Paradise Found

好きな音楽関連の英語和訳や諸々です。My Japanese translations (from English) and various things related to my favorite music.

Dream Theater Q&A動画和訳 2013年9月 DT Biz

初出:2020年12月 別ブログで投稿

 

My Japanese translation of the Dream Theater (website) Q&A video.

The original English Q&A: DT Biz YouTube, September 24th 2013

The questions were submitted (before & during the Livestream) at Dream Theater Forums.org

Host: Rai Beardsley 

 

ドリームシアター Dream Theaterサイト)Q&A動画の和訳です。 

動画:DT BizのYouTubeにて2013年9月24日ライヴ配信

Dream Theaterファンサイト Dream Theater Forums.org にて(動画配信前 & 配信中に)投稿された質問を元に開催

司会者:Rai Beardsley

 

www.youtube.com

画面右下の歯車マーク「設定」から自動生成の英語字幕を設定できます。

(自動生成の字幕は実際に言っている通りではない部分もあります。

訳者は聞き取った英語を和訳しています。しかし字幕も参照させてもらっています!) 

 

分割画面左から

レイ・ビアーズリー Rai Beardsley(司会者)

ジェイムズ・ラブリエ James LaBrie  サイト(ヴォーカル)

ジョン・マイアング John Myung(ベース)

ジョン・ペトルーシ John Petrucci  サイト(ギター)

ジョーダン・ルーデス Jordan Rudess  サイト(キーボード)

マイク・マンジーニ Mike Mangini  サイト(ドラム)

 

Q1  0:00~

 

ビアーズリー:皆さん、レイ・ビアーズリーです。今日はDream Theaterメンバーの皆さんと一緒にいます。

新アルバム(12作目 "Dream Theater")が今日(2013年9月24日)店頭に出ています。iTunes や Dream Theater サイト("BUY ALBUM" から各種デジタル版へリンク)でも買えますよ。

 (amazonの日本盤 HDtracksの高解像度デジタル版

 

今日は Dream Theater Forums.org で投稿された質問をさせて頂きます。新アルバム関連の質問から始めたいと思います。

 

最初の質問は、全員宛てで「このアルバムのお気に入りの曲はどれですか?」

 

ルーデス:いい質問だね。

 

ペトルーシ:難しい質問だなあ。……わからないよ。

 

ルーデス:その時々で変わるなあ。(ペトルーシ氏の発言と重なる)ジョン、先にどうぞ。

 

ペトルーシ:お気に入りの曲は変わるけど、どういうわけか車に乗るといつも "The Looking Glass"Spotify 公式ビデオ )を聴きたくなるね。あの曲が持つ興奮とか主張の力強さとかが理由かもしれない。

 

ルーデス:僕は最近、壮大な "Illumination Theory"Spotify)がとてもお気に入りだよ。僕は大作に引きつけられるんだ。今はあの曲が僕のリストのトップにあるよ。

 

ペトルーシ:あ?ジェイムズの丸い画像が出てきたぞ。

 

(動画には表示されませんが、通話中の皆さんのパソコン画面に出てきているようです。この通話に参加するためにはアカウントを取得していると思われます。ラブリエ氏の偽アカウントなのか、ラブリエ氏の名前と画像を使ったアカウントの丸い画像が、参加申請を送ってきている?と思われます。)

 

ルーデス:ジェイムズの丸がもう1つ?エキサイティングだね!

 

ラブリエ:ああ、この小さい丸しつこく出るね。そう、ええと、僕の個人的なお気に入りの曲は、たぶん僕の多様性を最も出せたと感じている曲で、"Enigma Machine"Spotify)だね。(ラブリエ氏の出番がない曲)

 

皆:ぶはははははは!!!

 

ルーデス:極めて当然の選曲だよね!ジェイムズ。

 

ペトルーシ:(ラブリエ氏の冗談に対して)ひでえ(笑)

 

ラブリエ:(笑)

 

ペトルーシ:うわあ。

 

ラブリエ:OK、まじめに言うと "The Bigger Picture"。(Spotify)今もあの曲に引きつけられているよ。

 

 ペトルーシ:(ラブリエ氏の背後をじっと見て)テントの中にいるの?

 

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ラブリエ:これ絵だよ!絵!(背後の壁に掛かっている絵を上のほうまで写す)

 

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ペトルーシ:ああ、OK。

 

(直前に曲名が出た "The Bigger Picture"「もっと大きな絵」とぴったりな事態になっているが誰も何も言わずに進行!ペトルーシ氏が仕掛けたがスルーされたのか、天然の奇跡を起こしているのか)

 

ルーデス:ありがとう。今日、家の案内ツアーをやってくれる?

 

ラブリエ:いや、今日はやめとこう。いつか他の日にね。

 

ルーデス:うん、うん。

 

マンジーニ:僕は "Surrender To Reason" Spotify)に引きつけられるよ。あのサビを聴くと特別な高揚した気持ちになるんだ。今はそうなんだけど、アルバムを通して聴くたびに毎回お気に入りの曲は変わるね。

 

ペトルーシ:クールな意見だね。

 

マイアング:ジェイムズの考えと同じで、僕は "The Bigger Picture" だよ。あの曲には何か本当にクールなものがあるよね。

 

(マイアング氏はさっきの "The Bigger Picture" 事件に気付いていたが何も言わなかっただけな気がしてなりません)

 

ペトルーシ:いい意見だね。

 

ルーデス:同意見だよ。

 

Q2  2:25~

 

ビアーズリー:OK、この質問はトム・ボンバディルさん?から。発音を間違えていたらすみません、トム。

「新アルバムでマンジーニ氏の牽引 (drive) によって生まれた曲はありますか?

それとも基本的にすべてジョン・ペトルーシ氏とジョーダンの作曲ですか?」

 

マンジーニ:僕は何も牽引(drive)とかしてませんよ(笑)

 

ペトルーシ:(笑)

マディ Maddi(ギターテック、いろいろスタッフのMatthew Schiefersteinさん。愛称 Maddi )が僕たちをスタジオまで車で連れて行って(drive)くれたよ(笑)

 

(このアルバムはニューヨークのCove City Sound Studiosで制作され、その期間中、Dream Theaterメンバーは全員同じホテルに滞在、毎朝マディさんが車で迎えに来てくれて、スターバックスに寄ってからスタジオへ行く習慣だったと、当時公開されていたジョーダン・ルーデス氏のインタヴューで語られていました)

 

ルーデス:マディが運転(drive)担当だね。今日ここにはいないけど。

 

ラブリエ:フォークリフト運転できるよ。

 

マンジーニ:(笑)

 

ルーデス:運転巧いよね。

 

こちらの動画 で観られます。Dream TheaterYouTubeで2012年6月公開。

ジョーダン・ルーデス氏がまず登場、アメリカツアー開始に向けて準備万端だがひとつ問題があってジェイムズ・ラブリエが現れない、彼はカナダ人だから入国で問題が起きているのではないか……という設定で開始。

そしてジェイムズ・ラブリエ氏大登場「税関でつかまった」「家からこれで来た」「みんなどうやって移動してるの」ルーデス「いや飛行機とかリムジンとか」ラブリエ「あー!飛行機怖い?怖い?」

そしてルーデス氏も「楽しそうだね。乗ってみていい?」うまく発進できずラブリエ氏から「たぶんギアがニュートラルに入ってる」など指導を受けて発進)

 

ペトルーシ:僕たちの場合、全員一緒にいるとき本当の魔法が起きると思う。みんな違ったアイディアの種やリフを持ち込むかもしれないけど、そこは問題じゃない。実際あるとき全部集めたら大きなリストになって壁に貼っていたよ。みんなで全部を作曲しながらお互いに作用しあって明確な魔法が起きる。

マイクと一緒にスタジオにいる体験は、すばらしかった。彼は起きていること全部について来てコントロールができるんだ。僕たちが何かに取り組んでいるとき、それがジョーダンでも、僕でも、ジョーダンと僕でも、ジョンと僕でも、どの場合でも、マイク自身が演奏していなくても、彼は聞いていて、メモを取っていて、それで突然「マイク、思いついたことを聞かせてよ」と振っても、最高な演奏をしてくれるんだ。ジャムったり演奏の掛け合いをしたり、アイディアや意見を出したりするとき、彼がスタジオにいるのはすばらしいことだった。

 

ルーデス:同意見だよ。

 

Q3  4:02~

 

ビアーズリー:OK、この質問はアド134さんからです。

「今はもうみんな新アルバムを聴いていると思うので、特定のリフや曲の部分で "A Dramatic Turn Of Events"(アルバム11作目、2011年9月発売)ツアーのとき(2012年)思いついたものがあったら教えて頂けますか?

 

ペトルーシ:なるほど。みんな覚えてる?

 

ルーデス:"Illumination (Theory)" の最後がそうだよね?きみ(ペトルーシ氏)がある日あのすばらしい主題を思いついて、どう思うかきいてきたよね。長いことかかってアルバムに収録になったよね。

 

ペトルーシ:ええと、自分のパソコンの前に座ってるんだから探せるぞ。(探し始める)あのツアーから……ええと、僕たちが呼んでいた名前が……みんな、しゃべってて!

 

マンジーニ:(笑)

 

ラブリエ:僕たちはお互いにしゃべる話題を持ち合わせていないのだ。

 

ペトルーシ:(探している)「ツアー中のアイディア」とかそういう名前で持ってたんだよ。Dropboxに入れてたかも。たくさんあったんだ。その中のひとつだよ。ええと……何か他の名前だった気もするな。

 

ラブリエ:アジアでの出来事じゃなかったかな?みんな。あのジャムは。

 

ペトルーシ:そう!

 

ルーデス:きみはあの("Illumination Theory" Spotify 冒頭0:05頃からの旋律を歌う)♪タ~ラララララ~も演奏してたよね(笑)

 

ペトルーシ:してた!

 

ルーデス:きみはあれをいちばん長いこと演奏してたよね。みんなでリフを決めようとしてるときにさ、きみがある日「OK、これリストに入れてよ」とか言ってきて。

 

ペトルーシ:あるあるだよね。(めっちゃ軽い調子で)「ヘイみんな~、いいアイディア思いついたぜ~」(笑)

「俺たちを悩ませんな」って。

 

ルーデス:「リストに入れといてやる」ってね。

 

ペトルーシ:あれを思いついたのは……

 

ルーデス:もっと前だったかな?

 

ペトルーシ:あれは……日本のフェスに出演したときだった。スティーヴィー・ワンダー Stevie Wonderも出てて。

(2010年8月のSummer Sonic。マイク・ポートノイ Mike Portnoy氏在籍時の最後の来日)

 

ルーデス:ああ!


