 

Tru Tracでどういうことをやりたくなったかと言うと、基本的には、いろんな音にチューニング、じゃなかった、ごめん、鳴らしたい音を何でも、それぞれのパッドごとに割り当てる、ということだよ。

 

Tru Tracパッドとr.e.d.boxのステージでの使用例を挙げると、テンプルブロックの音を出すとかね。テンプルブロックには普通5つの音程のブロックがついてるけど、Tru Tracパッドが6つあるから、全部の音を設定できるし、更に目的の音程にチューニングすることもできるわけだから、音はもっと増えることになるね。

 

今度の、僕が参加してるDream TheaterのアルバムではTru Tracを4つ、ティンパニの音にして使ったり、他の曲では1つをコンサートバスドラムの音にしたり、2つをカバサにしたり、1つをフィンガーシンバルにしたり、2つか3つをチャイニーズシンバルにもしたりして使ったよ。

 

だから、僕にとっては、アーティストとして音楽的に自分を表現することができたし、それでいて、いろんなパーカッション類を全部持って回らずに済んだというわけなんだ。本当に本当に助かったし、すてきなことだったよ。

 

3. Demon Drive

 

動画:Pearl Drums の YouTubeで2011年7月14日公開

www.youtube.com

画面右下の歯車マーク「設定」から自動生成の英語字幕を設定できます。

(自動生成の字幕は実際に言っている通りではない部分もあります。

訳者は聞き取った英語を和訳しています。しかし字幕も参照させてもらっています!) 

 

 

僕のドラムセットのメインペダルはDemon Driveなんだ。シングルペダルのね。使ってる理由は、足を動かしすぎないで済むからだよ。前は本当に、足の調子を上げて演奏できるようになるにはしっかりウォームアップしなきゃいけなかったんだけど、現実には、ドラムの世界での仕事ってそんな贅沢なことはしていられない。たとえば、僕はDream Theaterのオーディションを受けたけど、人生最大の山場だというのに、思った通り、ウォームアップはなし、ただDemon Driveを箱から出して、キットに取り付けて、はいスタート!

 

(演奏)

 

僕のDemon Driveペダルのセッティング方法を解説しよう。箱から出す、ドラムに取り付ける、使う(笑)。以上。本当に、セットすれば準備は完璧だし、ダイレクトドライブのペダルだから踏み込んだときの抵抗もない。えーと……うん、確かに2つめのセットも持ってるよ。ボードが長くて、スプリングテンションをもうちょっと強くしてあるのを。スピードメタルのプレイヤー用のやつなんだ。そのフィーリングを身につけたいというのもあるんだけど、肝心なことは、すぐに音を出せるようにしておきたいんだ。

 

(演奏)