ペトルーシ:だいぶ前だよ。


ラブリエ:おお、あれは2010年だよね?

 

ペトルーシ:そう、そう。

見つけ出そうとしてるのがもうちょっとあるよ。探さないといけないけど。そんなに多すぎることはない。

 

(ここで再びラブリエ氏の画像が画面に表示された様子)

 

ラブリエ:ああ、僕だ。また何か出てきたね。

 

ビアーズリー:カメラがうまく切り替わっていないので、これから僕が手動でやらないといけないという連絡がマイケルから入りました。でも少なくとも(ファンクラブの)ブランド所有者で指導者のマイケルが舞台裏に座っていて、全部がきちんと見えるようにしてくれています。

 

ペトルーシ:ありがとう、マイケル。

 

ラブリエ、マンジーニ:ありがとう、マイク。

 

Q4  6:38~

 

ビアーズリー:OK、ジーメラ(?)・ドレイクさんからの質問です。彼からの質問はいくつかあります。

「このアルバムの歌詞にはとてもスピリチュアルなフィーリングや雰囲気がありますが、意図的なものですか?それとも作詞者が個人として人生の中でスピリチュアルな場面に出会い、副産物としてそうなったのですか?」

これはほぼあなた宛ての質問だと思います、ジョン。

 

ペトルーシ:よくきかれるんだけど、僕は歌詞を書くときスピリチュアルな言葉を使うのが好きなんだ。用語や描写の印象がとても強いときがあるけど、それをやるときはたいてい、比喩を生み出そうとしたり、言いたいことを伝えようとしたりしているんだ説教みたいなことをしようとしているんじゃないんだよ。僕はカトリック教徒として育ったけど、曲の中で説教しようとしてメッセージを込めることはないんだ。僕が使ってきた言葉で「救い (Salvation)」とか「救済者 (Savior)」とか「救世主 (Messiah)」とか「あなたの光を私に当ててください (Shed your light on me)」とかいう言葉は説教のような印象を与えるけどね。こういう言葉は全部スピリチュアルな方向に解釈できるし、言葉からそういう印象がにじみ出てくるけど、効果や意味を伝えるための力強さを狙ったものなんだ。そう、スピリチュアルなことは確かに僕の人間性の大きな一部だけどね。だからそれが出てくるわけで。でも、繰り返しになるけど、説教メッセージではないし、常に、その特定の歌詞で言いたいことに関わっているんだよ。強い比喩を使うのは僕には良い方法なんだ。そういう用語が好きなんだよ。

 

ビアーズリー:あなたはいかがですか、ジェイムズ?

 

ラブリエ:歌詞の面で?ええと、僕の歌詞の多くは僕の身の周りで起きていることを観察する視点から来ているね。読んだ本や何かから来ることもあるけど、たいていは社会で起きていることでとても心を動かされたことにインスパイアされるんだ。たいていは、そういうところから僕のインスピレーションは来ているね。

 

ビアーズリー:OK、そしてJM(ジョン・マイアング氏)は?

 

マイアング:ええと、僕はたいてい個人的なレベルで起きていることについて、どうやって歌詞を始めるか見つけようとする。そのことがどういうことか見極めて、それが一般的なことなのか、他の人たちも自分を関連づけられることなのかと自問してみる。僕の場合はそういうところから始まるよ。

 

ビアーズリー:クールですね。

 

Q5  9:25~

 

ビアーズリー:OK、この質問はポウダー(?)さんからです。

「スタジオで曲全体や一部を作り終えたとき、ライヴで演奏するのが待ちきれない!とみんなが言った場面がありましたか?もしあったら、いちばんそうなったのはいつですか?」

 

マンジーニ: "Illumination Theory" の再開するところだよ。

Spotify 再生時間19:15頃~19:47頃)

 

ペトルーシ:そうだね!

 

ルーデス:まさに!

 

ペトルーシ:(笑)

 

ルーデス:僕が拍子をわかっておけばたぶんみんなにもわかるんだけどね(笑)。だからみんな僕の演奏を聴いてて(笑)

 

ペトルーシ:オーマイガー。

 

ラブリエ:(笑)

 

ルーデス:作曲したときのことを思い出そうとするんだけどさ、俺たち何考えてたんだ!?どんな状態だったんだよ!?って思う(笑)

 

ペトルーシ:わかる。一体どうすりゃいいんだよ、ってね。

 

ルーデス:俺のクリックはどこだ!?ってなる。

(クリック = 設定したテンポで鳴る電子音。バンド全員が共通のクリックをイヤーモニターで聞いてテンポ合わせの補助にできる)

 

ラブリエ:最近たくさんインタヴューを受けて、ライヴでやるのが楽しみな曲をよくきかれたんだけど、僕もジョン(ペトルーシ氏)も両方……

 

ペトルーシ:すまん。(虫が飛んできて手で払う)

 

ラブリエ:その質問をされるといつも "Along For The Ride"Spotify)と答えていたんだ。

あの曲を歌っていたとき、正真正銘の良い音楽という感じがとてもあったし、ライヴでオーディエンスが曲に入り込んできてくれて、オーディエンスが曲の一部になって本当に壮大なものを創り出している光景をすぐ想像できたんだ。だから、僕がライヴでやるのを楽しみにしていて、オーディエンスと顔を向き合わせて反応を実際に体験するのを楽しみにしているのは確実にこの曲だよ。

 

ペトルーシ:まさにそうだね。

 

Q6  11:02~

 

ビアーズリー:"Along For The Ride"(世界や自然現象を止めることはできないが、みんな独りではなく一緒にこの流れに乗っている、という曲)は、スピリチュアルな内容を持つ曲のひとつとして、あるいは、もうひとつの "The Spirit Carries On"Spotify アルバム5作目 "Metropolis Pt. 2: Scenes From A Memory"(1999年)に収録。物語の主人公が、肉体の死後も魂は続いていくと信じる、と歌う曲。「自分で制御できない流れについて知り、乗り方を考える」という点が "Along For The Ride" と共通)的な存在として書かれたのですか?

 

ペトルーシ:いや、あの曲はまったく独立したものだよ。6/8拍子で似たフィーリングはあるけどね。歌詞としては、とても基礎的なレベルで人々が自分と関連づけることができて、ここにいること、僕たちにコントロールできないことから悪影響を受けないようにすること、そういう題材だよ。そう、だから "The Spirit Carries On" とは本当に関連がないんだ。

 

ビアーズリー:わかりました。

 

ペトルーシ:みんな、曲のアイディアが入ってるフォルダを見つけたぞ。

 

ルーデス:おお、そうか。

 

ペトルーシ:使わなかったのがたくさんあるぞ。「アトランティックシティ」……。ええと……「MMのアイディア」。すまん、マイク。

 

マンジーニ:(笑)いえいえ。

 

ペトルーシ:「リオでのピアノのアイディア」、「ロチェスターでのジャム」、「Rushスタイルのジャム、コスタリカ」。

ああ、これはたぶん使ったやつだ。「福岡」、「渋谷でのアイディア」。これがたぶんさっき話してたやつだ。

 

Dream Theaterは "A Dramatic Turn Of Events" のツアーで2012年4月23日大阪、24日渋谷、26日福岡、28日名古屋、30日横浜で公演。

2012年4月25日 ジョン・ペトルーシ氏のTwitter投稿

「先日大阪にいた間に、次のDTアルバムの作曲が正式に始まったよ。時差ボケって創造性のチャンネルをひらいてくれるみたいだね」)

 

ルーデス:そのアイディア群をきみはどうしたっていいわけだけどさ、今再生するなよ!?

 

ペトルーシ:しないよ!(笑)

 

ラブリエ:わはははは!!!

 

ルーデス:どんなのだっけ、思い出そう~とか言ってさ(笑)

 

ペトルーシ:聴きたい!?(笑)

 

(ルーデス氏の注意で逆に「言うこと聞かない」モードになって楽しそうなペトルーシ氏)

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ルーデス:これYouTubeだからな!無料放出したくないだろ!再生するなよ!?(笑)

 

ペトルーシ:カモン!(再生した)

 

ルーデス:みんなに進呈したいのでない限り……

 

ペトルーシ:これだよ!聞こえる!?

 

ルーデス:(耳を傾ける)……いいや。自分のイヤフォンだけに聞こえてるんじゃない?

 

ペトルーシ:ああ、これ俺のイヤフォンだけか。

 

マンジーニ、ラブリエ:(笑)

 

ルーデス:皆さん、次のアルバムまであと2年お待ちください。

 

ペトルーシ:ごめんね、みんな。

 

ルーデス:使われなかったアイディアがたくさんあったよね。

 

ペトルーシ:あった、あった。ツアーのサウンドチェックのとき出てきたアイディアとか。

 

ルーデス:スタジオで思いついたアイディアでまだ使っていないものも保存してあると思う。それもたくさんある。

 

ペトルーシ:うん。

 

ルーデス:まあそれは僕たちにとって問題じゃないね。

 

ペトルーシ:(笑)

 

ルーデス:他の問題はあるけど。アイディア不足に困ることはない。

 

ペトルーシ:2枚組のアルバムができるよ。アイディア不足とは別世界の話だね。

 

Q7  13:10~

 

ビアーズリー:そのお話がまさにオーソゴーナル(Orthogonal ?「直角の」)さん?からの最初の質問につながります。

 

ペトルーシ:怖い響きの名前だね。

 

ビアーズリー:「再びダブルアルバムを作ることを検討したことはありますか?」

 

(この時点のスタジオアルバムでは、6作目 "Six Degrees Of Inner Turbulence"(2002年)が2枚組(ダブル)アルバム)

 

ルーデス:ダブルアルバム……「ダブルアルバム」って最近はどういう意味になってるんだろう?

 

ビアーズリー:作りとして2枚あるってことではないでしょうか。

 

ペトルーシ:うん、そうだよ。

 

ルーデス:わかった、そうなんだね。

 

ペトルーシ:マテリアゥ……(発音を失敗し言い直す)マテリアル、アババ、マテリアル、の量の問題だよ。

今回のアルバムのLPは2枚に分けないといけなかったけど、長さとしては、そんなに長くならないようにしたんだ。1時間の境界線の中に収まるように。
でも、うん、ダブルアルバムを作るのは楽しいだろうね。面白いマテリアルが充分あって、75分以上とかあって、CD2枚組にできるなら。今はそういう話し合いはしてないけど、先のことはわからないよ。

 

次のアルバム "The Astonishing"(2016年)はCD2枚組になりました。全長2時間11分

 

Q8  14:15~

 

ビアーズリー:OK、イーオーエス・フォーラム(?)さんが答えを知りたい質問は「今後のライヴで何か、曲が終わるときなどに、イースターエッグ(サプライズ)的なものを期待できますか?」

 

ペトルーシ:「イースターエッグ」とは?

 

ビアーズリー:"Illumination Theory" の終わりの部分のようなもののことでしょう。

Spotify 再生時間19:15頃~19:47頃)

 

ルーデス:(突然弾き始める。そこに鍵盤があるとはわかっていなかったのでこれ自体が「イースターエッグ」)

 

皆:あははは!

 

ペトルーシ:これだよ!

 

ビアーズリー:初のライヴ演奏!

 

ルーデス:音楽のヒントでした!お金はいらないよ。というわけで、これだよ。

 

ペトルーシ:きみがなんで横に逸れていったのかわからなかった。

 

ルーデス:やろうと思ってたわけじゃないんだよ。

 

ビアーズリー:"Illumination Theory" の最後2分ぐらいのところでこれが起きるので、みんな「イースターエッグ」と呼ぶわけですよ。

 

ペトルーシ:きみは何のことを話しているのかね。

 

ルーデス:ネタバレだぞー!(笑)

 

(この動画がライヴ配信されたのはアメリカ東部時間でアルバム発売日の午後3時から。もう聴いている人もいれば、まだこれからの人も多かったことでしょう)

 

ペトルーシ:(ビアーズリー氏に)きみが何のことを話しているのかわからないなあ。

 

ルーデス:それが最終回答だね(笑)。次の質問!

 

ペトルーシ:(ビアーズリー氏に、おどけて強い口調で)俺きみに何て話したっけ!?何て話したっけ!?

 

ラブリエ:……ジーザス(笑)

 

ペトルーシ:(笑)

 

ラブリエ:チキンの燻製をしてるって話だろ(笑)

 

(ここでペトルーシ氏が意味していたのは「アルバムのネタバレをしないで」とビアーズリー氏に事前に言っていた、ということかもしれませんが、チキンの燻製をしているという話も皆に伝えていたのでしょう)

 

皆:ぶははははは!!!

 

ルーデス:そこで何を燻製してるんだい?

 

ペトルーシ:待って!ちょっと見せたいんだけど(燻製機のリモコン画面を見せる)気温が華氏104度(摂氏40度)なんだ。チキンには安全な気温じゃない。

 

ラブリエ:じゃないね。良くないね。

 

マンジーニ:急がなきゃ。

 

ラブリエ:燻製機の温度は何度にならなきゃいけないの?

 

ペトルーシ:華氏170度(摂氏約77度)にセットしてあるんだけど、下げる(pull)のは……ってこんな話をしたくないよ(笑)

 

ラブリエ:きみなら人を誘惑(pull)できるさ。

 

ペトルーシ:チキンの羽根をむしる(pull)のならみんないつでもできるよ。

 

皆:(笑)

 

ペトルーシ:華氏164度、165度(摂氏約73度、74度)ぐらいまでなら下げられるんだけどね。FDA(Food and Drug Administration アメリカ食品医薬品局)承認の温度は確かもっと高くて華氏167度(摂氏75度)ぐらいだと思う。

 

ルーデス:バーベキューソースは何をお使いですか?(笑)

 

ペトルーシ:ソースなんか使わないぜ(笑)

 

ルーデス:ソース使わないの!?

 

ペトルーシ:特別にすり込む調味料だけだよ。

 

ルーデス:おう、すり込むのか。

 

ペトルーシ:燻製する前にすり込むのが好きなんだ。

 

ラブリエ:ガチでチキン燻製の話をしてるな(笑)

 

ペトルーシ、ルーデス:(笑)

 

ルーデス:OK、急いで次の質問に行こう。

 

Q9  16:33~

 

ビアーズリー:この質問は基本的に全員宛てだと思います。どこに行ったかな?

「ジョン・マイアング氏の歌詞がいかに尊ばれているかバンドの全員が意識していますか?そのことが、歌詞を書かなければというプレッシャーを彼にかけていますか?または、彼の歌詞に曲を捧げなければというプレッシャーをバンドにかけていますか?」

 

ペトルーシ:最後のところ何て?

 

ルーデス:最後のところが聞こえなかった。

 

ビアーズリー:(上記の質問を繰り返す)

 

ペトルーシ:なるほど。

 

ルーデス:ジョン自身が答えられると思うよ。もし特別なプレッシャーがかかっているのなら、きみが最初に答えないとだ。

 

マイアング:ああ、僕の意見としては、歌詞が分析されるのはわかっているから確かにプレッシャーではあるけど、そのポイントは通り越さないといけないし、自分で作詞すると言うよりは、ジェイムズとジョンと一緒に取り組んで、全部の意味が伝わるように、メロディとして歌えるようにしているんだ。バランスを取ることとか、そういう面は彼らが引き受けてくれるんだ。だから基本的には、そう、プレッシャーではあるけど、ゴールは本当に良いものを作りたいということで、そのほうが勝るし、それを原動力にして歌詞を書いているよ。

 

ペトルーシ氏の情報(MusicPlayers.com 2011年 など複数)によると、マイアング氏は歌詞をいつも深遠な小説のような文章で持ってくるそうで、それを歌えるようにしたり、詩として韻を踏んだりする手助けをペトルーシ氏がずっとしていたとのこと。

アルバム11作目 "A Dramatic Turn Of Events"(2011年)に収録の曲 "Breaking All Illusions" の歌詞をマイアング氏が手掛け、ペトルーシ氏の協力で仕上げた際、マイアング氏が希望して、初めてペトルーシ氏と連名で作詞者としてブックレットにクレジット。

アルバム12作目 "Dream Theater" では "Surrender To Reason" の歌詞をマイアング氏が手掛けていますが、クレジットはマイアング氏単独に戻っています)

 

ルーデス:ふーむ。

 

ペトルーシ:曲によると思う。どの曲の歌詞を書きたい?って1人1人が決めるんだ。ある曲に対して自分が合っていると誰かが感じることもあるけど、多くの場合、「ああ俺がこの曲をやるよ」とか「この曲に合うアイディアを持ってるよ」とか「俺がメロディを歌ってたからこの曲の歌詞を書かせて」とかいう感じだよ。だから、誰が歌詞を書くか決めるのに大したプロセスはないんだ。

 

ラブリエ:言葉を書く用意ができて歌詞に取りかかるための最大のステップは、まず最初に、特定の曲に対して、題材はこれであるべきだという考えを確立することだと思う。その曲からどのように心を動かされるか?曲と題材が結婚したように感じて、お互いに属しているように聞こえたら、それがまず第一歩だよ。いったん題材が決まったら、その時点では、少なくとも僕個人の場合は、歌詞を書き始めたときには、聞いた人がどう解釈するだろう?怒るだろうか?と考えてうまく行かない。そこまで来て、自分が伝えようとしているのは何なのかということに集中できるように思う。

 

ペトルーシ:ファンがジョン(マイアング氏)の歌詞に魅了されることに不思議はないと思う。公共に対して発信するとき、全体的な人柄として、僕たちの中では明らかに言葉が少ないし、歌詞も今まであまり多く書いてはいないから、ジョンから言葉が出てきたらみんなとても興奮するんだと思う。彼の歌詞は全部 "Trial Of Tears"Spotify アルバム4作目 "Falling Into Infinity"(1997年)に収録) とか "Lifting Shadows (Off A Dream)"Spotify アルバム3作目 "Awake"(1994年)に収録)とか "Learning To Live"Spotify アルバム2作目 "Images And Words"(1992年)に収録)とか、アルバムの中心となるような曲でみんなが本当に魅了されている曲の仲間ということになるんだからね。レアだし、みんなが実現を楽しみにしているということだと思う。だから、ジョンが本気で歌詞に取り組んでくれるのはすばらしいことだよ。とてもクールなことだ。

 

Q10  20:04~

 

ビアーズリー:OK、皆さんがご家族を大事にしているということはファンのほとんどが知っていると思います。皆さんご家族がいて、とてもご家族思いで、ツアー中も可能なときにはいつも一緒にいらっしゃいます。

これはディヴァーガスさんからの質問です。「ご家族の誰かが、曲やアルバムに対して客観的に批評したり、辛辣な批判をしたり、この曲は好みじゃないとか、このソロはもっと長くするべきだとか短くするべきだとか言うことはありますか?もしそうなら、どのように対処していますか?」

 

マンジーニ:僕たちが音楽について意見を交換できる最初の人たちが家族だと思う。僕たちは作った曲を誰にも聞かせていないわけだし、ごく内密な状態で作曲するから、奥さんたちや子供たちに意見を聞くし、家族は曲を聴くし、コメントするよ。だから、確実にそういうことはあるよ。

 

ペトルーシ:すばらしいことだよ。僕の妻はギターを弾くから、作曲からギターサウンド、スタイルに至るまで全部について話し合うよ。

 

(1988年にアルバム "Roadkill"(Spotify)を発表したバンド、ミーンストリーク MeanstreakはDream Theaterと交流があり、Meanstreakのギタリストであったレナ・サンズ Rena Sandsさんはジョン・ペトルーシ氏と結婚、もう1人のギタリストであったマーリン・アプッツォ Marlene Apuzzoさんはマイク・ポートノイ氏と結婚、ベーシストであったリサ・マーテンス・ペイス Lisa Martens Paceさんはジョン・マイアング氏と結婚)

 

マイクが言ったように、意見を交換できる人が家にいるわけだからね。子供たちに曲を聴かせたらフィードバックをくれるよ。この曲は好きだとかこの曲は好きじゃないとか、いろいろ。そういう意見をもらえるのは実際すばらしいことなんだ。

さっき言ったように、レナがすばらしい意見の源として家にいてくれるのは僕にとって本当に良いことなんだ。マイクが言ったように僕たちは他の誰にも曲を聴かせることはないし、家に帰ったら2人だけで「この新曲をさっきバンドのみんなに聴かせたんだけど、きみに聴かせたいんだ、どう思う?」と言って、妻は聴いてコメントをくれる。バンドメンバー以外の観察眼や意見を得られる、すばらしい方法だよ。確かに、家族はいつも全部を気に入ってくれるわけじゃない。でも、そうした意見も全部、建設的なものとして受け止めるし、意見を交換できる、音楽を知っている家族がいるのはすばらしいことだよ。

 

Q11  21:55~

 

ビアーズリー:OK、ジョーダンまたはバンド全員宛てです。

「"Illuminaton Theory" を聴いたあと、ライヴでどうやって演奏するんだろう?と考え始めました。ストリングのセクションはジョーダンが演奏しますか?またはオリジナル音源を再生しますか?」

 

ルーデス:ふーむ……(笑)。待ってもらって、どうなるか見てもらうよ。

 

ペトルーシ:(笑)

 

ルーデス:そうであろう?(高貴な感じにフランス語で N'est-ce pas? 「ネスパ?」)


ペトルーシ:(突然立ち上がりノートパソコンを持ってカメラで自分を写したまま歩きながら)きみがキーボードの中に持ってるアイコンの何かで演奏できるさ。

(燻製機のところに到着してカメラに写す)

 

ルーデス:よし、彼に交替してもらおう。

 

ペトルーシ:これが燻製機だよ。僕の後ろにあるのが。

 

ルーデス:ワオ!

 

ビアーズリー:チキンを燻製しているやつですね?

 

ペトルーシ:うん。どんな具合か見たい?

 

ラブリエ:チキン見せて。

 

ペトルーシ:どうなってるかな。(オープン!)

 

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(チキンを公開してくれたがあまり写っておらず、おでこのほうが目立っているペトルーシ氏)

 

ルーデス:チキン登場だ、見ろよあれ!

 

マンジーニ:ああー、やめてー!料理して食べる番組を観てるみたいにつらいよ!お腹すくから見たくない!(笑)

 

ペトルーシ:(笑)(元の場所に戻って座る)ジョーダン、きみが質問に答えなくていいように助けようとしてるんだけど!

 

皆:(笑)

 

ジョーダン:いやいやいや!僕が言おうとしていたのは、公演のプロダクション全体に含まれることだと思うし、謎のまま残しておいて、皆さんはライヴに来たとき体験すべきですよ、ということだよ。

 

Q12  23:22~

 

ビアーズリー:OK、ルードボーイさんからの質問です。

「皆さんが有名になったあと、オーディエンスとして参加したライヴでいちばん印象的だったものはどれですか?」

 

ルーデス:ワオ……。たぶんロジャー・ウォーターズ Roger Watersの "The Wall" だね。最高に壮大で、音楽も信じられないぐらいすばらしく、プロダクション全体も、映像効果も、本当に理性がボコボコにされるようなマルチメディア体験だった。観に行ったらぶっ飛ばされた、という感じの。僕にとっては、それだね。

 

ペトルーシ:どこで観た?Garden(ニューヨークのMadison Square Garden)だった?

 

ルーデス:あー、うん、Gardenだった。すばらしかったよ。

  

ペトルーシ:すばらしかったね。同意見だよ。

 

ルーデス:思い出していつも、プロダクションのこととか、どういう技術を使うべきか?クールとはどういうことか?と考えるんだ(笑)。参考の対象としてね。

 

ビアーズリー:他に意見のあるかたはいらっしゃいますか?

 

マンジーニ:僕はまだ有名じゃないから意見はないよ(笑)

 

皆:(笑)

 

マイアング:僕は "Time Machine" ツアーだね。Rushの。

 

ペトルーシ:あー!

 

ルーデス:おお、そうだね!

 

ラブリエ:あれはすばらしかったね、うん。

 

マイアング:完全にぶっ飛ばされたよ。すばらしかった。

 

Q13  24:40~

 

ビアーズリー:Dream Theater Forumのオーナー、ボスからジョン・マイアング氏に質問です。

「あなたの創造性を本当に引き出す、特にインスパイアされる作曲パートナーだと思うバンドメンバーがいますか?それとも、アルバムによって変わりますか?」

 

マイアング:ええと、みんなが一緒にいるときに魔法がたくさん起きて、それがすばらしいと思うよ。明らかにジョンとの歴史がいちばん長いわけだけど、本当に、みんなでひとつの部屋に入って、グループとしてどういう相互反応が起きるか、ということを僕はいちばん楽しんでいるよ。

 

Q14  25:21~

 

ビアーズリー:OK、マンジーニ氏へ、ユーザーネーム、ドリーム・チームさんから質問です。

「マイク・ポートノイのパートや曲でいちばん好きなもの、いちばん演奏して楽しいと思うものはどれですか?演奏しながら途中で止まって、わあ、すばらしいな、と思ったものがありますか?」

 

マンジーニ:"The Dark Eternal Night" が際立っているよ。僕たちがセットリストに入れる前から、僕の息子があの曲を1日に315回ぐらい再生してたんだ(笑)。特にクールだと思う。サビで1拍目にスネアが入るのが革新的だし、本当に楽しいよ。他にもたくさんあるけど、あの曲が特に際立っているよ。

Spotify アルバム9作目 "Systematic Chaos"(2007年)に収録)

 

ビアーズリー:すばらしいですね。

OK、そして謎のジェイムズ氏が出現し続けていますね。

 

(冒頭にも登場。ラブリエ氏の名前と写真を使ったアカウントの丸い画像が、動画には表示されないが、通話中の皆さんのパソコン画面に出てきている)

 

想像図

f:id:ParadiseFound:20210518192713j:plain

 

ラブリエ:イエイ!(笑)

 

皆:(笑)

 

ペトルーシ:ジェイムズ・ラブリエ・クリスマスオーナメントみたいだな。

 

皆:ぶはははははは!!!

 

ラブリエ:いいアイディアだね!(笑)

 

ルーデス:うちのストアで売らなきゃ。

 

ラブリエ:準備を全部すぐ整えるよ。

 

ビアーズリー:「メイン」ヴォーカリストなのに「バッキング(戻ってくる)」ヴォーカリストとして入って来ようとし続けますね。

 

皆:(笑)

 

Q15  26:39~

 

ビアーズリー:OK、ホワッツ・ユア・ネーム(あなたの名前は何?)というユーザーネームのかたからです。

「ファンからの人気が高い曲になったが、作曲したときそうなるとは思っていなかった曲はありますか?」

 

ペトルーシ:"The Spirit Carries On" がそうだと思う。ライヴで演奏するといつも特別なひとときになるけど、みんなで作曲したときは、こんなに壮大なひとときを作る曲になるとは思っていなかった。もっとシンプルな曲だと思っていたんだ。歌詞の意味が本当に人々の胸を打つんだと思う。たくさんの人がそう言ってくれるよ。

きのうの夜も、"(Live At) Luna Park" DVDの映画館での上映会(DVD発売は2013年11月5日。先駆けて9月に映画館で上映された)を観に行って、たくさんの友達やファンや家族がいたんだけど、たくさんの人が「ああ、あの曲 "The Spirit Carries On"!」と言ってくれたよ。僕はOKそうか、と思ったよ。

 

ルーデス:オーディエンスの感動の大きさが曲によって違うから面白いよね。僕たちとしては本当にすばらしいと思っている曲でも、ライヴでやってみたらちょっとイマイチだったりね(笑)

 

ペトルーシ:そう、「今の曲は何?」って感じで(笑)

 

Q16  27:53~

 

ビアーズリー:OK、ええと……ジョーダン。

「以前のキーボーディスト2人に関連した曲で "Eve" と "Anna Lee" は長い間ライヴのセットリストに入っていませんが、どちらか1つ、または両方、入るチャンスはありますか?または疑わしいでしょうか?」

 

( "Eve"

シングル盤 "The Silent Man" (1994年)に収録。

初代キーボーディスト、ケヴィン・ムーア Kevin Moore( Patreon)在籍時のインスト曲。

ライヴ録音(Dream Theater公式YouTube) 1993年5月15日 アメリカ、ロードアイランド州ウォーウィック公演)

 

"Anna Lee"

アルバム4作目 "Falling Into Infinity"(1997年)に収録。

2代目キーボーディスト、デレク・シェリニアン Derek Sherinian(サイト)在籍時のピアノ伴奏が印象的なバラード。

Spotify "5 Years In A Livetime" DVDにライヴ映像収録。amazon )

 

ジョーダン:ふーむ。両方について、以前の曲がセットリストに入るチャンスは常にあると思う。僕がその曲たちにあまり慣れ親しんでいなくて、過去に1回ぐらいしか聴いていないかもしれないんだ。バンドの他のみんながこの2曲をどう感じているかもわからない。だから、決定権の大部分はバンドにあるよ。この2曲が作曲されたとき僕はいなかったから歴史を知らないわけだし。

 

ペトルーシ:ライヴで演奏したときどういう印象を与えるかにもよると思う。さっきの、ファンからの人気が高い曲の話みたいなことで、ジョーダンが言ったように、すばらしくなると思っていても大失敗してしまうこともある。

 

ルーデス:この2曲はライヴで全然やってないの?

 

ラブリエ:やったよ。

 

ルーデス:OK、そうか。

 

(ここでまたラブリエ氏の丸い画像が出てきた様子)

 

ルーデス:この「なりたがり」の画像エフェクトが言ってるのかと思ったよ!(笑)

 

ビアーズリー:"Eve" が最後にライヴ演奏されたのは'93年で、"Anna Lee" が最後にライヴ演奏されたのは "Fall Into Infinity" ツアー(1998年)です。

 

ペトルーシ:静かすぎてコオロギの歌が聞こえるね……リーン……リーン……リーン……(笑)

 

(英語の発言 "It's like 'cricket....cricket....cricket'...."

cricket はコオロギで、その鳴き声が聞こえるぐらいの「静けさ」「反応や音沙汰がない状態」も表す言葉)

 

ルーデス:コオロギが答えた(笑)

 

ペトルーシ:(笑)

 

Q17  29:19~

 

ビアーズリー:OK、この質問はジョーダンとマイク両方宛てで、フォー・トゥ・ファイブさんからです。

「初めて聴いたDream Theaterの曲やアルバムを覚えていますか?聴いたときどう思いましたか?」

 

マンジーニ:うん、僕は'90年代前半にデイヴ・マイヤーズ氏にレッスンをしていたんだけど、彼が "Images And Words"Spotify アルバム2作目、1992年)を買ってレッスンに持ってきたんだ。「このバンド聴いたことある?」って。僕は「いいや」。彼は「このカセットを聴いて感想を教えて」って。それが最初だったよ。すべてがすばらしかった。

 

ビアーズリー:ジョーダンはどうですか?

 

ルーデス:僕が覚えているのは……今座っているこの部屋にいて、良き友人クリス・アメラー Chris Amelar という名のギタリスト(ジョーダン・ルーデス初アルバム "Listen"(1993年)に参加)と一緒にいろいろやっていたとき、彼が「俺、このDream Theaterというバンドにインタヴューするんだよ。新人でホットで本当に才能があるバンドなんだ」と言うんだ。僕は「誰?」と訊いて、彼は「チェックしなきゃ」と。そして彼は当時出ていたCD "Images And Words" を持ってきて、"Take The Time"Spotify)だったと思うけど、僕に聴かせてくれたんだ。

 

僕は聴いて「わあ、めちゃくちゃタイトな演奏だな!」と思った。プログレ要素があって、それはもちろん僕がやっていることでもあったし、本当にヘヴィなところもあって、メタル要素もある。こういう技術とクリアさがあって、だけどプログレメタルの背景を持っているというプレイヤーたちを聴き慣れていなかったから、そのサウンドにしびれたんだ。だから、特別に印象に刻まれたよ。それが僕の初聴き体験だよ。

 

ビアーズリー:クールですね。僕が信じるところでは……あっ、また「バッキング(戻ってくる)・ヴォーカリスト」が来ましたね。

 

(ラブリエ氏の名前と写真を使ったアカウントの丸い画像が、通話中の皆さんのパソコン画面に見えている)

 

皆:(笑)

 

マンジーニ:「ビザロ・ジェイムズ」だ(笑)

 

(ビザロ Bizarro = スーパーマンの不完全なクローンの悪役キャラクター。

日本のWarner Brosサイトでの紹介ページ

Bizarro は「おかしな」という意味がある)

 

皆:(笑)

 

ラブリエ:メリークリスマス、みんな!メリークリスマス!

 

(この丸い画像についてペトルーシ氏が「ジェイムズ・ラブリエ・クリスマスオーナメントみたいだ」と、Q14の辺りで言っていたため)

 

ルーデス:ありがとう(笑)

 

Q18  31:14~

 

ビアーズリー:この質問はジェイムズ宛てだと思います。前回お話ししたとき、あなたが、新しいレコーディングの公式ブートレグの現在の管理担当者ということだったので。

 

ラブリエ:うん。

 

ビアーズリー:「具体的に言うと "Black Clouds (And Silver Linings)"(アルバム10作目、2009年)ツアーからのライヴ音源や、ドラマーオーディションの舞台裏映像の追加など、また公式ブートレグは出ますか?」これはダーク・チェスト・オブ・ワンダーズさんからの質問です。

 

ラブリエ:ワオ。ドラマーオーディションについてよりも、公式ブートレグについて答えるよ。僕が管理担当者と言うより、新しいものが出たら記録して、漏洩しないように管理するけど、それは僕たち全員が持ってるんだ。"A Dramatic Turn Of Events" ツアーの毎晩の録音とか。それが入ってるハードディスクを1人1人が持ってるんだよ。僕はそれを全部聴いて、どの夜のどの曲で魔法が起きたのをとらえられていると思うか、驚くほどすばらしい出来で、すばらしいグルーヴもあるか、記録をつけたんだ。ツアーの間ずっと即興演奏も起きていたわけだしね。だからツアー全体から特定の部分を選んで記録をつけたんだ。バンドの他のみんなも楽しませられると思うものをEメールで伝えた。「ツアーの音源を聴いて、いろいろな公演から、最高な出来で、俺たちが感じていること、バンドとしての俺たちを表現できていると思ったものを送るよ」と。今はその段階にいるから、将来に何でも可能だと思うよ。前回の("Black Clouds & Silver Linings" の)ツアーから何もしなかったし何もリリースしなかったという事実があるから、この("A Dramatic Turn Of Events"の)ツアーについては何か進めようという議論を始めるのは理にかなっていると思うよ。

 

("A Dramatic Turn Of Events" ツアーのライヴ音源から選ばれた13曲が "Happy Holidays 2013" と題した公式ブートレグとなり、2013年12月にDream Theaterのサイトから無料ダウンロード提供!私もゲットしました!

公式ダウンロードは終了していて、非公式なのでリンクは回避させて頂きますが、探すとファンの情報交換サイトやYouTubeにあります。

 

アートワーク:ヒュー・サイム Hugh Syme

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曲目

1. Under A Glass Moon

2012年12月4日   アメリカ、アリゾナ州フェニックス

2. Forsaken

2011年7月24日   イギリス、ロンドン

3. Peruvian Skies

2011年7月24日   イギリス、ロンドン

4. Endless Sacrifice

2011年10月26日  アメリカ、テキサス州オースティン

5. Drum Solo

2011年10月26日 アメリカ、テキサス州オースティン

6. Ytse Jam

2011年10月26日 アメリカ、テキサス州オースティン

7. The Great Debate

2011年7月24日   イギリス、ロンドン

8. Another Day

2012年7月7日   アメリカ、テキサス州オースティン

9. Through My Words - Fatal Tragedy

2011年10月7日 カナダ、ケベック州モントリオール

10. To Live Forever

2012年7月19日   アメリカ、ニューヨーク州ハッティントン

11. Learning To Live

2012年7月19日   アメリカ、ニューヨーク州ハッティントン

12. The Count Of Tuscany

2011年7月24日 イギリス、ロンドン

13. As I Am

2012年4月24日 日本、東京都渋谷

 

2021年5月31日追記

2021年5月5日Dream Theater公式ブートレグのレーベル "Lost Not Forgotten Archives" 開設が発表されました。サイト

そこからのリリースで、上記の "Happy Holidays 2013" としてデジタル配布していたライヴ録音を、アナログ盤(CD付き)"A Dramatic Turn Of Events - Select Board Mixes" として発売することが2021年5月28日に発表されました。メンバー全員のサイン入り250枚限定250ドル(!)レーベルのページ

日本盤CDも発売 Sony Music Shopのページ

 

 

ビアーズリー:そして "Live At Luna Park" では基本的に全曲目を撮影・録音したわけですよね。そして(2013年)11月に発売されます。

amazonの日本盤  DVD  Blu-ray )

 

そしてドラマーオーディションからのリリースをもっと望んでいる人たちのためには(アルバム12作目 "Dream Theater"の)ボックスセット(amazon)に付属のUSBに、30分にわたるマンジーニ氏とのジャムが収録されています。

つまり、これ以上の何かを得るためには、ボックスセットを買おう!

 

Q19  33:38~

 

ビアーズリー:ええと……JP(ジョン・ペトルーシ)氏宛てです。

「DT全曲の中でお気に入りのギターソロがありますか?」ユーザーネーム、スコーピオンさんの質問です。

 

ペトルーシ:お気に入りのギターソロ……うーん……難しい質問だね。スタイルがいろいろあるし。

"The Spirit Carries On" のギターソロはお気に入りのひとつだし、弾くのが楽しいよ。

Spotify アルバム5作目 "Metropolis Pt. 2: Scenes From A Memory"(1999年)に収録))

 

でも "Under A Glass Moon" のソロも弾くのが好きだよ。

Spotify アルバム2作目 "Images And Words"(1992年)に収録)

 

"Voices" のソロも。

Spotify アルバム3作目 "Awake"(1994年)に収録)

 

ルーデス: "Lie" はどう?

Spotify アルバム3作目 "Awake"(1994年)に収録)

 

ペトルーシ:"Lie" は楽しいね。

"Breaking All Illusions" も楽しい。ドロップダウンできて。

Spotify アルバム11作目 "A Dramatic Turn Of Events"(2011年)に収録) 

 

それから、あれも。名前が出てこない。ええと、あの "Falling Into Infinity"(アルバム4作目、1997年) に入ってる曲は何だっけ。ええと……

 

ルーデス: "Trial Of Tears"?

 

ペトルーシ:オーマイガー。

 

ビアーズリー: "Hell's Kitchen"?

 

ペトルーシ:違う、違う、違う。違ーう、思い出しそうなんだけど!

 

ビアーズリー: "You Not Me"!

 

ペトルーシ:……。

 

ルーデス:いったんコマーシャルへ!(笑)

 

ペトルーシ:そう、 "Lines In The Sand"!

Spotify

 

ルーデス: "Lines In The Sand" ね!はい、はい。

 

Q20  34:59~

 

ビアーズリー:OK、ジム・エクストリームさんが回答を知りたい質問です。

「新しいメドレーや、"Another Hand - The Killing Hand" や "Caught In A New Millennium" や "Schmedley Wilcox" のような、人気が高い古い曲の新しいアレンジをこれからやる予定はありますか?」

 

("Another Hand - The Killing Hand"

Spotify ライヴアルバム "Live At The Marquee"(1993年)に収録。

ライヴだけで "Another Day"(アルバム2作目 "Images And Words"(1992年)の曲)のあとに演奏していたインストが "Another Hand" と名付けられた。

それに続けて "The Killing Hand"(アルバム1作目 "When Dream And  Day Unite"(1989年)の曲)を演奏するセット。

 

"Caught In A New Millennium"

Spotify ライヴDVD&アルバム "Live Scenes From New York"(2001年)に収録。

"Caught In A Web"(アルバム3作目 "Awake"(1994年)の曲) と "New Millennium"(アルバム4作目 "Falling Into Infinity"(1997年)の曲)を合体させたライヴのみのアレンジ。

 

"Schmedley Wilcox"

Spotify ライヴDVD&アルバム "Chaos In Motion 2007-2008"(2008年)に収録。

以下5曲のメドレー。

"Trial Of Tears"(アルバム4作目 "Falling Into Infinity"(1997年)の曲)

"Finally Free"(アルバム5作目 "Metropolis Pt. 2: Scenes From A Memory"(1999年)の曲)

"Learning To Live"(アルバム2作目 "Images And Words"(1992年)の曲)

"In The Name Of God"(アルバム7作目 "Train Of Thought"(2003年)の曲)

"Razor's Edge"(アルバム8作目 "Octavarium"(2005年)の曲)

 

"Schmedley Wilcox"「シュメドレー・ウィルコックス」とビアーズリー氏が言ったとき、ペトルーシ氏とルーデス氏は笑い、ラブリエ氏は「ジーザス」と言っています。何か語源や思い出があることが感じられます。

 

こうしたメドレーはマイク・ポートノイ氏が在籍時に主導しておこなわれ、ペトルーシ氏はメドレーがきらいだということがファンの間ではずっと知られていたようです。

 

"Schmedley Wilcox" はメドレーを構成している曲名を合わせた題名ではないので、何が由来なのか気になるのですが、英語で、何かを嘲笑・批判するとき、その言葉を1度言ったあと、同じ言葉の頭に "Schm-" や "Shm-"(発音「シュム」)をつけてもう1度言うという方法があると知りました。"Medley"「メドレー」の場合 "Medley-Schmedley"「メドレー・シュメドレー」となります。

 

そしてググると、フロリダにある(この投稿をしている2020年12月現在)Schwam-Wilcox という名前が入った弁護士事務所がヒットしました。

 

それで思い出すのは、Dream Theaterアルバム "Metropolis Pt. 2: Scenes From A Memory"(1999年)で、プロデューサーのテリー・ブラウン Terry Brown氏が催眠術師の声を演じ、その音声がライヴツアーで使われ始めてから使用料を要求し、Dream Theater側と裁判沙汰になったという事件です。Dream Theater側がお金を支払うことになったようです。

この裁判に関わった弁護士さんの事務所がそこだったのだろうか???と思いました。

 

そう思ってメドレーの曲名を見ると、"Trial Of Tears" の "Trial" はまさに「裁判」という意味があります。しかも "Of Tears"「涙の」。続いて "Finally Free" 「ついに自由」、"Learning To Live"「生きるための学習」、"In The Name Of God"「神の名のもとに」アメリカの法廷での証言者は、キリスト教など神を持つ宗教の信徒である場合にはその聖典の上に手を置いて、神のもとに真実を証言することを宣誓します)、"Razor's Edge"「カミソリの刃/危機/きわどい分かれ目」……どうもこの「弁護士事務所の名前説」が合っているのではないかと思います!違ったらすみません!)

 

ペトルーシ、ルーデス:(ビアーズリー氏が "Schmedley Wilcox" と言ったのを聞いて)(笑)

 

ラブリエ:ジーザス(笑)

 

ペトルーシ:誰宛ての質問?ジェイムズ?

 

ビアーズリー:皆さんです。

 

ペトルーシ:誰が答えてもいいんだね。

……これを隠さずに言ってしまってもいいかな?僕はメドレーがきらいなんだ。メドレーには耐えられないんだ(笑)

 

ラブリエ:うむ。僕も同意しなければならない。ただの「チラ見せ」だよね。満足は得られない。

 

ペトルーシ:うん。Rushを観に行ってメドレーをやられた日には(笑)ある歌を歌ってたよ。メドレーがいやだったから。バンドがメドレーをやるときいやがるための歌。

 

(ここで誰かと同じ家の中にいるらしき女性の笑い声がちょっと聞こえる)

 

ルーデス:(笑)

 

ペトルーシ:歌を忘れたけど(笑)。みんなはメドレー好き?

 

ルーデス:……あまり好きではないね。って、ライヴのオーディ(通信不具合で音が揺れる)……エンスの声が聞こえるよ。

 

ペトルーシ:ライヴのオーディエンスの声が聞こえる、って?

 

ルーデス:うん、こんな風に……

 

ラブリエ:笑い声のことだよね。

 

(ルーデス氏の言う「オーディエンスの声が聞こえる」とは「この通話参加者の周囲にいる人の声が聞こえる」という意味だった)

 

ビアーズリー:ああ、わかりました。ちょっとお待ちください。

(家の中に向かって)ペニー、きみの笑い声がみんなに聞こえてる(笑)

 

ペニーさん:(何か言い返す)

 

ペトルーシ:ペニーのほうではきみの言うことを聞かない(笑)

 

ラブリエ:あら~♪

 

ルーデス:きみの声はライヴのオーディエンスに届いてないぞ!(笑)

 

ビアーズリー:彼女はドラッグをキメて観てるな(笑)

 

ルーデス:(The Beatles "Penny Lane"『ペニー・レイン』のメロディを鍵盤で演奏)

 

公式ビデオ  ポール・マッカートニー Paul McCartney 氏が少年時代を過ごした「ペニー・レイン(ペニー通り)」のことを歌った曲。

ルーデス氏が演奏した場面では「ペニーが我が道を行っている」という意味にも取れます)

 

ペトルーシ:あはは!

 

ビアーズリー:ぶはははははは!!!

 

ラブリエ:ジーザス(笑)

 

Q21  36:45~

 

ビアーズリー:OK、サイバー・ドラマーさんから、皆さん3人、じゃなかった、皆さんへの質問です。

 

ルーデス:(画面を指さして人数を数える)ああ(笑)

 

ビアーズリー:2033年に(この配信は2013年なので20年後)お孫さんたちにご自身のキャリアから体験を語って聞かせるとき1つだけ選べるとしたら、どれにしますか?」

 

ペトルーシ:ワオ。「サイバー・ドラマー」だから僕たちの頭に入ってくるぞ。

 

ルーデス:その話すときの需要にもよるな。面白おかしく話していて孫たちを笑わせるなら、メキシコシティでのライヴを選ばざるを得ない。僕の水圧式キーボードスタンドが固まってずっとこんな風に(斜め)弾いてた(笑)

 

(2011年12月10日 "A Dramatic Turn Of Events" ツアーのメキシコ、メキシコシティ公演。

セットリスト (Setlist.fm)

いつ固まったんだろうと思ってYouTubeで観客撮影動画を拝見していくと、全15曲でまだ前半と言える6曲目、しかも "The Ytse Jam" の最中とかいう駄目オブ駄目なときに固まっていました。(動画 

11曲目 "Forsaken" を始める前にラブリエ氏とペトルーシ氏が直してくれようとする姿も見られます。(動画

マンジーニ氏とマイアング氏がコミカルな演奏で場をつなぐという超レア場面!そして結局ルーデス氏がForsaken。

セットリストと動画の投稿者の皆様ありがとうございます!)

 

マンジーニ:あれは笑えた(笑)

 

ルーデス:(笑)

 

マンジーニ:僕はトラウマ的なことしか覚えてないけど、7歳のとき結婚披露宴でドラムソロをやれと言われて脱走したんだ。通りを駆け抜けて木に登った。

 

皆:(笑)

 

マンジーニ:いとこたちがみんなでわめきながら僕を引きずり下ろした。あれは忘れないよ(笑)

 

ペトルーシ:それは本当に笑えるな。

とても思い出に残っているのは "Score" DVD(『スコア ~ フル・オーケストラ・ライヴ 2006』(2006年)。Dream Theater 20周年記念ライヴ作品。amazon )を撮影したときだよ。あのラジオシティ(ニューヨークのRadio City Music Hall)での撮影はすごく特別だった。

 

ルーデス:DVD撮影のときって、その周辺の日々にすごく熱気があって、僕たちの生活全般がとても思い出に残るよね。

僕が個人的に覚えているのは "(Live At) Budokan" DVD(『ライヴ・アット武道館』(2004年)amazon DVD  Blu-ray )のときだよ。 これまたクレイジーでおかしな事件のせいかもしれないけど。ステージに上がって演奏を始めようとしてキーボードを見ると全然違うサウンドが入ってた(笑)

まあ絶対すぐには忘れないことだよね(笑)

 

ペトルーシ:オーマイガー。

活動を始めたばかりの頃のことを話すのも面白いよね。バンに乗って初ツアーに出たときのこととか。バンがみんなの家に迎えに行って拾って、自分たちで運転して、居眠り運転しかけて、何も食べないで、寝ないでステージに上がってさ。覚えてるけど、ニューオーリンズまで何時間も何時間も運転して到着して10人ぐらいの人たちのためにライヴしたりさ。そういうことを話すのって楽しいよね。今、僕たちが結果的に達しているところまでどうやって来たかということを物語ってくれる。

 

ビアーズリー:ジェイムズとJM(ジョン・マイアング)氏は何かありませんか?

 

マイアング:僕にとっては人生全般についての問いで、大きな意味があることばかりで、1つだけの出来事を選べないよ。

 

ペトルーシ:最近の出来事で、僕たち全員にとって際立っていると思うのはグラミー賞の授賞式に行ったことだね。

 

(第54回グラミー賞(2011年が対象)で「ベスト・ハードロック/メタル・パフォーマンス」部門に、Dream Theaterのアルバム "A Dramatic Turn Of Events"(2011年)の曲 "On The Backs Of Angels"Spotify 公式ビデオ)がノミネートされました。受賞はしませんでしたが、2012年2月12日にロサンゼルスで開催された授賞式にDream Theater全員で出席。

 

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(写真:撮影者さん不明。 Jordan Rudess Facebook より。モバイルデバイスからの場合、写真ではなくルーデス氏のFacebookのトップに飛ぶかもしれません。しかし「写真」コーナーにあります! )

  

そして第56回グラミー賞(2013年が対象)では「ベスト・メタル・パフォーマンス」部門に、アルバム "Dream Theater"(2013年)の曲 "The Enemy Inside" (Spotify)がノミネートを受けました。受賞はせず。2014年1月26日の授賞式開催時Dream Theaterは欧州ツアー中のため出席せず。

グラミー賞サイトのアーティストページ

 

みんな家族も連れて来られたし。マイクは小さな子供たちを連れて来られなかったけど。みんな妻や子供たちやツアーマネージャーとその奥さんも連れて来られて、本当にクールなことだったよ。僕たちが以前にはしたことがなかった体験だった。ノミネートが初だったからね。何がなんだかよくわかってなかったけど、すごく楽しかったよ。明らかに際立ってる体験だよ。

 

マンジーニ:同意見だよ。

 

ルーデス:ジェイムズ、きみの話は?

 

ラブリエ:記憶をひっくり返してるんだけど、僕が今でも覚えているのは、前にも言ったことがあるけど、"Awake" ツアーに出る直前にジョーダンがオーディションに来たときのことだよ。バンドに加入はしなかったんだけど、Foundationでの1回限りのショウに参加してくれた。

(1994年9月9日 カリフォルニア州バーバンクで開催のフェス セットリスト(Setlist.fm) )

 

僕たちがヘッドライナーだったけど、あるギタープレイヤーがギターに火を放ち

 

(Foundation Forumの Wikipedia(英語) でわかる参加者を見る限り、それはイングウェイ・マルムスティーYngwie Malmsteenではないかと思われます)

 

ペトルーシ:ぶはは!

 

ルーデス:そうだった、そうだった。

 

ラブリエ:僕たちは午前3時までステージに上がれなかった。そんなことになって実質的にオーディエンスを全部失ってしまった。僕たちはその夜11時とか10時半とかに出演予定だったのに、消防関連ですべてが午前3時まで遅れたんだからね。

 

でも、ニューヨークでやったオーディションにきみ(ルーデス氏)が来たときのことを今でも覚えてるんだ。僕は同じ部屋に座ってて、アゴが床につくぐらいあんぐりしながら「何これ」って。この人はうちのワルどもに小便ひっかけたくなるんじゃないか(笑)、モーツァルトが部屋に入って来たみたいだ!って。

 

ペトルーシ:覚えてる。

 

ラブリエ:そしたらどうだ、きみ(ルーデス氏)はバンドに加入しなかった。僕たちを残して去ってしまった。

 

ルーデス:協奏曲を書く仕事があって戻らないといけなかったんだよ(笑)

 

皆:(笑)

 

ルーデス:でも戻ってきたよ!しばらくして正気に戻ったんだ。

 

(ルーデス氏はDream Theaterへの加入オファーを3度ぐらい受け、加入できなかったタイミングがあったあと、1999年発表のアルバム5作目 "Metropolis Pt2: Scenes From A Memory" から参加)

 

ラブリエ:それが僕の記憶の中では際立ってるね。

 

ビアーズリー:あの夜のことで僕が覚えているのは、すごく風が強い夜で、ステージじゅうの紙類なんかがぶっ飛ばされそうになっていて、皆さんがそれを元の場所に留めようとしていたことです。

 

ルーデス:それは僕の最初の公演だよ。Dream Theaterに加入したあとの。あれは……僕たちは一体どこにいたんだ?野外公演で、大きな会場で、僕は紙の楽譜を置いていて……

 

ビアーズリー:ああ、あれはFoundation Forumではなかったですね。

 

ラブリエ:そう。あれは "Scenes From A Memory" のツアーだよね。

 

ルーデス:ヨーロッパかどこかだったね。

 

ラブリエ:うん、うん。

 

ルーデス:本当にめちゃくちゃ風が強かった。

 

ペトルーシ:あのライヴは覚えてるよ。

 

ルーデス:笑える思い出だね。Foundation Forumで、名前は出せない某ギタリスト氏が謝りに来てくれたときのことも覚えてるよ。

 

ペトルーシ:あはは!

 

ルーデス:いろいろ言いながら部屋に入ってきて、僕たちの出番が3時間も遅れる羽目になった理由を説明してくれ始めた。煙がたちこめていたからだ、とかいうことだったけど(笑)


ラブリエ:うん、うん。そうだったな……(笑)

 

マンジーニ:ワーオ。みんなが話しているのを聞きながら、トラウマ的なことがたくさん頭の中をよぎって行くよ。オーマイガー。同じような、恐ろしいことだよ。

いい意味で思い出すのは、もちろん他でもないDream Theaterのオーディションだよ(笑)。あれは絶対忘れないよ。記憶に刻まれて消えないけど、いい意味でね。

 

(初代ドラマーのマイク・ポートノイ氏が2010年9月脱退。バンドは直ちに再建に向かい、凄腕ドラマー7人を集め10月にオーディション実施。ドキュメンタリー映像 Episode 1, 2, 3を2011年4月YouTubeで公開。

マンジーニ氏は Episode 1Episode 3 に登場。

日本語字幕つきの映像が アルバム "A Dramatic Turn Of Events" スペシャル・エディション(2011年9月発売)付属DVDに収録されています。amazon

 

マンジーニ氏がオーディションにかけた思いはインタヴューでも知ることができます。

当ブログでの和訳 "DRUMHEAD" 2011年5/6月号 や DRUM! サイト 2011年5月

 

僕が初めてヨーロッパでライヴをやったとき、1993年でアナイアレイター Annihilator のライヴだったけど、ヘヴィメタルの観衆に向かって演奏するのがこんなに楽しいなんて信じられなかった。ステージに行く前、分厚いセメントの壁を通して、みんなが叫んでいるのが聞こえるんだ。あの体験にはぶっ飛ばされたよ。あの生活にまた戻ろうとしているとわかったから、Dream Theaterの仕事を得たときあんなに感情があふれ出したんだと思う。

 

ルーデス:うん、うん……。

 

マンジーニ:本当の夢だったし、本当の喜びだったんだ。良い思い出だよ。(親指を立てる)

 

Q22  43:13~

 

ビアーズリー:OK、誰からともなく何回もきかれていることで、僕も興味があるのですが、"A Dramatic Turn Of Events" のドラムパート作曲過程に、マイク(マンジーニ氏)、あなたが参加したかということについてさまざまな憶測がありますが、ジョン(ペトルーシ氏)がプログラムで完成させて、あなたはその通りに演奏しただけなのですか?それとも、彼はごく基礎的なトラックをプログラムしただけで、あなたが拍子に合わせてドラムパートのすべてを作ったのですか?

 

マンジーニ:彼(ペトルーシ氏)がすべてをプログラムしたんだよ。で、スプレー缶を持って座ってて、僕が全部その通りに演奏しなかったらプシーッ!って(スプレーを噴射する動作)

 

皆:(笑)

 

マンジーニ:ジョンが基礎的なドラムマシーンのパートを僕に送ってくれたんだ。バンドがどういうふうに考えているのか、彼がどういうふうに考えているのか、フィーリングを理解するのにとても助けになったよ。合流して一緒にドラムパートを構築していったときには、僕の記憶が正しいなら、終わったときには僕たちの両方が「よし、いいね。クールだね。できたぞ。OK」って言い合っていたよ。チームで努力した結果だったよ。そうだよね?ジョン。

 

ペトルーシ:その通り。彼はすばらしかった。僕たちがスタジオでリフやすべてを作曲したとき、ドラムパートは基礎的なスケッチとして思いついたものだった。そして僕なりに優れたドラマーの理論を適応させてみたりして、やっていくにつれて良くなったよ(笑)。「ちょっと待った、みんな!」とか言ってね。より複雑にできる余地はあったけど、ほとんどの部分で、フィールとビートは決まっていたんだ。

 

ルーデス:そう、そう。

 

ペトルーシ:そしてそれをマイクに送って、彼に反応を返してもらったんだ。そして彼が来たとき、彼は全部を覚えてくれていたけど、本物のドラマーなんだから僕の案よりずっと良いものを演奏できるわけだよ。

 

ラブリエ:その通り。

 

ペトルーシ:明らかにずっと良い演奏を彼はしてくれた。いつかできたら面白いと思うんだけど、僕たちは曲全体のデモを作ったから、ドラムマシーン版と本物ドラム版を聴き比べられるようにしたら楽しいブートレグになるだろうね。

 

ルーデス:(笑)

 

マンジーニ:そうだね!

 

ペトルーシ:しかしマイクは信じられないぐらいすばらしかった。僕がひとつ覚えているのは、きみが演奏したものは全部キープ案でしかなくて「OK、できるよ」とかいう感じだったのに、なんでかわからないけど、いざ本番になるとずっとひとつもミスせずに全部演奏できて、全部のテイクが完璧なんだ。あれどうやってるの(笑)

 

マンジーニ:(笑)僕は用意ができているんだよ。

 

ペトルーシ:(笑)

 

マンジーニ:例外で、僕がひとつ覚えているのは、きみがプログラムして僕は演奏したかったやつだけど、僕が人生で聞いた中で最速のものをきみはプログラムしていた。"Bridges In The Sky" の最後のところで。ドゥルルルル、ってこれぐらいのテンポだけど、きみは更に上げて1拍に64音みたいなプログラムをしていて、ドゥルルルル!って(笑)(一瞬で通り過ぎるものを見送るように顔を左右に動かす)あれは演奏したかったよ。

("Bridges In The Sky" (Spotify) にそのようなドラムは含まれていないので、ペトルーシ氏のプログラムが無茶すぎて実際は演奏していないということだと思われます)

 

ペトルーシ:明らかにマイクが演奏したものは僕がプログラムしたものより5億兆倍も優れていたよ。僕のプログラムは基礎的なものでしかなかったけど、フィーリングを描き出していたんだ。良い例は、"Breaking All Illusions"(Spotify)で、マイク、きみが「Coldplayみたいなビート」と呼んでいたやつだよ。僕たちが求めていたフィーリングを描き出していて、それをきみが実現してくれたんだ。

 

マンジーニ:僕がレコーディングしている最中にもドラムマシーンのパートを参照していたよ。ジョンが基礎的なフィーリングをわかっているわけだから、もし僕がそこから逸れすぎたら彼が外側から評価できるようにね。

 

ルーデス:ラッキーなことに、それはもうやらなくていいよね。

 

ペトルーシ:その通り。

 

ルーデス:ジョン、きみのドラムマシーンの技術がなまっていることを心配しているよ。

 

ペトルーシ:ああ、すっかりなまっちまったよ。落ちたね(笑)。

ドラムマシーンは楽しかったよ。けどパソコンに向かってかがみ込むから背中が痛くなる。理論はとてもよく学べたよ。

 

Q23 47:22~

 

ビアーズリー:OK、皆さん今日の予定が他にもあると承知していますので、もう少し質問させて頂いて終わりです。

 

ペトルーシ:日焼けしてる!座ってる場所のせいで。

 

ビアーズリー:充分な温度を保つためにそこに温度計測機を置いてるんですよね(笑)

 

ペトルーシ:(笑)

 

ビアーズリー:「音楽以外で、学校での好きな科目は何でしたか?バンドの中に隠れ科学者だとか歴史学者だとかいう人がいますか?

それを楽しんでいることによって、何らかの形で音楽の内容に影響していると思いますか?」

 

(この質問の間にルーデス氏の本人映像が消え写真になる

 

DT全員:(誰から答えていいか見計らっているような沈黙)

 

ペトルーシ:みんな一斉にしゃべるなよ?(笑)


マンジーニ:僕は微分積分がとても好きだったよ。パズルみたいだったから。実際に何をしているのか、それがどういう意味なのかわかっていなくても、パズルを解くみたいだった。そのおかげで、すべてのことについて、どうやったらそれが機能するのかと考えるようになった。それが基礎みたいになってずっとあって、そこに戻ってくるんだ。音楽への影響としては、常に物事の割合について考えているよ。自分の考え方をどれぐらい変えたらいいかとか、そういうこともね。自分でコントロールできてはいなかったんだけど、単純に好きだったんだ。さっきも言ったように微分積分で成績が優秀だったわけじゃないんだけど、好きだったんだ。考え方について研究するようになったし(背後にあるドラムセットを示す)本当に深いところまで影響していて、どうやったら僕がうまく動けるのか、あれ(ドラムセット)がうまく機能するのか考えているよ。というわけで、僕は微分積分が楽しかったし、今でも影響しているよ。いい方向でね。だといいんだけど。

 

ペトルーシ:僕は作文と美術だね。とても熱中して、一時は絵具を使った絵画と線描画に本当に熱中していたよ。それから作文。宿題で短い物語を書くやつとか、創造的な作文とか、そういうやつだよ。そういうコースを取っていたんだ。大好きだったし、歌詞を書く上でとても助けになっているよ。Majesty(Dream Theaterの前身バンド)時代に初期の絵やロゴを描いたりもしたよ。僕のドラムマシンの技術と同じように、絵の技術もおさらばになってしまったけどね。

 

マンジーニ:あ、学校でランチの時間はすごく好きだったよ!(親指を立てる)

 

ペトルーシ:ランチ!ナイス(笑)

 

ペトルーシ氏が回答している間にルーデス氏の写真も消えて完全消失

 

ビアーズリー:ジョーダンを戻したいのですが……

 

マンジーニ:他の人の回答は?

 

ラブリエ:僕は地理と歴史に熱中していたよ。地図に魅了されていたよ。僕たちが住んでいるこの惑星のことをいつも知りたかった。全部がそこで起きていて、全部がそこに位置しているわけだからね。歴史については、北米の先住民族のことを学ぶのが好きだった。魅了されていたよ。その2つが、僕がハイスクール時代を通して本当に楽しんだ科目だよ。

 

ビアーズリー:ジョーダンが消えてしまったので、それを知らせるメールを彼に送りました。戻ってきてくれるといいのですが。

JM(ジョン・マイアング氏)、あなたの回答はどうですか?

 

マイアング:歴史や科学が良かったんだけど、そんなに没頭はしなくて、放課後にジョンと一緒に次のIron Maidenのカバーとかをやりたいと思っていたよ。

  

皆:はははは!!

 

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ジョン・マイアング氏が冗談を言った(しかもドヤ顔)という大事件発生!!!!!記念撮影!!)

 

マイアング:あとになって考えてみると、歴史かな。

 

ビアーズリー:OK....

 

(ここでまたラブリエ氏の名前と写真を使ったアカウントの丸い画像が、通話中の皆さんのパソコン画面に出た模様)

 

マンジーニ:「ビザロ・ジェイムズ」だ!

(Q17の辺りでもマンジーニ氏が言っていた表現。

ビザロ Bizarro = スーパーマンの不完全なクローンの悪役キャラクター。

Bizarro は「おかしな」という意味がある)

 

ペトルーシ:ああ、「ビザロ・ジェイムズ」また出た!

 

ラブリエ:メリークリスマス!

(この丸い画像についてペトルーシ氏が「ジェイムズ・ラブリエ・クリスマスオーナメントみたいだ」と、Q14の辺りで言っていたため)

 

マンジーニ:(笑)

 

ビアーズリー:ジョーダンはどこに隠れているんでしょうか……。

 

ラブリエ:(笑)

 

マンジーニ:ジョーダンが吹っ飛んじゃった。

 

Q24  51:16~

 

ビアーズリー:XJデントンさんからの質問です。「もし完全に自由に選べるとしたら、いちばん一緒にツアーしたいのはどのバンドですか?」今まで一緒にツアーしたことがないバンドで。

 

ペトルーシ:おお、これは……。

 

ラブリエ:僕はDeftonesの最新アルバムの "Koi No Yokan"Spotify)を聴きながらワークアウトしてたんだ。あのバンドが好きなんだよ。とてもすごいバンドだし、メロディが驚くほどすばらしいし、曲もすばらしいし、彼らの音楽にあるダイナミクスが好きなんだ。彼らと一緒にツアーできたらすばらしいだろうと思う。僕はたぶん彼らの出番を毎晩観ると思う。これが僕の選択だよ。今の時点でね。Deftonesが僕の琴線にすごく触れているよ。

 

ペトルーシ:僕はぜひRushMetallicaとツアーしたいね。彼らとツアーできたら信じられないぐらいすばらしいだろうね。

 

マンジーニ:Vixenとツアーできたら楽しいと思う。

 

ペトルーシ、ラブリエ:Vixen!

 

ビアーズリー:特に、彼女のファーストネームを忘れてしまいましたが(Roxy)ドラマーの姓がPetrucciですからね。

 

ペトルーシ:そう、そう。

 

ラブリエ:OK、もう回答はないかな?

 

ペトルーシ:他にはない?

 

Q25  52:37~

 

ビアーズリー:次の質問ですが、ジョン(ペトルーシ氏)、あなたが Facebookに写真を投稿 していたように、今回リリースの新アルバムは HDtracks(高音質で音楽を提供するウェブサイト)からのリリースがあるのですよね?

 

ペトルーシ:うん、その通り、リリースがあるんだ。

( HDtracks版 "Dream Theater" )

 

すばらしいことだよ。テレビや映画なんかの他のメディア全部、それから電話やカメラでさえも、より高品質に、高画素数に、高解像度に、となっていて、全部の技術がどんどん良くなっているけど、それは全部見ることに関するもので、音楽はいまだに16ビットのCDを買うとか、ダウンロードとか、圧縮トラックとか、ストリーミングとか、他の何でもだけど、そういう状態なのは奇妙なことで、遺憾に思うことでもある。でも僕たちがレコーディングしていたときは、高音質で、いちばん高いサンプリングレートでレコーディングしていたんだ。で、その音質で聴けるのは僕たちだけだった。ミックスを聴き返すときとか、マスタリングスタジオにいるときとか、マスタリング音源の大容量ファイルをダウンロードするときとかにね。その音質で聴ける人は他に誰もいなかった。だから、レコーディングしたままの音質で聴ける機会を消費者に与えてくれるHDtracksはすばらしいよ。最もクリアな最高の音質でね。レコーディングしたままのすべてのニュアンスや細部を聴ける。だから、すばらしいよ。そう、HDtracksからこのアルバムをリリースしてくれるし、Roadrunner(当時の所属レーベル)からのリリースもあるよ。

 

ビアーズリー:将来に出るアルバムもですか?

 

ペトルーシ:うん、そうだよ。

 

ビアーズリー:すばらしいですね。

 

ペトルーシ:うん。とてもクールなことだよ。その違いといったら信じられないよ。パソコンとか何でもだけど、イヤフォンでMP3音源を聴き慣れているところに高音質版を聴くことほどすばらしいことは他にないね。

 

ペトルーシ氏が回答している間に、ルーデス氏が戻って来ようとしているらしきシマシマ模様が出現。ルーデス氏のいる部屋の映像が一瞬だけ見えてまたシマシマ模様に戻る)

 

ビアーズリー:ジョーダンが戻ってきたようですがクスリでトリップしているようです。

 

皆:ぶはははははは!!!

  

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ラブリエ:まあ俺たちの中に誰かクスリ中毒でトリップしに行かなきゃいけない人がいるとしたらジョーダンだな(笑)

 

皆:(笑)

 

ペトルーシ:彼は輪廻転生してるぞ。

 

マンジーニ:レイ、きみに先を越されたよ!何か面白いこと言おうとしてたんだけど!

 

ルーデス:(声だけ)みんな聞こえる!?

 

ビアーズリー:聞こえるんですが……

 

マンジーニ:(笑)

 

ビアーズリー:シマシマになって見えていません。

 

ラブリエ:ジョーダン、医者に診てもらったほうがいいぞ。体調がいいように見えない。

 

ルーデス:(声だけ)これ新しいiPhoneのコマーシャルにならないかな!

(消える前はパソコンを通して参加していたが、このときはiPhoneを通して参加している)

 

皆:(笑)

 

ペトルーシ:きみのオーラなら見える。

 

ルーデス:これでもっとよく見えるはずなんだけど……ちょっと……(途切れる)……を演奏……

(映像が現れ、ルーデス氏がいる部屋のパソコン画面が見える)

 

ビーアーズリー:パソコン画面がまず見えましたよ。

 

ラブリエ:バンドで最も技術に強いメンバーに問題が起きているという皮肉。

 

ルーデス:皮肉だねー。

(左手にiPhoneを持って撮影しながら右手でキーボードを演奏。おそらく当時のiPhoneコマーシャルの音楽?)

 

ラブリエ:おお演奏してる。

 

ペトルーシ:(笑)

 

ルーデス:カメラが機能してるね!こっち向けたら僕が見えるでしょ?

 

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ペトルーシ:いた。

 

ラブリエ:ああ、いた。

 

ビアーズリー:では、そろそろ終わりになるのですが……あっ、バッキング・ヴォーカリストがまた来ましたね。

(ラブリエ氏の名前と写真を使ったアカウントが何回も「戻ってくる」(バッキング)ので、ラブリエ氏が「リード・ヴォーカリスト」であるのに対し、この謎のアカウントが「バッキング・ヴォーカリスト」という呼称になった)

 

ペトルーシ:来たね。

 

ラブリエ:~♪(一瞬何か歌う)

 

ペトルーシ:みんな質問ありがとう。もっとたくさんあるから、ぜひまたやりたいよ。

 

ルーデス:グランド・フィナーレに間に合ってうれしいよ!

 

ペトルーシ:そうだね!

 

ビアーズリー:そうですよ!

 

ペトルーシ:チキンの温度を見たい?

 

ビアーズリー:終わる前にチキンの温度をチェックしましょう!


ペトルーシ:(燻製機のリモコン画面を見せる)見える?こう向けたらいいかな?

 

ラブリエ:おお、華氏335度(摂氏約168度)。

 

ペトルーシ:これはグリルの温度だ。出てくるから待って。(画面が変わる)"PROBE"「計測」って書いてあるよね。これだよ。

 

ラブリエ:華氏158度(摂氏70度)。

 

ペトルーシ:ディナーの用意はほぼできてるよ。

 

ルーデス:ちょうど時間だね。

 

ラブリエ:完璧、完璧。

 

ビアーズリー:このQ&Aの時間の計画は完璧でしたね。

 

ペトルーシ:右耳の左側が日焼けした(笑)

 

ビアーズリー:皆さん、どうもありがとうございました。

 

ペトルーシ:ありがとう、すばらしい仕事をしてくれたよ、ミスター司会者。

 

ラブリエ:うん、どうもありがとう。

 

ルーデス:ありがとう。

 

マイアング:うん、ありがとう。

 

マンジーニ:ありがとう。

 

ペトルーシ:ジェリーとDT Forums.orgのみんなも、全部をアレンジしてくれてありがとう。参加してくれたみんな、どうもありがとう。ボス、みんな。すばらしい仕事ぶりだったよ。

 

ルーデス:クールだったよ。じゃあね、みんな。

 

ラブリエ:OK、またね、みんな。

 

ビアーズリー:もしまだなら、新アルバムを買ってくださいね!Dream Theater.net("BUY ALBUM" から各種デジタル版へリンク)と iTunes で買えますよ。

amazonの日本盤 HDtracksの高解像度デジタル版

 

ペトルーシ:今日(2013年9月24日)発売だよ!

 

ラブリエ:クールだね。じゃあね、みんな。